チーズとはちみつ

Posted on 30 5月 2016 by

ちょっと前から気になりながら、手を挙げる勇気が持てなかったけれど・・・
この前あまりにおいしいものを食べて、誰かに伝えたいと思ったので、ここで勇気をだしてチーズ部、入部したいです!

けそ

スペインのアンダルシア地方で食べたヤギのしょっぱいチーズ。
軽く温めてあってとろーんとしています。
そして、チーズは甘いはちみつの上に乗っかっています。

チーズがかなりしょっぱくてクセがあるのだけど、はちみつと食べることで口に入れると2つの味が主張しまくりながら混ざって、脳天と舌がしびれるような、ついついもう一口と食べてしまう一品でした。
私は残念ながらお酒はほとんど飲めないのですが、多分きっと赤ワインとこれ食べたら本当はもっとおいしいんだろうなあ。

 

イタリアもチーズが有名ですが、今まで食べて印象深かったのは、水牛のミルクのモッツァレッラ。(ブッファラと呼ばれます)
このチーズで有名なナポリの近くの町に親戚がいる人が、会う前日に親戚のところで調達し、木のバケツのようなものに入った水に浮かんだチーズをもってきてくれて、「1日経った今が食べごろだから早く食べてー!」と。
結構なんだかんだブッファラはスーパーでも売っているので食べたことがあったけれど、この時のブッファラのおいしさと言ったら・・・!

今晩は、シチリアから届いた唐辛子入りの辛いチーズを夕飯に食べました。
見た目結構赤かったのだけど、味は見たまんまかなり辛かった。
一緒に、シチリアで肉屋を営む親戚から届いたフェンネル入りのソーセージも食べました。
こってりした豚肉にフェンネルの清々しい香りがするのは最初変な感じがしたけれど、慣れるとこれまた癖になる。

また、おいしいチーズと出会ったら報告します!

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アンダルシアで朝ごはん

Posted on 29 5月 2016 by

以前、イタリアのバールでのコーヒーの話を書いたのですが、その後嬉しいことに週2くらいで行くバールで、バリスタから「マッキアートだね」って注文する前から言ってもらえるようになりました。
やったー!常連認定だー!
こうなってくると、嬉しくてこの店にいつも行こうってなりますね。

さて、今回もノート全然関係ないのですが、先日スペインのアンダルシア地方に行きました。(一応旅日記はつけるのですが、みなさんの記事を読んでいると私のはただのメモというか殴り書きに近くて・・・食べ物のことばっかりだし)

泊まったホテルが全部朝食付きではなかったので、毎日外に食べに行ったのですが、スペインの朝ご飯はイタリアより日本人好みだなと思いました。
イタリア人は朝はともかく甘いもの。
私が日本は朝から、ごはんとお味噌汁と納豆に焼き魚なんて食べちゃうよというと、信じられない、どういう胃袋だ、ましてや納豆なんて恐ろしいもの・・・と言われてます。朝ちゃんと食べたほうがいいよって言っても誰も聞いてくれません。

一方スペインは、イタリア同様コーヒーを飲みますが、初日周りを見回してみると多くの人が「コーヒーミルク(カフェ・コン・レチェ)」を注文。
そして、トーストされたパンにマーガリンを塗りたくり、さらに何かを塗っている。
ジャムだなって思っていたのですが、途中何か赤いものを塗っている人を指さして「あれは何?」と聞くと
「トマトの細かく切ったものとかハムとか肉のパテとか」という予想外の答えが。
トーストされたパニーノ用パンに生ハムを挟んでくれたりもしました。
砂糖をいれたコーヒーミルクと、しょっぱいパンの組み合わせのおいしいこと!
最初は拒否感を表していたイタリア人も「あ、意外といける」と。(ほらね)

cafe con leche

写真はちょっと変ですが、ガラスのコップに入ったミルクコーヒーと、イベリコ豚のパテを挟んだパニーノ。(トマトは1個丸ごとナイフと渡されて自分で切れと言われた)

