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牡羊座と牡牛座〜4月と5月の星座の話

Posted on 07 5月 2017 by

、二冊の本を並行して読んでいます。
その一冊が『ユルスナールの靴』須賀敦子著 です。
この文章を書くひとが、生きていた時、世界はどう見えたんだろうと思います。
こんなふうに、ひとの心の傷や綾を感じられるひとが、現実世界をどう生きていたんだろう、とか。

 ストロンボリが、エオリア諸島のひとつで、エオリアというその名が、故郷に帰れなくて放浪をつづけるオデュッセウスに風の革袋をくれた王の名、アイオロスのイタリアなまりだということを私が知ったのは、二十年もあとのことだ。

===
以上、前振り終わり。
以前、ちょっと友達と星座の話をしていて、それがオモシロかったので書いてみます。
◯月生まれだと◯○座〜という、十二星座の話です。

星座占いなどで、最初に書かれているのが牡羊座です。
この牡羊座、そして、牡牛座のエピソードはご存知でしょうか。
ギリシャ神話では、黄金の毛皮を持つ羊、ゼウスが化けた白い牡牛となっています。
その物語を紹介しようと思います。
(そして、今回、注釈をつけています。本文と合わせてドウゾー)(たのしかったわー!)
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酒は人間を映し出す鏡である(アルカイオス)〜真夜中のNotebookers的トライアンドエラー〜

Posted on 19 4月 2017 by

年の前半中には、一度、読書会、したいなあと思っています。
あと、トラベラーズノートブックミーティング。
また開催する際は、こちらでも告知いたします。
皆様、よしなに。

==以上、前振り終わり==
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Notebookers Mapも1年以上たちました

Posted on 02 4月 2017 by

こんにちは、お久しぶりのkonamaです。

気がついてみればもう桜の季節。年末年始は何かと忙しかったわけですが、年度末のデスクワークが一段落して出張シーズン。

普段行かない場所に行く…お、これはNotebookers Mapの出番ではないですか。

もともとNotebookersのお気に入りの場所をプロットする企画、文房具屋さんのマップというわけでもなく、カフェマップでもない。みんなの気になる色々が作っていくマップ、だいぶ育ってました(もしご存じなかった方は是非この機会にご参加ください)。

今回の旅の目的地は浜松。さて…

あ、なんかありますよ。ちょっと離れたところに1つピンがたってる。

中田島砂丘。浜松に砂丘があるなんて知らなかったよ。これは行かなくちゃ!
嬉しくなって職場の同僚に砂丘があるらしいんだよと言ったら、「でっかい砂浜なんじゃないの」と気のないお返事。
あー、こういうワクワクがわからないなんてモッタイナイ。

浜松駅前のバスターミナルから15分ほどバスに揺られてやってきました砂丘。ラクダはいないよw

じゃーん。ついたよー。

あれ?工事中…っていうかやっぱりでっかい砂浜なの?
とか考えつつも、砂の上をザクザク歩いて丘の方へ。

あー、ちゃんと砂丘でした。風紋も見えるし、太平洋の波も寄せて、なかなか雄大な眺め。(一応クリックすると大きな画像)

しかし、すごい風で顔に砂がバシバシ飛んできてイタイ。
滞在時間1時間弱でしたけど、全身じゃりじゃりでお風呂に直行デス。(怖くてカメラのレンズ取り替えられなかったw)

きっとNotebookers Mapがなかったら行ってなかったところで、なかなか楽しい得難い体験でした。
どなたか存じませんが、ここにピンを立てておいてくださったNotebookers, どうもありがとう。

さて、浜松に来たからには、私もひとつくらいピンを増やしたい。
ちょうど、オリジナルの万年筆で有名なBUNGU BOXさんに初めてうかがったので、そこにピンを立てました。小さな万年筆やさんですが、オリジナルインクがたくさんありますし、試し書きもゆっくりさせてもらえます。最近は表参道にも支店があるので、行かれたかたも多いかもしれませんね。

もちろん浜松に行ったからにはウナギさんたち(うな重&うなぎパイ)はちゃんといただいてきましたよ。

 

 

 

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春のモレスキンは大きなサイズで

Posted on 01 4月 2017 by

、押井守監督の『イノセンス』見ているんですが。
この現実の脆さ、自分が『そこにいること』のあやうさ、いいなあ。
孤独に歩め
悪を成さず
求めるところは少なく
林の中の象のように

〜〜〜
前振り終わり。
えー、今までモレスキン ヴォヤジュールをずっと使っていたんですが。
先日、使い終わりまして。
新しいモレスキンを使っております。
仕様は、わたしはプレーンが好きなので、ずっと無地を使っているんですが。
サイズはちょっと大きいものを試してみました。
先日、新しく発売された『ウルトラスペシャルエクストラエクストラエクストララージ』です。

説明としてはこうなっています。

商品説明
エクストララージよりも大きなノートを、という声に応えて、さらに大きなモレスキンを。
広げると、たっぷり90センチもあり、雨の日には傘代わりにも使えるサイズです。
無地。定番のレイアウトは自由な発想で、仕事にもプライベートにも。
ソフトカバーは机上での使用もスムーズ。
中性紙、糸綴じ製本、ゴムバンド、しおり、丸みを帯びた角、拡張ポケットなどの機能はハードカバーと変わらず健在です。

仕様
【品番】NB01AP
【サイズ】45×59cm
【ページ数】192
【紙材質】FSC認証中性紙
【レイアウト】無地

こんな感じです。

モレスキンスーパー大きい

黒、そんでソフトカバーです。

どのくらい大きいかというと、トラベラーズノートブック パスポートサイズと比較してみます。

TNPと比較

このくらいです。

実際に書いてみたところ。

大モレスキン 開いてみた

大きさとしてはこのくらい。

マスキングテープを貼ってみました。

大モレスキン マステ貼った

雑、とか、そういうことは言わない。

ポストカードを置いてみると、このくらいです。

大モレスキン ポストカード比較

やー、やっぱり大きいなあ(棒読み)。

えー。
先日、ツイッターで、ポール オーターの新刊の情報が回ってきまして。

オースター、とても好きです。。

TNPとオースター

がんばって読みました。

この本とモレスキン ウルトラスペシャルエクストラエクストラエクストララージを比較してみましょう。

TNPとオースター

浮いてる、とか言わない。

Notebookers.jp のステッカーで見てみましょう。

TNPとステッカー

チャームがついてる、とか言わない。

TNPとステッカー

やー、本当にね、持ち歩くのが大変なんですよ。大きいバッグが別に必要で。

やはり、モレスキンなのでベルトに挟みたいですよね。

お菓子とモレスキン

あのお菓子を挟んでみた。

ウルトラスペシャルエクストラエクストラエクストララージ オンラインショップページ>>

■おまけ

そのウソホント

トラベラーズ レギュラーサイズと並べてみました。さて、ホントの大きさは?

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物語の香り〜香り編◎『ハンニバル』〜「花屋はみんな泥棒さ」〜

Posted on 20 3月 2017 by

彼岸ですねー。徐々にあたたかくなってきております。
皆様のおすまいのおところはいかがでしょうか。
『貴婦人と一角獣』3枚目、この五感はどれでしょー。
これはわかりやすい?

貴婦人と一角獣

貴婦人と一角獣。この五感は?

====================
以上、前振りおわり。
物語の香り◎香り◎ハンニバル編(もう少し、タイトルをどうにかできないものか…)です。
前回は、物語の香り◎香料編でした。
香料編と香り編に分けよう、と考えていたんですが、香り編が以外と多く、そして書きたい物語が多いため、えー、香り編#01 トマスハリスの『ハンニバル』より、記憶と香りについて、ちょこっと書いてみようと思います。

ところで。
マルセル プルーストが書いた『失われた時を求めて』という物語があります。
この物語、主人公がマドレーヌを紅茶にひたして食べたその瞬間、子供の頃を思い出す…という冒頭がとても有名で、このように香りや味により、当時の記憶や感情を思い出す、感覚の再現を誘発することをプルースト効果というのだそうです。

このプルースト効果がとてもたくさん見られるのが、今回の香り編『ハンニバル』かなあ。
前回の香料編でも、ちょこっと書きました。
原作:トマス ハリス
アンソニーホプキンス主演で、映画にもなっています。最近はドラマにも。

ハンニバルレクター。
医学博士、そしてシリアルキラーというにはあまりにも言葉が軽い、『前例がないため名づけようがない』社会病質者です。

レクター博士、
一作目『レッドドラゴン』で逮捕され、
二作目『羊たちの沈黙』で精神病院に隔離されているのですが、世間を騒がす連続殺人事件を誰よりもよく知っていて、その事件を追うFBIの訓練生クラリス スターリングとの駆け引きと解決が描かれ、
そして、
三作目『ハンニバル』では、7年だか8年の沈黙を破って復活…と

この三作目です。
二作目『羊たちの沈黙』で訓練生だったスターリングは、現役捜査官として(セクハラ、パワハラに悩まされつつ)活躍しています。
そんで、博士はイタリアのフィレンツェへ逃亡し、正体を隠し、フェル博士と偽名を使い、とある書庫の司書として文学、芸術を満喫する生活を送っている。
スターリングが関わった、とある事件をきっかけに、怪物が復活するーーー
と、そういうようなあらすじなんですが。

『ハンニバル』文庫本で上下巻です。
これに、香り、匂いの記述がとてもたくさん出てきます。
芳香も悪臭も。
何て言うんだろう、状況の説明、補足、強調、とでも言うのか。
例えば、飛行機のエコノミー席での息苦しさ、食肉用家畜の養殖場、フィレンツェの香料専門店などなど。

前著『羊たちの沈黙』でも、レクター博士がスターリングと初めて会った時、スターリングのつけているスキンクリームの銘柄を当てたとか、そういうエピソードがあったはず…(今、『羊たちの沈黙』見つからないので確認できませんです)。

その物語の中で、印象的な香り、記憶、事件の補足的、また強調として使われている香りを紹介しようか、と。
今、これ入力していて、企画として成立するのかわたし! とちょっと不安ですが、やー、『好きなものを語るとき、それは誰かを救う』から、たぶんダイジョウブ(とじぶんに言い聞かせる)。

#01 クラリス スターリング
第一部のオープニングから。
麻薬組織のボスの逮捕に向かう途中、スターリングはバンの中で、ある匂いから、父親のことを思い出します。
以下、引用。

男たちのひしめく、この不快な臭いのする監視用ヴァンに乗っていると、身を刺されるような孤独感に包まれる。鼻をつくのは安物のアフターシェイヴの匂いーー”チャップス”、”ブルート”、”オールド・スパイス”。それに汗と革の匂いだ。ふっと不安が忍び寄ってきて、それは舌の下に含んだ一セント銅貨の味がした。
(脳裡にあるイメージが割り込んでくる。タバコと洗浄力の強い石鹸の香りをいつも発散していた父。キッチンに立って、先端が四角く割れたポケットナイフでオレンジの皮をむき、それを自分に分けてくれた父。彼が夜間パトロールに出かけたとき、しだいに遠ざかっていったピックアップトラックのテイルライト。そのパトロールで、父は落命したのだ(略))

警官だったお父さんがパトロール中に撃たれて亡くなったというのは、前作でも触れられていて(というか、スターリングの中で父親はとても大きな存在で、レクター博士にこのトラウマを弄ばれるワケです)、それがオープニングで取り上げられています。
あまり心地よくないにおいの中にいて、そこから(なぜかぜんぜん違う)父親の香り、父親の存在を思い出すーー

この麻薬組織への急襲は、スターリングにとってあまり気乗りのしない任務なので、そのやりきれなさから想起したのか、お父さんダイスキー!と懐かしむのではなくて、どちらかというと、残された哀しみ、孤独を噛み締めるような、そんな『プルースト効果』です。
引用で(略)としている後は、スターリングは、お父さんのダンス用の衣服を思い出していて、そこからの連想で彼女が現在使っているクローゼット、その中身、あまり着る機会がないパーティドレスなどを考えています。
父親と同じ(ような)仕事についた自分、そしてふたりして同じように、クローゼットにしまわれている、とっておきの衣装。
(そういう『とっておき』の衣装を着る機会があまりない、という華やかなことが少ない境遇、状況が、よりくっきりと際立つような)(切ないなあ)
香りひとつで、これだけの記憶の広がり、深くまで降りていける、そう表現できるってすごいなあトマスハリス。

この引用で、わたし、舌の下に含んだ一セント銅貨の味 ていうのがすごくリアルに感じられるのですが。
なんていうか、耳で感じる香り、口から耳へ伝わってくるような感覚(か、香りって耳から入ってこない? こないですか??)があり、感覚の共有とでもいうのかなあ、読み直していて、この一節がとても印象的でした。

#02 パッツィ警部
リナルド パッツィ、フィレンツェ警察の主任捜査官です。
レクター博士の正体に気付き、博士を(逮捕じゃなくて)(賞金欲しさに)売ろうとする人物で、えー、そういう人物です。
視覚による記憶が並外れていて、その能力を全面に押し出して仕事をしているワケです。
以下、引用。

