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考えちゃえ!

Posted on 28 8月 2016 by

受精と同時に生じる疑問
「世界はなぜこんな風に在るの?」
ずっと抱えて ずっとあのまま
外観だけ「生活(=仮説)」で縫い合わされて

仮説(=防護ネット) に安心しないで
ネット(=網)を破って とび出さないと
二兎を追うもの一兎をも得ず

Gag is a giant swing

考える=逃げる
息してるだけじゃ駄目 考えちゃえ!
考える=自分を変える→向き合う勇気

=移動!=旅!
ぐるぐる とんだり もぐったり
ほったり なでたり ながめたり

Release hostages

留まったら死ぬ 考えちゃえ!
飛び回れ 宙ぶらりんの世界
つきとめちゃったら 忘れちゃって

考えちゃえ!
どこでもないここで
考えちゃえ!
ここでないどこかで

(旅券)

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腑分け

Posted on 21 8月 2016 by

分け入っても 分け入っても 脳の襞

なだれる ぞうもつに 朦朧としながら

ペンでかきわけ ノートにとりわけ

Singularity

不意に底が抜けて がらんどう
「ここだ!」

Anatomy

ノートは いつも ここまで

(頭山)

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ただ一つ

Posted on 14 8月 2016 by

ノートに 書くっていう ことは
ハートに ぐさっときた ことを
うんと味わい 抜き 書き 連ね
【今=私(=世界)】を 時間から
掬い出すってことだ

The immortality is boring

「このノートも 再発見されて
『そっくりそのままじゃ つまらない』なんて
アップデートされたら 愉快だね」

What is the real you want

言葉は光よりも遅いから
光を超えることができる

携えた ただ一冊のノート に
記されていた ただ一つのこと

(想像)

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テレパスは滅び 我々が残った

Posted on 07 8月 2016 by

知ってる言葉が増えても
言いたい事は 増えないけど

説明が伸びて
だんだん 離れていく

An eternal moment

言葉は 臆病すぎる
それでいて 傲慢すぎる

テレパスは滅び
我々が 残った

The history of the 21st century

その悲しさと希望

(留保)

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かくかくしかじか

Posted on 31 7月 2016 by

それは まだ書かれてはいないのか

それならば 書かれたことのない文字列を
総当りに記してみたら 
それらのなかに
それは 書かれるだろうか

それとも そんな つらなりでは
示すことなど 叶わないのか

The local coordinates

それとも もう書かれて あるのだろうか
それに 気付けていないだけ なのか

そもそも 気付くことなど できるのだろうか?

A helix

意思が 意識が 無意識が ∞ 堂々巡りする
{外のない外の外(は→に) 内のない内の内(に→が)}

「この世がそれだ」 なんて 言わないで
答えだけでは 答えじゃない

(42)

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反響と共鳴

Posted on 24 7月 2016 by

揺れる 世界 体中 感じて
聴き留め 書き留め 記憶する

私の つみかさねてきたものと
そのなかにある いくつもの空隙に
複雑な ハーモニー 響かせている

Resonance and echoing

 

つみかさねたものに反響し 空隙に広がる響き
あちこちに染み入りながら だんだんと消える
反響の理由は 理想を求める意思

つみかさねたものが共鳴し 私の全体が揺れる
私自身が響き 境界を越えて 世界を揺らす
共鳴の意味は その響きを生きる覚悟

Definition of the information

どんなふうに響けるの? どんなふうに響かせたいの?
崩して つみかさねて 私の形 理想の響き 探して

聴き留め 書き留め 経験する
揺れる 世界 体中 感じて

(泉水)

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わからなくなりたいの

Posted on 17 7月 2016 by

分かった って 充足感がある /けど きゅうくつ
知ってる って 安心感がある /けど おもたい

分かったことと知ってること つみかさねて
未知の高みを征服していくのは爽快だし 
新たな世界が見えてくる /低いとこばっかだけどね

Scrap and build

そうやって昇りつめても 手の届かない場所がある
分かったことと知ってること つみかさねた 先に

背伸びしたくても 足元ぐらぐらで 怖い
全てが崩れてもいい! 覚悟してジャンプしようとしたら
足元から頭の芯まで ぎちぎちに 絡み付かれてた…

Unknowledge

知識は支えあっていて 新顔を絶対に逃がさない
表札を融通し合って 入居者を募集している
そんなアパートひきはらって 野宿放浪したい

だから 本を読んだり 人と話したりする
分かるために じゃなく 分からなくなるために

(非知)

