Archive | Traveler’s Notebook

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アンバーブロンズの、毛糸のジッパーケースができました(トラベラーズノート用)

Posted on 15 9月 2019 by

今年春からとりかかっていましたものが出来上がりました。
(詳しくはこちらこちらをご覧ください)

ジッパーケース内

クラシカルな内布の雰囲気のまま、トラベラーズの革カバーに会うものができたのではと、自負しております。

Notebookers Marketにて販売予定のため、名前も「アンバーブロンズの、毛糸のジッパーケース」に変更いたしました。

琥珀色がかったブロンズのような光沢の編み地です。

今回もおまけは、毛糸製の一本の栞にしました。
いずれも本体に使った毛糸を使用しています。

チャームそれぞれ付け外しが可能です。
左から、タッセル、果実の香袋、羽根チャーム、スワロビーズ。
右二つは、内布の柄と色に合わせてみました。

セット例

右の丸いのは、丸い果実をモチーフにしてまして、実は香袋です。
といっても香りがついているわけではなく、中に綿が入ってまして、それを取り出し、お気に入りの香りをシュッとひと吹き。
また戻して、お気に入りの香りも持ち歩けるというものです。

トラベラーズノート茶色カバーにセットすると、こんな感じです。

保存袋も作りました。

マルタックには、本体に使用した布や毛糸と同じものを使い、統一感が出るように。

販売は、10月上旬を予定しております。
詳細が決まりましたら、またこちらでお知らせいたしますので、楽しみにお待ちくださると幸いです。

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赤ずきん三姉妹の、毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)

Posted on 04 9月 2019 by

NUI011

「むかしむかしあるところに、色のたがう赤いずきんをかぶった三姉妹がおりました。
それぞれの赤いずきんはおばあさんからの贈り物。
ある日、三姉妹は、体を壊したおばあさんのお見舞いへといつもの森に入りますが、いつしか見たこともない植物に囲まれていることに気づきます。
どことなくオリエンタルな雰囲気の森に迷いこんだ3人の赤ずきん。
どんな誘惑が待っているのでしょうか。
それぞれの誘惑はどんな色なのでしょうか。」

もし赤ずきんが三姉妹だったら、と想像して、それをテーマに3色の赤い毛糸のジッパーケースを製作しました。
三女、次女、長女のイメージで、「ローズ」「ルビー」「スカーレット」と呼んでいます。
(製作過程は、こちらこちらです)
トラベラーズノートカバーに、赤い彼女たちの物語を紡いでみませんか。

ふわふわの編み地が、万年筆など、ノートブック周りの大事なものを守ります。

トラベラーズノートカバーにセットした時の側面もモコモコとして印象的です。
(色は、上から、スカーレット、ルビー、ローズ、ルビーをセットしています)
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赤ずきん三姉妹の、毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)完成しましたので、販売日時のお知らせ

Posted on 31 8月 2019 by

「むかしむかしあるところに、3色の赤いずきんをかぶった三姉妹がおりました。
それぞれの赤いずきんはおばあさんからの贈り物です。
ある日、三姉妹は、体を壊したおばあさんのお見舞いへといつもの森に入りますが、いつしか見たこともない植物に囲まれていることに気づきます。
どことなくオリエンタルな雰囲気の森に迷いこんだ3人の赤ずきん。
どんな誘惑が待っているのでしょうか。
それぞれの誘惑はどんな色なのでしょうか。」

もし赤ずきんが三姉妹だったら、と想像して、それをテーマに3色の赤い毛糸のジッパーケースを、春から製作しておりました。
三女、次女、長女のイメージで、「ローズ」「ルビー」「スカーレット」と呼んでいます。
(前回の記事はこちら

今回から、編み地の一重の方にポケットを付けてみました。
チケットなどを挟んでも良いですし、反対側にピンバッヂやピアスなどを通した時も、キャッチをポケットの中で付けることにより、そのでっぱりをカバーできるかな(ポケットの範囲だけですが)と考えました。

スカーレットをトラベラーズノートカバーに挟んでみたところ。
上のパスポートサイズがブルーエディション、下のレギュラーサイズがブラウンです。

販売開始は、2019年9月4日 水曜日 21:00からの予定です。

上記日時に、Notebookers Market(トップ画面の右側)に、専用ページができます。

では、もう少し、詳細をお見せします。

三女ローズのジッパーケース内

ジッパーケースの内布は、大柄の生地なので、中心となる大きな花が中で咲いてるよう裁断しました。

人の唇が皮膚ではなく、内側のひだが外にめくれているように、内布の色からとったジッパーの色とともに、広げて楽しんでいただきたいです。

次女のルビー
長女のスカーレット

栞とチャームがおまけです

おまけは栞です。
くさり編み一本の毛糸製の栞。
タッセル、チェコビーズ、カゴのチャームが付いています。
3つのチャームは取り外し可能なので、栞の両端はもちろん、ジッパーのスライダーにつけても良いですし、トラベラーズノートカバーのゴムに付けても。

縦横約2cmくらいのカゴチャーム

カゴチャームには、ワインとぶどうが入っています。
赤ずきんたちがカゴにお見舞いの品を入れて森へ入っていく、物語の始まりを意味するモチーフとして選びました。

赤ずきんは、ミステリアスでエロティックで、ときにホラーな物語だと思っています。
お話によって、猟師が出てこず赤ずきんが助からなかったり、実は赤ずきんと狼は最初からできていて、邪魔なおばあさんを殺害するために仕組んだことだった…?なんて創作する方もいて、楽しいです。

だれかのトラベラーズカバーに挟んでもらって、その方なりの赤ずきんの物語を紡いでいっていただけたら、と願っております。

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saoriさんの、毛糸のジッパーケース製作途中話

Posted on 25 6月 2019 by

このお話は、「saoriさんの、毛糸のジッパーケースを作りたい」の続きです。
こちらをさらっとでもご覧になってから戻ってきてくださると、もっと楽しいんじゃないかな。そうだといいな。

内布が決まりました

キジ科の鳥と草花が立体的に描かれた、緑青色が美しいクラシカルな雰囲気のイギリス製の布地です。

編み地と合わせてみたところ

当初お聞きしていたsaoriさんの内布イメージ(柄の好み)を振り返りますと、
「好き)エスニック系、ボタニカル系、クラシックなスカーフ柄
苦手)Cute・Pretty系、かわいい、小花柄(リバティ苦手)」

色の好みは、
「茶系、ネイビー系、オレンジ系、カーキ系、ターコイズ系、マイルドゴールド系(ゼブラ マイルドライナーの色)
ベージュの好み系統は、黄み系〜濃いめのキャメル派」
とのことでした。(前回記事ではさらっと流してましたすみません)

イメージ画像はこんな感じでした。かっこいい。

これらを踏まえて選んだ上記の鳥と草花生地、いかがでしょう。
saoriさんに送ってもらったイメージ画像からは、左下の、ジーンズ姿の女の子が寝転んでいるソファーの雰囲気に近いかな、と思っています。
そしてこれらを好むsaoriさんがスカーフを選ぶなら、またインテリアファブリックを選ぶならどうだろう、とことを念頭に探してみました。

まずはネット通販の生地屋さんを徘徊。(イメージや色柄、素材等で絞れるので便利なのです。)
雰囲気の合いそうなショップを見つけ、saoriさんにはその中からいくつか気になる生地を選んでもらいました。

その中に、私も良いなと思っていたものがあり、一致したのが上記の鳥と草花のものでした。

ネット通販だけでなく、日暮里繊維街なども一日かけて探してみたのですが、圧倒的なリバティやら和柄やらYシャツ素材やらで疲れ果て。
また、柄がいいなと思って触ってみるとニット地(伸縮性のある生地)だったり、シースルー素材(スケスケ)だったり。あるいは、これ良い!と最初は思ったものでも、冷静になってみると仏具っぽかったり(お仏壇の下などに敷いてあるああいうの)。

結局、最初に見つけたような雰囲気の生地にはとうとう出会えず。
当初のネットショップがセンスの良いお店であることがよく分かり、その上で選択することができました。
体力的に疲れましたが、思いつくことはやっておきたいですからね。

編み地のアップ

前回の記事に載せていた編み地画像。

いろいろ試し編みした結果、左端の茶トラ写真の上に乗せているものに決定したのでした。

編み地がちーさくしか写ってなくて、「ブロンズを毛糸で表現」などと言ってるわりにはどんなの編んでるか分かりにくかったですね。なので、どーんとズームアップしました。

3本の毛糸を引き揃えて編みました。光沢のある毛糸が金属っぽいのだと思う。
トラベラーズカバー(キャメル)に挟んだ側面はこんな感じ。
遠くから見ると、毛糸のジッパーケース「スタンダード」のベージュに似ています。

こんな感じの編み地となっております。3本の細めの糸を引き揃えて編んでいるため、同じテンションで編み進めないと内一本がたわんでしまったりひっぱりすぎてしまったり、一本の糸を編む時よりも時間がかかります。
なので、いつにも増してゆっくりな更新であることをここで断っておくとします。

これからやる主な4つのこと

①ファスナーを選ぶ

金具部分は、ゴールドまたはアンティークゴールドの2色から。
テープ部分は、編み地と内布に馴染み、かつsaoriさん茶トラ(トラベラーズノートのブラウンカバー)を引き立たせつつそいつも光る、的なものを選びたいと思っているのですが、よくばりすぎなのかこれがまたむずかしい。