尋問の名手パッツィは、聴覚と嗅覚に訴えながら自問していった。
(あのポスターを目にしたとき、耳には何が聞こえたっけ?……一階のキッチンでカタカタ鳴っていた鍋の音だ。では、踊り場にあがってポスターの前に立ったとき、何が聞こえた? テレビの音だ。居間のテレビ。『リ・イントッカービリ(アンタッチャブル)』でエリオット・ネスを演じていたロバート・スタックの声。料理の匂いはしたか? ああ、料理の匂いが伝わってきた。他に何かの匂いをかいだか? ポスターは目に入ったのだがーーいや、目にしたものの匂いはしなかった。他に何か匂いをかいだか? あのアルファロメオの匂いなら、はっきり覚えているのだが。車内はとても暑かった。あの熱いオイルの匂いはまだ鼻にこびりついているようだ。あれだけオイルが熱くなっていたのは……ラコルドだ。そう、ラコルド・アウトストラーダを飛ばしていたからだが、あのときはどこに向かっていたんだったかな? サン・カッシアーノ。うん、たしか犬の吠える声も聞いたな。サン・カッシアーノで。思い出したぞ、あの家の主を。あいつは強盗とレイプを重ねたやつで、名前はたしかジロラモなんとか、といった)。
記憶の断片が一つにまとまる瞬間、そう、神経の末梢が痙攣しながら連結し、灼熱のヒューズを通して一つの着想が浮かびあがる瞬間、人は何よりも鮮烈な喜悦にひたるものだ。パッツィにとって、それは生涯で最良の瞬間だった。

これはパッツィがレクター博士と会う前、別の連続殺人犯を追っていた時のエピソードでして。
最初はおぼろげな視覚的なイメージを、聴覚と嗅覚の記憶を探りながら、徐々に鮮明にしていく、犯人にたどりつく、その過程です。
スターリングの感傷的な記憶の再現とは違って、パッツィは、理論的、具体的に、そして『仕事に活かす』という前向きな方向で五感を駆使しています。
(五感の記憶を丹念にたどり直す、こういうメソッドが何かあるんでしょうか。)
(スターリングの香りの記憶の再現は、無意識、何となく、でしょう。そんでパッツィの方は、能力、スキルというカンジで)

記憶というとわたしは『頭で覚えていること』しか思いつかなかったんですが、このように

「あの時、聞こえたこと」
「あの時、見たもの」
「あの時、あたりに漂っていた香り」

五感で覚えていることというのは、より体感として刻み込まれた、というか、(アタマで覚えている)言語化された記憶よりも、丸ごとそのままの、直接的なものだろうなあ。

#03 ハンニバル レクター
以下、引用。

 まだ早い時期に、ハンニバル・レクター博士は騒々しい街路からこの世で最も香ぐわしい場所の一つ、ファルマチーア・ディ・サンタ・マリーア・ノヴェッラに入った。ここは七百年余の昔、ドメニコ会の修道僧たちによって創られた薬舗である。奥の内扉まで伸びている廊下で博士は立ち止まり、両目を閉じて顔を仰向けると、名高い石鹸やローションやクリームの芳香、作業室に並ぶ各種の原料の香りを心ゆくまで吸い込んだ。(略)
このフィレンツェで暮らしはじめて以来、身嗜みに気を配るフェル博士がこの店で購った賞品の総額は、それでも十万リラを超えないだろう。だが、それらの香料や香油はよくよく厳選され、しかも並はずれた感性によって組み合わされていた。その感性は、鼻によって生きている香りの商人たちの胸に驚きと敬意を植えつけずにはおかなかったのだ。

レクター博士、フィレンツェでの暮らしをエンジョイしております。
某書庫の司書(候補)になり、その書庫に住み、古い文献を管理し、こうして香り、香料も潤沢に使っている。
(比較として、羊たちの沈黙時代、精神病院にいた時の悪臭についても、何度か書かれています)
映画では、FBIを挑発するように手紙を送ったんですが、その便箋に、ハンドクリームの香りを染み込ませていまして。
竜涎香とテネシーラベンダーと、あと羊毛をブレンドした香り。
おそらく、原作のこの辺りの『香り』の記述から創られた、映画オリジナルのエピソードです。
このあたり、行間から、花びらやハーヴのひらひらが浮かびあがるようなイメージで読みました。
前述のパッツィ警部の負っている闇、そして博士のエンジョイフィレンツェライフの明るさ、そのコントラスト、なのかなーと思いました。

さらに引用。

 自分の鼻の形を変えるに際し、レクター博士が外面的なコラーゲン注射のみに留めて、いかなる鼻整形手術も行わなかったのは、まさしくこの喜びを保ちたいためだった。彼にとって、周囲の空気は各種の色彩と同等の、明瞭で鮮やかな香りで彩られている。彼はあたかも絵の具の上に絵の具を重ね塗りするように、それらの香りを重ねてかぐことができる。ここには牢獄を思わせるものは何ひとつない。ここでは空気は音楽なのだ。
まずは本物の龍涎香、海狸香、それに麝香鹿(ジャコウジカ)のエッセンスから成る基音がゆきわたっており、(略)白檀、肉桂、ミモザ等の香りが渾然となった調べがのびやかに響きわたっている。
 自分は両手や両腕、両の頬で、周囲に満ちている香りをかぐことができるという幻想に、レクター博士はときに浸ることがある。そう、自分は顔と心で香りをかげるのだという幻想に。

(ここも読んでいて、本当にガーリーなキラキラした空気が漂い、花やハーヴがひらひらしているような、そんな印象でした)(や、博士、シリアルキラーなんですが)
ここでは空気は音楽なのだ。
短い文章なのですが、本当に豊かな空間なのだろうなあと想像できます。
これもひとつの共感覚なんでしょうか。
音も空気の振動なので、香りと近いものなのかなあ。
そしてその香りを、肌と心で知覚する、という幻想を楽しむ。
例えば、手で、甘い香りだと感じるのは、どういう感覚なのだろうなあ。
温かさ? 色? 柔らかさ?
複数の香料の響き合いというのは、五感、どこで感知するんでしょうか。
オモシロいなあ。

ちょっと考えてみました。指先で感じる香り。
メンソール系:冷たい
ばらなどのフローラル:流れるようなほの暖かさ
ラベンダー:ちょっと固い
ムスク:ふよふよして厚みがある
柑橘系:薄めで固い
白檀:すごく固い

あれだな、例えばインク沼のひとなら、人の目で見た香り、色をノートブックに書いてみてもいいかも知れない。
メンソールはどんな色だろう。原料の色じゃなくて。香りの色。
音であれば、どんな音だろう。高い音、低い音、楽器であれば、どの楽器で奏でられた音だろう。
言葉なら、どんな言葉になるのかなあ。香りの印象ではなくて。

というわけで。
物語の香り◎香り◎ハンニバル(下巻)編に続きます。
よろしくお願いしますです……

■おまけ
チーズやトリュフがふんだんに並ぶ ”ヴェラ・ダルー1926” は、神の足のような匂いがする、とフィレンツェっ子は言う。
(『ハンニバル』上巻より)

■おまけ2
人の目が聞いたこともなく、人の耳が見たこともなく、人の手が味わうこともできず、人の舌が想像することもできず、人の心が話すこともできない、そんな夢を俺は見たんだ。
(『真夏の夜の夢』沙翁)

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書くことは居心地の悪い世界に対するちょっとした反抗だと思う

Posted on 17 3月 2017 by

僕にとって書くことは、居心地の悪い世界に対するちょっとした反抗だと思う。

さて今日は10代の頃について書いてみようかなと思う。高校生の頃、いつも教室の隅っこで寝てるタイプだった。修学旅行にも行かなかった。高校には友人が極度にいなかったのだけど、じつは家に帰ると、幼馴染の友人たちを含め、様々な人種の人々が昼も夜も常にいる感じだった。高校三年生の頃に僕は、幼馴染の友人と二人でアパートを借りて生活を始めたので、様々な人種のたまり場になっていったことが理由。これが僕の人生に大きな影響をおよぼした事象のひとつだ。この当時のことが影響していて、僕は他人が好きなことをして好きなように過ごしているのを見るのを好きだ。

おそらく人生でいちばん人と会い、いろんな考え方に触れた時期のような気がする。
1DKアパート暮らし。和室を僕の幼馴染が使い、となりのダイニングスペースを僕が使った。ものすごくお金がなかったので、カーペット代わりに部屋中に段ボールを敷き詰めて暮らし、好きな場所にアクリル絵の具で絵を描いていた。拾ってきた家具を使うという感じで少しずつ快適にしていったわけなんだけど、僕が拾ってきたボロボロの工事現場用の三脚を、これ一生使うから拾ってきた、いやいや使わないので今すぐ捨ててきてと友人とモメたのをなぜかよく覚えている。その三脚はその後洗濯物を干すのに愛用。干すたびに洗濯物がサビだらけになった。

狭い部屋なので、遊びに来た友人たちと身を寄せ合って、灯油切れのストーブを横目に、机の下に頭を突っ込んでひとつの布団の中で一緒に寝た。バイト先でもらってきた大量のお惣菜をメインの食事に充てた。毎日から揚げとマヨネーズを和えたマカロニサラダが蔓延する食事。それに見かねた料理の得意な友人たちが、食事を用意してくれた。覚えているのは、最近亡くなった友人が当時作ってくれた「ネギ鍋」。固い半煮えのネギしか入っていなかったので美味しくなかったことだ。洗濯機もなかったので風呂場でかき混ぜるように足で洗濯をした。家具も無い部屋の中で、僕は段ボールの上にあぐらをかいて、傍らに本を積み、時折、積み上げた本の上に椅子代わりに座り、ギターを弾きながら無口に生きていたわけだ。この環境を珍しがって、一緒に住む友人のそのまた友人や、僕の幼馴染たちの友人やそのまた友人、様々な人種が入れ代わり立ち代わり訪れた。もちろん破壊的な女の子たちもいて、その部屋で初めて出会ったときに、僕のちんちんを丁寧に触ってくる女の子もいた。僕は触らせるがままにしていた。どんなことが起きても動じてはいけないのだと考えていた。当時僕はウォーホルの本を頻繁に読んでいたので、そこには頻繁に70年代の不健康そうな物語が載っていて、例えば高層ビルの一室でのパーティの際に目の前で飛び降り自殺をしようとしていた人がいても、「あ、あの人飛び降りるよ」とつぶやくのだが誰も止めないというようなシーンがあって、その日初めて出会う女の子に、たとえ丁寧にチンチンを触られていても動じてはいけないのだと考えていたのである。

暇さえあれば僕は寝っ転がりながら、ノートに落書きやら文章を書き連ねていた。無印のノートかコクヨのノートにMONOの水性ボールペンで書いていたのだけど、この前実家に帰った時に見つけて読み返してみたら、当時出会った人々から夜な夜な聴いた話を書き留めたり、もらった手紙やらを挟んでいたり、紙切れを貼り付けていたり、サンマの塩焼きを熱心にスケッチしていた。当時考えたことは、数十年の経過ののち、汗のようにじわりと体から染み出る感じがする。残された僕のノートの中には、「好きなものを好きだと言い続けることは誰かを救う」と書いてあった。僕にとって書くことは、居心地の悪い世界に対するちょっとした反抗だ。

このノートを読み返していると、随分と反抗的なことばかり書かれていた。自分を押しつぶそうとする世界に対して。押し返す力として。そういうノートが必要な時がある。今でも僕は、自分の周囲にゴムのようなものが貼られていてぎゅうぎゅうと押し込まれているような感じがする時がある。何か心理学的に言うと子宮なのかもしれない。押し返す力としてノートを使う。

 

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『編みジッパーケース』の記事が好き過ぎるという記事〜6年目

Posted on 22 1月 2017 by

ー。
2016年は、あまり本が読めなかったんですが。その中から何冊か挙げるとこんなカンジでしょうか。
ひとことずつくらい。
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2016年◎アドベント4週目〜ただ愛と光をその境とするところ

Posted on 23 12月 2016 by

帳総選挙の結果が発表されました!