 

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欠落の園

Posted on 10 7月 2016 by

ないはずだった欠落が生じて
なだれおちたのが周辺となり

そのように偏在が生じた途端
あちらこちらがなだれおちて
巻き込まれたのが欠落だった

減るはずのないものが減って
生じた空隙に身震いする欠落
なだれる欠片を纏って渦巻き
インフレーションを起こした
宇宙は原初の欠落の虜となり
その上辺に生命などを宿した

A strained back

欠落は欠落ゆえに気にかかる
欠落そのものを我慢できない
そのような欠落を埋める毎日
だが欠落こそ自身の主人だと
気付けぬままに 脅えている

書き連ねた日記帳に紛れ込む
空隙の日に自分は何者なのか
一瞬の分断もなく自分だと?
足元が不安で仕方がないなら
血でも唾でも擦り付けておけ

La poetique de l'espace

欠落には 過去も未来もない
欠落には 自分も他人もない
欠落には 主義も主張もない
欠落には 教義も罰則もない
欠落には 欠落の痕跡もない

ないものがあることを支える

(暗黒)

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明滅する今

Posted on 03 7月 2016 by

三次元に結晶した四次元世界断面
瞼は世界の明滅に同期しすぎる為
今でない今を知ることができない
The now
世界の屈折率は予測不能であるが
入射角と反射角とは 等しいので 
視線が合えば像を結ぶかもしれぬ
身体が合えば旅立てるかもしれぬ
Association
ノートブックに今を写すペン先の
その筆記角度に映る 今でない今
切り割りの狭間 ハート穴の向う

(足穂)

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ガバッ!としてギュ~ッとしてベタンッ!

Posted on 26 6月 2016 by

1 ガバッ!
一本釣りよりも巻き網
養殖よりも断然天然
ここでは質よりも量

2 ギュ~ッ
両手で掬って強く握る
指の隙間からはみ出る
その感触が気持ちいい

3 ベタン!
叩きつける(ノートに)
叩きつける(ノートを)
シミが残る(ノートに)

Lead

4 或はまた…
帽子から取り出した兎
中空から現れるカード
凝結した今=歴史を
押花にしたその色滴

5 一冊のノート
一冊のノートを終えることは
一冊のノートの消費ではなく
一冊のノートの完成でもない

Index-linked

増やしていくこの世の”index”
繋ぎ留める リード

(索引)

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陰画の因果

Posted on 19 6月 2016 by

「書く」ことは 「仕分ける」こと

表(書いたこと) / 裏(書いてないこと)

だけども世界は いつでも絶対 表裏一体!

Select

その粘度に ペン先がしなる ノートがたわむ

Writing

ノートには 「書いてないこと」も 記されている
例えばボイジャー2号の質量による影響までも

 

だからって
そこまでくみとって ってのは 虫がいい

(通底)

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ノック

Posted on 12 6月 2016 by

書きたいことは どこからくるのか
先ほどまでは影も形もなかったのに
出現するやいなや 「ここから出して」と
脳をノックする
丁寧に書き記したら 静かになった

書きたいことは どこから来るのか
再び書きたいことが現れるやいなや
さっきよりも激しく 「ここから出して」と
脳をノックする
ノートに寝かすと 穏やかになった

静かに眺めていたのもつかの間
またしても書きたいことが出現
「ここから出して」と 脳が歪むほどに
激烈にノックするので
つかみかかって 書き殴ってやった

書きたいこと達が 押し寄せる
「ここから出して」と ノックの嵐で
脳が裏返りそうだ
引きちぎって 叩きつけ 放り込む

もう区画も順序も方角も滅茶苦茶だ

A Finder

ノートの成れの果てが共同墓地
なんて 考えなければよかった
ノートから沢山腕が伸びてきて
「さあ、こっちにおいで」と

虜になった 抵抗する気もない

尻から脳を裏返しに掴み出され
それがノート一杯に飛び散って
机を包み込んで 部屋を塞いで
家を覆って世界を呑みこんでる
全て裏返って笑いがとまらない

A circuit

書きたいことが現れる場所は
書いたことが眠っている場所
自分にあいた 穴の向こうを
裏返りつつ遍歴した後でなら
全てが自分の中にあるようだ

と 書きたくなって
ノックが始まる

(掘削)

