Tags: ,

New! らせんのじゃばらでずれていく

Posted on 24 9月 2017 by

違うものを同じと言い張ることは難しいけれど
同じものを違うと言い張ることはできるだろう
この世界には完璧なものなんてありえないから

みんな同じことなのにみんな違って見える世界
もともとは とか ゆくゆくは とかではなく
違って見えるのは今が少しずつずれているから



うれしいこと悲しいことつらいこと楽しいこと
遠くに住む人隣にいる人昔いた人未来にいる人
やさしい人こわい人不審な人愉快な人好きな人

歩き走り這い飛び登り伸びる命あるものたちや
固まり砕けぶつかり弾け溶ける命なきものたち
みんな違っているなんて不思議で寂しく面白い



同じ世界が螺旋を描き蛇腹となってずれていく
ずれたところに光がうまれずれた光が影つくる
光と影がずらした場所でずれた時間が動いてく

ずれた世界のずれた日にずれたわたしが考えた
みんな同じことだけどみんな違っていることを
同じノートに書き記しみんなで一緒に話したい



違うものを同じと言い張るなんてことはしない
同じものを違うと言い張るなんてこともしない
この世界には完璧なことだけしかないのだから

                                (往還)

Comments (0)

Tags:

第一回手帳会議(個人) 2017

Posted on 17 9月 2017 by

はじめに

スケジュール管理不要の生活を送ってきました。なので、手帳会議の経験はありません。
しかし先日、偶然手にした「マンスリーブロック手帳」に、「マンスリー絵日記」を描き始めたところ楽しく、これを続けてみたくなりました。

予定がないなら絵日記を書けばいいじゃない

Posted on 30 7月 2017 by

また先日、ツイッターでモレカウさんがおっしゃっていた「見かけたものビンゴ」を探し始めたところ楽しく、これを続けてみたくなりました。

見かけたものビンゴという手段

Posted on 06 8月 2017 by

となると、今使っているノートが終わったあとのことを考えなければなりません。折しも手帳収穫の季節です。

条件

  1.  「マンスリー絵日記」+「見かけたものビンゴ」=「月間ブロック」+「週間レフト」
  2.  常時携帯はしない
  3.  筆記具はボールペンと、色鉛筆
  4.  月間ブロック内は無地が望ましい
  5.  週間レフトのライト頁は方眼かドットが望ましい
  6.  サイズはB6もしくはA5

検討会議

手帳事典からピックアップしたり、ツイッターでご紹介を受けたり、ショッピングモールへ行ったついでにいくつか手に取ってみたり(文具の取り扱いは少ないお店)、ネット検索して拡大写真を比較したり(検索しはじめたらキリがなくなってきて中断)。

10冊程の手帳について、検討会議を繰り広げたところ……

結論

 トラベラーズノート2018ダイアリー(レギュラーサイズ)の
「月間」と「週間+メモ」に決定しました。

これを、カヴァー無しで使って、使い終わったら「リフィル用バインダー」に保管します。一体この会議はなんだったんだ、という結果となりましたが、会議の後は拍手喝采で、二次会では、妄想が膨らみました。

付帯決議

リフィルを買いに出かけた先で、別の魅力的な手帳に出くわしてしまった場合には、迷うことなく衝動に従うことを許可します。

以上

エントリーした手帳

  • オレンジエアライン2018年1月版 ウィークリーレフト クルールB6 1,836円(エルコミューン)
  • 無印良品 塩化ビニールカバー再生紙マンスリー・ウィークリーノート/17年8月始まり A5・ダークグレー 1,100円
  • 高橋 手帳 2018年 1月始まり ウィークリー デスクダイアリー A5 紺 No.471 1,620円
  • 高橋 手帳2018年1月始まり No.233 フェルテ(R) 3<濃紺> B6 1,400円
  • ミドリカンパニーポケットダイアリー オジサン柄 B6 1,620円
  • マークス 2018 手帳 ウィークリー・レフト 10月始まり B6変型 CH マグネット18 ブラック 18ADR-CH02-BK  1,944円
  • 6503:NOLTY リスティ2(ブラック)  2018-6503  A4三つ折り 2,009 円
  • 2261:NOLTY エクリB6-1(ブラック) 2017-2261 1,620 円
  • 新日本カレンダー kleid 2mm grid diary & notes A5 ¥1,800 月間ブロックと方眼ノート分冊
  • ほぼ日weekly ウォレットサイズ 1,944円

 

Comments (0)

Tags: ,

おいしい問題

Posted on 10 9月 2017 by

切り分けないと飲み込めないから
切り分けないわけにはいかないよ

どんな風に切り分けてもいいけど
決められないなら任せたっていい
だからって服従しなくてもいいし
任された方もそのほうが気楽だろ



一口じゃ頬張れないでかい羊羹を
どうやって食べ進むかって問題さ

きっちり等分なんて不可能だから
あちこち齧ったりほじったりする
汚い食べ方するなよって怒るかな
不公平で喧嘩になるって心配かな

だけど切り分け方は自由なんだし
そのほうが絶対おいしいんだから

            (罫線)

Comments (0)