1位がなんと、TONE REVERSAL DIARY でした!
すごく嬉しいです。わたしは、黒一色ノートブックとか、黒一色メモ帳が好きでいくつか持っていて、使っているんですが。
神戸の総選挙の時に、スタッフさんに説明を伺って、あー、そうなんだーと思いました。
こちらの記事でも(冒頭でちょこっとだけですが)書いていますが、もともとは視力の弱い方向けの手帖だそうで、そのために黒一色、大きめのサイズ、月日と曜日だけのシンプルなつくりになっている、ということで。
そして、関東の開催時にテレビの取材があったそうで(TONE REVERSALの取材で)(「手帳総選挙のためじゃなかったんですよ」とのことでした)、もっと「こんな手帳があるよ」と広まって、本当に必要なひとに届いたらいいな、それでこの手帳を使うひとがもっと増えたらいいな、と思いました。
すごく嬉しいです。(株)アーチャレジー様、おめでとうございますー♪

===========
前振りは前振りとして。
えー、アドベント4週目です。
前々回の記事はコチラ>>受胎告知編
前回の記事はコチラ(2週目と3週目は同じ記事だから2記事でいいのです)>>羊飼いと博士の礼拝
4週目は『キリストの生誕』です。
馬小屋で生まれたキリストを、羊飼い、博士たち、天使たちが囲み、礼拝している、と、そういう場面です。

えー。4週目の記事を書こうと思って、下調べをしていて気付いたんですが。
『羊飼いたちへのお告げ』と『東方の三博士(がベツレヘムを目指す)』絵はともかくとして。
『羊飼いたちの礼拝』『博士たちの礼拝』では、もうキリストが生まれているんですね。
生まれているけれど、それでも4週目『キリストの生誕』(なんだかこの企画、雲行きが怪しい)
そして、聖書の言葉も、羊飼いたちは羊飼いたちでキリストを拝み(ルカによる福音書)、博士たちは博士たちで贈り物をして礼拝している(こちらはマタイによる福音書)。
羊飼いたち、博士たち、天使たちが一緒になってキリストを拝んでいる、という表記はない、っぽいです。

どうやって収拾を付けようかと思ったんですが、だからこそ自由に『わたしの好きな』アドベント4週目の絵『キリスト生誕』を紹介したいなあ、と。

『幼子イエスの礼拝』ヘラルト ファン ホントホルスト

『幼子イエスの礼拝』ヘラルト ファン ホントホルスト 1620年


左のふたりは天使だそうです。
マリアの顔を照らす光の感じがとても好きです。
(たぶん)キリストの生誕の絵としては、とてもシンプルで、背景、馬小屋という表現もなく、人物も、マリア、ヨセフ、ふたりの天使、と少ないですが、キリストを光源として、その光がマリアと天使たちの顔を照らし、その表情がとてもやわらかくていいなあ。

同じくファン ホルストのもう一枚。

『羊飼いの礼拝』ヘラルト ファン ホントホルスト

『羊飼いの礼拝』ヘラルト ファン ホントホルスト 1622年


こちらも背景がなく、羊飼いたちがキリストを拝んでいる、その光に対して眩しそうにしている、(1622年でもそうだろうけど)キリストが生まれたこの時代は、夜は、ほんとうにこのくらい暗かったのだろうなと思う。その暗さに対して、キリストが光を放つ。それは、絵画としての光源であり、また、世界を照らす光、という意味でもあるだろうなあ。
(タイトルが “Adoration of the Shepherds” なので、ひ、羊飼いの礼拝…)

『キリストの降誕』コレッジョ 1522年 祭壇画

『キリストの降誕』コレッジョ 1522年 祭壇画


羊飼い、天使たち、女性(出産を手伝った女性?)、マリアとヨセフ、そしてキリストが描かれています。
この絵もキリストが光源になっています。と、いうより、この絵が後世の画家たちに影響を与え、キリストを光源とする絵が描かれた、とされているようです。
マリアから右半分ほどが、ほぼ暗闇で何も描かれていないのに対し、マリアの腕の中にいるキリストから光が放たれていて、そのほの明るさがとてもいいなあ。
(わ、わたしは背景が暗い絵が好きなのか…)(や、闇が深ければ、光もまた際立つ、ということで…)

(日本の話ですが)平安時代の夜は、本当に「何も見えない」くらいの暗さで、だからこそ夜は恐ろしいものだった、というような話を、以前、読んだことがあるのですが。
こういう絵を見ていると、光は本当に恩寵なのだなと思います。

そして。
「先生、お願いします!」的にカラヴァッジョから。

カラヴァッジョ『キリスト降誕』1609年

カラヴァッジョ『キリスト降誕』1609年


この闇の深さ、黒の密度の高さ、いいなあ!
そしてキリストも光を放っていますが、額に少し光があるくらいで、マリアを照らすには届かないような光で。
なんていうのだろう、黒で塗りつぶされてはいるけれど、その空間にあるもの、ないものまで想像してしまう、そういう絵です。
光と影のコントラストを強調する美術の手法があるんですが、それよりも『もっと強調した手法(雑な説明)』なんだそうです。
(どうだろう、(上記にも書きましたが)光と闇を強調云々というより、当時の暗さ、灯りのなさ、は、このくらいが普通だったんじゃないかと)
そして、マリアの表情がなぜか雲っている(てか、このマリア、やたらコケットだな)。

コレッジョとカラヴァッジョを並べてみると、こういうカンジに。
聖母の表情が対照的。

コレッジョとカラヴァッジョ

いかがでしょう。

カラヴァッジョ『羊飼いの礼拝』1609年

カラヴァッジョ『羊飼いの礼拝』1609年


(もともとシチリアの教会にあったのですが、なんと1969年に盗まれてしまったそうです)
こちらは『キリスト降誕』よりは(やや)明るい。

マリアが憂い顔をしている。(え、こういう絵描いて大丈夫だったのかカラヴァッジョ)
(大丈夫じゃなかったから、依頼主から引き取り拒否とかトラブルがあったそうです)
カラヴァッジョには、キリストが生まれた時、マリアは手放しで喜べなかった、という思いがあったんだろうなあ。その思いはどこから来たんだろう、とか。
絵は(というか、絵でも音楽でも表現するものは何でも)、その描くひとを描く、のだと、以前、横浜トリエンナーレでものすごく感じました。
モチーフは何を選ぶのか、何を選ばないのか。
色は、塗り方は。
何を細かく描き込んで、何を省略するのか、
例えば、白い絵の具だけをキャンバスに塗った絵であったとしても、画家Aと画家Bでは、まったく違うものであり。
それで言うなら、カラヴァッジョは、救い主が生まれた喜ばしい夜の絵で、憂い顔の聖母を描くことを選んだ。
わたしは、より『そういう絵』に惹かれるなあ。

=======

えー。
せっかくのクリスマスなのだから、最後は、せ、正統派の一枚で。

ギルランダイオ『キリスト降誕』1485年

ギルランダイオ『キリスト降誕』1485年


キリストの生誕を祝い、たくさんのひとが集まる絵です。
マリアがとても初々しい。透明感のある美しい聖母として描かれています。
(というか、やっぱりこういう明るい絵は、…キリストが光源にならないのだな。そうか。当たり前だけど)
(コレッジョやカラヴァッジョの絵の方がホッとしませんか)(同意を求めるな)
え、えーと、ロバと牡牛は、キリストが生まれた時、礼拝にやってきたという伝説があって、降誕画にはお約束のモチーフなんだそうです。

右手後ろに子羊を抱いている人物がいます。子羊は、やはり、キリストの未来、受難を予告する象徴なのだそうです。
なんというか。こう、キリストの生誕を待ち望む4週間、その週ごとに割り当てられた物語があり、美術として表現され。
救い主の誕生を祝うと同時に、キリストの受難、十字架にかけられ処刑される運命を、くっきりきっぱり描き込む。
(そういうことを描いていないカラヴァッジョの絵はなんと優しいのか)
(そして、なんでわたしは、そーゆー小昏いことばっかし注目するのか)
(ですが、キリストは、小昏いことばかり注目するような者を救うためにお生まれになったのだと信じて)
皆様、ドウゾ良いクリスマスをお過ごし下さい。

■■■おまけ

「ただ愛と光をその境とするところ」   ダンテ

□□□おまけ2@変化球。



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2016年◎アドベント2&3週目〜「いと高きところでは、神に栄光があるように。 地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」

Posted on 15 12月 2016 by

んな、クリスマスだから『スモーク』、見よう。
これはオーギーがポールにアルバムを見せるシーン。

デジタルリマスターで見れるから。全国順次公開あるから。みんな、見に行こう。
公式サイト

========
なんて言えばいいんだろう、前振り詐欺? そういうわけで前振りは前振りとして(でも、みんな、スモーク見てね!いい映画だから!)
2016年アドベント企画2週目&3週目です。
(以前もアドベント記事で2週目と3週目をひとつに記事にしたような気が…。)

前回の記事はコチラ>>1週目『受胎告知』
アドベント2週目です。
えー、2週目は『羊飼いへのお告げ』です。
荒野で、羊たちの番をしている羊飼いのもとへ、天使が救い主の誕生を知らせにきます。
その知らせを聞いた羊飼いたちは…
聖書から引用。

さて、この地方で羊飼たちが夜、野宿をしながら羊の群れの番をしていた。すると主の御使が現れ、主の栄光が彼らをめぐり照らしたので、彼らは非常に恐れた。御使は言った。「恐れるな。見よ、すべての民に与えられる大きな喜びを、あなたががに伝える。きょうダビデの町に、あなたがたのために救主がお生まれになった。このかたこそ主なるキリストである。あなたがたは、幼な子が布にくるまって飼葉おけの中に寝かしてあるのをみるであろう。それがあなたがたに与えられるしるしである。」するとたちまち、おびただしい天の軍勢が現われ、御使と一緒になって神をさんびして言った。
「いと高きところでは、神に栄光があるように。
地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」
御使たちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼たちは「さあ、ベツレヘムへ行って、主がお知らせ下さったその出来事を見てこようではないか」と互いに語り合った。
(ルカによる福音書2章8-15)

前回の、美術 DE『受胎告知』って我ながら「イイ! 読みたい(主にわたしが)!!」と思ってノリノリで本を読み返して、書いたんですが、えー、『羊飼いへのお告げ』がびっくりするほど、なんていうんだろう、わたしが読める(専門書とか、そういう本ではない)範囲の本には、えー、少ない、取り上げられていなかったりしました。
(あまりの少なさに「資料がないです」と素直に認めて、そんで「そういうわけだから、東方の三賢人の絵です」て、さらっと流そうかなと思ったりもしたんですが)
その少ない中で見つけたのがコレです。

『三博士の礼拝』ピエトロ ディ ジョヴァンニ

『三博士の礼拝』ピエトロ ディ ジョヴァンニ(通称:ロレンツォ モナコ)祭壇画 1420年頃

三賢人の絵っぽく見えますが。違うのです。ちゃんと羊飼いへのお告げのシーンも描かれている。ココ。

『三博士の礼拝』with羊飼いのお告げ ピエトロ ディ ジョヴァンニ

『三博士の礼拝』with羊飼いのお告げ ピエトロ ディ ジョヴァンニ


拡大して見るとわかるんですが、上部の三つの半円、その真ん中の金色の花のようなのが天使で、その下に羊飼いたちが描かれています。
「1枚でアドベント2週間分の絵です!」て、これを隅から隅までクローズアップして記事書こうかなと思いました。
そのくらい資料がなく、どうしようかと。

などと思ってたんですが、ありました。

ファン デル フースの羊飼いの礼拝(1475年)祭壇画

ファン デル フースの羊飼いの礼拝(1475年)祭壇画

絵の右にいる三人の男が羊飼いだそうです。
(もっと真ん中に描いてあげればいいのに、など思いました)
この絵では、羊飼は幼子キリストへ贈り物を持ってきていません。聖書にもその記述がないのですが、15世紀の終わり頃から、羊飼いの杖、笛、足をしばった羊などを贈る絵が描かれるようになるそうです。
(そして、wikiを見ようと思って、この画家の名前を検索したのですが、ひっかからず。えー、ファン デル フースで検索したところ、『フーゴー・ファン・デル・グース』でひっかかりました。Gをガ行で読むか、ハ行で読むか、オランダ語かドイツ語か、そこいらへんでそういうのがあったな、と)
小さい天使がいっぱいいて、なんだか、こう、『そういう生き物』のような。

どの本にも書かれているのですが。
キリスト教では、キリストは「良き羊飼い」に例えられ、信徒は導かれる群れだと考えるそうです。
羊飼いたちに御使が知らせたのは、その象徴なのだそうです。

すごくいいなあ、と思ったのが。

ティントレット 羊飼いの礼拝(1579-1581年)

ティントレット 羊飼いの礼拝(1579-1581年)


上下に分割されている構図で、たぶん、とても珍しいのでは、と思います。
(珍しい云々はともかくとして、この全体的に茶色っぽい色使い、すごくいいなあ)

上段に描かれたのがヨセフ、マリア、幼な子キリストの聖家族で、下段が羊飼いです。
上段、マリアがベールを持ち上げて、出産を手伝ったふたりの女性、サロメとゼベルに生まれたばかりのキリストを見せている、というシーンだそうです。
下段、羊飼いが贈り物を捧げている、そして、奥にクジャク、飼い葉桶のところにはニワトリが描かれているんですが。
クジャクは永遠の象徴、そんで、ニワトリは、将来、起こるはずの事件をあらわしているのだそうです。
後年、キリストの弟子ペテロが、キリストを知らないと言う時、ニワトリが鳴くという予言があり、それを指しているそうです。へー。

ちょっと(かなり?)変わりダネの1枚。

ウィリアム ブレイク『羊飼いに現れる天使』

ウィリアム ブレイク『羊飼いに現れる天使』


ブレイクは「私はこの世が想像と幻像の世界であることを知っています。私は私が描くすべてのものをこの世に見るのです」と手紙に書いていたそうです。なので、きっとこの天使たちも見たのだろうなあ、と、わたしとしては不思議と納得する絵であります。

======================
そして3週目『東方の三賢人』
これも聖書から引用〜。

イエスがヘロデ王の代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったとき、見よ、東からきた博士たちがエルサレムに着いて言った。「ユダヤ人の王としてお生れになったかたは、どこにおられますか。わたしたちは東の方でその星を見たので、そのかたを拝みにきました」。ヘロデはこのことを聞いて不安を感じた。エルサレムの人々もみな、同様であった。そこで王は祭司長たちと民の律法学者たちとを全部集めて、キリストはどこに生れるのかと、彼らは問いただした。彼らは王に言った。「それはユダヤのベツレヘムです(略)
そこで、ヘロデはひそかに博士たちを呼んで、星の現われた時について詳しく聞き、彼らをベツレヘムにつかわして言った。「言って、その幼な子のことを詳しく調べ、見つかったらわたしに知らせてくれ。わたしも拝みに行くから」。彼らは王の言うことを聞いて出かけると、見よ、彼らが東方で見た星が、彼らより先に数んで、幼な子のいる所まで行き、その上にとどまった。彼らはその星を見て、非常な喜びにあふれた。そして家にはいって、母マリヤのそばにいる幼な子に会い、ひれ伏して拝み、また、宝の箱をあけて、黄金・乳香・没薬などの贈り物を捧げた。そして、夢でヘロデのところに帰るなとのみ告げを受けたので、他の道をとおって自分の国へ帰って行った。
(マタイによる福音書2章7-12)

なんだろう、この、羊飼いのお告げと、東方の三賢人の資料の量の差というのは。
というくらい、博士の資料というか、書かれたものは多かったです。
この聖書の引用の冒頭の『星の現われたとき』、という箇所ですが。
博士たち、賢人、と書かれることが多いですが、占星術師であり、祭司でもあったそうです。
当時の占星術師は、最先端の科学者でもあり、天文学、気象観測を人々の生活に役立てていたらしい。

有名なところでは、古代ペルシャ語で博士たちは『マギ』と呼ばれていて、それが転じて、杖を一振りしたら何でもできる “magic” になったとか。

そして。
わたし、今回、この記事を書くにあたって初めて知ったんですが。
聖書の引用を読み直すと博士の人数って書いてないんですね。贈り物が三つなので、おそらく三人だろう、という、そういうことらしいです。知らなかったー!!