ほんの一例です。あ、ゴールド金具のものしか写ってない…

ですが、ご存知の通り、トラベラーズカバーに挟んだとき、ファスナーは側面にくる大事な、言うなれば一番目立つところですので、いつも慎重になってしまうのです。
あまり売っていない素敵なもの、を作っていきたいので、考えぬこうと思います。

②ハトメまたはスナップボタンをつけようかな

saoriさんにお会いし、編み見本を見てもらった際、なによりも早く反応してくださったのが、試しでつけていたスナップボタン(アンティークゴールド)でした。たくさんある編み見本ではなく。
なので、毛糸のジッパーケースのどこか(広げたときの中央とか端っことか)にハトメかスナップボタンか(ボタンは不要になるのでハトメになるかな)付けようと思っています。あんな嬉しい反応してくれるのなら、なんだって付けたくなっちゃうというものです。

③ポケットを追加する

ジッパー部分と逆の、編み地のみの方に、深型ポケットをつけようと思っています。これまで、編み地のみの側には、ピンバッヂやブローチを留められますよーと宣伝してきましたが、それはそのままに、それらの留め具(裏側ね)をカバーでき、さらにA4サイズの用紙を三つ折りにしたものをスッとさしておけるような、そんな深型ポケット。そんなものを私はつけたい。
ただ、いまだに布地に迷ってまして。内布と同布じゃなんか違うなと。
深型ですので、わりと広い面積を占めるわけですし、あまり目立たず、編み地に近い色の丈夫な布でできたら良いかしらん。などと考えております。

④おまけを変える

これまで、おまけとしてコースターをつけていましたが、今回は、編み地と同糸の栞と、その先につけるチャーム(取り外し可能)をおまけにしてみようと思っています。
チャームとして考えているのは、これまた編み地と同糸のタッセル、内布と同系色のスワロフスキービーズ、あとは金属製のモチーフチャーム(鳥の羽とか植物とかのモチーフ)とかどうだろう、すでに茶トラに付いているタツノオトシゴチャームとも相性の良いものがあればなーなどと、思案、捜索中です。
アンティークボタンなんかも素敵だけど、単価がかさばってしまうかな。
取り外し可能とするのは、しおりの先につけたり、トラベラーズカバーのゴムにつけたりと、気分で気軽に付け替えられたら良いなと思ったから。
私がほしいものは、どこかのだれかもきっとほしい。そうに違いない。

以上、製作途中秘話でした。手を進めてまたお知らせします。

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かわりつづけるからかわらない

Posted on 16 6月 2019 by

かわらないものはなにもない から かわるものはなにもない
かたときもかわらないでいる もの はどこにもありはしない
とめどもなくかわりつづける もの にはかわり目などはない

脳は諦めない

ちがっているもの どうし をくらべることは
もとよりできない かわり つづけることには
慣れることさえも 不可能 であるはずなのだ

報告可能性

かわりつづけるのなら かわりたいものに
かわろうとするべきだ かわりたいものに
かわりつづけることで かわっていく世界

意識の経験

かわりたくない むかし にもどりたい
などと祈るのは どだい むだなあがき
なにしろなにも かわる ものなどない

2019年5月のマンスリー絵日記
2019年5月のマンスリー絵日記

かわることをおそれず かわらないことをみとめ
過去と今とを比べずに 逃れようのない今の形を
満喫していく全肯定が 唯一の真実だと信じてる

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saoriさんの、毛糸のジッパーケースを作りたい

Posted on 18 5月 2019 by

レビューを書いてほしい

Notebookersライターのsaoriさん、素敵なレビューをたくさん書かれていてすごいな、いいな、私のも書いてくれないかな」なんて軽く思ったのが始まりでした。

saoriさんに毛糸のジッパーケースのレビューを書いてほしい、とその想いはだんだんと強くなり、勝手に作るよりはきちんと好みを伺って、作ってみて、それを元にレビューを書いてもらえたら素敵なんじゃないか、と具体的に考えるようになりました。

思いつきから約1カ月、勇気を出して恐る恐るメッセージしました。

答えは、「私でほんとうにいいんですか!!!???嬉しすぎて早々にテンション爆上げ文体お許しください!!!!!」という気もちのよい快諾。2〜3度、SNSでやりとりしただけで面識もない私からの依頼でしたので、断られても仕方ない、駄目元だ…とどきどきしていたので、明るい爆上げ文体に、心の底からホッとしました。

聞けばトラベラーズノートを使い始められて10周年(おかげさまで10周年)とのこと、これはもう、このタイミングでお願いしたことは間違ってなかった!なんて勘違いも手伝って、小躍りしながらお話を進めてさせていただきました。

好み、イメージ

私が最初に勝手に想像していた茶トラさんに合う毛糸のジッパーケースのイメージは、「使い込まれたトラベラーズのブラウンカバーに合うように、濃ゆ目のベージュに、すこしいろんな色が混ざってるような、saoriさんが持ってるコレトのブラウン軸みたいなブロンズっぽいものを毛糸で表現できたらな」というものでした。

提示したところご賛同くださったので、さらなるお好きな色やイメージをお聞きしたところ、ファッション誌からのスタイル写真や文章でのご回答をいただきました。下は、それをプリントアウトして、私のトラベラーズノートクラフトに貼り付けたものです。了承いただいたのでお見せしますね。

雑誌「GISELe」からとのこと
ノート紙面に書き出したもの(上中央)を、メッセージでも送ってもらったもの(右)
上左と下左は、saoriさんご使用のペーパークロスジッパーケース(オリーブ)

これがね、さすが情報を発信されているライターさんですね、こちらに分かりやすく数件に渡ってご回答くださって、ものを作る側としてこれほど助かりありがたいことはありません。お好きな色柄などがイメージしやすく、おかげで私の創作意欲も爆上げとなりました。

黄味がかったブロンズを毛糸で編む

まずは、編み地です。先に述べたように「ブロンズっぽいものを毛糸で表現」しなくてはなりません。文字だとかっこいい気がするけど、実際にやるとなると試行錯誤は必須です。手持ちの毛糸(ダンボール箱2箱分は軽くあるのです)から、色と素材と細さが良さげなものをピックアップして2〜3本をまとめて編んでみます。細く感じても2本まとめると編み地の厚みにかなり影響してくるので、厚すぎず薄すぎず、編みやすく(他の糸となじまないものもあったり)、それでいてブロンズ…主に白と薄黄と薄茶色の毛糸を、ああでもないこうでもないと入れ替えて編みます。

考えながら編んでいると、いろいろおかしくなるんでしょうか、「ブロンズとはなんぞや」と思い、編み針を止めて検索してみたことがあります。すると「青銅」とウイキペディアさんが教えてくれます。続けて「青銅とは、銅Cuを主成分としてスズSnを含む合金である。砲金ともいう。」さらに続けて特徴や歴史などもささーっと読んでみたのですが、面白いなと思ったのは特徴の一部で、含まれるスズの量が少ないと十円玉硬貨のような赤銅色になり、多くなるとだんだん黄色っぽくなり黄金色なブロンズになるというくだりでした。ははあ、私が作ろうとしているのは黄色寄りのブロンズなので、スズが多めなのか…なんてなぜかすこし安心してまた編みの手を動かし始めました。完全に余談です。

談話室での密談

このお話が決まった後、運よくsaoriさんにお会いできる機会があり、参加することにしました。saoriさんの茶トラさんを直に見せていただけるまたとないチャンス。しかも、編み地をお見せし、ご意見を聞くこともできるのです。参加しないわけにいきません。

そこは「談話室エリート」という古い看板が残る「Photo Bar ELITE」のフロアでした。20名ほどが談笑する中、密談は始まりました。かきあつめた編み地を見ていただき、「こんな?こんな感じ?」という主語述語を無視した感覚だけの会話ができるのも、直接お会いできてるから。しみじみとこのタイミングの良さに感謝する瞬間でした。

お会いした後、毛糸を足してさらに編み、最終的に左のものに落ちつきました。
ブロンズっぽい?
撮らせてもらった茶トラさんの写真を貼り付けたもの

saoriさんの茶トラさんも、SNSなどでは拝見していましたが、直に手に取らせていただくと、艶のある傷だらけのブラウンカバー、タツノオトシゴのシルバーチャーム、日々使われていることが分かるリフィルの小口、ずしりと感じる重み、まるで好きなアーチストと握手できているかのような、そんな感動を覚えてしまいました。

ご本人ももちろん想像通りの素敵な方(風通しのいいかっこいい人という感じ)でしたよ。でも、どうしてでしょう、ご本人よりもそのノートブックに会えた感動の方が、ときどき優ってしまうことがあります。ノートブッカーズあるあるでしょうか。今回もその一つでした。

直に茶トラさんを触らせていただいて、どんな風に使っているか等、ご本人からお話を聞くこともでき、ここに合う毛糸のジッパーケースを作るんだ、という気もちもますます高まり、あとは形にするだけです。

今回は、私一人ではできなかったデザインの毛糸のジッパーケースができあがると思います。それは、saoriさんの好みに合わせたものですが、同時にそれはトラベラーズノートを愛する他の方にも通用するものだと思っています。

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おかげさまで10周年

Posted on 09 5月 2019 by

2019年5月9日、よる。
Notebookersライターのsaoriです、こんばんは。

うちの茶トラこと「トラベラーズノート レギュラーサイズ 茶」
本日無事に、10周年を迎えることができまし……

って投稿するつもりだったのに、
きょう撮影のために1冊目のノートを開いたら、使用開始日2009年5月2日じゃないですか!!

こんな信じがたい展開、アリ?
あるんですよーそれが今!