Tags: , ,

人間には二種類ある

Posted on 03 9月 2017 by

ノートには二種類ある
自分が書いたノートと
他人が書いたノートだ

自分が書いたノートには二種類ある
読み返したいノートと
読み返さないノートだ

読み返したいノートには二種類ある
読むのが楽しいノートと
読むのが苦痛なノートだ

読むのが苦痛なノートには二種類ある
真実だけを書いたノートと
虚偽だけを書いたノートだ

虚偽だけを書いた理由には二種類ある
あまり見えなかった場合と
あまりに見えすぎた場合だ



他人が書いたノートには二種類ある
真似ができるノートと
真似できないノートだ

真似できない理由には二種類ある
技術が足りない場合と
根気が続かない場合だ

根気が続かない理由には二種類ある
情熱が足りない場合と
未来が見えない場合だ

未来が見えない理由には二種類ある
ずっとうしろを向いているか
ずっと下を向いているからだ

ずっと下を向いている人間には二種類ある
顔を上げることすらできないか
足元をじっと観察しているかだ

足元をじっと観察している理由には二種類ある
行く末を案じて今を恐れているか
未来へ続く今を楽しんでいるかだ



人間には二種類ある
ノートを書く人間と
ノートを書かない人間だ

Notebookersのノートは
連れ込むノートであり
連れ出すノートである

                               (分析)

おまけ:マンスリー絵日記 8月分









 

Comments (0)

Tags: ,

よみかえし

Posted on 27 8月 2017 by

無我夢中でノートを書いていたら
数珠繋ぎの言葉が頭をかきまわす
インクがほとばしりニブは震える

後で読み返したときに気付くのは
ノートは因果を離れて自由である
ノートは時間を離れて自在である



予言がある指針がある警告がある
書いた直後には理解できなかった
よみかえすたびによみがえる言葉

どこと繋がっているのか知れない
欠片は無分別にばらまかれている
見つけたときが繋がるときなのだ

                                                (史彦)

Comments (0)

Tags:

休憩

Posted on 20 8月 2017 by

何もなければ何を書く?
何も書くことないと書く?
何を書いてもいいはずなのに
何で書くこと何もない?

書きたいことが何もない
書くほど感動することも
書くほど意味のあることも
書いてる時間もありゃしない

世界は刻々変わってく
みんな変化の内に在る
世界の流れを呼吸して
みんな一緒に動いてる

よく見れば 見える
よく聴けば 聴こえる
よく嗅げば 香る
よく触れば 感じる
よく噛めば 味わえる

感動はその動きを感じた証
感動は五感が運動した成果
運動したら疲労は当然
運動したら休まないとね

アイシングして
ストレッチして
ぬるま湯に浸かって
湿布貼って

ゆっくり休んで超回復
はなれたり まみれたり
留まることのない世界を
また書きたくなってきた

(隔離)

 

Comments (0)

Tags: ,

Notebookerならこう言うね

Posted on 13 8月 2017 by

人生は落丁の多い書物に似ている。
一部を成すとは称し難い。
しかし兎に角一部を成している。
芥川龍之介「侏儒の言葉」

だけど
Notebookerならこう言うね

人生は自身が記したノウトである。
つながっているとは称し難い。
しかし兎に角つながっている。

初めも終わりも定かでないし
前後の脈絡もついてやしない

芥川龍之介には明らかだった
人生にスジなんてものはない

常に見えてて決して近づかず
どんな場合にも消え去らない

そこを指し示す羅針盤を一つ
ノートは軌跡の記録と検証に

だから
Notebookerならこう言うね

人生とはその軌跡に似ている。
何処に向かっているとは称し難い。
しかし兎に角何処かへ向かっている。

ノートとは空白の多い地図に似ている。
完全を成しているとは称し難い。
しかし兎に角完全を成している。

(観光)

Comments (0)

Tags: ,

見かけたものビンゴという手段

Posted on 06 8月 2017 by

準備編

0.始まり

タカヤ・モレカウ氏のtwitterに触発された。

アウトドアに出かける時、「見かけたものビンゴ」をノートで作ると面白い。「流れ星」とか「犬を連れた人」とか「樹を登る動物」とか「一群で飛ぶ鳥」とか「ハチ」とか「飛ぶ風船」とか「水滴のついたクモの巣」等。07/09/27 13:04

いつも何かを探してる=五感をフル活用する暮らし。
これはスケッチや俳句の訓練にもピッタリ、というかもう、俳句でありスケッチそのものだ。

1.道具

このビンゴは、enchantMOONとの親和性が高い。写真を撮って、はめ込むのも簡単だ。

だけど、この遊びは、やっぱりノートとボールペンがいいと思った。幸い、使えていなかったノートが一冊あった。

方眼罫はマスを書きやすいし、薄いから持ち運びもしやすい。とりあえず3×3マスを作ってみる。とにかく気軽に簡略に。

2.お題

お題を考えた。できれば五感(+第六感)を満遍なく働かせたい。
「よくあると思っていたけど探すとなかなかみつからないもの」
「偶然性の高いもの(匂い系、ハプニング系、出会い系、落し物系)」
「季節モノ」「ご当地モノ」「レアモノ」「懐古系」「〇〇してる〇〇」「推理系」
「チャレンジモノ(笹船を流す、スキップする、木登りする)」etc……