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聞きなし

Posted on 05 6月 2016 by

天辺欠けたか 仏法僧
銭取銭取 月日星
鳥はあずかり知らぬこと

A oscillation

言葉を発し 文字を作り
意味に病み つきまとう

Mars

源平躑躅白躑躅
特許許可局 法法華経
鳥はあずかり知らぬこと

(宿痾)

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地平線に甘えてはいけない ―お題003. 地平線

Posted on 29 5月 2016 by

The horizon

 消失点・<( 脳 )>・消失点
VP              x             VP

     眼    
永========================永
 光

地平線に甘えてはいけない
眼は明らかに嘘つきだから
無限遠のVPから水晶体で
屈折して後頭部の視覚野へ
後退しつつ拡大した光景は
また無限遠のVPに消える
逆遠近法に眩暈し嘔吐する
私を優しく取り巻く地平線
VPを隠す玻璃のシェルは
閉じられた瞼=結ばれた唇
=かつて誰もが潜り抜けて
産声上げたあの綴じ合せだ

地平線に甘えてはいけない
優しく閉ざし過去へと下り
し方行く末を彼岸に暈す
慈愛に満ちたその温もりを
雛鳥を覆う母鳥の翼の下を
這い出る時分を自ら定めて
二枚の瞼を縫い合わせたら
綻びを求めて地平線を弄り
指を差し入れ頭をねじ込み
「出る事 = 入る事」と念じ
なりふり構わず我武者羅に
突破して産声をあげるのだ

地平線を甘やかさないこと
地平線沿いに切り分けたら
大地を押し下げるのでなく
空を捲り上げるようにせよ
私は常に地平線の内にある
地平線は地の問題ではなく
むしろ空の問題なのだから
宇宙空間へ脱出してみても
地平線からは逃れられない
海中に水平線は見えないが
水平線は存在するのと同じ
地平線は絶対に消滅しない

地平線を諦めてはいけない
地平線を巻込みねじ切ろう 
それは目前に存在している
到達できない場所ではない
それは背後に存在している
視覚に騙されてはいけない
それは左右に存在している
手を伸ばし指先に集中して
反響する胎動と産声を聞け
微かに湿り気を帯びた襞の
隙間から滲む滴りを浴びて
潜り抜ける幾筋もの地平線

Extention of the horizon

(生命)

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混乱待ち

Posted on 22 5月 2016 by

手がかりが みつからない
それならば つくっちゃえ

頭痛も吐き気も 頑なに無視して
並べたもん勝ち 名付け親は絶対

A spiral

手あたり次第に放り込んだ 玩具箱から
丹念に厳選して 統一規格の標本箱へと

なんだか分らぬ 思し召し に則って
整えて 配列し 名づけて 分類する

敢えて見落とす 混ぜるな危険
仕切り板は腐食 脱脂綿は燃焼

A Orderly confusion

保管庫内で 標本箱は みな玩具箱になる
パンパンに 膨張した 風船のようになる

ドロドロで 灼熱の 粘性物体が 飛散し
手がかりが あらわれるまで あとすこし

(混沌)

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のりしろ

Posted on 15 5月 2016 by

「今」 という 「幽霊」
を探して 耳を澄ます

微かな旋律を感じ 手を伸ばしたら
その尻尾に触れた ベタベタしてた

「今」の後ろに 伸びていた部分
その使いみちは  「のりしろ」だ

Now romanticism

「幽霊」は 風景となって
眼の前に 広がっていた

「幽霊の屍」が 私を埋める
「美しい死体」 静かな世界

(音魂)

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質問より長い答えはいらない

Posted on 08 5月 2016 by

質問より長い答えはいらない

質問と答えは 一対だから
正しい問いが 正答を得る

回答の正誤が質問の正誤だ

たくさんの「問」⇒たくさんの「答」
たくさんの「誤」⇒たくさんの「我」

正答は誤答に紛れこみ
世界はややこしくなった

だけど 問い続けるしかない
正答を求める   ノートを開く

The boy aims at the wasteland.