ほんとにほんとに、我ながら心底びっくりしました。
人の記憶は時として豪快に曖昧なのだと、自らの体験をもって痛感しました。

「わたし今年の5月9日にTN愛用10周年迎えるのー♪」とかなんとか、
浮かれた話を聞いてくださった方々、ごめんなさいあれ嘘でした!!

2009年5月2日に1冊目のリフィル(003 無罫)を使い始めて以来、
なんだかんだの紆余曲折はあったものの、
いつの間にやらトラベラーズノートは、時代を越えた旅の連れ?友達?ただの必須文具?
うーんなんだろう。とりあえず生活におけるなんかいい感じのポジションになりました。

出張ついでも含む旅で使ったリフィルは、40冊くらい。
20冊目あたり表紙ナンバリングが面倒になって書いてなかったり、
数冊どっかになくしたりしたせいで、正確な冊数が分からないのです。

10年間、その時にあうペースでトラベラーズノートユーザーを続けていると、
トラベラーズノートとの向き合い方とか、選ぶ基準とか、
ほんの些細なことでも変化していることを実感します。

多くの人たちになにかしらを発信する職業を生業の一つとする身でありながら、
誰よりも、私自身が私の発信に新鮮さを感じられるのかもしれません。

トラベラーズノートユーザーになったことがきっかけで
さまざまな出合いや機会に恵まれたことにも、改めて感謝します。
使い始めた当初にはこの展開、全然考えもしていませんでした。トラベラーズノートすごい。

トラベラーズノートユーザー、10年続けて良かったです。
良かったなぁと、思います。

11年目からは、旅以外でもトラベラーズノートを使ってみようと画策中。
もうすこし、生活に根付かせた使い方をしてみたくなっています。
用途を絞ってときどき使うだけでは、もったいないノートなのではないかと。

筆記具や表現手法などに制限を設けず、
少なくとも使用歴11年目に入った令和元年のうちは、茶トラを使い倒してみます。
(飽きて使わなくなったらごめんね)

今後とも、うちの茶トラをよろしくお願いいたします。

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未来はノートの外にある

Posted on 07 5月 2019 by

未来はノートの外にしかない。
ノートがなければ未来はない

覚えておきたい本文は書き抜いておく

本か手紙かのいずれかを処分せよ、といわれても動じない。
必要な、本は抜書きしてあるし手紙はスクラップしてある。

資料を書き抜き、思いつきをメモする

過去を現在にもってくるのがノートだと思う。
現在を未来へと解き放つためにノートがある。

書いている途中に挿入される無関係なことがら

メモからノートへ、一切を遮断して記す作業もあれば、
さまざまな音や景色の中に埋没しつつ記すこともある。

捕まえたモノは決して離さない

どこかで何かがつながる。時間をもたない様々な事物。
しかし、それらを解読し展開する時空は限られている。

次元の異なる雑多なものを結ぶ

見開きという限定された容器の中に醸成される織物。
脆くとも見苦しくとも、害悪であったとしてもよい。

展開する左頁をアンカーする右頁

抜書きは解体され、思いつきと衝突事故を引き起こす。
思いつきは分解され、抜書きの行間に溶け込んでいく。

言葉だけでは足りなくなる未来の形

今の少し過去までの膨大な功績がもつれるノートの中。
お陰で少しだけ風通しのよくなった今の少し先の未来。

ノートは未来の外にあるから、
未来はノートの外にしかない。

おまけ 4月マンスリー絵日記

世界バクの日ありましたからバク週間があります。

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赤ずきん三姉妹の、毛糸のジッパーケース作ってます。

Posted on 18 4月 2019 by

「むかしむかしあるところに、3色の赤いずきんをかぶった三姉妹がおりました。それぞれの赤いずきんはおばあさんからの贈り物です。
ある日、三姉妹は、体を壊したおばあさんのお見舞いへといつもの森に入りますが、いつしか見たこともない植物に囲まれていることに気づきます。どことなくオリエンタルな雰囲気の森に迷いこんだ3人の赤ずきん。
どんな誘惑が待っているのでしょうか。
それぞれの誘惑はどんな色なのでしょうか。」

もし赤ずきんが三姉妹だったら、と想像して、それをテーマに3色の赤い毛糸のジッパーケースを作っています。三女、次女、長女のイメージで、「ローズ」「ルビー」「スカーレット」と呼んでいます。

参考文献

「本当にあった?グリム童話『お菓子の家』発掘ーメルヒェン考古学『ヘンゼルとグレーテルの真相』」ハンス・トラクスラー著
「グリム童話研究」日本児童文学学会/編
「The Path」Tale of Tales(ベルギーのホラーゲーム)


赤と濃いピンクの毛糸、三女ローズ。


臙脂色と赤の2色、次女ルビー。



長女のスカーレットは赤と朱色。

それぞれ2種類の毛糸を合わせて編んでいるので、見る角度によっていろんな表情が出てきます。どんな毛糸を使ってるかが分かりやすいかなと、糸始末前に撮りました。


と、ここまでは「ぬい工房」にすでに上げていたのですが、その後、内布やジッパーも合わせてみたのでこちらで公開します。

ローズには妖艶なパープルを合わせました。

ルビーには、深いオレンジ。

スカーレットには、明るいオレンジ。

いずれもトワルドジュイのオリエンタルな植物柄が、すこし不気味なこの世界にぴったりなんじゃないかと選びました。

また、編み地とジッパーの色の組み合わせなど、赤に紫とかオレンジとか、ちょっと市販のものではなかなか見かけないなと思い、あえて選びました。トラベラーズノートカバーに挟んだ時にチラッと見える小口の赤と一見ミスマッチなジッパーの色。普通に売っていないけど素敵なものが、私は作りたいのです。

まだ組み合わせてみただけですが、なんて素敵なものを作ってしまうのだろう、なんて、自分でどきどきしています。できあがったら、もちろんこちらのMARKETにて販売しようと予定していますが、もし売れなくっても構わない、私のコレクションに加えるのだ、そんな意気込みです。

でももし買っていただけるならそりゃあいちばんうれしいですが。

進展しましたらまたこちらで報告いたします。楽しみにお待ちいただけるとうれしいです。

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1=0.5=2=∞=1

Posted on 16 3月 2019 by

どんなに頑張っても半分までしか分からない
だからその半分が全部だと思ってしまうけど
全部の半分を隠している幕に映る半分のこと
半分を隠さないと何にも分からないのが人間

隠れた半分に映る自分以外はみんな自分以外
自分と自分以外でこの世の半分ができている
あとの半分は自分以外の自分の半分があって
そこでは他人と他人以外の他人が映っている

半分と半分を足して一つになる計算だけれど
一つと一つを足せば二つになる計算だけれど
半分と半分を足して二つになる世界があって
一つと一つを足して一つになる世界があって

自分がいて自分以外の全てがいる世界があり
他人がいて他人以外の全てがいる世界があり
自分と他人がお互いを認めあえる世界があり
他人と自分との区別がなくなる瞬間があって

隠れた半分とそこに映る半分とが明滅しあい
明滅する半分のそれぞれに接する半分があり
その一つ一つの半分ずつとが響きあう刹那に
全ての半分が一つになり無限の一つが現れる

(存在)

おまけ マンスリー絵日記

2019年1月分
2019年2月分

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毛糸のジッパーケース、スタンダードエディション(パステル)

Posted on 13 2月 2019 by

NUI010

トラベラーズノートのカバーに使える毛糸のジッパーケースです。かぎ針編みで作っています。

右上から時計回りに、ベージュ、グレー、ネイビーです。
それぞれ内布に合わせたパステルカラーをジッパーに選んでみました。
毛糸の色がベージュのものにはマスカットグリーンのジッパーを、グレーの毛糸にはレモンイエローを、ネイビーにはスカイブルーを合わせています。枯葉の地面に明るく息づく草花のような凜とした雰囲気が気に入っています。

レギュラーサイズ3色 各1点
パスポートサイズ3色 各1点
計6点ご用意。


グレーのパスポートサイズとレギュラーサイズを広げたところです。
一点につき、同色同布のコースター1枚がおまけでついてきます。
おうちでのノート&カフェタイムのおともにどうぞ。


パスポートサイズのジッパーを開けたところです。
グレーの内布はライトグレーと薄黄色、ネイビーの内布は水色と黄色、ベージュは白と黄緑色を主にした布地を使用しています。


ジッパーのスライダーには、それぞれ内布にある一色から一粒を取り出したようなスワロフスキービーズをつけました。(開閉時は、ビーズではなく、スライダーをつまんで引いてくださいね)

側面も撮ってみました。

上から、
ブラックのパスポートサイズにネイビーを、
キャメルのレギュラーサイズにベージュを、
ブラックのレギュラーサイズにグレーを挟んでいます。
真ん中にそれぞれトラベラーズノートのリフィルを一冊挟んでいる状態です。

トラベラーズノートカバー(ブラック)にセットしたイメージ図もそれぞれ撮ってみました。
ベージュ(ジッパーはマスカットグリーン)

グレー(ジッパーはレモンイエロー)

ネイビー(ジッパーはライトブルー)

今回から、ジッパーの見えないところに芯材を縫い付け、片手でもジッパーの開閉がしやすいよう改良したため、これまでより600円ずつ値上げさせていただきます。どうぞご了承ください。改良点についての詳細は、前回記事「毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)を製作中であることと改良点と。」をご覧ください。

価格
レギュラーサイズ 各4800円(送料込み)
パスポートサイズ 各3700円(送料込み)

配送方法
クリックポスト

素材
毛糸 ウール100%
内布 コットン100%
タグ ポリエステル100%

各所サイズ
レギュラーサイズ
縦 約20.5cm
横 約22.0cm(広げた状態)
厚み 編み地部分0.3cm,ジッパーケース部分0.8cm(重ねて約1.0cm)
重さ 約75g