Twitterでもお題を募集した。お寄せいただいた皆様に感謝いたします。

おもしろいもの、絶妙なもの、思いもよらないもの、難易度の高そうなもの、所在が明らかなものなどがリストに加わった。

お題リスト ~お題は随時募集中です

これらに挑戦し、達成したお題は消していく。未達成のものは再利用する。

3.方法

最初は、1 Bingo/a day を試した。血眼だった。お題のこと以外、何も考えられなかった。
だから、1 Bingo/a week にした。「見かけた」というさり気なさを大事にしたい。

実践編

1.お題選択

リストや、思いつく膨大なありふれた事物のなかから、今週の予定を想定しつつ、お題を決定する。

2.お題配置

自分の世界に対する期待値と確率を検討し、難易度を調整しながら配置する。所在が判明しているものだけでビンゴを成立させちゃもったいないし、出会えそうも無いものばかりじゃつまらない。自分の境界をあと少し広げれば、二列ぐらいは達成できるかもしれない、という匙加減で。

3.冒険が始まる

ビンゴ達成にむけて、フラフラキョロキョロし始める。お題を求めて、膨大な事物の溢れる世界に分け入る。それらの全てが、もはや「意味の無い日常」や「無関係な背景」ではなくなっている。

4.発見し記録する

出会えるとうれしい。指差して「あった!」って言う。尊い宝と思える。赤丸をして日付と状況をメモする。
(今は写真は撮ってない。お題が「動いているもの」だったりすると間に合わないし、「人」の場合は肖像権や迷惑条例なんかの問題も出てくる。なにより気軽さが削がれてしまうから。だけど撮れれば撮っておいてもいい。撮るとも撮らないとも決めない。大事なのはそこじゃない)

2017/07/25 No.1  1 bingo/a day

5.リーチがかかる

ソワソワし始める。当たりお題以外は若干かすむ。一つか二つの当たりお題を求めて、遠回りをしたり、いつもと違う角を曲がったり。早起きして、散歩してみたり、夜歩いてみたりする。ドライブに出かける。定点観測地点を定める。いつもはしないことをしはじめる。ワクワクがとまらない。

2017/07/26 No.2

6.一列達成

本気でうれしい。赤丸が三つ並び、勢いよく達成ラインを引く。すぐに他のラインが気になる。もう一列なんとかなるんじゃないかと考える。休日が控えていたら、計画を立て始める。

201707/31~06 No.3

7.ゴールそしてスタートへ

日曜の夜。一週間を共に過ごした頁を眺める。達成したお題、見かけなかったお題。それぞれへの思いを、空いたスペースに書き込む。ルールや書式などの思いつきも書き込んでおく。コーヒーなり、ウヰスキーなりを傾けながら、一週間の冒険を振り返る。

そして次のビンゴを作成する。来週の自分を、来週の世界を想定し、そこからの逸脱を楽しみに。

2017/08/07~13 No.4

目的は「目的(仮)」
一息ついて、地図を広げるための「駅」

(拡張)

Comments (0)

Tags:

予定がないなら絵日記を書けばいいじゃない

Posted on 30 7月 2017 by

昨年末、妻がユニクロからもらった手帳を譲り受けた。しかし…

元来、予定がすくなく、スケジュールはいつもガラガラ。これじゃ、絶対に埋まらない。

とりあえず、手帳後半の横罫(150ページ超)は、俳句を書き留めておくのにちょうどよかった。

でも、メインとなるはずの見開きマンスリーは一体…… あっ!

1日1コマだから続く。マンスリー絵日記のススメ

Posted on 06 2月 2017 by

これは、ぴったりじゃないですか。ハヤテノコウジさん。ありがとうございます。

絵日記はじめよう。ボールペンと色鉛筆で、その日の何か一つを描いて一コマを埋めていこう。

実際に見たモノでも、ネットやテレビで見た画像でも、思い浮かんだ図形でも、今の気持ちを色に例えただけでも、なんでもいい。本当に何も思いつかなかったら、無理やり画像検索して写してしまえ。

使いみちを見つけて、手帳を埋められる幸せ。

絵日記たのしい。

 

Comments (0)

Tags:

瓢箪から独楽

Posted on 23 7月 2017 by

 表は裏でできている
 裏は表を知っている
 表は裏を畏れている
 裏は表を包んでいる

 裏は色々削られて
 瓢箪型に括れたら
 表舞台へ躍り出て
 独楽の大量生産だ



 瓢箪から独楽は不思議じゃない
 瓢箪ができたのが不思議なんだ



 裏を捻って表と見做す
 捻れの力で独楽が回る
 捻れは回転回転は螺旋
 独り楽しく生きる子ら

 ノートの表に書いた事
 裏はノートに書けぬ事
 表はノートに書ける事
 失くした裏を感じ取れ

                        (大欲)

Comments (0)

Tags:

桃を剥く

Posted on 16 7月 2017 by

桃を剥いている感覚
皮の抵抗を感じつつ
実の傷みを感じつつ
脳外科の手術のよう

じゃがいもをピーラーで
削りおとすのとは違って
手の指の一本一本ずつ
うぶ毛の一本一本ずつ

引きはがされた皮の下
果肉も指も濡れそぼつ
桃はもう桃ではなくなり
皮は三角コーナーへ

桃を剥くようにノートを書く
繊細かつ大胆に裸に剥く

ノートに残されているのは皮だ
ノートとは三角コーナーである

(淫蕩)

 

Comments (0)

Tags:

わらいぢごく

Posted on 09 7月 2017 by

ひもでくくられた肉
ほどけたらバラバラ
風船は窮屈だけど
弾ければ消滅する

いかりではこわせない
ないてもきえさらない
ぼうりょくではしなない
ことばではこえられない

わらいは感情ではない
わらいは魂を排泄する
紐をほどき風船を割る
わらいだけが無意味だ

笑い続けるとバターになる

(鴨川)

Comments (0)

Tags:

Q:あの犬は白い

Posted on 02 7月 2017 by

Q:「あの犬は白い」を無意味にしなさい。

A:あの犬は白いということはない。あの犬は白いし重い。あの犬は白い犬ではない。あの犬は白い。二万年前までは。あの犬は白い。そして、とても美味い。あの犬は白い。「犬なんていないよ…」 あの犬は白い。「あの」も「犬」も「白い」もみんな嘘。あの犬は白い。大人は分かってくれない。あの犬は白い。この猫は黒い。あの犬は白い、という以上の意味はない。あの犬は白い。「ガム要る?」 あの犬は白い。震度六強だった。あの犬は白い。「俺は人を殺したんだ」 あの犬は白い。そして人語を解する。あの犬は白い。あなたが分からない。あの犬は白い。それがどうした。あの犬は白い。誰か聴いてください。あの犬は白いお母さんだよ。あの犬は白い。「白かないわ」 あの犬は白い。「昔のことさ」 あの犬は白い。サイレンが鳴っている。あの犬は白いと思えば白いのかもしれない。あの犬は白い。俺よりもよほど偉い。あの犬は白い。「いいじゃないの別に白くったって」 あの犬は白い。そんな犬は五万といる。あの犬は白い。君の羽根も白い。あの犬は白い。この一言から街は焦土に帰した。あの犬は白い。What? あの犬は白い(一同涙を流す) あの犬は白い。それはさておき― あの犬は白い、と書き残されていた。あの犬は白い(六文字抹消) あの犬は白い。始めてしゃべった言葉。「あの犬は白い、と言えと脅されていたんだ」 あの犬は白い、未来永劫。あの犬は白い。「ってことは……」 あの犬は白い。地球は青い。あの犬は白い。「あなたのそういうとこ、好きだったな」 あの犬は白い。「そうやってすぐ決めつけて」 あの犬は白い。「おそらくは、意識が混濁しているのでしょう」 あの犬は白い。「―・1ワープ!!」 あの犬は白い。「それ、今度会った時の合言葉にしましょう」 あの犬は白い、なんて、こんなに書いたことはなかった。あの犬は白いってことしか取柄がないのか…… あの犬は白い。そして五階建てのビルくらいでかい。あの犬は白い。「あの犬はいつだって白いさ」 あの犬は白い(銃声・エンドロール) あの犬は白い。「そう言っていられるのも今のうちだ」 あの犬は白い。トントン「ジャスラックです」 あの犬は白い。アボカドの匂い。あの犬は白いあの白は犬い。あの犬は白い。背後には百匹の野犬。あの犬は白い。実は茶色い。あの犬は白い。名前はワタナベノボル。あの犬は白い。あれが? あの犬は白い。失敗だ。あの犬は白い。だからといって仕事が見つかるわけじゃない。あの犬は白い。衛星軌道上から捉えても。あの犬は白いという落書き。あの犬は白い。躰は丸い。あの犬は白い。(バチン)最ッ低ーッツ! あの犬は白い。「そ、それが何か……」 あの犬は白い。「アッ、ウソウソウソ」 あの犬は白い。ねぇ。あの犬何色に見える? あの犬は白い。あの白いやつだ。あの犬は白い。兎のほうが白い。あの犬は白い。か~ら~の~

あの犬は白い。後手93玉。あの犬は白い。顔が遊星からの物体X。あの犬は白い。その記憶が最後だ。あの犬は白い。だから? あの犬は白い。つまり? あの犬は白い。それで? あの犬は白い。ハイハイ。あの犬は白い。夜明けは近い。あの犬は白い、という以上の意味がある。あの犬は白い。嗣永さんは引退。あの犬は白い。猿と雉は白くない。あの犬は白いと君が言ったから七月二日はたわし記念日 あの犬は白い。スイカが安い。あの犬は白い。でも横からみると青い。あの犬は白い。「よし、白のコードを切れ!」 あの犬は白い。それは母であり息子である。あの犬は白い。あの犬は白くない。あの犬は白い。あの犬の「毛」は白い。あの犬は白い亡霊のように私につきまとった。あの犬は白い。「見えるの?」「ああ。はっきりとね」あの犬は白い。あの犬は白い。と言ってみただけ。逆になんの意味があったっていうのだろう。「あの犬が白い」になんて。

(攝津)

Comments (0)

Tags: ,

読書ノート(いけばな)

Posted on 25 6月 2017 by

この世の時間を一まず離れて
死とは違う永遠の形を求める



直接示すことのできない形を
命を賭けた身振りで表現する



静止とは違う普遍の継続性を
刹那に凝縮して現わすために



花は花のまま花ではなくなり
本は本のまま本ではなくなる

                          (直感)

Comments (0)