(愚直)

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事件記者

Posted on 01 5月 2016 by

さいげんの ない 突発事故を
さいしゅう したまま 一つづつ

ペン先の残像に変え
襞を襞にうつしてゆく

raden

キュビズム / コラージュ / シュールレアリスム

一度にみんなはできないから
一つづつ順番にするしかない

Depaysment

関心の趣くままに ! / 検閲には断固反対 !

すると ノートは
新聞に似てくる

Persistence of vision

世界は三面記事のように ある
記者は 私である

(貼混)

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ノートの ある 片隅

Posted on 24 4月 2016 by

cafeの片隅 テーブルの端
独りすわって 開いたノート
のぞきこんで かきまぜてる

視界の中心には ノート
その衛星となり めぐる

The ehemeral vision in the corner 1

攪拌する ページの上を
揺らぐ宇宙 広がる波紋

片隅の中心から
泡沫の世界 を超え

中心の片隅へと
通り過ぎる vision

The ephemeral vision in the corner2

静かな 十六夜の朝
旅の痕 火照る頬を
新しい 風が撫でた

(放流)

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微積分、異聞

Posted on 17 4月 2016 by

世界がまばたきするたびに
魑魅魍魎が跋扈する

わたしがまばたきするたびに
世界は滑りこんでくる

時空という隔たりを超えて
わたしに収束しようとする
泡沫のような事象の連なり

奏でる 音楽
移ろう 景色
わたしの存在

Differential calculus

流れは 隔てれば 澱み
澱みは 連ねても 流れない 

(未分)

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名指し(scale)

Posted on 10 4月 2016 by

とどめねば 消える
とどめれば 変わる
Named1
名指さねば 不安だ けれど
名指したら 離れて しまう

わたしは あれらじゃない / わたしはわたし
あれらは わたしじゃない / あれらはあれら

わたしは わたしじゃない / わたしはあれら
あれらは あれらじゃない / あれらはわたし

言葉は 全て 名前だ
名前は 全て 距離だ
Named2
いつか ほどく ための
名指し という 絡まり

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コプラのキメラ

Posted on 03 4月 2016 by

なぜだか 分かれ

起きる 生まれる /

「こと」におびえ 「言葉」をおびて

「こと」÷「言葉」=「物」「物」「物」・・・
(〈余り〉は暗がりにそっと隠して さ……)

Conjunction02

組み込まれ うばわれ つつ ある私

分かたれて たそかれ つつ ある私

Conjecture01

「言葉」に抵抗する / 繋辞(copula)をてなずけて

「暗がり」をあばく / キメラ(chimera)となる

(変容)

 

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“119” CONTRACT PEN

Posted on 01 4月 2016 by

まだ見ぬものひしめく クラウドファンディングサイト

から ひとつふたつ

contract

「契約で後悔しない」 type119 CONTRACT PEN ¥41,800-

ストレス検知で インクを止める 機能を実現

contract_spec

インクは完全個人仕様(DNA混入インク)

本人の 本人による 本人のための 契約を実現すべく

本人確認を厳格化 したので

官公庁書類、公正証書、遺言署名などへの使用の義務化〈※)を働きかける運動

資金募集継続中

(※)婚姻関係書類には不向き

もうひとつ

type401 TRUE PEN  ¥38,000-

type119から、個人認証機能とコルチゾール測定センサーを省き、嘘発見ソフトを内蔵

嘘とみなされると インクの色が変化

私の名前はピース・メーカーです

殺したいほど愛しています

(※)ラブレター、日記には不向き

(莫迦)

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翼 (scuba)

Posted on 27 3月 2016 by

宇宙開闢の頃からの

黙契だから しかたがない

20160327bat

選ぶこと は 縛られること / 縛ること は 束ねられること

ならば どの 〈法〉 に [服従 ・ 反逆] してやろうか

20160327A freedom fighter

四次元断面の私たち に

背負わされた 翼 の重さ

捨てるためのメソッド

(自由)

 

 