美術としてはーー
正統派から。

アルブレヒト デューラー『東方三博士の礼拝』1504年

アルブレヒト デューラー『東方三博士の礼拝』1504年


(この絵に限らないですが)三賢人は、『東方の』『東の国の』と、かなり『東』を強調されているのですが。
絵画では、この三人は、それぞれヨーロッパ、アジア、アフリカの三大陸からひとりずつ、そして、青年、壮年、老人ひとりずつ、として描かれています。
1)最年長? カスパール インドの貴族
2)壮年? バルタザール エジプトの王子様
3)青年? メルキオール ギリシャの学者
だそうですが、メルキオールが最年長だとか、バルタザールが最年少だとか、わたしが読んだ本でも、その辺りはバラバラでした。やー、すばらしい多様性多様性。

この絵では、キリストにひざまづいているのが、最年長のカスパール、その後ろに黒人のバルタザールと最年少のメルキオールが控えている、ということらしい。

そんで博士たちの贈り物ですが。
1)黄金:神の栄光を表す
2)乳香:神性の証
香料のひとつで、いけにえの動物の頭に振りかけたりして、宗教行事に使うそうです(そして頭痛にも効く)。
3)没薬:受難の予告
カンラン科の木から取れる油で、聖油として使われます。遺体の防腐剤としても有名で、エジプトのミイラにも使われています。(てか、ミイラという言葉はもともとは、ポルトガル語で『没薬』の意味らしい)(なんだこの言葉のメビウスの輪は)
麻痺させる作用があるため、死刑囚などに、ワインに没薬を混ぜて飲ませていたそうです。
この没薬の意味『受難の予告』ですが。
上記、ティントレットの羊飼いの礼拝の絵も、ニワトリが描かれ、キリストの受難、つまり磔刑になることを表しています。誕生の時から、受難が決まっていて、絵に描かれ、見たひとがそうだとわかる、というのは、それが神の子の使命だったとしても、切ないなあと思います。

あと、東方の三賢人をモチーフにした絵は、博士たちが東方出身なので、衣装がそちら方面の民族衣装、そしてラクダや豹などを連れていたりして、なんとも異国情緒にあふれているようです。
次の一枚はそういう絵。

『三博士の礼拝』ジェンテーレ ダ ファブリアーノ 1423年 祭壇画

『三博士の礼拝』ジェンテーレ ダ ファブリアーノ 1423年 祭壇画


豪華絢爛物語絵巻! な一枚です。
上部、半円の中に博士たちのエピソードが描かれています。
左から、丘の上に立つ三人の博士が星を見ているシーン、真ん中がエルサレムのヘロデ王の宮殿に向かうところ、右はベツレヘムへ到着の場面だそうです。
博士たちの豪華な衣装、背景に描かれた猿や豹? 虎? や、鳥など、端から順に眺めていきたい、そういう絵であります。

◆◆◆おまけ、というか。
三博士の聖書の引用の冒頭なんですが。
ヘロデ王は「ユダヤ人の王」であるキリストが生まれたことを知ります。
王は自分なのだから、他に王が生まれることなど許さない、と、排除するつもり満々で、博士たちに御子を見つけたら教えてほしいと言います。
博士たちは幼な子キリストに会い、ヘロデ王に報告しようとしますが、夢で「戻るな」とお告げをうけたので、そのまま祖国へ帰ってしまいます。
ヘロデ王は、自分を裏切って博士たちが帰ったことを知り、えー、ベツレヘムと、その付近の土地の二歳以下の男の子を殺すように命じるのですが。

一方で。
キリストのお父さん、ヨセフは、夢に天使が現れ、家族を連れてエジプトへ逃げるよう告げられます。
そのシーンかもしれない、というのがコレ。夜の暗さと灯りのコントラストの画家、ラ・トゥールの一枚。

ラトゥール『ヨセフの夢』

天使の顔にあたる光のカンジが、本当にすばらしい。


(なんで「そのシーンかもしれない」のかというと、ヨセフは3回、夢で天使にお告げを聞いていて、ラ・トゥールはこの絵の説明を残していないので、「かもしれない」のです)

次回、いよいよクリスマス、4週目、『キリストの誕生』です。


おまけ2

リーガルパッドとモレスキン

下書きはリーガルパッドとモレスキン




参考
『わたしの好きなクリスマスの絵』フェデリコ・ゼーリ 柱本元彦訳(平凡社)
『名画と聖書』船本弘毅監修(成美堂出版)
『名画と読むイエス・キリストの物語』中野京子(大和書房)

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2016年◎アドベント1週目〜聖母マリア、あなたは神のあこがれをいれる美しい器でした〜『受胎告知』を見てみよう

Posted on 30 11月 2016 by

母マリア、あなたは神のあこがれをいれる美しい器でした(リルケの言葉)

えー、12月もそろそろ、というころ。Notebookersの皆様におかれては、三冊目の手帳はどれにしよう、とか、もうそろそろ2018年の手帳を見込んでいる、とか、そういう日々をお過ごしでしょうか。
わたしは、手帳総選挙にて、ポスタルコの手帳と運命の出会いを果たし、2018年の手帳はコレだ、と、そういうアレです。
今回すごく、あー、手帳選挙参加して良かったーと思ったのは、トーンリバーサルの手帳のお話を伺えたことでした。本来、視力の弱い方のために作られたそうで、だから、文字を大きく書けるようにあのサイズなのだなー、とすごく納得しました。関東の手帳選挙開催時にテレビの取材が(トーンリバーサルのために)きたそうで、これでもっと広がって、視力の弱い方も、手帳を使う楽しみ、便利さ、などを一緒に「わーい」とやっていけたらいいなあと思いました。
あと、タワレコ手帳やバンギャル手帳など、手帳世界は広い。
そして、トラベラーズミーティングの記事、読んで下さってありがとうございます。
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『モレスキンのある素敵な毎日』出版記念イベントと横浜の象

Posted on 22 11月 2016 by

イッターのわたしのプロフィールは、イエーツの『赤毛のハンラハン』という物語の冒頭から引いてきた文章でして。
イエーツは、同じ作品をタイトルだけ変えて翻訳されていることが多く、未邦訳のこれが翻訳された時は本当に嬉しかったです。

今年も。
またイエーツの新刊が出まして(新刊というと最近っぽいですが、書かれたのが1888年なのでよゆーで1世紀前なんですが)。なんかもう、本当にありがとうございます平凡社様あと2年後もまた次のを待っております。
こんな素晴らしい文章なのです。

通りを歩きながら、なつかしい場所や光景のあれこれに心を奪われた。わら葺き屋根が今にもつぶれそうな田舎家の並ぶ通り。屋根をスレートで葺いた商店街。スグリを売る女たち。川に架かる橋。昔の持ち主の亡霊がウサギの姿であらわれるのを庭師が見たと伝えられる、高い塀で囲まれた庭園。日暮れどきに首のない兵士と出会うのが怖いので、子供は決して寄りつかない街角。荒れ果てた粉屋。川沿いにある草ぼうぼうの荷揚げ場。シャーマンはケルトの心酔をこめて、それらすべてを見つめた。その心酔は太古以来、ケルトの放浪者たちが哀れを誘う歌に託して世界の隅々まで運び続けてきたものだ。
『ジョン・シャーマンとサーカスの動物たち』W・B・イェイツ 栩木伸明 編訳

===
そして、やっぱり『ジョン・シャーマンとサーカスの動物たち』のレビューではないです。

10月16日 ルミネ横浜で開催された中牟田洋子さんの『モレスキンのある素敵な毎日』出版記念のトークショー&サイン会へ行ってきました。
掲載されている三人の方のトークを聞くことができました。
『モレスキンのある素敵な毎日』の著者であり、モレスキナリーの管理人さんであるYOKO(@YOKOnotes)さん
ラーメンを始めとしておいしいものの絵をたくさん描かれているイラストレーターのまお(@mao_hagi)さん、
旅イラストを手掛け、旅ノートコレクション展の主催をされている同じくイラストレーターのChai(@chaimemo)さん
三人が、それぞれのモレスキンの使い方を話して下さり、実際にノートブックも見ることができる、というそういうイベントでした。

ルミネ横浜の有隣堂という本屋さんでの開催でした。
わたしは、関西在住なのですが。
そこで、偶然、元神戸在住の友達に会いました。まっっっっっったく普通の様子で

「やあやあ、お久しぶり」

てな再会となりまして。
あまりにナチュラルな再会だったので、「待ち合わせしたっけ?」「え、ココ神戸? 神戸!? わたし、新幹線に二時間乗って来たけど神戸!?」と自分がいる場所がちょっと信頼できなかったとか、あるんですが。
友達は

「(このイベントで)一割くらいは会えるかもしれないと思っていた」

と言ってまして。何の総量に対する一割だろう。
と、そういう予期せぬ再会などもありつつ。
嬉しかったです。いいなあ、こういう再会も合わせてノートブックのイベントのダイゴ味かと。

そしてトークイベント始まりました。
一人目は、まおさんでした。
テーマは『一冊のノートブックで人生が変わる』でした。

キーワードは三つ。
1)向き合う
2)表現する
3)共有する

『モレスキンのある素敵な毎日』にも書かれてていますが。
1)向き合う
まおさんは、使いはじめた頃は、モレスキンに感じたこと、考えたことなどを書いていたそうです。
読み返すと「自分はこんなことを考えていたのだ」と、改めてノートブックが自分を映す鏡のように思える、と放されていました。この頃は、えんぴつで書いていたそうです。

2)表現する
(これも『モレスキンのある素敵な毎日』にも書かれていますが)
イギリスのイラストレーター、ケイト サットン氏のモレスキンの絵を見たのをきっかけに、モレスキンに絵を描き始めたのだそうです。
(わたしは、まおさんというとすぐに『イラスト』が浮かんでくるので、もう最初からモレスキンスケッチブックなどに絵を描いていたと(勝手に)思っていました)
ケイト サットン氏、どんなイラストを描くのかと思って、検索してみました。

公式サイトはコチラ>>http://www.katesutton.co.uk
チーズサンドを食べるユニコーン、いいなあ♪

3)共有
「他のユーザーさんは、モレスキンをどんなふうに使っているのか」と、SNSで探してみたところ、交流するようになり、イベントに参加するうちに、地元静岡でも開催するようになったそうです。
(わたしもまおさんのイベントに行ってきました!楽しかったー!モノ作りの醍醐味満喫!!)