パスポートサイズ
縦 約13.0cm
横 約18.0cm(広げた状態)
厚み 編み地部分0.3cm,ジッパーケース部分0.8cm(重ねて約1.0cm)
重さ 約42g

コースターサイズ
縦横 約8.5cm角

不織布でできた保存袋に入れてお届けします。使わないときは、ここに入れて保管しておくと安心です。(注:ボタンの色が変わる場合があります。)

長くなってしまうけど、大事なことも。
ご注文の際は、以下のことを知っておいてください。
・編みもの製品全般に言えることですが、編み地本体には伸縮性があり、また、引っかかりに弱いです。よって、ちょっとした突起などに引っかかり、糸が飛び出してしまうことがあります。
・手編みのものですので、既製品に比べるとズレやゆがみなどがあります。手作りのあたたかみとご了承ください。
・一本の糸を編んでいる品です。お取り扱いは「やさしいきもちで」お願いいたします。
・作者は猫を室内で飼っています。猫の毛など、製作中はもちろん、届け時にも混在しないよう注意を払ってはおりますが、猫アレルギーや敏感な方はご遠慮くださるか、ご了承の上、お買い上げくださいますようお願い申し上げます。
・優しい手洗いなら可能です。おしゃれ着用洗剤を適量とかした水またはぬるま湯でつけおき、押し洗いした後、優しくすすぎ、乾いたタオルで圧縮して脱水。形を整え陰干ししてください。縮まないように伸ばして干すのがポイントです。

ご使用になり、お困りのことが後から出てきた場合も、お気軽にご相談ください。できる限り修理させていただきますし、ご自分で直したい場合もアドバイスいたします。(修理の場合は、こちらへの送料のみご負担ください)

また、ご注文前でもご質問や気になることがございましたら、下記のメールアドレスへお気軽にご連絡ください。できるかぎりお答えいたします。
nuiko★notebookers.jp
(★を@にしてください)

ツイッターやインスタグラムをされている方でしたら、 @nuit_co へメッセージかリプライいただいても構いません。フォローは不要です。

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毛糸のジッパーケース、スタンダードエディション(パステル)販売日時と価格変更のお知らせ

Posted on 07 2月 2019 by


先日、こちらで製作中と言っていましたトラベラーズノート用の毛糸のジッパーケースができあがりました。販売準備も整いましたのでお知らせです。

販売日時は、2019年2月13日 水曜日 21時からの予定です。

上記日時に、Notebookers Marketに専用ページが出現しますので、ご興味ある方は、どうぞよろしくお願いいたします。

毛糸の色は、上の画像の右上から時計回りにベージュ、グレー、ネイビーです。過去に二度販売したことがあるこの3色は、トラベラーズノートの革カバーに標準的に合うなーと思っているので、「スタンダードエディション」と名付けました。

今回のジッパーの色は、グレーの毛糸にはレモンイエローを、ネイビーの毛糸にはスカイブルーを、ベージュの毛糸にはマスカットグリーンを合わせ、北欧調の内布との調和を楽しんでいただけると思います。

また、前回記事で述べましたように、ジッパーの隠れたところに芯材を縫い付け、片手での開閉がしやすいように改良しております。よって、価格についても次の通り見直しさせていただきましたのでお知らせいたします。

レギュラーサイズ 変更前4200円 → 変更後4800円(いずれも送料込み)

パスポートサイズ 変更前3100円 → 変更後3700円(いずれも送料込み)

なお、スタンダードエディションは、これからも作り続けていきたいシリーズですが、これまで通り、ジッパーや内布は変えていく予定ですので、同じ組み合わせのものは他にない、一点ものとなります。気に入っていただけましたら、その時にお買い求めくださることをおすすめいたします。

トラベラーズノートカバーにセットしたイメージも撮ってみましたので、チラ見せします。下の画像は、グレーのレギュラーとパスポートです。どちらも革カバーはブラックです。

開いて左側の編み地には、ピンバッヂやピアスなど刺してお気にいりを保管できます。
画像のようにメモを刺してもおもしろいです。ご使用者の方から教えていただきました。

では、毛糸のジッパーケース、スタンダードエディション(パステル)の発表をお待ちくださると幸いです。

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毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)を製作中であることと改良点と。

Posted on 28 1月 2019 by

次回販売予定の毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)の一部

鋭意製作中

現在、次回販売予定の毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)を製作中です。ですが、その手をちょっと休めまして、宣伝を兼ねて改良点についてお知らせしておきたいなと書いています。

今回の毛糸の色は、数年前、最初に出品したものと同じで、グレー、ベージュ、ネイビーの3色です。(以前はネイビーでなく紺色って呼んでました。ネイビーという呼び方を思いつかなかったからです。他の2つがカタカナなのだからネイビーじゃんね)

そしてジッパーの色を、北欧調の内布に合わせてパステルカラーにしてみました。グレーの毛糸にはレモンイエローのジッパーを、ベージュの毛糸にはマスカットグリーンのものを、ネイビーにはスカイブルーを合わせています。枯葉の地面に明るく息づく草花のような凜とした雰囲気が気に入っています。

2月上旬に販売開始予定です。詳細が決まり次第、またこちらでお知らせいたしますので、お待ちくださると嬉しいです。

改良点(ジッパーに芯材)

今回から、ジッパーの両サイドに、上の画像のように、芯材を縫い付けました。なぜかと言いますと、これまでに毛糸のジッパーケースをお使いの方々にアンケートをとらせていただいた結果、「ジッパーケース本体が柔らかいため、ジッパーを片手で開閉し難い」、というようなご意見をいただいたため(詳細は前回記事『「毛糸のジッパーケース」アンケートへのご回答をいただいて』)、なんとか改良できないか考え検証した結果、これが今できる最良かなと思い、施しております。

検証した内容

「バッグ・帽子用ポリ芯<0.5mm・白>」というものを約5mm幅に細くカットし使用しています。

芯材あり(左)と芯材なし(右)を洗濯バサミではさんで立ててみました。これくらいちょっとしっかりしてくれます。

さらに使い心地を検証するため、自分用にツインジッパーケースを作ってみました。

自分用に作ったツインジッパーケース(バスポートサイズ)

グレーの編み地に、ちょっとわかりにくいですが、画面左がピンク色、右が白のジッパーを付けています。

トラベラーズノートのカバーにセットし、左手でノートを掴み、それぞれ開けて下にあるスライダーを、右手で上にスライドし、閉めてみます。

芯材なしなので、グニャッと本体ごと上がってきてしまい、閉め辛いです。

芯ありのほうは、ジッパーがまっすぐであろうとしてくれてるのが分かりますでしょうか。スッと難なくスライダーが上がってくれました。

検証結果より

以上のことから、見た目も変わらず、重さもほぼ変わらず、片手で開閉しやすくなったと判断し、この「ジッパーに芯材縫付方」を採用した次第です。今後の私の毛糸のジッパーケース(「の」多い)にはこの作り方でいこうと、まあ今のところそう思っております。

これを使われた方には、また使い心地をお聞かせ願えればなあ、と思いながら一針一針、鋭意製作中です。

以上、次回の毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)の宣伝と改良点でした。

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「毛糸のジッパーケース」アンケートへのご回答をいただいて

Posted on 16 12月 2018 by

今年の秋にお願いしていました前回記事、【「毛糸のジッパーケース」アンケートのお願い】につきまして、貴重なご回答を多数いただきましたので紹介させていただきます。
ご協力くださった皆さま、本当にありがとうございました。
読んでくださった方もありがとうございます。

全てのご回答を紹介すると長文になってしまうので、要点をまとめて発表できたらと思っていたのですが、多数のご回答の要点をまとめるなんて難しいことを私ができるはずなどなく、うんうん考えている間に数ヶ月が過ぎてしまいました。アンケートなんてお手数がかかることをお願いしておいて、本当に申し訳ございません。

よって、全てのご回答を順に並べ、その下に私の見解をちょこっと書いていく、という形にしました。ちょっと長いですが、様々なご意見ご感想を楽しんでいただけたらと思います。

読まれる際は、次のポイントに注目して読まれるとより楽しいと思います。
・毛糸のジッパーケースをどのようにご使用されているか
・毛糸のジッパーケースの改善して欲しいところ
・毛糸のジッパーケースについてご提案くださること
・アンケートのご回答を受けて私が考えること
・トラベラーズノートご使用の素敵画像を観賞しよう(全体に散りばめました)

では、どうぞ。

aisennさんpic.