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風船の樹 連なる 森

Posted on 20 3月 2016 by

そらに放つ 風船ひとつ

忘れ [ たい・たくない ] 想い 絡めて

みおくる―みえなくなる …… 指先に残る 身悶え

Forestoftheballoon 0

宙にただよう 風船ひとつ

雨・風・雷・凹凸  糸 引っか・か・る

きつくもつれ / ほどけはぐれ

膨らみ 引き上げ / しぼみ もたれる

巨大な樹形蠢く 風船の森の

小さな宇宙に 襞を成す 連なり

Forest of the balloon 2

馨を収穫し 風船 またひとつ

(薫習)

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お題002「色」 ―空想技師の「砂」 に関する断片

Posted on 13 3月 2016 by

その砂(以下「砂」)は「虹の亡霊(タワブ・アルマユィトゥ)」「神の試練(ミシナトゥ・ムミン・アフラ)」「亡者への褒美(アイプティマタトゥ・ユアマ)」などと呼称。

「砂」は、チベット密教ゾクチェンにおけるラマ僧の「光の夜(ダウ・アッラユル)」という修行に用いられた。修行僧は、「砂」が敷き詰められた塔に入り、暗闇の中、四十日間、わずかな水と食料のみで過ごす。この間に、砂を食わなければ、修行達成となる。

「バビロンの東方に、「砂を食べる人々(クイ・コメ・デゥトライン・アレナ)」がいる。彼らは、「目を奪う者(イッリ・クイ・イン・オクロ)」に殺戮された」(プリニウス『博物誌』より)

「砂」+「目を奪う」=「砂男」 このドイツの民間伝承の類話は、中東アジアにも見られる。目を奪う=睡眠 というドイツでの展開とは異なり、 目を奪う=夢を奪う=現実に戻す という展開。

「目を奪う」=「夢を奪う」は、① 夢が現実世界に出現し ② それを葬らねばならない ③ そのために視覚を奪う という場合に成立する。

ヘロドトス『歴史』第三巻に「砂」の出所と考えられる沙漠の記述がある。その沙漠は現在の「パミール」に位置し、「無影沙漠(スーラ・ビラ・アッズール)」または、「虹の沙漠(スフラクァウス・クァザフ)」と名づけられている。また「砂」は「燃える水のように黒い」と。

その沙漠の周辺には、体中に砂を詰め込まれた上、切り裂かれた屍が層を成していたという。彼らは憑かれたように砂を求め、砂を奪い合い、殺し合った。その様子は「虹に狂う(マユヌン・ル・クァウス・クァザフ)」と表現されている。

「虹」の七色の科学的解明は、1676年のニュートンの実験による。その論文『光学』(1704)から100年。トマス・ヤングが『色と光の理論について』(1802)で光を三原色に還元。

同じころ、ゲーテ「色をプリズム分光やスペクトルのみで理解することはできない」と、20年がかりで執筆した『色彩論』(1810)。「心理補色」、「補色は色環の反対側に位置する」など、以降の色彩論に多大なる影響を与えた。

神が行った分光の記録。「民の言葉を分かつだけでは収まらぬほどに、神の怒りはすさまじく、塔を打ち砕く稲妻までもが、地表で分かたれた」(『タズウェルアブラヒム』第23章5節より)

同時代性をもって、モネ、スーラらに影響を与えた、ミシェル・ウジューヌ・シュブルール『色の定義と命名方法』(1861)。新印象派は、これら理論の科学的実践。

「光の混色」ではなく「絵画の混色」を、ヤング=ヘルムホイツの三色説(1852)の理論から解明したのは、オグデン・ニコラス・ルード 『近代色彩論』(1879)。彼は、織物の縦糸と横糸との調和について研究していた。シュブルールも、フランス王室ゴブラン織工場で染色の研究をしていた。

『タズウェルアブラヒム』(アブラハムの書)は、死海文書群から発見された。バベルの塔についての記述はフラウィウス・ヨセフスの『ユダヤ古代史』(95)よりも詳細である。現在では「偽典」とされている。

『アブラハムの書』によれば、「神の稲光により溶解したアスファルトと砕けたレンガで半数が焼かれ、空中から降り注ぐ透明な槍によって残りの半数が刺し貫かれた。残った半数も氷のような豪雨で凍えた。辺りは沙漠となり(以下略)」。その記述は、モヘンジョ=ダロ遺跡を髣髴とさせる。