まおさんから、モレスキンの良さポイント3点として
1)シンプル
2)丈夫
3)バリエーション

言い切ってあますところがない、ポイント3点だなあ。

YOKOさんからまおさんへ質問。
Q.愛用のペンケースは? おすすめペンなどは?
A.いつもはネオクリッツ。モレスキンと相性がいいのは、ふでペン。硬くて、イラストも文字もOK。

chaiさんからまおさんへ質問。
Q.日記で使っているモレスキンは、どんな場所で描いていますか。
A.自分の部屋や、持ち歩いて隙間時間に。

二人目はYOKOさんでした。
テーマは『3つのライティングタイプ』

TypeA 知的生産をめざすアクティブ系
一番書き留めたいものは『ひらめき』『インスピレーション』
ひらめいた時に、すぐに書き留めたいので、モレスキンとペンをいつも持っていたいタイプ。
モレスキンに装着するツールベルトや、主婦のユーザーさんがお持ちのヴォランXSなどのスライドがあり。
そして、万年筆で ぱぱっ と書く、Notebookers.JP管理人氏のモレスキンのスライドもあり。

TypeB カフェ、音楽、読書が好きな文化系
一番書き留めたいことは記憶、日記など、人生の記録を残したいタイプ。
このTypeBの代表としてYOKOさんが話されたのは、なんと清少納言でした。
『枕草子』は、歴史的にももっとも古い日記とされている、ということで。
清少納言、約10世紀前の方ですが、時代を越えての Notebookers 仲間のおひとりです。

TypeC TypeA と TypeB 半分くらいずつ両方あり
例えば、美術館で見た作品をその場でメモして、後でさらに調査を進めてノートブックに書く、というようなタイプ。

その例として、YOKOさんのアートモレスキンのスライドがありました。
その場で見た作品の印象的なポイントをメモしたり、美術館に来ていたひとの記録などで。

わたし参加して良かった!来て良かった!と思ったのがこのスライドです。

YOKOさんのアートモレスキン

YOKOさんのアートモレスキン

美術展のカタログに載らない、そういう一景、空気も残したいと、そういう話題もありました。

まおさんからYOKOさんへ質問
Q.YOKOさんはどのタイプですか?
A.最初はBさんでしたが、今はCさん。
『モレスキン 「伝説のノート」活用術~記録・発想・個性を刺激する75の使い方』を書いている時、共著者の堀さんが、ノートブックにたくさん書くことで、アイディア、ひらめきを蓄えることができるということを話していたそうで、そこからCタイプに変わった、と話されていました。

三人目、Chaiさんでした。
テーマは『旅の記録』

モレスキンのシティノートブックの京都版や、ジャパニーズアルバムに絵を描かれていました。

すごくいいなあ、面白いなあと思ったのが いろは や アルファベット順に旅を記録していく手法で。
例えば、京都の旅モレスキンなら

い:イノダコーヒー
ろ:路地
は…

イギリス旅モレスキンなら
A…
B:BRITISH MUSEUM
(このページも面白かったのです。スフィンクスのあご飾りの部分『だけ』が展示されていたんだそうです。
エジプトのスフィンクスです。あのあごの辺りにあった飾りを、エゲレス様は持ち帰ったようです。「もう、戻ることはないんだろうなー、と思っ…」というChaiさんのつぶやきが印象的でした)

旅モレスキン スフィンクスの顎飾り

これはわたしの聞き取りメモで、実物はこれの五億倍くらい丁寧に描かれています。

I:iPhone
iPhoneの充電器が旅先で壊れたんだそうです。
こういうトラブルでさえ、イラストとして残すことができて、ホントにいいなあ。
(あと、対策も教えて頂きました)

P:ペットボトル
なんと、『水』の飲み比べをしたのだそうです。
そのペットボトルのカバー(というか、パッケージ)を描かれていました。
(1枚描いて、あ、しまった 描かなきゃ良かった と思ったそうです。そのくらい細かい!)

いろは順なら48、アルファベットなら26、これを集めるには、旅の間、アンテナを拡げる、小さなもの、足元や目立たないところにあるものに、丁寧に目を向けているんだろうなあ。

あと、旅ノートブック作成TIPSも話して下さいました。
例えば…

・写真を撮って失敗したら、失敗した背景を切り抜いて貼る。

・写真を色見本のように並べてみる。
撮った写真の中でも、特に色あざやかなものを四角く切って、パレットみたいに並べていました。
この、写真を切って一部分だけ貼る、というアイディア、いいなあ。真似させて頂こう。

旅ノート 色の見本帳

これもわたしの聞き書きメモ。

・足元を写真に撮ってみる。
これもすごくいいなあと思いました。自撮はちょっと恥ずかしいですが、足元なら、特徴的なマンホールだとか、土の上、葉っぱや花なども写ったりして、その土地ならではの、いい記録になるなあ。
Chaiさんは、ジャパニーズアルバムに足元写真を貼って、その裏のページに場所やコメントなどを書いていました。

お客さんからの三人への質問
Q.ノートブックを書いていて、失敗してしまったらどうしますか。
A.(この質問の回答がまたすばらしかったです。三人とも違うの)
まおさん:上から貼る。
Chaiさん:切る(というか、モレスキンの閉じられているページのカタマリごと、ごそっ と取り外す)
YOKOさん:えんぴつ、シャープペンシルで書いているので消せる。でも気にせずに書く。

わたしは、YOKOさんの3タイプでいうと、9.8割Aさん 0.2割Bさん のCさんタイプでして。
思いついたことを書き留めるのが間に合わないなら、多少間違えても、とにかく最後まで走り書きをして、あとからわかるように書き直す、…かなあ。

===

その後、サインタイムや、活版印刷での文字入れなどの時間がありまして。
その時に、YOKOさんにご挨拶をして、ちょっと話をしていて、すごく印象的だったのが『モレスキンを書いていて失敗した時』の話題でした。
YOKOさんの座右の銘が “ trial and error ” 『試行錯誤』なんだそうです。
具体的な「こんなことがあった」という話ではなかったのですが、失敗する、間違うことにすごく肯定的、というか、それでもまた「やってみる」という、とても前向きな「失敗」「間違えること」なような印象を受けました。

そして、わたしがこの日、モレスキンに入れてもらった文字が(奇しくも)コレでした。

活版印刷文字入れモレスキン

「前より上手に失敗すればいい」

これはアイルランドの作家、サミュエル ベケットの作品『いざ最悪の方へ』の

Ever tried. Ever failed. No matter.
Try Again. Fail again. Fail better.

こういう言葉です。
以前、モレスキナリーでも、この言葉が取り上げられていました。

上手く言えないですが。
こうしてモレスキンの本を書かれた方が、ノートブックを書く時、ページを作っていく時に「失敗すること」に対して肯定的でいることって、すごくいいなあと思いました。
なので、モレスキンは、ちょっとトクベツなノートブックだから失敗したらやだなあ、と使いあぐねている方、この記事を読んで、ハードルが少しでも低くなったらいいなあ。

===

この日は日帰りの予定だったので、ひとりでドトールなどでご飯を食べて、ちょっとだけ歩いて帰ろう、と思っていたのですが、元神戸在住の友達のおかげで、横浜散歩を楽しむことができました。ありがとう元神戸在住の友達!

えー、わたしは、桜木町の日本丸を「ロイヤルヴィクトリー号」と勝手に名付けていて、元神戸在住の友達も(何ていう名前だったか、大きな別の船を)「ノアの箱舟」と名付けていまして。

「どこか行きたいところは…」
と聞かれて
「ロイヤルヴィクトリーって遠い?」
「ノアの箱舟は遠い?」
という、どこの話をしているんだ、という、そういうやりとりをしながら、桜木町あたりから、レンガ倉庫、大さん橋経由、山下公園まで、港散歩を満喫しました。
お昼はミラノサンドだと思っていたのに、すごく横浜っぽい洋食を頂き。満喫。

横浜と神戸は似ているという話もして、横浜には、やっぱり振り向いて山がないなあ、とか、どこを切り取っても絵になる街だねー、とか。

しばらく歩いていると元神戸在住の友達が
「もうちょっと歩いたら、象がいます。Notebookersの象みたいなのが」
と言いました。

えー。
象 て。

1)生きている象(ミニ動物園っぽいところの象とか)
2)像、a statue
3)他、何か象徴的な、比喩的な言い回しとしての象

楽しい。

正解はコレでした。

正解はコレでした。

山下公園から、シーバスに乗って横浜駅まで帰りました。
夜! 夜の船!! 船!! まさか乗れるなんて思ってなかったからホントに嬉しかったです!ありがとう元神戸在住の友達!

この日は満月で、あんまり見事にまんまるなので何かオブジェかと思ったくらいで。

この日は満月で、あんまり見事にまんまるなので何かオブジェかと思ったくらいで。

とても良い一日でした。
横浜でも読書会したいなあ。とか、関西でもモレスキンのミーティングとか、何かイベントとかできないかなあ、とか。
こういうイベントに出て、ひとと話すと、本当にしたいことが広がるし、具体的に計画が立ち上がる(ような気がする)。

イベント参加の記事は、本当にいつも同じになってしまいますが。
皆様に。
ありがとうございます。

■おまけ

旅ノートコレクション展

旅ノートコレクション展スライド(クリモレが下の方にあります)

□おまけ2

シーバスの切符とかポストカードとからーめんシールとか(わたしはコーンのラーメンがいいです)

シーバスの切符とかポストカードとからーめんシールとか(わたしはコーンのラーメンがいいです)

□じまん
サイン頂きました

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頭の中から出てくる不思議なうずまき

Posted on 15 11月 2016 by

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お久しぶりのkonamaです。

最近お仕事の大半がデスクワークと会議にシフトしてきて、自分の性分的にちょっとストレスを感じる毎日(自分で手を動かす方が好きなので)。そのせいか、会議中に手元で謎の渦巻きが発生していることが多く(これは別に聞いていないわけではない)、色々なパターンがモレスキンに増えてきたので、ここでお披露目しようかと思う(久々の記事があまりにくだらなくて申し訳ない)。すてきなモレスキンをどうやって使おう、悩んじゃう~という方には、あんまりおすすめできない使用法ですが、まあ描いちゃうんだからしょうがないよね。

以前書いたゼンタングルの記事の頃よりさらにオブセッシブな感じで、病っぽいと周囲で評判ですw。

基本、持ち歩いている万年筆を、インクが乾かないようにちょっと使ってあげる、というのが目的の1つではあるのですが、意外といろんなペンを使うよりは1,2本のペンのニブのしなりとか、癖とかを感じるような線をぐるぐる描いている内に謎図形が広がり、隣のヒトに笑われるという構図のようです。だから特殊なペン先(フォルカンとかオブリークとかカリグラフィーとか)の登場回数が多い気もしますが、描いてる時はなーんにも考えておらず、目の前にある紙の余白を埋めている感じです。昔は配られた資料の端っこにツタを生やしたりしてたのですが(そしてあとで資料を見せてといわれて青くなる)、最近はペーパーレスで、資料もPDFで配布されて、ipadで見てたりするので、自然雑記帳であるところのモレスキンに集まってくるわけです。モレカウのモレスキンポケットみたいにアートっぽくなくて申し訳ない。

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端っこが切れてるのは、もちろん会議のメモが入ってるからですよ!

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「そのノートブックは世界中でたった一冊なんです」〜あなたのトラベラーズノートを見せてくださいの会をしました報告編

Posted on 15 10月 2016 by

10月10日(月)、えー、こちらでも告知したコレです。開催しました。そのご報告をちょろりと。

◎当日まで
ツイプラを立てて、ここで告知してから、皆様には本当にたくさんRTなどして頂きました。
おひとりおひとりにお礼申し上げます。ありがとうございました。
Notebookers.jpの、何て言うんだろう、文具スキーさんへ及ぶ、地面の下の水脈の広さのようなものがものすごく感じられました。
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ぼくのかんがえるさいきょうののおとぶっかーず

Posted on 01 10月 2016 by

おっす、オラなかしぃ(^-^)/ おめぇすっげー強えーな。オラもっと弱い奴と戦いてぇ…

ということで最近今まで使ってたノートパソコンがご臨終になって新しく買い替えたなかしぃです。買ったのはもちろん薄くて軽くて安いASUSのE200Hです。誰です?薄っぺらくて言うことが軽々しくて安っぽいって仰るのは。大体当たってます、ぺら部ですから。というわけで早速新しい相棒を使って記事をアップしますよ~。

今回のテーマは、原点に戻ってNotebookersとは何なんだろうと思って徒然に思いついたことを書いてみます。最近モレスキナリーの本を買ってみたはいいものの全然読んでなくて、オラもモレスキナリーに何度か登場したことあるのになぁ、掲載されてないよなぁ(”^ω^)・・・と寂しく思ったものです(ちなみに、前の代理店がやってたモレスキンのオフィシャルサイトにはモレスキンアーティストとして掲載されてましたよ、プチ自慢ですが)img_20140831_143523

で、ぼくのかんがえるNotebookersの定義とは、

紙とペンさえあれば孤独をも楽しめる人

です。ブランクのノートには何を書いたっていいんです。でも、自由に書いていいよ、って言われて何を書いたらいいか分からないこともあります。でも、Notebookersの皆様なら何かしらノートを使って楽しむことができると信じています。

巷には文具好きや手帳ファンは多いと思いますが、それらとNotebookersの違いといえば、手帳なら人間生きてたら何かしら予定があるしやるべきタスクがあるのでそれを書き込むだけでも手帳を使っている実感はあると思います。しかし、ノートの場合は自分で主体的に何を書くかを決めなければなりません。例えば思いついたアイディアや気になった言葉を書き留めたり、魅かれたものをスケッチしたり、定点観測の記録を書き溜めたり、読書や映画などの履歴をつづったり、ときにはクリエイティブなことを求められたりします。また、旅のスケジュールやイベントのプランニングをノートを使って立案するのもワクワクすることじゃないでしょうか。

一人で過ごす時間を持て余してしまうときに、冒頭の「紙とペンさえあれば~」ということを思い出してみてください。特にクリエイティブなことを書かなくても孤独を楽しむ方法を知っていればちょっとした待ち時間やカフェでのひと時などに暇をつぶすことができます。一例をあげると、

  • 何かのマイベストテンを書き出す
  • 行ってみたい場所をリストアップする
  • 街行く人の服装で気になったものを書き留める/スケッチする
  • 自分の好きなスポーツのドリームチームのメンバー選考をしてみる
  • マインドマップを描いてみる
  • 目の前にあるものを手当たり次第にスケッチしてみる
  • 自分の家の周りのおすすめスポットを紹介した記事を書いてみる
  • 目の前にいる人の服装から職業や生い立ちを想像して書いてみる
  • 無人島に一つだけ持っていけるとしたら、という問いに答えてみて、その理由を書き出す
  • 身近な人のいいところを書き出してみる

などなど、考え出したら無限大に書くことが出てきます。どうでもいいことなんですけど真剣に取り組んでみたら結構のめりこみますよ。スマホを触っているのもいいんですけど、ノートに何かを書くことで脳トレにもなりますよ。

そうした孤独を愛せるNotebookersさんにお会いしてそれぞれの楽しみ方を共有できる機会があれば、1+1=2以上の効果が期待できると思います。沢山の孤独が集まれば面白いことができるかもしれません。

Viva!孤独

 

 

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「もっとゆっくり見なくちゃわからんよ」〜『モレスキンのある素敵な毎日』を読みました。

Posted on 28 9月 2016 by

彼岸も済んだのだから、もう少し涼しくなって欲しいなあと思うのですが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。

えー。
アメリカの作家 ポール オースターの『オーギー・レンのクリスマスストーリー』という短篇があります。
煙草屋のオヤジ、オーギー・レンは、毎朝決まった時間に、自分の店を撮影しています。
その撮り貯めた写真を、知り合った作家ポール ベンジャミンに見せるシーンがあり。
ポールは「同じものがたくさんあるなあ」と思いながら、どんどんアルバムのページをめくるのですが、それをオーギーが嗜めてーー
以下、引用。

「それじゃ速すぎる。もっとゆっくり見なくちゃわからんよ」
たしかにそのとおりだ。じっくり時間をかけて見るのでなければ、何も見えてはこない。私はもう一冊のアルバムを手に取り、もっと丹念に進むよう自分に言い聞かせた。細部にもっと注意を払い、気候の変化にも留意し、季節が移るにつれて光の角度が変わっていく様子にも気をつけた。するとじきに、車の流れの微妙な違いがわかるようになり、一日一日のリズムのようなもの(略)も予測できるようになった。(略)勤め先へ向かう通行人たち。毎朝同じ人が同じ場所を通って、オーギーのカメラの視野のなかで、それぞれの人生の一瞬を生きている。

□■□■□■□■□■□■

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意味のある偶然?