Tags: ,

遅延装置

Posted on 18 6月 2017 by

未来は身体の中をぐるぐる回って
周回遅れの今になる

未来は一度に全部を与えてくれるのだけれど
身体は一部を少しずつ遅れて受け止めるだけ

未来は過去の今にならなければつかまらない
身体の中の形にはまらなければみつからない

思いがいつも もどかしいのは
未来が おいついてこないから

必死に手を伸ばして書き留める文字の乱れは
遅すぎる未来への焦りや苛立ちや不安のため

ノートはすごく遅れているけれど
そこには未来だけが詰まっている

(針穴)

 

Comments (0)

Tags:

旅行の記録

Posted on 11 6月 2017 by

旅行の時はenchantMOONという端末を持っていく。

写真が撮れて、適当にレイアウトできて、手書きができる。

背景色やペンの色、ペンの太さなんかも変えられるので、頑張ればフルカラーで絵を描いたりもできるはず。

走り書きが気持ちがいい。可読性は犠牲にしてでも……

妻は「部屋」「眺望」「温泉」を重視する。むろん異存はない。

常の雑事は置いてきた。旅先では未来の話しかしない。

両日とも晴れ予報だと思っていたが。富士山と熱海周辺のみ雨。私たちの旅行はとにかく雨が多い。

のんびりとすごした一泊二日。こんな旅行の記録ばかりがつまったenchantMOON。

 

 

Comments (0)

Tags: ,

ちゃつぼ

Posted on 04 6月 2017 by

夢の底は抜けているか?
現で蓋をしていないか?
夢と現を隔ててるのは
砂時計のくびれの部分

音を集めて光を吸って
その喉ごしを味わって
底をこさえて蓋をして
夢と現は混ぜるな危険

くびれがあるから滞る
滞るから時差ができる
夢と現と自分と他人と
時差が区別を創り出す



夢から現へ現から夢へ
ひっくり返せば底は蓋
自分の底を突き抜ける?
自分の外へ突き抜ける?

所詮はガラスの砂時計
くるくるくる巡るだけ
蓋がなければ底をとり
底が抜けたら蓋いらぬ

底も蓋もないちゃつぼ
内も外もないちゃつぼ
皆ぶちまけるちゃつぼ
ちゃつぼはどこにある?

ちゃちゃつぼちゃつぼ
ちゃつぼにゃふたがない
そこをとってふたにしろ

(対称)

Comments (0)

Tags: ,

悦楽の蝦蟇

Posted on 28 5月 2017 by

五感は快楽増幅型の世界受信装置
この緻密でいい加減な煩悩発生源
この世の本当の姿なんて知らない
数式で説明されても理解できない

この身体があってこの世界がある
この世界があってこの身体がある
受信装置と発信装置は同じだから
世界と身体とは常に入れ替え可能



雨夜の国道に蹲る蝦蟇を見かけた
カタツムリも引っ込むほどの豪雨
軽自動車のスペアタイヤ程の蝦蟇
錯覚でもいい 世界が楽しくなる

                     (享受)

Comments (0)

Tags: ,

アルペジオ

Posted on 21 5月 2017 by

パレットの定位置に置き並べた
色・音・言葉 をミックスして
置き並べたものとは違うことを
この世界に再現しようとする時

言い当てたいのなら焦らないで
チューブから絞り出したままの
色・音・言葉 から飛び出して
色・音・言葉 で妥協しないで

ぐちゃぐちゃ混ぜるなんてこと
色とは違う言葉や音には難しい
それに色だって混ぜたら濁るし
音それぞれがあってこその和音



幸いなことに我々には時がある
パレット上で混ぜたりしないで
印象派の視覚混合を応用すれば
イメージを言い当てられるはず

パレットの定位置に置き並べた
色・音・言葉 をよく吟味して
時というカンバスに並べ直せば
色・音・言葉 から飛び出せる

                                  (両面)

Comments (0)

Tags: ,

拾い嗅ぎ

Posted on 14 5月 2017 by

生きていくことは餓えること
とにかく辺りをうろつき回り
気になる匂いを嗅ぎつけたら
躊躇しないで取り込んでいく

拾ってるのはありふれた痕跡
この世がこの世であるという
そのおおもとがこういう風に
ごろごろごろごろしてるから

目的地なんて考えたことない
ただただこの身を働かせたい
節制倹約とは真逆な貪欲さの
ひたむきなモグラみたいな姿



拾ったモノにこだわりはない
ほこりをきちんと払い落とし
身体いっぱいに香りを楽しむ
嗅ぐだけで食べたりはしない

物にこだわると荷物が増える
いろいろ抱えると面倒くさい
物が物である理由を見極めて
その理由だけを沁み込ませる

自分もごろごろごろごろして
世界と自分が同じ匂いになり
何がどうしてこうなったかを
なっとくできるまで拾い嗅ぐ

                                  (取捨)

Comments (0)

Tags: ,

仮借される仮借

Posted on 07 5月 2017 by

仮のものなら借りておこう
言い当てるのは至難だもの

世界にばらまかれたワード
ルールを決めながら遊ぶ旅

楽しそうなものが多すぎて
次から次へとコスプレ三昧

目で嗅いだり鼻で聴いたり
耳で味わったり口で見たり

そんな程度じゃつまらない
接触抱擁接吻交接融合咀嚼

遠巻きに言葉を纏うデコイ
剥き出しの感覚器官が攻撃

天動説でも地動説でもいい
深層心理もエゴも別にいい

日は出て沈み月は満ち欠け
季節は廻り生命は輪廻する

その調べをうまく仮借して
かりほの庵のとまをあらみ

積んでは崩し崩しては積み
十万億土シミュレーション



遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん  
遊ぶ子供の声きけば 我が身さえこそ動がるれ
~梁塵秘抄 巻第二 四句神歌 雑