「砂」と「虹」との関係を合理的かつ荒唐無稽につなぐのは、「砂」=「三原色」説だ。論拠は、「砂」が引き起こす現象を、「震える鏡(ムラトゥ・ヤルタユィフ)」「そよぐ絨毯(ヤタマハル・アルスヤドゥ)」などと表す記述から。

「砂」はひじょうに細かく、後代になってからは「聖灰」と呼ばれたほど。通常、極細粒砂は62.5nm(以下は全て平均粒径)。片栗粉で20-70nm、マグネシウムで3.6-8nm。「砂」は、片栗粉とマグネシウムの中間程のサイズ。因みに、銀塩写真を作る粒子は0.2-0.5nm。

「砂」は、外観の色で三種類に分かれる。シアン、マゼンタ、イエロー。粒子はほぼ球形だが、ところどころに貫入があり、そこからガラス質の結晶が鋭角的に飛び出している。「砂」同士が擦れると、ガラスを爪で引っかいたような音をたてる。不用意に触れると、肌を傷つけるのみならず、体内に侵入して眼耳鼻口喉肺等を損傷する。

「聖徳太子の地球儀」というオーパーツは、「砂」の構造を表している。

「砂」が聖徳太子へ贈られたのは、600年ごろ新羅から。「砂」に習熟した聖徳太子は、夢殿で『未来記』を書き綴った。

チベット密教の「砂曼陀羅」。 現在は、色別に分けた砂を、金属製の漏斗で少しずつ落とすことで描いていくが、かつては、水を薄く張った水盤(器世界)に「砂」を流していた。器世界には、極彩色のホログラムのような像が浮かんだ。

その時使った水は、厳格な手続きにより、星見の井戸へ流された。その井戸は深く、昼間でも星が映る。こうした井戸は世界各地に存在する。

「重油のように黒い」とされた砂漠は、現地ではイフガメ沙漠と呼ばれていた。イフー・イビフー・ガッメルは「白と黒の地」という意味だ。黒が「砂」だとすれば白は何か?

「砂」の貫入から飛び出したガラス結晶は、暗闇で光を放つ。その光は、それぞれ、赤、青、緑色。とても微弱な光のため、陽射しの下では、シアン、マゼンタ、イエローの三原色が視覚的に減算混色された「黒」が「砂」の色となる。そして、夜になると「砂」の赤、青、緑が加算混色され、白い砂に見える。

「砂」の砂漠に「虹」がつきまとうのは、そうした理由による。「砂」は微風や振動で動くたび、極彩色の光沢を這わせる。砂嵐がこようものなら、その光景は……

1860年 二十歳のオディロン=ルドンは、知己の植物学者の顕微鏡で、現在のタジキスタンに分布する龍舌蘭を観察していた。その根についていた「砂」が、ルドンの眼におぞましい世界を見せたようだ。1878年「眼-気球」という黒一色の絵以後30年にわたり、ルドンの絵画から色が消えた。

近年、「砂」は微弱ながら磁力を帯びていることも判明している。人の脳波も電磁波の影響を受ける。この沙漠で、内臓から溢れるほど「砂」を食うもの、「砂」の奪い合いをするものが、眼前にどのような光景を見ていたのか。

ルドンの絵が極彩色に彩られるのは50歳を過ぎてからだ。「ブッダ」(1904)、「若きブッダ」(1905)。極彩色の地獄から逃れるために必要だったのは「色即是空」の認識だった。

ヒエロニムス・ボスの奇想、ピーテル・ブリューゲルの細密画。沙漠の悪夢、ダリ。眼を伏せるキリコ。

「砂」の囚人達を「切り取られた瞼(アルユフン・クァス)」とよび、欲望の奔流を止めるため眼を奪った民が、「砂男」の正体である。彼らは常に「砂」と共にあり、「砂の人形(ダミュアトゥ・アルッラマル)」と化した人々を妄念の暴走から救い出してきた。こちらはカバラ思想の生み出した怪物「ゴーレム」の原型だ。

バベル崩壊後、「砂男」こと「不増不減族(ラ・ズィアダタン・ウ・ナクサン・マユムエナ)」は、自らの眼をつぶして幻惑を消し、「砂」を回収すると、東方の険しい地形に霊廟を建て「砂」を保管した。そこは、あらゆる宗教上の「絶対禁足地(アルマナティク・アラバス・アルムトゥラクァ)」とされている。、現地名は「境界の彼岸(ムマ・ワラ・アルドゥドゥ)」。