そして、甘いもの派のイタリア人をも驚かせた、スペインの甘甘な朝食。

ちゅろす

チュロスをどっぷりとホットチョコレートに浸して食べてね。

チュロスって日本で何回か食べたことがあって、結構固い生地だったと思うのだけど、このチュロスは中空洞みたいな軽い感じで、実は思ったほどチュロスは甘くない。どちらかというとほんのり塩味。ただしこのチョコレートがかなり甘い。
1回食べて、もうこれでいいかなと思ったのだけれども旅を続けていくうちにやっぱりもう一回食べてみるかなと思い、同じお店でチュロスと今度はいつものミルクコーヒーを注文。
チュロスもコーヒーミルクもどっちも好きだけど、一緒になったら意外と「食べきるの辛いけど、ホットチョコとの組み合わせがベストなんだな。」と納得。

 

アンダルシアは何食べてもおいしかったし、見るものすべてが素敵だったけど、
この旅で一番印象的な風景がこれ。

mucche al mare

海辺にたたずむ牛の群れ。

ちょうど雨が降りそうな空の色とかもあって、こんなに楽しい旅をしているのにどこにいっても「外国人」である自分の、どっかにいつもトゲみたいに寂しいような変な気持ちがある、それを改めて突き付けられたみたいな感じがぶわあああっと襲ってきてちょっと泣きたくなってみたり。
でも、そのちょっとした寂しさが、ピアノへの芸のこやしなのさと思ってみたり。

旅から帰ってきて、仕事前にバールで「マッキアートですか?」というバリスタの問いに「はい!」と毎回答えるそんな日常が戻って、こんな風にコーヒー飲むために3分くらい滞在する場所でのちょっとした会話や動きで気持ちが切り替わったり、いつも通りの安心感を味わったり、ますますバールって面白いなあと思う今日この頃。

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いつものコーヒーでしょうか?

Posted on 26 1月 2016 by

イタリアで暮らすこと、かれこれ合計すると6年くらいになるのだけれども、この国はともかく「飽きた」とか「慣れた」とは全く言わせてくれない。

2016年も始まって約1か月だけど、今年はしょっぱなからやらかしてくれました。

まさかの新年のカウントダウン、国営放送が1分以上「早く」やってしまった。
テレビ見てて、いきなりカウントダウン始まっちゃって、みんなお祝いのためのシャンパン出したりしてて「早くない?スマホにまだ23時58分って出てない?」「えー、お前のスマホの時計狂ってるんじゃないのか?」なんてわちゃわちゃやってるうちに、テレビの表示が「明けましておめでとう!」なんて出ちゃったからみんなでとりあえず、ハグしたりキスしたりしておめでとう!なんて言いながら、あれ?やっぱりスマホの表示はまだ0時じゃない。

ツイッターとかで「おかしくない?」なんていうのが山ほど書かれたようで、次の日の新聞に「早まっちゃいました」って悪ぶる様子もなく書いてあって、私は思った。

やっぱりこの常に気の抜けない、何が起こるかわからない緊張感にあふれたイタリアが好きだと。

 

さて、イタリアといえばおいしいコーヒーで有名ですが、
カフェに座ってのんびりコーヒーを飲みながら読書・・・・にはまったく向いていない、というか「なんだあの人?」くらいの雰囲気になっても耐えられる心臓を持ってないと無理な雰囲気を醸し出してます。
友達や恋人と一緒だとしても、滞在時間が30分を超えるというのも稀っぽい。
コーヒーは基本「立ち飲み」。

caffe

流れはこんな感じ。
バールと呼ばれるコーヒーや軽食なんかも出すお店に入り、とりあえずレジで注文します。
(料金後払いのお店もあります)
コーヒー=小さなカップにちょこっと入ったエスプレッソで、ここ数年は1ユーロのところが多いです。
朝だったら、カプチーノもいいですね。
あと、コーヒーと同じ値段で「マッキアート」と言えば、エスプレッソにちょこっとだけ泡だったミルクを入れてくれます。
お金を払ったら、レシートを持ってバリスタのいるカウンターに行きます。
朝や昼食後なんかはカウンターは人でごったがえしていることもありますが、ひるまず近づいていき、バリスタが気づいてくれるまで、レシートをひらひらさせてみたり。
バリスタと目があったら「コーヒー1つ!」と注文します。

するとバリスタは、カウンターにコーヒーカップを乗せるためのお皿とスプーンを置いてくれます。
これで、あなたの位置が決まりました。混んでいても、おしゃべりに夢中のイタリア人もさすがに場所を空けてくれます。
30秒以内にコーヒーが置かれるので、カウンターに山ほど置いてある砂糖の小袋を自由に取ります。
ダイエット甘味料が欲しいとか、ブラウンシュガーが欲しいとか要望があればバリスタにとりあえず聞いてみると出てきます。
たまにバリスタの気分で、チョコレートをおまけにつけてくれたりなんてこともあります。
ああ、いい香りだなあ・・・
とかなんとか思いながら、くいっと飲み干します。