                                               (仮舟)

Comments (0)

Tags: ,

解きほぐさない

Posted on 30 4月 2017 by

ニットは絡み合って思いを形にする
ほぐせば思いは形を失くしてしまう

もつれた糸は三次元的にあらわれる
懸命にほぐしたところで一本の糸だ

ワープとは空間をもつれさせること
相対性理論によれば宇宙は歪んでる

絡まっている時接している二地点は
ほぐしてしまえば遠く隔たる二地点



事を解きほぐし原因⇒結果にする?
単純で見通し良い殺風景な世界に?

光や音 匂いや味 様々な感覚感情
それらが混然一体となって縺れる形

解きほぐさずに満喫できるとしたら
そっちのほうがずっと楽しいと思う

もっともつれさせて奇妙で豊かに!
もっと絡み合ってワープを繰り返す



だから解きほぐす知識や手間は不要
鞄から取り出したヘッドホン以外は

                        (混線)

Comments (0)

Tags: ,

ゼロ距離の隔たり

Posted on 23 4月 2017 by

離れたい 離れたくない
放したくない 放したい
塗れたい 紛れたくない
守りたい 守りきれない

分かりたい 分かりたくない
捕まえたい 捕まりたくない
失いたくない 奪いたくない
含まれたい 含まれたくない

一緒にいたい 一緒になりたい



抱きしめたい 一つになりたい

飛び込んでも 殴り込んでも
取り込んでも 雪崩込んでも
閉じ込んでも 流し込んでも
溶け込んでも 成す術もなく

そこで私は常に異邦人となる
ゼロ距離の隔たりは潰えない
展開すれば無限の面積をもつ
極小の多面体を内包する存在

                  (背理)

Comments (0)

Tags: ,

とりま

Posted on 16 4月 2017 by

とめどなくとどめない世界を
とどめないままとどめるため
とりあえずはとどめておいて
とりとめもなくとりまとめる

言葉を重ねて
記号を連ねて
図版を入れて
数式も駆使し



まどろこしいほど慎重に
キュビズムのように
デイヴィッド・ホックニーのように
現場を再構成する



空間を重ねる
時間を重ねる
因果を重ねる
相関を重ねる

まとめたはずがまとまらず
とどめたものがとどまらず
あつめたものが消え失せて
まとめぬものがあらわれる

                          (生体)

Comments (0)

Tags: ,

注釈

Posted on 09 4月 2017 by

「今」といってもそれは「永遠」ということです

「昔」といってもそれは「現在」ということです

「私」といってもそれは「状況」ということです

「器」といってもそれは「中味」ということです

「命」といってもそれは「身体」ということです

「脳」といってもそれは「臓物」ということです

「罪」といってもそれは「法律」ということです

「国」といってもそれは「戦争」ということです

「魂」といってもそれは「教育」ということです

「愛」といってもそれは「慈悲」ということです

「絶対」といってもそれは「相対」ということです

「仲間」といってもそれは「許諾」ということです

「経済」といってもそれは「収奪」ということです

「自由」といってもそれは「拘束」ということです

「知性」といってもそれは「契約」ということです

「欲望」といってもそれは「存在」ということです

「写生」といってもそれは「抽象」ということです

「存在」といってもそれは「渦巻」ということです

「自我」といってもそれは「境界」ということです

「言葉」といってもそれは「比喩」ということです

「情報」といってもそれは「生身」ということです

「集団」といってもそれは「一匹」ということです

「感情」といってもそれは「反応」ということです

「意思」といってもそれは「後付」ということです

「違う」といってもそれは「違う」ということです

「理解」といってもそれは「誤解」ということです

「誤解」といってもそれは「理解」ということです

「理解」といってもそれは「隔離」ということです

「隔離」といってもそれは「感化」ということです

「交流」といってもそれは「破壊」ということです

「破壊」といってもそれは「創造」ということです

 

 

(無終)

 

 

 

Comments (0)

Tags: ,

濁り

Posted on 02 4月 2017 by

透明→不透明 のまえに
非有→透明 という段階
があるというのは間違い
非有→不透明 だと思う



不透明なのは この世界
世界は当然透明じゃない
不透明なのは この身体
身体はとことん  不透明

透明の塊と不透明の塊を
ほどよいカオスで配合し
見えたり見えなかったり
見せたり見せなかったり

そういうところが面白い
透明だったらつまらない
時に薄くて時には濃くて
その匙加減がいいところ



願望の濃度は人それぞれ
欲望の強度は人それぞれ
善悪の境界は人それぞれ
幸福の基準は人それぞれ

透明な魂と不透明な魂を
ほどよいカオスで配合し
解りあえたりなかったり
悲喜こもごもを謳歌する

                                                  (○●)

Comments (0)

Tags: ,

No.138 & No.119

Posted on 01 4月 2017 by

以前、盆と正月に『昼行燈』という同人誌を発行していた。その通し企画として「Inter_view 5 minutes」というコーナーがあり、寄稿者の持ち回りで、インタビュー記事を掲載していた。