Posted on 25 9月 2016 by

実は私、予知能力があるんです!

…なんて言えたらカッコイイんですが
残念ながら凡人の私にはそんな特別な能力は備わってないようで。

でも昔からごくたまーに既視感というのかデジャヴュというのか
「あー、ずっと前に夢でみたな」という状況に出くわすことがありまして。

夢で見るのは
友達との何気ない会話だったり
ただ道を歩いている風景だったり

時間にすると数秒間

日常風景すぎて朝起きた時には覚えてないですし

実際にその状況にならないと気づかない

夢でみた数秒間が過ぎたあと
今の状況、デジャヴュだったなと思うだけ

なにか起こるわけでもないので気にせず生きてきたのに。

なのにまたデジャヴュが起こりまして。

あ、このシーン夢でみたなと思っていたところ
一緒にいた人から「あ!これデジャヴュ!」と言われたのです。

初対面の人とフラッと入ったお店で
そんなこと起こる?!?!

まず私の周りに「デジャヴュ!」と声に出して言う人がいなかったので
そこに驚き。

初めて会う人と同じ状況でデジャヴュしていたことが一番の驚き。

調べてみたら
シンクロニシティという体験に近いような。

“意味のある偶然の一致”

私が
その場所に行くことも
その人に会うことも
そのお店に入ることも

意味のある偶然…?

うーん…?

人と一致することなんて今までなかったのに

今までは私が言わなかっただけで
言っていたら「私も!」ってなっていたのかな?

image

無事にインクも手に入れ、お気に入り万年筆が復活したので
これで夢日記でもつけようかな

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1日1ページの呪縛から逃れるための自由への疾走

Posted on 12 9月 2016 by

9月に入ってもまだまだ残暑が厳しい今日この頃ですが、みなさん、アイス食べてますか?アイスは食べても食べられるな!アイス大好きNotebookersのなかしぃさんですよ。知ってました?カマンベールチーズにはカビが生えてるんですって、奥様。

というわけで、9月になれば来年の手帳が並びはじめる季節です。「手帳をとっかえひっかえする女は男もとっかえひっかえする」という名言もあるように、いろんな手帳がリニューアルされたり新しいのが登場したりで目移りしそうですよね。そういう筆者は仕事用の手帳はあいも変わらずほぼ日オリジナルの中身だけ買ってカバーは2013年に買ったブロックチェックを使い続けています。お気に入りのカバーを何年も使い続けていると愛着が湧いてきますし、もう相棒って感じです。img_20140402_170216

で、デキるビジネスマン、なかしぃ卿の毎日はやることがいっぱいなのでウィークリーの手帳ではなく1日1ページの手帳が使いやすいのです。そう、今回は仕事もプライベートも充実させる1日1ページ手帳の使い方講座!!ではありません。

仕事の手帳とは別にわたくし、以前は1日1ページ絵日記を付けておりました。しかも1年と10ヶ月も欠かさずに。だーがしかしだがしかし、ある理由で突然止めてしまったのでした。その当時描いていた手帳はタワレコ手帳で、紙がトモエリバーでほぼ日以外唯一の1日1ページ仕様で、しかもほぼ日よりも安かったのです。もしほぼ日手帳を使ってたら今頃公式ガイドブックで紹介されてたかもしれないです。そう思うと惜しいことをしたなと痛感するわけですが、後の祭りです。

で、当時はこんな感じで描いてましたよ。

img_20150223_0002

これは広島に旅行に行ったときのページですが、毎日こんなスペシャルな体験なんて出来ないわけで、働いている平日に何を描くかで継続できるかどうかの分かれ道です。

筆者が何にも特別なことがない平日に描いてたのは、その日ニュースになったことや突然思い出した昔流行ったアニメやドラマ、音楽などや興味を持ったことなどでした。それでも毎日続けるのは難しく、何にもネタがないときはwikipediaのおまかせ表示をクリックして興味を持ったものを描いたりしてました。

例えばこんな感じ

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こんな感じで最初の1年目は12月31日に最後のページを描き終えたときには達成感がありました。そして次の年も頑張ろう!と思ってたんですけど10月から段々しんどくなってきたんですよね。描くネタがない。ないわけではないが自分の好奇心のアンテナの感度が鈍くなったのか、1日1ページをノルマとしてしまって苦痛に感じて手帳の前で何を描こうか迷う日々が続いたんですよね。そして段々白紙のページが増えてくるとリカバーしようという気力がなくなっていきました。1日くらい描かなくたって次の日に2日分描けてた頃はまだましやったんですけど、絵日記のみならず絵を描くことから遠ざかってしまい、結局今年はぜんぜん描いてないです。一部のフォロワーさんからはカルト的な人気があったんですけどねぇ・・・(自分で言うか?これぞまさに自画自賛!)

で、最近シーラカンスに興味を持って久々にボールペン画を描いてみたら、絵って楽しいんやっていう気持ちが蘇ってきてもう一度描いてみようかなという気が起こりました。でも、もう一度1日1ページを描くだけの気力がもてるか、またプレッシャーに負けてしまうのではないか、そうなったら元も子もないのである賭けに出ました。描くにあたって重視したのが慣れ親しんだトモエリバーであること、毎日ではなく1週間1ページならゆるく続けられるのではないか、ということでほぼ日weeksに白羽の矢が立ちました。毎日描くだけのネタがなくても、1週間に2~3個くらい描ければということと、ページが大きすぎないということが続けられそうだなという気がして先週ロフトでほぼ日weeks買ってきました。

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来年まで待つとやらなくなる可能性が高いので、後半のフリーのページを使って慣らし運転をしていき、12月からはスケジュールのページに本格始動しようかなと計画中です。インスタグラムにあげるかNotebookersにアップするかどうなるか分かりませんが、期待せずに待っててください。

 

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夏の終わりの夜長には古典文学に親しもうではないか!

Posted on 22 8月 2016 by

オリンピックに興奮冷めやらないなか、いかがお過ごしでしょうか?ぺらリンピックなら「投げ槍」日本代表になれるくらいやる気のないなかしぃです。

さて、夏も終わりに近づきましたが最近筆者は日本の古典文学にはまってます。以前から自称「歌人」を名乗っていましたが、ちゃんと和歌を学んだことはなく、「万葉集」「古今和歌集」「新古今和歌集」「百人一首」などを一から学び直そうと思いました。だがしかし、いまさら勉強しなおすにはハードルが高すぎるっていう感じぃ?高校のときちゃんと勉強してこなかった報いが今きてます。いまさら専門書を読んだり原文にアプローチするのも無理です。

というわけでとりあえずさわりをさらっと流して分かった気になる方法を模索した結果、ある本と出会いました。それは、

角川ソフィア文庫、ビギナーズクラシックシリーズ

です。

とりあえず百人一首と伊勢物語を買いまして、今読んでる最中です。最後まで読んでないのに記事を書こうというこの薄っぺらい心意気、凄いじゃありませんか?

というわけで、肝心の中身なんですが、ビギナーズクラシックと謳うだけあって、初心者向けです。だがしかし、初心者向けと侮るなかれ!古典を読んだこともない人向けに原文と分かりやすい現代語訳が載っているのは当たり前、その他にも作品の背景や語釈なども分かりやすく、図版やコラムなども充実して飽きさせないようになっています。ただ、ビギナーズと謳うだけあって全部を掲載しているわけではなくエッセンスだけ抽出して解説し、後は全体像が分かるようにあらすじを載せてます。源氏物語なんて五十四帖全巻読破するなんて研究者以外ではなかなかいないですよ、それを1冊で分かるように出来ています。

アマゾンのレビューでもかなりいい評価をいただいていますが、デメリットをあえてひとつ挙げると「物足りない」ということらしいです。まぁ、一部抜粋ですからこれをきっかけにちゃんと読んでください、っていうところも初心者向けなんじゃないですかね。

で、古典って受験勉強でしか触れたことがないから難しそうだと思っているあなた、それは大間違いですよ!源氏物語なんて愛欲渦巻くハーレクインロマンス真っ青の日本最古の恋愛小説ですし、枕草子なんて平安時代の人気ブロガーですよ、こんな適当な内容で!他にも伊勢物語なんて男の美学満載ですし、土佐日記にいたっては紀行エッセイのさきがけです。他にも今昔物語集なんて何でもありの面白エピソード満載の短編集ですし、他にも色々面白い内容の古典文学が盛り沢山です。現代のあざといストーリー展開の小説なんかよりぶっ飛んだ発想の内容が1000年以上も前に書かれていたなんてすごいじゃありませんか?

そんな文学遺産を1冊ちょっとの時間で読み切っただけで分かった気になるなんてなんてぺらい、もとい、素晴しいシリーズではありませんか。このシリーズに匹敵するのはマンガで読む名作シリーズくらいしか思いあたりません。

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受験生のNotebookersの皆さまにもお勧めですよ、無機質な受験勉強の対象だったものが一気に人間味のある世界が広がります。昔の人も同じことに興味を持ったり考えたり悩んだんだなぁということが分かり、頭に残りやすくなります。

さぁ、古典の海に飛び込んでみようではありませんかっ!

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「色は三色以上使いなさい」が気づかせてくれること

Posted on 30 7月 2016 by

黒海

変えたいなら,まずは自分から.

夏になると,サマースクールやらサマーキャンプやらをしたがる国や人々というのがいて,人々は山や海に行って,言語学習やらチームビルディングに手を出したりしてみる.お仕事とお遊び,どちらも一気にやってしまおうという感じで,日本のいわゆる社内旅行とか慰安旅行なんかよりも,マルチパーパスなのである.

そういうところに行くと,必ずやるのが,「名札作成」である.僕は名札作成が大好きだ.まず,左側を少しだけ開けておいて,デカデカと平仮名で苗字を書く.そして,その左側に絵を描く.特別僕は絵がうまいわけではないけれど,ちょっとした動物を書いてみる.もしペンが用意してあれば,そのペンを使う.無ければ,自分でヨイショとカバンからペンを出してきて,書く.というより,「描く」わけだ.名刺を入れちゃう人がいるけど,それはいただけない.大体,名札作成には10分ぐらいはかけたいものです.

あるキャンプに行った時の話.

名札作成の段になって,喜々として書いて/描いているのは,僕と僕の上司ぐらいで,どうやら他の参加者はちゃちゃっと名前だけ書いて終わり,という人が多かった.それに気づいた上司いわく,

「いやいや,遊びが足りない,ちょっとneokixくん,他の人に伝えてきてよ,色は三色以上使いなさいって」.

他のグループのリーダ格らしき人にも,そう伝えると,なんだか渋った表情である.僕は「じゃあ貸してください」と声のかけやすそうな人から,名札をいただき,猫やらカブトムシやらを書いてみる.名札は少しだけだが,華やかになる.絵は決してうまくはないが,そこは自己満足である.

報告すると,上司は満足そうである.いわく,

「やっぱり上の人がはしゃがないと,下も遊べないもんな.」

それから,「三色以上使いなさい」というのは教訓になった.「はしゃぎなさい」とか,「遊びなさい」とか,「絵を書きなさい」というのは,なんだかセンスがないのです.そして,なんといっても,夏なのである.

状況を変えたいのなら,まずは自分から,少しずつ,はじめよう.
そう,ペンを三色以上,使うみたいに.

サマーキャンプが終わった今,僕はノートに,「三色以上使いなさい」と書いて,名札も残している.ちょっとした教訓だ.

みなさんはどうですか.三色以上,使っていますか?