ここまで、混んでいても入店から退店まで3分、かかっても5分未満。

バールだと朝、コーヒーとともにブリオッシュ(と北イタリアでは呼んでいますが、南に行くとコルネットと呼ばれていたりする)という見た目はクロワッサン、でもフランスのクロワッサンほどバターっぽくないものに、ジャムやらクリームやらが入ったパンを食べることがあって、「ともかく甘いもので、ぐぐっと血糖値上げて目を覚まそう」という気分になります。

このブリオッシュを食べるのも、立ったままの人が多いですが、ちゃんとテーブルに座って食べることもできます。

ただ、ひとつ注意なのが、いわゆる観光地のバールでよくあるのだけれども
立ってコーヒー飲むのと、座って同じコーヒー飲むのの値段が倍以上違うことがあります(地元のおっちゃんがいっぱいいるようなバールでは基本的に座っても同じ料金)。
一応ちゃんとカウンター料金と、席での料金と書かれた表がレジの近くに貼られていたりするけれど、イタリア語が話せなかったら、このことを知らなかったら、歩き疲れた観光客はとりあえず座っちゃいますよね。

去年の秋に仕事でよく行く学校が移転して、前より庶民的なバールとかパン屋さんとかがある地区に通っています。
さすがに毎日はバールに顔を出さないけれども、ちょっとでも常連さんになりたいなあと思っていつも同じバールに行きます。
今年の目標は、いつもレジにいるおばあちゃんに「おはよう、いつものコーヒー?」って言われ、カウンターで馴染みのバリスタに「おはようございます。コーヒーですか?」って言ってもらえる率を高めていくこと。
実は、たまに昼ごはんを食べに行くだけのバールが別にあって、そっちは学校付属のバールなので(学食感覚なのかな)さすがに東洋人が珍しいようで、「食後にコーヒーでしたよね?」なんて言われたりするようになってきました。いいぞいいぞ。
この前は、コーヒー飲みつつノートを出してちょこっと仕事のまとめをしたりしたけれど「食べ終わったなら出ていけ」みたいな雰囲気も出されず、のんびりノートを書けたのでびびらずこれからもやろうと思います。

さて、この話に何かオチをつけようと思い考えてみたところ、私はお茶もコーヒーも大好きなのですが、年々カフェインに弱くなっていっていて、お茶やコーヒーを午後2時くらいまでしか飲めないのです。

そんなわけで、午後はハーブティー(イタリア語だとティザーネと言います)を飲んでいます。
お茶を飲む人は少ないコーヒー大国イタリアですが、ハーブティーは薬草薬局とかがあるくらい身近なものなので、そのことをまたいつか書けたら、と思います。

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ピアノを弾く阿修羅

Posted on 10 8月 2015 by

暑さがぶり返してきた北イタリア。

1か月前くらいに、「死ぬほど暑い」状態が続き、仕事先の学校で歌の伴奏をしながら「やばい、私はこのままピアノを弾きながら死んでしまう・・・」とうっすら思ってみたり。思ってるくらいはまだ大丈夫ってことなんですけどね。

とりあえず、この前ほどはもう暑くならない「らしい」し、夏休みなのでまあ、なんとかなるでしょう。

 

さて、先日のKyrieさんの投稿を読んで、久しぶりに書いてみようって思いました。ありがとうございます。

で、Kyrieさんのお題でぴーんと来たのは

 

阿修羅のように、顔が3つ、腕が6本あったら、なにをしますか?