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迷うことには迷いはない

Posted on 08 12月 2018 by

迷うことを迷わないで
迷うことこそ前向きだ
迷うことを悩まないで
真正面から迷えばいい

迷うことを悩むなんて
迷うことが無駄になる
迷うことを迷わないで
一心不乱に迷わなきゃ

迷うことこそが全てだ
だから次々と迷いたい
世界に迷路を見出して
どこでも遊び続けたい

堂々巡りに陥ったって
全ての道を失ったって
迷うことを諦めないで
最期まで迷い続けたい

(謳歌)

おまけ:11月のマンスリー絵日記

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手帳のパズル。粘土のノート。

Posted on 09 11月 2018 by

捨ててもいいタスクなんてない
忘れてしまえる思いなんてない
サインをもらえばタスクは完了
カタチにできれば思い出になる
次々とタスクは投げかけられて
どんどんと思いは募っていって
限られた居場所を圧迫していく
片付けはあまり得意じゃなくて
捨ててしまうのも好きじゃない
角と角をそろえて隙間を埋めて
試行錯誤をして思いをカタチに
手帳のパズル。粘土のノート。
限られた居場所に二種類の時空
タスクをはめこむ緻密なパズル
思う存分に思いをこねる粘土板
首に鈴をつけて放牧するタスク
地層の深部から声を上げる思い
きちんとできるものならば簡単
四角いものならぴったりはまる
きちんとしてないものには驚嘆
丸ごと抱えて徹底的に交わって
今までの今のそしてこれからの
全てがこの手帳とノートにある

(双系)

おまけ 10月のマンスリー絵日記

 

 

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日曜日のホテル、曇天の朝

Posted on 04 11月 2018 by

部屋の片付けをしていたら、以前、出張が多かった頃につけていたホテルの間取りメモが出てきた。
そういえばずっと前に書きかけていたホテルの話があったなと、ちょうど季節も冬っぽくなってきたし、ちょうど日曜日だし、日曜日のホテルの話を、日曜日の夕方に仕上げる。


 
ふと思いついて、日曜日の夜のホテルをとってみた。何処か遠くじゃない、いつもの通勤の途中の、時々寄り道をして買い物をしたりする定期券だけで行ける街のホテルを、出かけるついでに思いつきでとってみた。
いつもの通勤バッグに月曜日の着替えをぎゅうぎゅう詰めて、日曜の昼間の電車に乗った。

── 柳通りのホテル ──

石の小さな玄関をくぐると、ホテルのロビーは、キャリーケースの鈍い光と旅行鞄とウールのコートと、声を抑えた複数の喋り声がたてるさわさわした小々波のような音で満ちていた。
チェックインを済ませてカードキーをもらう。奥にあるエレベーターホールはしんと静かで、フロントの人の気配もざわめきも届かない。エレベーターの箱の位置を示す機械仕掛けのインジケーターの、ピン、カチ、カチ、という音がホールに小さく響く。
自分で荷物を持って部屋に行くような、特に高級でもなく気取ってるわけでもない庶民的なホテルなんだけど、ちょっと外国のような雰囲気と立地のせいか、ゲストは何となくよそ行きの顔をしている。わたしも何となく背筋を伸ばす。エレベーターで乗り合わせた紳士が、いちど日本語で喋ったことを、一瞬おいて英語で言い直したりする。(イヤワタシサッキニホンゴデヘンジシタヨネ)

部屋は、街中のホテルらしい小ぢんまりしてシックなインテリアだった。窓からは向かいの建物に絡む植物の緑が見える。今日は部屋が空いてるからということで少し広い部屋にアップグレードしてもらったのだけど、それでもずいぶん小さな部屋。ベッドはシングルサイズだし、部屋のなかで大きいものといえば、ゆったり足を伸ばして入れるバスタブと、向日葵みたいなやたら大きいシャワーヘッドだけ。ベッドでも部屋でも、わたしはだいたいが狭いより広々とした方が好きなんだけど、この部屋はこの小ささがなんとも心地よかった。

── 日本語の聞こえない街 ──

少しホテルで休んでから、出先に向かうためまた駅に向かう。歩いてる間も四方からいろんな国の言葉が聞こえてくる。この街はいつもこんな感じで、時によっては日本語がまったく聞こえないこともある。聞いたことのない音の言葉を聞いていると、気持ちがどんどん楽に、肩の力が抜けてくる。自分の知っている「常識」が通じないんじゃないかなと思うとほっとする。身体のまわりに廻らされている壁が消えて、気楽で自由な気分になる。

いつもは素通りするだけの通りを、今日は旅人の気分で、路面に出されたレストランのメニューを眺めたりしながらゆっくりと通り過ぎる。いつも通りかかるたび気になって、でもいつも満席っぽいので通り過ぎるだけのカフェを、今日もまた気になりながら通り過ぎる。次は何の用事もない時にホテルをとって、夜まで旅行者らしく街を歩きまわってみようかなと思いながら、そうしたらその時こそこのカフェに入ってみようと、店の窓にかかった美味しそうなモンブランの大きな写真を眺めたりしながら通り過ぎる。

── ホーム ──

戻ってきたのは夜の11時。夕飯もまだなので何処かで食事をしたいのだけど、日曜日の夜は早い。もうほとんどの店がラストオーダーの時間を過ぎていて、駅の売店でどうにか駅弁だけ買うことができた。

いつもの ”帰りの電車” には乗らないで、いつもは遊びに行くだけの街に帰る。にぎやかだった通りはすっかりひと気が少なくなっていて、夜遅くお腹を空かせてとぼとぼ歩いてると、帰るところがなくなってしまったようで心細くなる。帰るところのない旅に居るような感覚は、不思議と、知らない土地では感じることがない。知らない土地ではそんなことを感じている暇なんてないからかもしれないし、日常の景色の中に非日常の時間が混じった時にこそ、感じることのような気もする。

それでも、柔らかい灯りが漏れるホテルの小さな玄関を抜け、こんなに遅い時間だというのに変わらず旅人達でにぎわってるロビーを抜け、微かな機械音のする滑らかなエレベーターであたたかい部屋に戻って、買ってきたお弁当を食べてお腹が膨らんだら、すぐに、ああ、ここがホームだ、ただいま、みたいな気持ちになる。お湯を沸かしてお茶を飲む、何かを食べる、お風呂に入る、ベッドでひと眠りする。日常の儀式をするたびに、ホテルの部屋がホームになってゆく。

── 朝、月曜日 ──

普段より遅い時間に起きて、ゆっくり身支度をした。夢の続きのようなふわふわした気分でチェックアウトを済ませ、朝の人通りの少ない繁華街を、駅に向かう。平日は始まってるんだけど、自分の中の時間はまだ旅の続き。
旅行者の気分のまま乗り込んだ満員電車を降り、職場の駅の、いつもの、通勤の人達の暗い色のコートと黒い鞄の波の中に混じる。
前を歩く黒づくめのサラリーマンの鞄の裏地がチラッと見えて、黒の中から一瞬、眩しいくらいの鮮やかな空色が現れた時、何となく自分の今の心の内側を映してるような、ささやかで重大な秘密をみたような気がして、ちょっと愉快な気分になった。


 
冒頭の写真のノートは、この話のホテルとはまったく関係なく、雰囲気もまったく違うホテルの間取り。たぶん出張中のホテルは旅先のホームだから、その頃に思ったことと繋がって連想したのかなと思う。
 

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the note of jam organ とおまけ

Posted on 07 10月 2018 by

無罫を好む五線譜さえも不要
音と音符の声と言葉の不適切
声から始まることだけが真実
頭から声を取戻すための叛乱

肺の小腸の心臓の腎臓の声や
副鼻腔の十二指腸の横隔膜の
肝臓のランゲルハンス島の声
手から声を取戻すための叛乱

第六感とはオルガンを聴く力
五臓六腑をノートにぶちまけ
フリーインプロビゼーション
頭はオルガンの共鳴箱である

(零度)

おまけ 9月のマンスリー絵日記

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「毛糸のジッパーケース」アンケートのお願い

Posted on 22 9月 2018 by

来年の手帳や文具が店頭に並びはじめ、ノートブックの秋、手帳の秋となりましたね。

さて、2016年3月よりトラベラーズノート用の「毛糸のジッパーケース」をこちらで販売してきましたが、ここで一度、お買い上げくださった方々を中心にアンケートを実施したく、告知させていただきます。
ご購入者の方々には、すでにメールにてアンケートを送信いたしました。
それぞれの宛先は、お買い上げの際にご入力いただいたメールアドレスです。
もし、該当の方で届いていない方がいらっしゃいましたら、私までご連絡ください。
(迷惑メールフォルダに入ってしまっている場合があるようです)

また、まだ「毛糸のジッパーケース」をご購入いただいていない方でも、
もしお聞かせ願えるのならば、下の質問事項をコピー&ペーストし(答えたいものだけでもOKです)、プロフィールに載せているアドレス宛てに送信いただけると幸いです。
『「毛糸のジッパーケース」、ここがこうだったら購入検討するのになー』等、匿名で構いませんのでお聞かせ願えませんか。
その通りに作るかは(技術的な面で)お答え(またはお応え)できかねますことご了承くださいね。

ご返送いただいたご回答は、真摯に拝読し、こちらでまとめ記事として公表したいと考えています。
それによって「毛糸のジッパーケース」のなにかが変わるかもしれません。
ご意見により改善していけたら、と思っております。
ぜひ自由で率直なご意見をお聞かせ願いたいです。

先ほども述べました通り、アンケートはこちらでまとめ記事として公表する予定ですので、回答期限を設けさせていただきます。

ご協力いただける方は、2018年10月8日(月・体育の日)までにご返送くださいますようお願いいたします。

下記よりメール本文です。
(未購入でご協力いただける方は、その旨をご入力の上、持っていたらこうだろうというようなことで構いません。なんか、わかるように書いていただけたら結構です。)