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今夜の月を差し上げましょう、物語売りは言った。〜ムーンプランナーと『できたことノート』を使ってみた

Posted on 29 7月 2016 by

月最後の日曜日は、わたしのツイッターのタイムラインではちょっとしたお祭りのようになります。
イタリアの作家タブッキが『レクイエム』という作品を書いていまして。
舞台はポルトガルのリスボン、とても暑い真夏の日、これが七月最後の日曜日なのです。
主人公は歩いて回り、生きているひと、死んでしまったひと、存在していないかも知れないひとと出会い、話しをして、また別れていきます。
それだけの物語なのですが、ファンは多く、この日、わたしのタイムラインでは、フォロワーさんたちが『レクイエム』の好きな一節を流し、登場人物が食べたリスボンの名物料理の画像をアップし、合い言葉のように『七月最後の日曜日』とつぶやいています。
去年は7月26日でした。今年は7月31日。先日、ふと思ったんですが、イースターやペンテコステと同じ、移動祝祭日だ。

今日はぼくにとって、とても不思議な日なんです。夢を見ている最中なのに、それが現実のようにも思えてくる。ぼくは記憶のなかにしか存在しない人間にこれから会わなければなりません。今日は七月最後の日曜日ですね、足の悪い宝くじ売りが言った。町はからっぽ、木蔭にいても四〇度はある。記憶のなかにしか存在しないひとに会うのは申し分のない一日だと思いますよ。

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えー、そのタブッキ祭りがもうすぐなワケですが、作品レビューの記事ではないです。
最近、ムーンプランナーのオモシロい使い方をちょっと見つけまして。
その紹介をしてみようと思います。

ムーンプランナーとできたことノートとアルテミスとSTORAGE.it

ムーンプランナーとできたことノートとアルテミスとSTORAGE.it

先日、ツイッターで、ムーンプランナー【公式】(@moonplanner)さんがこんなことをつぶやかれていました。

へー、『できたことノート』かー、と、この時はまだ漠然と「そういう本があるんだー」くらいに考えていました。

以前、こういう記事を書きました。そんで、目標を書いて、ウィッシュリストも書いて、持ち歩いていたのですが。

この7月の13、14日くらいに、ムーンプランナーを見返していて、空白がちょっと目立つなあ、この期間もできてなかったなあ、と落ち込んでいまして。
ですが、以前の記事にも書いたように「自分を責めるような使い方はしなくていい」という言葉を思い出し、また、満月が近いから落ち込むのだろう、くらいに考えて、ムーンプランナーの空白とできてないことは、ひとまず置いておくことにしました。

その時、ふ と『できたことノート』が思い出されまして。
「じゃー、見てみよう」と本屋さんへ行きました。

できないことを見ても落ち込むだけです。

これは『できたことノート』の表紙見返しの部分

これを見て、即レジへ行きました。
読んでみると、ムーンプランナーにぴったりの内容だなあ、と。
『できたことノート』、ノートに書くことは非常にシンプルです。
数日の実践、その記録、振り返り、次の期間にはどんな工夫をする? という流れで、読んだ時、ムーンプランナーの見開きページが自然と浮かびました。
やー、コラボすればいいのに、と思うくらいでした。

せっかくなので、満月の7月20日までの間、このできたことノートのメソッドを実際に試してみました。

毎日書く内容は、その日できたこと。
例えば「スッキリすること」「わくわくすること」「ハツラツヘルシー系」「時間」「習慣化」などで、具体的には
「片付けた」「ドリルを一冊終わらせた」(スッキリ)
「駅で階段を使った」「野菜を多めに食べた」(ハツラツ)
「納期を守った」「いつもより30分早く出社した」(時間)
と、本文に例がたくさん上げられています。

◎わたし的書き方ポイントとして
『できたこと』を書く。『良かったこと』『嬉しかったこと』ではない。
自分が実行したこと、身体を動かしてしたこと、AとB、自分の目的により近い方を選択すること、などが『できたこと』。初日に書いたのが「嬉しかったこと」で、あれー、これ違うよね、書き直し書き直しー、となりました。

これを一週間続けて、日曜日(日曜に限らず、いつでもいいのですが)に振り返る。その振り返りの内容もまたシンプルで、まず、その期間中にできたことを一つ、《直感》で選びます(て書きましたが、どれを選んでもダイジョウブだそうです)。

その選んだ出来事を掘り下げて書いていきます。
1)詳しい事実(具体的には何があったか)
日時、場所、誰と、何を どうしたのか。いわゆる 4W1H を書き出します。

2)原因の分析:なぜそれができたのか
以下本文より引用。

「レポートをうまく作成することができた」
・なぜうまく作成できたんだろう?
→とても良い参考資料を見てつくったからだ
    ↓
・なぜよい参考資料を見つけられたんだろう?
→同僚が紹介してくれたからだ
(略)
このように「なぜ?」を繰り返すと、「上手に作成できた理由」が見えてきます。

3)本音の感情:いま、素直にどう感じている?
できたことに対して、原因の分析をした結果に対して、どう感じているか、を書きます。
この時、無理に喜ばなくてもいいそうです。
できたことに対して腹立だしい、悲しい、苦しいのなら、そう書いてもいいんだそうです。

◎わたし的書き方ポイントとして
これ、すごくいいと思いました。自分の中に深く潜っていく感じがします。
いつもなら、流してしまう自分の意識を改めて見つめる、向き合っている実感が得られます。
それとオモシロいなあと思ったのが、本音の感情は、書いているうちに変化するということ。
手を動かして書いているその瞬間にも、どんどん変わっていきます。
自分の中に何かが流れて動いている、変化しているのがものすごく感じられます。

4)次なる行動:明日からどんな工夫をしてみる?
原因の分析や本音の感情から「もっとこうしてみよう」「これはやめよう、ここは続けてみよう」という改善点を書きます。

これをムーンプランナーで実践すると。
1)満月・新月の大きなスペースには、その期間の目標や計画を書く。これはいつものそのままの使い方。
2)日々のスペースに『できたこと』を書く(別の手帳に書いても、ふせん貼っていいかも。できたことの量による?)
3)半月に振り返る。これも別の手帳じゃないと書けないかなあ。ふせんでもいいかも。次の期間の改善点、工夫などは、満月・新月の大きなスペースに書き足してもいいし、下のメモ部分に書いてもいいんじゃないかと。
4)実践しつつ、改善点に留意しつつ、次の見開きページへ。

本当にこの『できたことノート』メソッド、ムーンプランナーのためにある、というか、そのくらいフォーマットがメソッドに合っていると思います。
空白が目立つのが気になる方は、ちょっと本を見てみて、実践されてみてはいかがでしょうかー。

あと、すごくいいなあと思ったのが、「できたこと」であれば、どんな小さなことでもいい、こと。
毎日「できたこと」を書いていて、例えば「早寝早起きできた」、これを振り返りの日に選んで、1)詳しい事実から順番に書いていると

「早寝早起きって、小学生の夏休みの目標かーー!」

とか

「こんなのできて当たり前じゃない?」

というセルフツッコミが入らなくもないのですが。(わたし、一回目の振り返りがほぼコレに近いもので、思いっきりセルフツッコミを入れました)
が、今まで夜更かしして寝坊していて、それを改めようとして「早寝早起き」を意識し、次の日、それができたなら「できたこと」として書いていいし、振り返りの日にそれを選んでいいんだそうです。
以下、引用。

中には、仕事や勉強、家事、育児などは「がんばるのが当たり前。そこをあえて見つめる必要があるの?」と考える方もいます。また「こんな小さなことをメモしても仕方ない」と思う方もいるでしょう。(略)
日々の「できたこと」を見つけていくことは、自分を「思い込み」から解き放つ準備のために必要だからです。毎日できたことをコツコツとメモしていくことで、自分を外から眺める感覚を自然と身につけることができるのです。
このように、自分を客観的に見て、プラスの評価をすることは、自分を心の底から認めることにつながり、自己肯定感を大きく上げることになります。それが揺るぎのない自信となり、前に進む力となるのです。

(『できたことノート』ここではカンタンに説明しています。本では、もっと書き方のコツや、考え方、さらに一歩踏み込んだ考え方、進め方などが詳しく書かれています。興味を持たれた方は、ぜひー)

もうひとつ、ものすごく実感したのが『時間の流れ』です。
振り返りの日に、1)具体的には 2)原因の分析… と書いていくと、1)は1)、2)は2)じゃなくて、それが一続きの流れに感じます。
書くのは、きちんと順番に1)から書いていくんですが、意識の流れとして、日々できたこと、それを順番に見てひとつを選んで、詳細を思い出し、その時に生まれた感情、本音を書き、その本音から、今度は次の期間への留意点を書く… すごく自然な流れに感じられ、この一連の振り返り作業は、とても心地良いです。

このできたことノートとムーンプランナー、わたし的には、ものすごく相性が良いようで、書いていてわくわくするコンビとなりました。次の新月が8月3日、獅子座の新月だそうです(ちなみにわたしも獅子座)、またごりごり書き込んで使っていこうと思います。またオモシロい展開になったら記事にしたいなあ。

おまけ■■■

物語売りは腕を下げ、なにかを差し出すかのように、わたしに向かって手を伸ばした。今夜の月を差し上げましょう、物語売りは言った。お望みどおりの話を差し上げます。あなたもなにか物語が聞きたいはずだ。

『レクイエム』タブッキ

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ゾウがいる海を手で漕いで進む。検索せずに。

Posted on 02 7月 2016 by

今、わたし、短篇エッセイの『トリエステの坂道』(須賀敦子)を読んでいるのですが。
1編読んでは2編戻って読み直す、というくらい素晴らしいです。
なんて言うのだろう、著者の須賀さんは、60年代からヨーロッパへ留学して、本を読んで、ひとと出会って、結婚をして、そして別れがあってーー とあるのですが。
複数の居場所、複数の言葉、その間にあって、揺れたり、迷ったりしていて。そして、歩いてーー

街にただようフレンチ・フライの匂いは、もうひとつ、私がトリエステに惹かれる理由に気づかせてくれた。サバのなかにも綿々と流れている異国性、あるいは異文化の重層性。ユダヤ人を母として生まれただけでなくて、サバはこのトリエステという、ウィーンとフィレンツェの文化が合流し、せめぎあう街に生きたのだった。サバが書店につけた名、ふたつの世界、にはそんな意味も含まれていたのではないか。そして詩人は痛みとともにそれを知っていた。ふたつの世界に生きようとするものは、たえず居心地のわるい思いにさいなまれる運命を逃れられないことを。

読み終わったら、レビュー書きます。

というわけで、エッセイのレビューではありません。
7月にもなりまして。夏の自由研究ノートブックを作ろうと思います。
同じくNotebookers.jpライターのKyrieさんが2016年の夏ノートの準備を始めるという記事を書かれています。
こちらとはちょっとまた趣が違うものとなる夏のノートブックです。
ちょうどいいカンジの、気にかかること、ひっかかること、課題が3件ありましたので、その3つを、お約束『検索せずに』調べよう、夏の自由研究としよう、と思います。

わたしは以前、こういう記事を書いていて。>>知のイルカと制する錨
こいうカンジで、検索せずに、ネットに頼らずに、図書館へ通う、本屋さんでそれらしい本をあたってみる、そして、ひとに聞いてみる、その三本柱が本当に楽しいのです。
わたしの合い言葉というと『検索しないで』というくらい(にしたい)。

そのひとつめ。
4月の終わりに、みんぱくの『夷酋列像展』を見てきまして。
(あ、こちらも記事を書こうと思います。面白かったー!)
その時に見た祭器で『ヒケアケ』とカタカナで書かれたものを見まして。
「なんだこれは」と思いました。
以下、ツイートからの引用です。

最初のツイート

こういうものです。

わたし、これ、アイヌの民話か何かで、ヒゲを棒でかかげるそういう風習というか、そういうものを読んだ覚えがあるんですが、さて、何で読んだのだったか。
読んだ民話の本とか、みんぱく関係の本とか、読み直して、ヒケアケとは何かを見つけようと思っています。
ちなみにみなとさんが読まれている本は、みんぱくの書籍閲覧のコーナーにあったものだそうです(書籍閲覧のコーナーがあるのです)。
これがまずひとつめ。

ふたつめ。
以前、ツイッターで  #本の断片 というハッシュタグが流れてきました。
本の題名は書かずに、その本のページの画像だけをタグと一緒にアップする、そして、その本のタイトルも作者も訊ねてはいけない、というルールでした。
そして、ものすごく惹かれたツイート、言葉がありました。コチラです。

何かに気づくためには一度見失う必要がある

わたしは本を読んでいても、得るものがものすごく少なく、失ってばかり、なにかをこそげ取られているような、篩いにかけられて、どんどん濾過されているような、そんなキモチなのですが。
それを代償に、何かに気付けているならいいなあ、と。
そんなことを思いながら、 #本の断片 のタグのついたツイートを見ていたんですが。
胸をつかれるようなひとつを見つけまして。


人は孤りを生きて漂ふ夢の岸いくたりにすれ違ひすれ違ひ

短歌だということはわかります、そして『詩の翼』というタイトル? 章の名前? そして左にもう一首の短歌があり。手がかりはこれだけ。
これを検索せず、ただ、ひたすら、じみちに発行されている短歌の本を見ていこうと思います。
あんまりにも相手が膨大すぎて、本当に大西洋をゴムボートで横断するくらいのキモチ。
乗り出すぞ!冒険!みたいな。わくわくする♪