 

すぐに浮かんだのは

 

「一人アンサンブルを実行する」

 

私はピアノを弾きます。一人でも弾きますが、他の楽器とか歌の人と一緒に弾くのは、もっと面白い。

顔が3つあったら、ピアノを弾きながら「蝶々夫人」の1幕のデュエットだとか(本物の歌手のように歌えるかはひとまず置いておいて)、身体の向き的にどうかわからないけど、1人でメンデルスゾーンのトリオとかできるのかしら?!ピアノの連弾はできそうだな。

まあ、アンサンブルの醍醐味は2人以上の人間が同時に音楽をすることで得られる一体感なのだとは思うけど、自分が一聴衆である時に、「ああ、ピアノの響に乗ったチェロのメロディーを自分も作り出せたなら。」なんて、演奏する人は考えたこと絶対あるはず。

 

でもやっぱり1人で演奏するのは寂しいかな。3つの楽器(声)を同時に使いこなせる、ものすごい脳みそも必要だし。体力的にもしんどそうだし(笑)

それより1日伴奏の仕事してる時に、腕6本だから2時間ごとに2本ずつ使う腕を交代するって使い方もあるか。弾きながら手を止めることなく楽譜もめくれるし、楽譜に注意点書き込むのも弾く手を止めなくても書けるし・・・阿修羅、便利だな!

 

楽譜をめくるって言えば、演奏時にこの「楽譜をめくる」っていうのは結構気を遣うポイントなんです。

ピアノの場合、ソロだったらほぼ人前で弾くときに暗譜して楽譜なしで弾くので関係ないのですが、伴奏やアンサンブルの時に楽譜があって、譜めくりしてくれる人が「絶対いる」というわけではないので、自分でうまいこと音楽を止めずに楽譜をめくれるようにコピー譜を作ったり、ちょうど片手が空いてる時にさっとめくるとか、どうにもならない場合はめくった後の数小節は暗譜しておいて後からめくったりとか・・・あと、結構コンサートでホールの空調の問題で楽譜が風にあおられて落ちそうになったとか落ちたとか(ああ、書いてるだけでぞくっとする・・・)「弾く」という行為以外にもドキドキしてたりするんです。

(昔、歌の人と海の近くの有名なテーマパークで演奏することがあって、ものすごい海風が吹き荒れる中、譜めくりの人がいくら楽譜を押さえてもぶっ飛びそうで、もう弾いてる間中冷や汗が止まらなかったということがありましたよ。)

 

さらに、オペラのオーケストラ部分をピアノで弾く時、2時間とか3時間とかかかるオペラの楽譜は時に「百科事典?」という感じの厚みがあったりして、弾く前にまず「楽譜をきっちり開く」という作業をしておかないと、ピアノの譜面台に乗せた時に楽譜が閉じてしまうというがっかりっていうか恐怖を味わうことに。そんなわけで新しい楽譜を買った時、渾身の力を込めて1ページずつ開く作業を家でやってみたり。・・・最近は紙の楽譜から浮気して、iPadで楽譜読むことも増えました。これだとめくる時に、ページの右下をちょんっと触るだけで譜めくりできるし、風で楽譜がぶっ飛ぶなんて恐怖もないし(今みたいに暑い時に、自分の近くでガンガン扇風機回すこともできる)。

だけどやっぱり紙の楽譜のが好きなんだよな。デジタルだと、万が一画面が固まったら?弾く前に不慮の事故で落として動かなくなったら?っていう別の問題も出てくるし。

 

というわけで、阿修羅のようだったら「落ち着いて譜めくりをしながら演奏する」というのが、私の答えでした。最終的に地味な答えになってしまったな。

 

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春だ

Posted on 14 3月 2015 by

ひどい風邪から回復して、ようやく街に出られた。

つくづく歌手じゃなくてよかったなあと思うくらい、喉があまり強くないのでちょっとした気温の変化ですぐに喉が痛くなるし、風邪引いた時は大体喉が腫れて、最後の最後まで喉が治らない。

そんなことをぶつくさ前に言っていたら、歌手のご夫婦がひどい喉の症状にも絶対効く!と教えてくれたハチミツ。ビンを開けると「・・・くっさー!」と、そうだあれ、正露丸に近い匂いがぶあっと襲ってくる。小さいスプーンにすくったハチミツを1日2,3回直に飲む。

前にこれで喉が治ったので、元気になったけれどもまだ喉がごろごろする本日、トラムに乗って買ってきた。

tram33

 

普段はどこでも地下鉄と徒歩で動き回ってしまうのだけど、今日はまだ病み上がりだったので、トラムに。ちょっと写真が暗いけど、日本の電車みたいに横に並んで座る古いタイプのトラム。大きくてきれいな新型トラムよりこっちのが好き。ガタガタとすごい音がするのもまたいい。