彼らのうちでも、実際に「砂」に触れることのできるのは、認定試験(アイクティバル・アルッタイヒル)に合格した者のみである。「空想技師(ムハンディス・ナッズウ)」の称号を得た彼らは、「砂」の前でただ、沙漠のことだけを思う。

Color01

近代になり、「砂」の伝承に興味を抱いた国々は中央アジア、チベットに狙いを定め、激しい探索と争奪戦とを繰り広げることとなる。これが露英を中心としたグレートゲームのスタートだ。

「砂」にもっとも肉薄したのは、『さまよえる湖』で有名なスウェン・ヘディンである。1885年、ペルシア-メソポタミア探検時、沙漠で遭難し九死に一生を得た。助けたのは小さなキャラバンで、彼らはタリム川へ幻視の儀式に行く途中だった。

「タリム川は、東に流れ、塩澤に消ゆ。そのなほ北に、楼蘭がある」(『史記』(前2世紀))

スウェン・ヘディンは楼蘭を探すと公言し、まず湖(ロプノール)の探索を行うが、実際は、キャラバンがラクダの陰嚢にいれていた「砂」を求める旅だった。

そのキャラバンは、「空想技師」と「幻視者(ハリム)」で、彼らは「砂」をタリム川に流し未来を占っていた。ロプノールは年々北上していく。彼らはその位置を常に正確に把握していた。

スウェン・ヘディン。1900年『さまよえる湖』発表。この説は一笑に付されるが、グレートゲームに新規参入した日本は、焦っていた。日本は、遅れを取った楼蘭探索ではなく、チベットの砂曼陀羅の儀式に狙いを定めていた。

同じく1900年、川口慧海が、日本人として初めてチベットに入り、ダライ・ラマに謁見を果たす。そこで、中国語訳によらない経典などの研鑽をつみ、多くの土産とともに、日本へ帰国。その中に「砂」が含まれていたかは不明。

また、それに先立ち大谷光瑞を中心とする大谷探検隊は、たびたびの遠征で、ヒマラヤ方面のルート開発に全力をそそいでいた。そして折竹孫七は第二次世界大戦直前まで、西域の未踏区域の探索に尽力していた。

ヘディンは1934年に、ロプノールの復活を確認し、自らの説の正しさを証明した。タリム川は途中、伏流水となって命脈を保つ。その河床を丹念に探索した結果が結実した。

河床には、長年に渡り「空想技師」が流した「砂」が、堆積していたはずだ。

1934年ヘディンは、交友のあったアドルフ・ヒトラーをたずねた。手土産はなんだったろう?

1934年8月2日 ヒンデンブルク大統領死去。1934年8月19日 ヒトラー「総統」となる。 1935年1月22日「ハイル・ヒトラー」義務化。現在も、『ヒトラーの予言』に関する研究はさかんに行われている。

Color02

(猟色)

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震える

Posted on 06 3月 2016 by

「∞のかなた」 からのエコーーー / 輻輳する残 [像 / 響]

現れては 消えてゆく パターン

ふるえ には ふるえ でしか 応えられない さだめ

20160308_note_record_player

だから

20160308_water_refill

水を うつし

風を とどめる

ノートブック

 

響き渡る 槌音

(魂振)

 

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しをりいと

Posted on 28 2月 2016 by

くもの糸の話

お尻から引き出され、空気に触れると糸になる
自らの糸を食べ、その八割が再び糸となる
3~8種類の糸を、用途に応じて引き出しわける
「道しるべ」に使う糸を「しおり糸」と呼ぶ
「しおり糸」がないと、自らの巣であっても、絡めとられてしまう

しをりいと 辿る

【『昼行灯 弐 DANGEROUS STROLL』 1993年4月3日発行】

20160228_Ampullate

縫い留められた 端切れの襞を

踏み迷わぬように 罠に嵌らぬように

20160228_dangerous_stroll(萩原朔太郎『月に吠える』より 「危険な散歩」)

尾行する/追いつけない/追いつめられる/相見える

20160228_shioriito

喰らい合い/糸となる

道しるべ/たどっている            (而今)