大学2年の梅雨の頃、寄稿者の一人が急きょ帰郷することとなり、同人活動の継続が難しくなるとの封書が届いた。「インタビュー記事の担当だったが、時間がとれそうになくもうしわけありません」と書いてあった。私は「また時間がとれたら、寄稿してください。ずっとやってますから」と返信をし、以下のインタビュー記事を用意した。
入稿日の前日、遠方の消印のついた封筒が届いた。棚田の保存活動を行うNPO代表の方へのインタビュー原稿だった。以下はその時私が用意しボツにした原稿である。


No.119 パントマイマー 寺崎丸疎氏

Before Minutes
饒舌な無言、沈黙の共鳴。寺崎氏の表現の場に立ち会った私たちは、交流というものに対していかに臆病で、ぎこちない回り道をしてきたのかに気づかされます。自分の事が相手に伝わらない、もどかしい思いの理由を、知ることになるのです。119回目のI5Mはパントマイマ−寺崎丸疎氏をお招きしています。

FIRST MINUTE
P:パントマイムの神様といわれている、マルセル・マルソー氏の下で厳しい鍛練をなさったとうかがっております。そんなに短期間で舞台に抜擢されたのですね。
それなのに、といいますか、寺崎さんのマイムには、マルソー氏のものと違った、饒舌さを感じるのです。
そうですね、例えば、マルソー氏は魂の解放、根源的な衝動、人であることの「悲しみの喜び」、といった非常に静謐で内面へと向かうマイムを完成させたのだと思うのです…… それ以降、パントマイムは、内面奥深くへ沈降していくマルソー氏の系統と、もう一つは、もっと素朴な、「階段があるように見える」とか「本当に傘が飛びそうだ」とか「あんなに走っているのに一歩も動いていないなんて……」という驚きを与えてくれる、いわば技術の披露に終始するものとに別れたような気がするのです。
パントマイムの公演を見るという姿勢を、私たちは、マルセル・マルソー氏の公演鑑賞から学んだような気がします。そして、その姿勢で寺崎さんの公演を見にいった時の心地よい裏切られ方といいましょうか、そんな所にまず衝撃を受けるのです。

SECOND MINUTE
P:いえ、本当に私は特別パントマイムについて勉強したわけでもありませんし、あらゆる公演にかかさず足をはこんでいるわけでもありません。まして、自分でパントマイムの稽古に通っているわけでもなくて、その私がこんな風に強引にまとめてしまうのも僣越だとは思ったのですけど……
今までに私がお話をうかがってきた皆様も、啓蒙でも迎合でも無いやり方で理解を生み出す方法について、苦心なさっていらっしゃる方が多かったように思いますし、それは必要な事だと思います。受け手は受け手の立場に甘んじていてはいけないわけです。理解というのは、相互間で作りだすものだと、思いますから。
はい。世阿弥です。しかし、その姿勢こそが「迎合」に陥る危険とうらはらなのですね。商業主義の現代にあっては特に。だからこそ、表現者の皆様にはそこから超越した何かを求めてしまうのかもしれません。
マイノリティーを指向するのは、暗にマジョリティーが行ってきた「媚」を排除したいという意識なのかもしれないですね。寺崎さんの表現がマイノリティーだということではないのですけど。
はい。そうですね。マイノリティーはマジョリティーがなければ存在できない…… でも、なんだか「感受性」という言葉は使いたくありません。私はなんだかその言葉は誤魔化しているような気がしてならないんです。

THIRD MINUTE
P:素人なりの理解の浅さや狭さも、もしかしたら何かを映し出す基点になるのかもしれないと、これは編集の意見です。私自身は、いろいろな方にお会いして、未知のことや、価値観の転換の衝撃を受ける快感だけで、続けているんです。
確かに、私もこの場では、送り手に立つことになるんです。とても難しいです。
いえ。難しいです。
実際、寺崎さんはその向こう側へ既に到達していらっしゃるのではないですか?
やはり言葉の問題を……
マイムは声を発しない表現で、その中で伝えたいものを限定していくとどうしても感情ということになるのでしょうね。感情は万人に共通のコードだということでしょうか? しかし、それは寺崎さんの求めるものではない……

FORTH MINUTE
P:では、音の無い表現で伝えられるものとは一体なんだとお考えですか?
ふふ。そうです。この質問は自家撞着していますものね。
私は本当はこの質問を最後にしようと思っていましたけれど、お会いした時からもう、この質問が無効だということは分かりました。それは、お会いしたからこそ、そうと分かったんだと思います。
私がこうしてお話を伺っていて不思議なのは、何故伝わってくるのか? 交流が成立するのか? という事なんです。

今回のインタビュー記事には、寺崎さんの言葉は一言も掲載されないでしょう。

読者の皆様に説明しておきますと、もう四分が経過しているのですが、寺崎さんは全く言葉を発しておられないのです。にもかかわらず、コミュニケーションは成立しているのです。
寺崎さんはゆったりとソファーに腰をおろされています。その身体の一つ一つの本当に繊細な部分の動きや角度、それは決して大げさなものではないのです。ボディランゲージとも違います。テレパシーというのがあるなら、そんな感じなのかもしれません。