ミラノの街中には住んでいないので、トラムやバスは詳しくはないのだけど、今日のった33番はつい最近意外と自分がよく行く場所と場所がつながっていると気が付いて、乗るようになったトラム。最初の頃は、全然トラムの番号が覚えられなくて、家であらかじめ行く場所の近くのトラムやバスの番号を調べてメモしていた。だって、1番とか2番とかだけじゃなくて、27番だ33番だ、94番のバスだって、なんでそんなに色々あるのって感じなのだもの。

トラムからのんびり外見てると、ああ春だ、もう冬の一番厚いコートで日中は歩けないって感じの温かい空気に眠くなってくるけれども、イタリア、スリ多いから絶対公共の乗り物でうたた寝できない。目、開いてても疲れてぼーっとしてるなっていう時は、ともかくカバンを抱きかかえるようにして座ってる。トラムより地下鉄に乗ってる時は、もっと警戒してる。

 

さて、春だといえば、今年の復活祭Pasquaは4月のあたまです。復活祭のお祭りは日曜日なのだけど、次の月曜日もPasquetta(小復活祭?と言えばいいのかな)と呼ばれて祝日。たいていはいいお天気のことが多いそうで、家族や友達とピクニックとかバーベキューなんてことする人が多い日。復活祭が来れば、本当に春。(ただここのところ、春が来るのが遅くてずっとコート着てたらある日を境に突然夏になんてこともあるからなあ・・・)

重たい冬のコートを脱ぎ捨てて、来月ちょっとした旅に出る予定。

note

 

美食の町…パルマ!

前からずっと行ってみたかったのだけど、かつて住んでいた町からは、電車の乗り継ぎがめんどくさかったりで諦めていたのよね。今は、普通の電車でも1時間半とかで行かれるので、楽しみ。大聖堂が大好きなロマネスク建築なのも楽しみ。あー、ノートにいっぱい予習して行くぞー。

 

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旅を記憶する

Posted on 20 2月 2015 by

20代の頃、よく旅をした。よくあるパターンが、1人で出発して、目的地に友達の住んでいる場所を1つくらい入れて、また1人で帰るというもの。

旅に出る時、スマホがある今でも、重要なやりとりをしたメールは印刷するし、いざという時必要になるかもしれない電話番号や住所、メールアドレスなど念のために色々なことを必ず手書きのメモで持ち歩くことにしている。1人で、パニックになるような状況だとしても、「メモを開けば何かしらの情報が見られる」というのは重要なのだ。

 

結構、今までに一人旅で予期せぬできごとにはあった。

記念すべき初1人旅は、イタリアに留学するために音楽院の入学試験を受けに来たことだったのだけど、帰りのミラノ発東京行きの飛行機が、ストでも悪天候でもなく、なんだかよくわからないけど「調整中」という話で半日ほど遅延し続けた挙句に、結局飛べず、次の日の飛行機に乗ることになった。

その次の一人旅は、ベルギーのブリュッセルの空港から中央駅へ向かうバスが高速道路で故障して動かなくなり、まさかの高速道路で立って次のバスを待つということになった。

シチリアでは、シラクーザからノートという世界遺産の町だけど、結構な田舎へ向かうバスが待てども待てども来なくて、かなりの時間木陰に座って、持っていたパンを食べながらひたすら待った。

山の方に住む、お世話になっていた日本人家族のもとへ遊びに行って、貴重な日本のお米を1kg貰って、当時住んでいたヴェネツィアに帰るために駅で電車を待っていたら、なんでもどこかで事故があったとかでミラノとヴェネツィアの間の電車が数時間全て運休になってしまい、寒空の下ひたすら電車が動くのを待ったこともあった。

そう、イタリアは電車が遅れるのが当たり前だ、なんて不名誉な噂があるけれども、一応、毎日必ず遅れているわけではないということだけは言っておきましょう。まあ、5分くらいの遅れは当たり前的な空気はあるけれども。ちゃんと時刻通り出発することだってあるんですよ。一応ね。

 

旅に出る時は、必ず色々メモするためにノートを持って行くので、まず電車に乗り込んで席を確保したら、ノートを開ける。「3分の遅れで無事に電車は出発」とか書くと、旅が始まったという気分が高まってきます。日記と言ったって、日本語で書いているから隣の人が覗き込んできたって内容はばれません。