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仲介者

Posted on 26 8月 2018 by

。私は変わらない。あなたが変わった。竜安寺の石庭は言う。私は変わらない。あなたが変わった。シーラカンスは言う。私は変わらない。あなたが変わった。オリュンポス神殿は言う。私は変わらない。あなたが変わった。奈良の大仏は言う。私は変わらない。あなたが変わった。バーミヤンの石仏は言う。私は変わらない。あなたが変わった。1パック128円の卵は言う。私は変わらない。あなたが変わった。一袋35円のもやしは言う。私は変わらない。あなたが変わった。100グラム245円の輸入牛肉は言う。私は変わらない。あなたが変わった。カタクチイワシは言う。私は変わらない。あなたが変わった。鈴茂ロボは言う。私は変わらない。あなたが変わった。カップヌードルは言う。私は変わらない。あなたが変わった。チャールズ・ダーウィンは言う。私は変わらない。あなたが変わった。アレクサンドリア図書館が言う。私は変わらない。あなたが変わった。アンティキティラ島の機械は言う。私は変わらない。あなたが変わった。クロマニヨン人は言う。私は変わらない。あなたが変わった。ドードー鳥が言う。私は変わらない。あなたが変わった。イクチオサウルスが言う。私は変わらない。あなたが変わった。アノマロカリスは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ステラーカイギュウは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ダイアモンドは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ウラン235は言う。私は変わらない。あなたが変わった。皇帝ネロは言う。私は変わらない。あなたが変わった。青色はぐれ星は言う。 私は変わらない。あなたが変わった。ヒッグス粒子は言う。 私は変わらない。あなたが変わった。アイン・シュタインは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ボブ・ディランは言う。私は変わらない。あなたが変わった。 ル・コルビジェは言う。私は変わらない。あなたが変わった。キマダラルリツバメは言う。私は変わらない。あなたが変わった。バオバブの木は言う。私は変わらない。あなたが変わった。モアイ像は言う。私は変わらない。あなたが変わった。母は言う。私は変わらない。あなたが変わった。アレン・ギンズバーグは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ストラディバリウスは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ドラム式洗濯機が言う。私は変わらない。あなたが変わった。アレクサが言う。私は変わらない。あなたが変わった。アドルフ・ヒトラーは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ホームレスは言う。私は変わらない。あなたが変わった。スティーブ・ジョブズは言う。私は変わらない。あなたが変わった。織田信長は言う。私は変わらない。あなたが変わった。オスマン=トルコは言う。私は変わらない。あなたが変わった。クヌム・クフは言う。私は変わらない。あなたが変わった。クレオパトラは言う。私は変わらない。あなたが変わった。与謝野晶子は言う。私は変わらない。あなたが変わった。3Dヘッドマウントディスプレイは言う。私は変わらない。あなたが変わった。Notebookersは言う。私は変わらない。あなたが変わった。書かれたページは言う。私は変わらない。あなたが変わった。書かれていないページは言う。私は変わらない。あなたが変わった。あなたは言う。私は変わらない。あなたが変わった。私は言う。私は変わらない。あなたが変わった。

変わらないことが変わることであり、
変わることが変わらないことである。
変わること変わらないことの両方を、
同時に見られる場所はどこにもない。

ただ有機交流電燈として明滅し続け、
ノートの前後を交互に照らすだけだ。

(修羅)

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?>! ―『ユーケルの書』から

Posted on 12 8月 2018 by

書物は書物を越えて生き残る。(p.27 「白い空間6」)

人間は「問」だ 「問」=「?」ならば 手にした答えが「!」であらわされる。

その場合

疑問符と感嘆符。両者は{両替、翻訳、入替}不可能だ。断じて!

お前にとって語は一つの顔だ。
お前は私の顔を描いた。
私は自分の気になったところで、読み取られる。―レヴ・スミアス(p.71「書く習慣」)

「?」は∞の(細かな細かな)!を発生させるが、!をいくら集めても?は構築できない

「?」はつねに一つの(巨大な)「?」であり、「?」は「?」に重なることでしか×××。

疑うこと。それはたぶん限界を廃棄することと、骰子のまわりを回ることである。(p.109「第三部 サラの日記」)

万人のためのひとつの同じ反射板(p.125「サラの日記 Ⅲ」

われわれは不可能なものを通して結ばれている。-レヴ・カナリ(p.83「第二部 巻頭句」)

「?」は影だ。そして「!」とはその影に支えられた世界だ。

色とは影の叫びである -レヴ・ノエビ(p.163「ヴェールと処女6」)

※「ユーケルの書」
エドモンド・ジャペス著 鈴木創士訳。書肆風の薔薇〈選書 言語の政治⑦〉 1991.6.20
「問の書」シリーズ全七部作のうちの第二部にあたる。

「?」は「!」を求めるが「!」は自己差異化するばかりだ。

海は宇宙にぎざぎざをつける ―レヴ・アムロン(P.45「善の分け前 2」)

それは、深みへ向かっているように見せかける巨大迷路だ。「!」とはマスクメロンの亀裂に似ている。それは決して「?」の果肉を味わうことはできない。香りだけ、ただ香りだけだ。

人は水底でもがいたりしない。もがくのは水面でだ。(p.106「第三部 サラの日記」)

本に満たされている孤独の豊饒さ。「!」を探すのではなく「?」に遊ぶこと。

沈黙の響き。最初の谺。 -レヴ・ライエ(p.66「第二部 巻頭句」)

私はこの本を読むことが出来て、幸せだった。なによりもよかったことは、この本が「架空」と「贋者」に分断され続けている点だ。(cf.訳者あとがき)

さいごに、もっとも重要な文を引用して記事を終える

私が書くのは、私が言うことができるかもしれぬことの果てに赴こうと努めるたびに、今度こそそこに到達できるだろうと信じるからだ。―ユーケルの手帖(p.83「学者達と客たちのあいだで交わされた対話」)

(引用)

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波の音

Posted on 29 7月 2018 by

言葉があっても諍いがなくならないのは
言葉の使い方が間違っているからなのか
言葉が諍いを招いてしまう仕組みなのか
言葉は感情と相いれない宿命を持つのか
催眠術の言葉だけが力を持っているのか

言葉は鳴き声から生まれたのだと思うが
鳴き声は本能的感情の爆発だったはずだ
言葉はあまりに理路整然としているので
感情を意味に置き換えてしまうのだろう
言葉は感情を他人行儀に外から分析する

思いを意味で伝えようとしてはならない
思いの意味を相手に響かせられなければ
思いを相手に伝えることはできないから
思いは理解するものなんかではないのだ
そんな礼儀正しい他人行儀ではないのだ

共感というのは否応なく相手を揺さぶる
思いが伝わるとは不躾で暴力的なことだ
間接的な経験ではなくて直接的な事件だ
だから言葉を弾のように用いては駄目だ
言葉は打ち寄せる波のように用いるべし

言葉が海面であるならば意味は波飛沫だ
海の深さは感情の深みでその動きが波だ
言葉は波の伝播であり感情の表層である
そして何よりも忘れてはならないことは
全ての海は繋がっているという事である

               (潮騒)

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メモは取り逃がす

Posted on 22 7月 2018 by

さまざまな時 さまざまな場所
予め仕掛けた ブロックメモを
定時に見廻る 抜打ちで調べる

メモは絶対に 獲物を取逃がす
残されるのは その獲物の痕跡
殴り書きの跡 追跡の走り書き

未知の獲物は 知識をすり抜け
不定の獲物は 知覚をすり抜け
記憶と経験は 妄想と片付ける

メモは妄想だ 妄想のパズルだ
かつてあった 将来はありうる
遠慮しないで ここから出して

妄想を解読し 欠落を形にして
ピースを集め ノートに記して
取り逃がした 獲物を創造する

(泥型)

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毛糸のジッパーケース、ブラックエディション(トラベラーズノート用)

Posted on 19 7月 2018 by

NUI009

黒い毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)を作りました。

黒い毛糸に、白とシルバーのジッパーです。
ユニセックスにご使用いただけると思います。

トラベラーズノートに挟んでみたところです。

それぞれノートリフィル一冊と共に挟んでいます。
黒以外、余計な色を使用していませんので、革カバーの黒はもちろん、キャメル、ブラウン、オリーブ、ブルー、どんな色とも相性良いはず。

星チャーム付きです。

Notebookersロゴのゾウさんが目指し旅している、ロゴ左上の星。これをひとつずつに付けました。

ジッパーを開けると、内布は2種類。黒白のギンガムチェックとストライプです。

ジッパーケース一点につき、同柄のコースターが一点おまけで付きます。

レギュラーサイズ(チェック、ストライプ)各1点、
パスポートサイズ(チェック、ストライプ)各1点の、計4点のご用意です。

毛糸のジッパーケースを広げたところ。

パスポートサイズとレギュラーサイズです。(編み地が青く見える場合がありますが、黒一色です)
それぞれ向かって左側が編み地のみ、右側がジッパーケースという作りになっています。
上下逆さまでも、自由にトラベラーズノートカバーに挟んでご使用いただけます。
編み地部分には、ピンバッヂやピアスやタイピン、チャームなどを付けて、飾りながら収納することができ、またジッパー部分には、毛糸編み地がクッションとなり、万年筆や大事な文房具をしまっておけます。

もしかしたら、「夏だから毛糸(ウール100%)ものはちょっとなー(暑いんじゃないかなー)」という方もいらっしゃると思います。
ですが、実際は、クーラーの効いた涼しいお部屋やオフィスやスターバックスで開くはず。
昨今、男女問わず冷え性の方も多いと聞きます。
そんな時、このふんわりジッパーケースが貴方のトラベラーズに挟まっていたならば、指先に触れるたびにふわっと心も一緒に包んでくれる、はず。と思います。
前回の毛糸のジッパーケースをお買い上げの方から、インスタグラムでこんなご意見もいただきました。
「日によって平たいものから太いペンまで色々使わせていただいています。
触った感じが好きで、ずっとセットしています。カバー越しでもなんだかふんわりしていてお気に入りです。」(コメント一部抜粋)
aisennさま、本当にありがとうございます。
aisennさまは、ブルーの革カバーに、クラフト紙リフィルと共に毛糸のジッパーケースを挟み、文具を持ち歩くのにご使用いただいているとのことでした。
季節を問わず、ご使用いただけるものである、はずです。