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たどりつけない場 ―お題001. 内側と外側

Posted on 21 2月 2016 by

外側は内側 に取り込まれた後 から 

外側になります し 内側になります し

inside or outside

「切り分けてくれなきゃ 食べられない!」

脳が駄々をこねる(ふるえている)

「1-1=0 なんて 認めない!」

脳が駄々をこねる(おびえている)

 

不安なのは 脳だ けだ 閉じ込められた 脳だ けだ

幾重にも厳重に包まれた 脳は 外には出られない

皮膚なら風を撫でられる 腸なら食物と触れ合える

けれども脳は 空想するだけ 外がどんなだか 想像するだけ

place

もしも心があるならば

ありかはきっと 「外」 でしょう

それは「内」にはない「外」で

たどりつけない「内」にある

(探訪)

 

 

 

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Is this a notebook? No,it’s a……

Posted on 14 2月 2016 by

これはノートブックですか?

いいえ、それは……

20160214_Isthisanotebook_list

ペンです。いいえ、それは日記帳です。それは戸籍謄本です。春の陽の匂いです。闇鍋です。おじいちゃんです。犬の地図です。それは猫です。柘榴石です。ケサランパサラン。事業計画書。血液サンプルです。家庭用中性洗剤です。「遠い日の花火」です。傾いた分譲マンションです。それはクハネ583-8です。それは3000ccV6エンジンです。処女の妄想です。黒歴史です。重力波です。産まれなかった双子の兄です。それは凶器です。それは動機です。それは雨の音です。それは嬰ヘ短調です。ポートレートです。木枯らし一号です。手風琴です。グラム単位に切り刻まれたアインシュタインの脳みそです。ささやかな夕げのひとときです。DNA鑑定依頼書です。フリップフロップです。いいえ、それはベルリンの壁です。「地獄の門」です。万年筆です。つけとどけです。コードブックです。「絶対安全なロケットの三段目」です。400枚80円のメモパッドです。ポケットティッシュです。外れたドアノブです。いいえ、それはハンミョウです。乳がんで亡くなった友人の微笑みです。ニュートリノです。移植される肝臓です。他愛のない空想です。不意に鳴らされたクラクションの金属光沢です。へその緒。アリジゴク。ICレコーダーです。いいえ、それはトラベラーズノートブックです。いいえ、それはモレスキンです。愛の無いセックスです。練炭と硫化水素です。太陽系第三番惑星です。それはエベレストの道標です。殺人ライセンスです。ヌガーです。ブルックリン橋です。御朱印帳です。「ピンクリボンの疑惑」です。「せはしく明滅する有機交流電灯」です。ニーモシネです。「246」です。モーニング娘’14です。遺言状です。カンガルーです。これはノートブックですか? いいえ、それは残高68円の普通預金通帳です。それは2016年3月1日のマインドマップです。シャッターに貼ってある告示書です。レンタル中の札。ユーロビート。届かぬ祈り。「落穂拾い」です。複式簿記です。違う名前の渡航スタンプです。「シンドラーのリスト」です。「プリンピキア・マテマティカ」です。スタップ細胞です。墓碑銘です。慰霊塔です。大谷翔平氏のマンダラートです。マルゲリータのLサイズです。裏帳簿です。2011年3月21日のテレビ欄です。クリスマスディナーのレシート。コインロッカー。ライフログです。ユビキタスキャプチャーです。それは追い風参考記録です。オフサイドトラップです。ポケット時刻表。基礎体温計。それは官報です。これはノートブックですか? いいえ、それは「北回帰線」です。スケッチブックです。「校了原稿」です。横断歩道です。ホールディングカヤックです。これはノートブックですか? いいえ、それはトマトです。それは身代金です。電気ブランです。迂回標識です。「二十五階の非常口」です。荻野目洋子です。心電図です。大沢崩れです。チラシの裏です。それは原稿用紙です。蒟蒻です。いいえ、それは交通事故です。ノートブックの切れ端です。それはノートブックに似たものです。これは、ノートブックですか? いいえ、それは白紙委任状です。これは、ノートブックですか? いいえ、それはノートブックではありません。

20160214_Isthisanotebook_first draft

ノートブックではありません。(列記)

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