昔の1人旅の写真で、ノートがうつっているものないかなと探したら、こんなのが出てきましたよ。

MINOLTA DIGITAL CAMERA

これは、ベルギーです。(なんかノートあんまり関係ないな。チョコレート置いてるし。)

チョコレートのお店が山のようにあって、滞在中にお店にちょいと入っては、これ1つ、こっちも1つと買った覚えが。このベルギー滞在は、ピアノの講習会に行ったのだけど、そこでエマヌエーラというイタリア人の子と知り合って、レッスンと練習の時間以外は結構2人でチョコレート買いに行ったり、自転車を借りて街をまわったりとなかなか楽しく過ごしたんだった。

この旅は、初めてイタリア以外のヨーロッパの国での滞在だったのと、講習会の後にブリュッセルからパリまでのタリスという高速鉄道に乗って、初めて国境を電車で超えた記念すべき旅で、写真のノートを毎日何ページも使って、今日はこんなものを見たとか、こんな気持ちになったとかありとあらゆることを書いた。それは、時にはご飯を食べたカフェの机だったり、有名な広場の地べたに座って書いたり、美しい教会の中だったり、国境を越えた瞬間の電車の中だったり。

国境を越えた時、窓からはきれいな麦畑が見えて、雨がちょうど上がったところで雲の間から陽が射して、とても美しかった。私の隣の席のおばあさんが白い犬を連れていたとか、近くの席は大きなリュックを背負った若者の集団が騒いでいたとか、何年経ってもノートを読み返すと、あの日の楽しかった思い出が一気によみがえってくる。

あー、また旅に出たいなあ。

自己紹介でもちょこっと書いたのですが、電車の旅が好きなのです。今、ロンドン・パリ間を列車で移動したいのだけど、周りに言うと「普通に飛行機で行きなさいよ」と言われてしまう。むむ、確かに格安航空券が色々あるヨーロッパは、電車の旅は確かに結構高かったりする。以前、イタリアの本土とシチリアを電車で渡ったことがあるのだけれども(なんと電車を一両ずつ切り離して、一両ずつ大型の船に積み込み、何時間もかけて海峡を渡るのです!)あの時も、みんなに「なんでそんなめんどくさい旅するんだ?」って聞かれた・・・。けど、やってみたらあまりにも面白い体験で、会う人会う人にあの時の話をしたものだった。

ただ旅をしたって十分楽しい。でも、ノートにその時のことをその場やその日のうちに書いておくと、写真を撮るよりも、より明確にその時のドキドキしたあの感じが記憶に刻み込まれて、きっと私は20代の時した一人旅のことを、何歳になっても、いつか孫にも何回も同じこと話して「おばあちゃん、またあの旅の話してるよ、何回目?」とか言われるんだろうなあ。

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初めまして

Posted on 11 2月 2015 by

初めまして、ふね と申します。ライターとして参加できることになって、嬉しいです。

イタリアのミラノからちょっと離れた小さな町で、ピアノを弾いて暮らしています。

 

ノートは、 Moleskine を愛用しています。少し前からソフトカバーのドット方眼を使い始めたら、とても書きやすくてますますMoleskine が好きになってしまいました。今は、スケジュールやら仕事のことなど、常に持ち運びたい情報をポケットサイズに書いて、家ではラージサイズに、日記やその日の仕事や練習の進行状態、コンサート計画、作品に関する文献からのメモ、歌詞の翻訳etc…あれやこれやと思いついたことを書いています。

 

好きなものは

緑色:蛍光ペンみたいな黄緑と、クジャクの緑が特に好きで、気が付いたら小物がみんなどちらかの色。

餃子:小さい頃から好きすぎて、どうしようもないくらい。皮から作ります。

お茶:お茶文化ではないイタリアだけれども、最近品揃え豊富なお店を見つけて嬉しい。

タンゴ:自分は踊らず、演奏もせず、あくまでも観客!

オペラ:今のとこ、ヴェルディの「マクベス」「トロヴァトーレ」、プッチーニの「蝶々夫人」が好きだけど、まだまだじっくり見てないオペラもいっぱいあるからなあ。

楽譜屋と本屋:本(楽譜)が並んでいるっていうのが、なんともいいんです。

旅:電車の旅が一番好き。電車で国境とか海峡を越えるっていうのがたまらん。

えんぴつ:楽譜に書き込みはえんぴつ!

 

のんびり更新していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!

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