価格
レギュラーサイズ 各4200円(送料込み)
パスポートサイズ 各3100円(送料込み)

配送方法
クリックポスト

素材
毛糸 ウール100%
内布 コットン100%

各所サイズ
レギュラーサイズ
縦 約21.5cm
横 約23.0cm(広げた状態)
厚み 編み地部分0.3cm,ジッパーケース部分0.8cm(重ねて約1.0cm)
重さ 約76g

パスポートサイズ
縦 約13.0cm
横 約18.0cm(広げた状態)
厚み 編み地部分0.3cm,ジッパーケース部分0.8cm(重ねて約1.0cm)
重さ 約40g

コースターサイズ
縦横 約9.0cm角

不織布でできた保存袋に入れてお届けします。使わないときは、ここに入れて保管しておくと安心です。

長くなってしまうけど、大事なことも。
ご注文の際は、以下のことを知っておいてください。
・編みもの製品全般に言えることですが、編み地本体には伸縮性があり、また、引っかかりに弱いです。
よって、ちょっとした突起などに引っかかり、糸が飛び出してしまうことがあります。
・手編みのものですので、既製品に比べるとズレやゆがみなどがあります。
手作りのあたたかみとご了承ください。
・一本の糸を編んでいる品です。お取り扱いは「やさしいきもちで」お願いいたします。
・作者は猫を室内で飼っています。
猫の毛など、製作中はもちろん、届け時にも混在しないよう注意を払ってはおりますが、
猫アレルギーや敏感な方はご遠慮くださるか、ご了承の上、お買い上げくださいますようお願い申し上げます。

ご使用になり、お困りのことが後から出てきた場合も、お気軽にご相談ください。
できる限り修理させていただきますし、ご自分で直したい場合もアドバイスいたします。
(修理の場合は、こちらへの送料のみご負担ください)

また、ご注文前でもご質問や気になることがございましたら、下記のメールアドレスへお気軽にご連絡ください。
nuiko★notebookers.jp
(★を@にしてください)

ツイッターやインスタグラムをされている方でしたら、 @nuit_co へメッセージかリプライいただいても構いません。フォローは不要です。

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153.Define it  ―私の好きな怪談を定義する

Posted on 15 7月 2018 by

 ノートブッカーズお題に “153.Define it(定義せよ)”が、あった。
そこで季節がら、「私の好きな怪談」を定義してみることにした。

はじめに

 私は怪談が好きだ。幼少期から「ムー」を購読し、「あなたの知らない世界」や「心霊写真特番」などを見聞きしては、夜な夜な後悔していた。
そうして、多くの怪談に親しんでいるうちに、どうやら、「好みの怪談」が固まってきていた。というか「好みでないもの」が明確になってきた、というほうが正しいだろうか。
そして今、この原稿の下書きをしながら私は、「いわゆる怪談」なんて好きではなかったのだということに気づかされた。それでは、なぜ私は「怪談」が好きだと勘違いしていたのだろうか? 私は頁を改めて、「私の好きな怪談」を定義しなおしてみた。

Ⅰ.私好みではない怪談を定義する

1.理由にならない理由

 「怪談」のすそ野は広い。
『氷菓』という作品の「愚者のエンドロール」篇で「人によってミステリーの定義はずいぶん違う」という場面があった。それと同じく、人々が「怪談」と言われて思い浮かべる話は様々だろう。
「心霊現象」「祟り」「風習」「自業自得」「民話」「妖怪」「サイコパス」「狂気」「超能力」「シンクロニシティ」「転生」「エクソシスト」などなど。これらの話は、たいてい「怖い状況の発生」と「その理由」がセットになっている。そして私好みでない怪談とは「その理由」をもつ話なのである。

 怪談の冒頭か最後かで語られる「怪異の理由(=原因)」は、実際のところ「理由」になっていないことが多い。「その部屋で自殺した人がいる」から「住んでいる人が次々に自殺する」なんて、説明になっていないことは明らかだし、現象の方も全くおもしろくない。そんな「怪談的お約束」に、私は退屈してしまうのだ。

2.類型的な演出

 「かくれんぼ」「追跡」「人別改め」の構造をもった「怪談」は多く語り口も類型化されている。この文体ではたいてい「くりかえしの後の断定的大声」によって「吃驚させようとする」。急に大声を出されればびっくりするのは当然で、これは「怖い」というのとは違うし、むしろ「怪談」を壊していると思う。

3.心温まる怪談

 霊現象を扱っていながら「命を救われる」とか「心が通い合う」とかいうタイプの話が、「世にも奇妙な物語」などに多い。これらは登場人物に「霊」を交えただけの「渡る世間は鬼ばかり」にすぎない。

まとめ

 私好みでない怪談とは「怪談の話法で怪談的理由に頼った怪談らしい怪談」だった。

Ⅱ.私好みの怪談を定義する

1.因果因縁は不要のこと

 「因果因縁不要」この条件によって、「長編怪談」はほぼ全滅する。「長編」とはその大半が「因果因縁の説明」だからだ。だから私好みの怪談とは「新・耳袋」型となる。

2.新・耳袋型とは

 私が考える「新・耳袋」型怪談の特徴は「不思議な現象だけを淡々と語り、言いっぱなしで終わること」である。(この精神こそ、元祖「耳嚢(根岸鎮衛さん)のモットーであった。)
「因果因縁」で説明されてしまうところに「不思議」はなく、それらの怖さとは「理解できる怖さ」でしかない。正確に表現するなら「怪談的お約束を理解できる怖さ」ということになる。
「新・耳袋」型の怖さとは、「目の前の現象が理解不能なために引き起こされるパニックから、思考が強制停止し、あたかも「放送を終了したテレビ画面を席捲する砂嵐」を見つめ続けている時の、自らがバグってしまった(のではないかという)怖さである。そこには、静かな恐慌と、爆発的な笑いの予感が同居する。

3.同じ構造をもつ話の例

 都市伝説(陰謀論は除く)、「ロア」(ネットより)、「ちょっと不思議な話」(南山宏さん)、伊藤潤二さんの「阿彌殻断層(あみがらだんそう)の怪」「落下」「首吊り気球」、「百物語」(杉浦日向子さん)などが思いつく。

まとめ

 以上から、私好みの怪談の定義は
「私の世界認識や現状認識や知識が揺らぐほど理解不能な現象(=不思議)を表した話」ということになる。

Ⅲ.この定義から得られる定理

1.私好みの怪談(以下【怪談】)に「霊」は必須ではない。
2.【怪談】は「奇妙な話」の中に含まれている。
3.【怪談】は既存の「恐怖」では処理できない
4.【怪談】は「オーパーツ」「世界の七不思議」「UMA」「深海生物」「絶景、奇景」を含む
5.【怪談】は唯物的である
6.【怪談】は実話である必要はないが、創作するのは困難である
7.【怪談】は「霊」より「妖怪」にシフトする
8.【怪談】はヒューモアを有する

以上

おまけ ノートブッカーズお題
「文具にまつわる怪談を教えてください」

上記の定義はあくまでも私的なものなので気にせずに、あなたの「Notebookers的怪談」を、教えてください。実体験、創作談は問いません。あなたは何を「怖い」と感じますか?

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毛糸のジッパーケース、ブラックエディション販売のお知らせ他

Posted on 13 7月 2018 by

夏ですね。

黒い毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)を作りました。

写真はまだ製作途中のものですが、現在はできあがっており、販売準備中です。

内側には、チェックまたはストライプの黒白生地を使用し、夏をキリッと過ごすイメージで。

ジッパーの金具部分が今回はシルバーなので、黒白キリッを崩すことなく、ユニセックスにご使用いただけると思います。

トラベラーズノートのレギュラーサイズとパスポートサイズの2サイズ、

内布が、チェックとストライプの2種類(外側の毛糸はすべて黒色)で、計4点です。

販売日時は、2018年7月19日 木曜日 21時からを予定しています。

上記日時に、Notebookers Marketに専用ページが出現しますので、ご興味ある方は、どうぞよろしくお願いいたします。

 

上の写真のロゴについても少し。

新たにしまして、綿レースタグとして内側の奥の方につけています。

この新しいロゴは、私がざざっと描いた落書き状態のものを、イラストレーターのまおさんにきれいにデザインしていただいたものです。

毛糸玉の頭にかぎ針が3本刺さってる状態を表しております。

とてもきれいに仕上げてくださったので、小さなゴムはんこにしても、線や点がきれいに捺せて、写真のように布地に捺しても印影がくっきりです。さすがまおさまです。

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ノートは死なない

Posted on 08 7月 2018 by

ノートは死なない
生きていないから
生きてる人は死ぬ
ノートは残される



人は生まれ続ける
ノートの命は続く



生きて書くノート
書き終えたノート
生きて読むノート
終わらないノート

                        (石庭)

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裸の好き

Posted on 01 7月 2018 by

記憶を棄ててでも
好奇心を守りたい
記憶を持たない頃
世界は身近だった

知ることは経験で
経験は感情だった
この三つは一体で
瑞々しく輝いてた



記憶が生じたとき
これらは分たれた
言葉の鎖によって
互いを縛り合った

かつて手にした物
かつて理解した事
失われてしまった
叡智を取り戻す旅



そんな神話は嫌だ
そんな旅は御免だ
知識に安心しない
記憶に未練はない

書き捨てるノート
鎖を抜ける大脱出
好奇心を丸出しに
ノートの前を行け

                  (直面)
おまけ:6月のマンスリー絵日記

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あゆはぴ?