LAST MINUTE
P:私は全く苦労することなく、寺崎氏の意思や感情を読み取ることが出来ているし、寺崎氏の公演にいかれた方に後から感想を聞くと、発せられなかったはずのセリフが、記憶の中では付け加えられているのです。あたかも、洋画を字幕で見た記憶の中では、セリフが日本語に入れ代わっているのと同じように。
ふと、目の前の寺崎さんの姿が朧になってくるんです。それは、言葉が映像を結ぶ、または強化するという従来の方法で寺崎さんを脳に留めることが出来ないからなのかもしれません。
ええ。分析は言葉の罠、でしたね。
しかし、言葉にどっぷりと使っている私たちには、意識的な苦行となるのでしょうね。
違うものがあるのだということを、理屈で無く知らしめてくれる寺崎さんの存在は、世界に大きな波紋を広げて居ると思います。
今の世界では、そういう立場にならざるを得ないのではないでしょうか?
天才。
私はこの名前の余分な点をみんな洗い流した上で、寺崎さんをそう呼びたいと思います。私はこちらがわの人間なんです(笑)
本日は貴重な経験をいたしました。また、お会いできますか? 楽しみにしております。

AFTER MINUTES
「言葉でなければ何だ? という質問そのものが、言葉を前提しています。感情も表情も、根源的と思われる食欲や性欲ですら、すでに言葉によって作られたものになっているのです。私は何によって、何を伝えられるのでしょう。私は家族を持ちません。故郷もありません。漂泊の中でただ、他人と自分との間での繋がりだけが、全てでした。そして知りました。大切なのは繋がりであると。自分とか他人とかいう区切りですら体系の一つだったのです。あるのは繋がりだけです。そして繋がったあちら側とこちら側という位置関係として自己があるのです。
私は何を伝えられるのか? 何をもって伝えられるのか? それを問い、それを考える事は、問題を変質させてしまいます。言葉は避けられない、と仰います。しかし、私は言葉無しでやっています。世界中を放浪しながら既存のマナーやコードに縛られることなく、それでも生きつづける事ができました。
師のマイムはしゃべれない者の嘆きでした。私はそのことに気づいて師の下を離れたのです。私は言葉から自由になり、そして『今』になりました」

現実なのです。寺崎さんの公演を見ていない人、そして寺崎さんと対面したことのない人には信じられないかもしれません。ですが、私は寺崎さんから、言葉を媒介せず上記のようなメッセージを受けとりました。
家に戻ってテープを起こしながら、再度驚いたのは、私は寺崎さんからのメッセージを受け取っている間は黙って耳を傾けていたと思っていたのにも係わらず、テープでは、私は途切れることなく喋りつづけていたのです。記事上の段落分けは、便宜上のことにすぎないのです。私は五分間、今までに感じたことのないテンポと、どこか遠いところから戻ってくるかのような声質で、とつとつと語り、息を継ぎ、笑っているのです。
私の耳にははっきりと寺崎さんの声が残っているような気がしているのです。言葉も思い出せます。しかし、それは誰の声だったのでしょうか。この記事だけでは皆様には届かないでしょう。とても歯がゆい……

次回は フォーラム2000Another Way to TOMMOROWの会場から、子比可学園主宰  索果幹夫さんです。


以上だ。
その後『昼行灯』は5年間継続した。その後、寄稿者の皆様とは音信不通である。

※
 No.119. さて、エイプリルフールがやってきます。今年もエイプリルフール的記事を楽しみにしています★
 No.138. インタビューしてみよう。その人が何者か書いてみよう

Comments (0)

Tags: ,

遁走曲

Posted on 26 3月 2017 by

ノートを書けば ブックになり
ブックを読めば ノートに記す

筆者の立場と読者の立場を
ぐるぐるぐるぐる巡るうち
答えは問に 問はヒントに



昨日の続きにいるなんて退屈だ
自分が自分でいるなんて窮屈だ

因果関係より相関関係の世界へ
自分の周りにある未知の世界へ

読むことは奏でること
止むことのない遁走曲

                  (多声)

Comments (0)

Tags: ,

筆耕 ―泡立てるノート

Posted on 19 3月 2017 by

ノートをペン先で耕す
掘り起して混ぜ返して
肌理細かい泡を立てる

キッチリをグズグズに
コチコチをフワフワに
アワアワと膨らませる



豊かに美しく輝く生命
映し映される世界は泡
確かなものは何もない

辺り一面に薄くて軽い
現を映した虚ろな泡沫
はじけとぶまでの愉楽

                             (息吹)

Comments (0)

Tags: ,

M

Posted on 12 3月 2017 by

あなたのしたいようにしてくださいと
晒された襞を本能のままに押し拡げて
ペン先でまさぐりインクで汚していく



血のたぎりに我を忘れて一心不乱に
常識にも倫理にも道義にも縛られず
奔放に繰り広げられる密室での痴態

完膚なきまでに蹂躙し尽くされて
きちんと綴じ合うことも出来ぬ程
共に精根尽きて事後に睦み合う時

ノートはしどけなくページを捲る



どうぞあなたのしたいように
私はどうなってもかまわない
私はあなたの全てが知りたい

ルール無しをルールと成して
縛られ身悶える Mのノート
TRAVELER'S notebook;003 Blank Notebook/無罫 

                      (挑発)

Comments (0)

Photos from our Flickr stream

See all photos

2017年9月
« 8月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

アーカイブ