Posted on 10 6月 2018 by

幸福か不幸かを答えてはいけない
幸福であれば綻びてしまうし
不幸であれば囚われてしまうから

幸福だったかと尋ねてはいけない
肯定ならば今が虚しくなるし
否定ならば全てが悲しくなるから

幸福になろうと誓ってはいけない
頷けば追い詰められていくし
首を振ればずっと後悔が続くから

幸福のリストを作ってはいけない
書き終えてしまえば寂しいし
それ以外の全てが不幸になるから



幸福だなどと微笑んではいけない
真顔にかえれば重荷になるし
微笑み続けるのはつらすぎるから

幸福を探し回っていてはいけない
見つからないと不幸になるし
見つかっても幸福は続かないから

幸福という物を求めてはいけない
形の有るものは不幸になるし
形の無いものは幸福じゃないから

幸福と幸運を混同してはいけない
幸運は幸福とは関係がないし
幸福でいることは幸運なのだから



幸福な人生など信じてはいけない
最期の瞬間まで確定しないし
確定した途端に離れてしまうから

幸福と不幸とに分けてはいけない
不幸なゴミは生ゴミになるし
幸福なゴミは粗大ゴミになるから

幸福と楽天家を分けてはいけない
楽天家だけが幸福を生きるし
幸福だけが楽天家の取り柄だから

幸福を留めようとしてはいけない
幸福に縋るのは不幸の証だし
幸福は鎖に繋がれると暴れるから

Are you happy?
Yes,I have been happy!
                 (放流)

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Note of the note ―ノートの調べ  p.5 太宰治さんの横顔のノート

Posted on 03 6月 2018 by

はじめに

「Note of the note -ノートの調べ」 と題した不定期シリーズ。
このシリーズでは、著名人のノート、手稿、手帳、日記などを紹介し、そこに込められた作法と思いを検証していく。

第5回目は、太宰治さんのノートを鑑賞する。

出典


1.別冊太陽 日本のこころ159 太宰治 生誕100年記念 平凡社 2009.07.09

2.弘前大学付属図書館貴重資料 太宰治自筆ノート(「英語」ノート、「修身」ノート)

予習用読方帖

1923(大正12)年。14歳のとき、青森県立中学校受験勉強の一環として、二十篇の課題綴方を書いた。(p.169)

   

左 表紙 右 本文 (p.23)

官立弘前高等学校1年(1927/昭和2年/18歳)の英語ノート

英語のノート

英語の教科書の見返し(p.37)

 

弘前大学付属図書館貴重資料 太宰治自筆ノート 「英語」より

表紙

見返し

ノートの解説は

青森近代文学館 太宰治の旧制高校時代のノートについて 安藤宏(東京大学准教授)(以下「解説」とする)による

「英語」のノートから解説に入ることにしよう。
使われているのは横罫線二三行の大学ノートで、表紙左上に弘前高校の校章が刷り込まれ、裏表紙に「今泉本店(注ー弘前市内の主要な書籍店)特製」の標記がある。サイズはA4版に近い縦二一〇ミリ、横一六五ミリ。表紙に「Johnson & Goldsmith/Essays by/T.B.Macaulay/The Hirosaki High School/L.1.1/S.Tsushima」と記入されている。太宰は昭和二年の四月に文科の一年一組に入学しており、「L.1.1」とあることから、第一学年時に使用されたものであることがわかる。

英語の授業は「発音」「綴字」「読方読解」「話方」「作文」「書取」「文法」からなっているが、このノートには文学作品の現代語訳が記されているので「読方読解」に該当するものであろう。

下(閲覧p79)顔の下の欄外の書き込み (解説より)

橄欖之実が/ほろほろと/月の光に 散つて行く/TaRanTuLa!/蜘蛛に咬まれた若者は/空を見つめて 舞ひ狂ふ/哀れ悲しく/舞ひ狂ふ

当時、多くの高等学校がそうであったように、弘高でもまた、〝ノート主義〟ともいうべき風潮が支配的だったようだ。あたかも速記術を思わせるような口述筆記が授業の中心をなし、それが学生にとって大きな負担になっていたようである。(解説)

落書きページ

裏表紙

「英語」のノートには、実に多くの箇所に落書きがあるが、その大半は肖像画(4~8、14、19、27~30、34、36、40、41、43~45、47、53、57、59、73、83、86、裏表紙など)と、英語・日本語による自己の署名(3、58、59、86など)である。(中略)自画像や、来るべき文壇デビューに備えてのサインの練習(?)を繰り返している様態は興味深い。

官立弘前高等学校2年(1928/昭和3年/19歳)の修身のノート

「修身」の科目は文理共通の三カ年に渡る必修科目。
講義内容の大まかな構成は次のようになっている。
吾人ノ国家観及ビ吾国体
国家ト個人ナラビニ愛国心
歴史上ヨリ見タル吾国ノ特性
日本民族ノ外観
1、日本の民族及国民(注ーここから〈第参学期〉とある)
2、日本ノ国民国家
3、日本社会運動ノ諸傾向ト我が氏族性(ママ)(解説)

表紙

表紙見返し

「修身」もやはり「英語」同様、横罫線二三行の大学ノートで、弘高の校章が刷り込まれ、サイズも同一である。ただしこちらは「今泉本店特製」ではなく、「神書店製」の標記。表紙に「修身/宮城教授/弘高/文 二 一/津島修治」の記入がある(「二」の漢数字は白黒の画像だと「三」に見えるが、実際は「二」である)。昭和三年度、太宰の第二学年時のものと考えられよう。38頁まで使われ、あとは白紙。なお、ノートの終わりの部分に七ページに渡る落書きがあるほか、「英語」同様、表紙、裏表紙、表見返し、裏見返しにも落書きがある。(解説)

閲覧p.71 自画像?

閲覧p.79 津島修治サイン

顔ばかり

裏表紙

二冊のノートの人物画像の合間に頻出する数多のサインは過剰な自意識の表象でもあろう。名前と共に The Hirosaki High School の署名が多く記されているが、そこからは一方で旧制高校スピリットの交錯した、屈折したプライドをうかがい知ることができる。(解説)

太宰治愛用の万年筆

(別冊太陽 p.41)

エヴァーシャープの万年筆はもともと美知子夫人がアメリカ土産にもらった品であったが、いつからか太宰が使うようになった。透明な軸は途中で破損して取り替えいちいちインクをつけて書いていたが、軽く字を書く癖があった太宰は、1939(昭和14)年頃から最期まで、この万年筆1本で執筆を続けることができたという。
(この文は、青森近代文学の名品 vol.1 太宰治 愛用の万年筆より)

太宰治さんの万年筆は、EVERSHARPのDoricシリーズかと思われる。(キャップの金具の形状から)検索により似たものは見つかったが、型番は判明しなかった。しかし、同型の万年筆を落札なさったジョリ様のブログを見つけた。参考としてご紹介する。ジョリのブログ 2016-01-07 太宰治の万年筆

ちなみに使用していたインクは 丸善のアテナインキ(P.149)とのこと。

有明淑の日記

彼女が19歳の頃、本人が太宰へ郵送した。

太宰はこの日記を再構成して『女生徒』を書きあげ、川端康成の絶賛を受ける。1939(昭和14)年4月「文学界」。翌年12月には北村透谷文学賞副賞を受賞した。

太宰から『女生徒』を送られた彼女は感激し、長く愛蔵したという。(p.80)

手帳

1947(昭和22)年12月のページ。(38歳)

(P.115)

この年の11月に『斜陽』のモデル太田静子との間に治子が誕生。太宰は認知。12月に『斜陽』発表。一躍流行作家となるも、精神と身体は蝕まれ続ける。3月末に、看護婦兼秘書の役割を果たす山崎富栄と出会っている。

『M.C様へ うぬぼれないでください』

太宰は、M.C、マイ・コメヂアン、を自称しながら、どうしても、コメヂアンになりきることが、できなかった。(坂口安吾『不良少年とキリスト』より抜粋)(p.102)

1948(昭和23)年2月のページ(39歳)

この年、『太宰治全集』の配本が始まる。

『如是我聞』を連載。『人間失格』の執筆開始直前の時期。

この4か月後に山崎富栄と入水心中。

おわりに 横顔のノート

弘前高等学校時代の二冊のノートのおびただしい落書きの大半が「横顔」であったことが、ひじょうに印象深い。横顔で目立つのは、「鼻」「顎」そして「眼」である。

「鼻」「顎」は、自尊心の象徴として用いられるものであるし、「眼」は虚栄心、自惚れ、承認欲求などを表すように思う。そして、その眼が真正面からではなく、横、もしくは斜であることが、太宰治さんの性質の全てを表しているかのように思われるのだ。

たとえば太宰治には過敏な自意識はあります。いつも他人に見られていると思っている。しかし、そこに「まなざし(サルトル)」はないと思います。日本の私小説家は自意識だらけですけれど「まなざし」はない。
柄谷行人(『ダイアログⅤ p.331 戦後文学の「まなざし」)より

『太宰は絵や書を一気呵成に仕上げることが多かった。とくに酒席の「席画」が好きで、酔った勢いでものの数分で描くこともしばしばだったという。(pp.58-59)』

左頁 自画像 /1947 (昭和22)年

右頁上 三つの貌 /1947(昭和22)年

右頁下 風景 / 1940 (昭和15)年ごろ

さいごに、太宰治さんといえば、月見草が有名だが、私には1940(昭和15)年に描かれた「水仙」の絵がとても印象深かった。

以上

おまけ 5月のマンスリー絵日記

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