みっつめ。
Notebookers.jp 管理人たかやさんのつぶやき。

わたし、これ、すごく読んだ覚えがあるんですが(もしたかやさんの創作だったらどこで読んだんだろう)。
(まだ読み返してはいないんですが)ココロ当たりとしては『ケルト幻想民話集』かなあ、とか…)
(あと、Gマルケスの地の文…?)
これも、また検索せずに、それっぽい本をあたってみて、探します。

そして。
どのノートブックを使おうかと考えて。
先日、モレスキンチャプターズジャーナルを手に入れたので、これを書いていこう。
7つに区切られているので、1件につき2章あてて、7章めは、まとめ、総括のスペースにしよう。
ちょっとだけコラージュしました。わたしの好きなグレゴリーコルベールの写真を裏表紙に一枚。

夏の自由研究ノート裏表紙

夏の自由研究ノート裏表紙

表紙にはNotebookersのステッカーを。

夏の自由研究ノート表紙

やっぱり横仕様の表紙

表紙の裏にも一枚。

夏の自由研究ノート表紙裏

コレもグレゴリー コルベール

ルネサンス期のイタリアでは、海を自由に泳ぎ回るイルカ(知性、知識の象徴)が暴走しないように、制するための錨を組み合わせて意匠としたそうです。
わたしの場合、暴走するほどの知性はないので、そういった心配はないのですが、逆に海が大き過ぎて、それでも怯まないように、少しずつでも、手で漕いででも前へ進めるように。
この一枚を選びました。
ちょっとずつ、書いていこうと思います。

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【ノートブックがない旅なんてVol.51】人はなぜ、旅に出ると

Posted on 20 6月 2016 by

人はなぜ、旅に出るとフルーツサンドを食べたくなるのでしょう。

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旅の朝食、フルーツパーラーむらはた(金沢)にて。
一口ほおばると笑みがこぼれる、しあわせな味でした。

熱にうなされながら、旅の余韻に浸るのであります。

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【ノートブックがない旅なんて】は毎月20日に更新。
札幌「さえら」のフルーツサンドも、美味しかったなぁ。
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意外なお洒落アイテム、ループタイを究める

Posted on 15 6月 2016 by

夏のお嬢さん、ループタイがとっても素敵、刺激的さ~♪

というわけでクールビズで一時期もてはやされましたね、ループタイ。えっ、ループタイって?今更?と巷ではあまりいい印象はないようです。しかも、ご年配の紳士がよくやってるファッションというイメージが浸透していて若者がやっているイメージがないですよね。そんな地味なアクセサリーをこのお洒落番長、なかしぃが着こなしてみせようという記事です。鈴木先生やせかむずの大野君も着けてましたからね。これからブームがきますよ!えっ、こないって?まぁ、ファッションを究めようと思ったら先駆者は孤高なものですよ。

なにはともあれ、まず最初にループタイのいいところを述べていきます。ループタイはカジュアルにもドレッシーにも使えます。トップを首元まで上げれば知的でシックな感じがして、ネクタイの代わりにフォーマル感を演出できます。また、胸元まで下げればちょっと崩したカジュアル感を出せます。クールビズでネクタイを着けてなくて胸元や首元が心もとないと思ってる時に着けてみてください、締まって見えますよ。

さらに、紐が首からぶら下がっているので否が応でも縦のラインを意識させます。あ~ら不思議、これが目の錯覚になってスリムに見えてきます。着痩せの必勝方程式ですよ。

というわけで、さっそく何がいいか探してみました。ちょうどネットショッピングで父の日特集をやっていてループタイも特集してました。七宝焼きやパワーストーン、シルバーアクセサリー的なもの等色々ありました。そこでセレクトしたのが前々から好きな石だったラピスラズリをあしらったループタイを買いました。

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うーん、瑠璃色をベースに金と白が散らしてあっていい感じです。写真では伝わりにくいですがいい色合いです。一目惚れしました。

と、ここで終わってはただのファッション記事になってしまいます。ここはせっかくNotebookersの記事ですから自作しちゃいました。意外と簡単なんですよ、これが。

で、まずはパーツを揃えます。東急ハンズやユザワヤなどの手芸店にも売っていますし、ネット通販でも買えます。買うのは紐、留め金具、剣先です。あとは好きなトップを探せばOK。

まずは紐ですが、組み紐が一般的なようですが革紐もお洒落です。だいたい1mくらいが適当です。身長や好みによって長くしたりしてもいいですね。そして両端に剣先という金具を装着します。おっとその前に留め金具に紐を通しておかないといけません。

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留め金具に紐を通したところです。そして先端に剣先を取り付けます。

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そして留め金具の裏に接着剤を塗って好きなトップと貼り合わせます。

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お勧めはセメダインのスーパーXです。金属でもプラスチックでもガラスでも木材でも何でもこいです。

そしてメインのトップですが、今回はこちらを用意しました。

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以前香港の男人街の骨董品の露天で買った一円銀貨のパチもんです。何故パチもんか分かったかというと明治五年にはこのデザインはまだ流通してなかったんですよね。こんな中途半端な偽者を作るなんて・・・愛嬌があるじゃありませんか。ぱっと見はアンティークなコインに見えますが、漢字で彫られた「大日本」「明治五年」の文字がなかなか渋いじゃないですか。

そしてぺたっと金具をくっつけて出来上がったのがこちら↓↓↓

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おおっ、なかなかいい感じやないですか!

今回はアンティークコイン(もどき)で作ってみましたが、アイデア次第では面白いものが出来そうですよ。例えば、観光地でよく見かける名前や日付を刻印できるメダルとか、河原で拾ったちょっと綺麗めのただの石ころとか、食品サンプルのパンケーキ(関西人ならお好み焼き)とか、妖怪ウォッチのファンなら妖怪メダルとか、レジンで作ったアクセサリーとか、小さな貝の化石とか、缶バッジなんかもいいですね。皆さんも自分で着けたりプレゼントなどに自作のループタイはいかがですか?

というわけで、着こなしのことは全然書いてなかったですね。お勧めは白シャツです。リネンやブロードのコットンのシャツなんか夏っぽくていいですね。また、かっちりとしたスーツにジレを着込んで首元まで上げるのもドレッシーですし、黒のTシャツにジャケット姿にシルバーアクセのもいいですよ。女子なら森ガールっぽいファッションに革紐で作ったオパールのものもいい感じかもしれません。

みなさんも色々チャレンジしてみてループタイ・ルネッサンスを興そうではありませんか。Re-Booooorn!(せっかくクールビズで決めようと思ったのに、最後に松岡調になってしまった)

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ちょっと変わった手書きの楽しみ方見つけました

Posted on 01 6月 2016 by

ついに6月に入りましたね。梅雨入り坊やのお通りですね、なかしぃです。

最近万年筆にもう一度興味を持ち始めて手書きが楽しいと感じています。そんなとき本屋でこの本を見つけました。何かに興味を持っているときにアンテナに引っかかる現象、そう、セレンディピティが発動して偶然見つけました。

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642文章練習帳 TINY THINGS TO WRITE ABOUT です。10cm四方の小さい本ですが、1.5cmくらい厚いです。こじんまりした可愛い本ですよ。ちょっと鞄に忍ばせて持ち歩くのにも邪魔にならないサイズです。

そんな変わった本は、ちょっと変わったサンフランシスコの出版社、クロニクルブックスから出ています。宣伝文句は

「642のお題をガイドに文章を書き進める、ユニークで、一度始めたら止まらない、”文章が上手になる”ジャーナルです」

ということです。書いてある通り、642の一風変わったお題に沿って文章を考えて書き綴っていく本です。文章が上手になるかどうかは分かりませんが、考える力や想像力が身に付きそうです。

では、どんなお題があるかちょっと紹介してみましょう。

63 あなたのソロ・ショーの出だしの一言は? Write the opening line of your solo show.

257 食事をしていないのに、この有名なレストランを1つ星の評価にした理由は? Explain why you’ve given this famous restaurant only one star-even though you’ve never eaten there.

432 一夜限りの関係。ベッドサイドのランプに残されていたメッセージは? A one-night stand. What is the message left on the nightstand?

こんな感じで642個もあるお題を1日1つずつこなしていっても1年と9ヶ月楽しめます。姉妹書で642イラスト練習帳というのもあり、お題に沿って絵を描いていくものも面白そうです。

でも、よくもまぁこれだけのお題を考え付いたものだなぁと感心しますが、答え甲斐のあるお題ばっかりでしばらくは楽しめそうです。

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己を疑え(エピメニデス)〜バンクシー ダズ ニューヨーク 見てきました〜

Posted on 16 5月 2016 by

日、キジ ジョンスンの『霧に橋を架ける』という短篇集を読んだのですが。
なんだろう、この人間の底なしの想像力。
その世界は、霧が川のようになっていて、魚もいるし、渡し守もいる。《でかいの》と呼ばれる正体不明の怪物もいる。
その未知の空間に橋を架ける物語です。
そして同じ短篇集収録の『蜜蜂の川の流れる先で』
ある日、ある川に、水の代わりに蜜蜂が流れてくる。
主人公は、その川をたどり、源流をさぐるのですが…

あと、わたしの好きなジョナサン キャロルの作品に『木でできた海』があります。

「木でできた海にどうやって、船を漕ぎ出す?」

人間の想像力、そして幻想ブンガク万歳。

☆ ☆ ☆ ☆

毎度のことながら、幻想ブンガクについての記事ではないです。

えー。先日、BANKSY DOES NY 見てきました。初日、そして1回目上映という本気で見てきました。
>>公式サイト
やー、ものすっごく楽しみにしてまして、ものすっごく楽しかったー! 席で、もう膝ばんばん叩きたかったくらい楽しかったー!(ラストは、ホントに拍手しそうになりましたよ!)

BANKSY、バンクシー、ご存知でしょうか。
wikiではこんなカンジで↓

バンクシー(Banksy, 生年月日未公表)は、イギリスのロンドンを中心に活動する覆面芸術家。社会風刺的グラフィティアート、ストリートアートを世界各地にゲリラ的に描くという手法を取る。バンクシー本人は自分のプロフィールを隠そうとしており、本名をはじめとして不明な点が多い。2005年、自作を世界各国の有名美術館の人気のない部屋に無断で展示し、しばらくの間誰にも気づかれないまま展示され続けたことが話題となった。

上記にもあるように、美術館で、作品を盗むのでは【なく】、【置いて】くる、CD屋さんでCDを買い込んで、バンクシーオリジナルのジャケットを【勝手につけて】、また、お店に【置いて】くる、そういうことをする別名アートテロリストです。
2015年の8月から9月頃には、期間限定で、イギリスにて『デズマランド』という遊園地を作りました。
某超有名テーマパークを、えー、なんていうんだろう、もじった、皮肉った、えー、そういう遊園地です。
舗装されていない道(つまり土が剥き出しになっていて、泥っぽい)、やる気のないスタッフ、造形に失敗してるような人魚姫、かぼちゃの馬車が事故を起こし、シンデレラの死体の写真を撮るパパラッチ、園を出るためには必ずお土産屋さんを通らないと出られない、とか、そういう遊園地だったそうです。
こんなの。

わたしは、この御仁がとても好きで、えー、そのバンクシーがNYで何をやらかしてくれるのかと、ずっとこの映画を楽しみにしていまして。はい、楽しかったですー!

映画の内容としては。
バンクシーNY出張編です。
2013年10月、この1か月間、NYにて、毎日、どこかに作品をひとつ作って、バンクシーアカウントのインスタグラムにフォトアップする、NYのファンたちがそれを追い掛ける、『宝物があるうちに』『消されないうちに』。

wikiの説明にもありますが、バンクシーが描いているのは、グラフィティアートと呼ばれている、街の壁やら塀にスプレーやペンキで描く、いわゆる【ラクガキ】です。
つまり、街のエラいひと、もしくはその建物の持ち主が「消しなさい」と行ったら、それは【消されても文句が言えないもの】なのです。なぜなら、ラクガキだから。それがどんなに芸術性が高くても、価値があっても。

なので、
インスタグラムで『今日の作品』をバンクシーアカウントがアップする → SNSで拡散される → ファンが駆けつける → 写真を撮ってSNSにアップ、更に拡散 … という流れで、この映画では『SNSと街、路上の融合、そのNY市民たちの反応も(バンクシーの)作品の一部だと言える』と説明されていました。
バンクシーの作品にスマートフォンやデジカメを向けているファンに、更に映画のカメラが向けられる、という、そういう作品です。
(これが何度も映されるんですが、これがものすごく皮肉に見えました。バンクシーが電柱やら壁の影から、そのファンたちを見ているような気が。「(バンクシーの)作品を見ている君たちを世界中が見てるよ」というカンジで)

いくつか紹介を。えー、それなりに遠慮していますが、ネタバレがダメな方はお読みにならない方がいいかと。
よろしくお願いします。

========以下、これよりネタバレあります========

◆10月1日:チャイナタウン

バンクシーNY1日目

この映画のポスターにもなっている絵です。

男の子が手を伸ばして、標識のスプレーをつかもうとしているんですが。
この標識の文字が『グラフィティは犯罪です』
この日の夜か翌日早朝に、この標識は盗まれてしまい、別の標識が描かれていたそうです。
次の標識の文字は『ストリートアートは犯罪です』

グラフィティ、ストリートアートを全否定するモチーフから、バンクシーが企てた騒乱の1か月が始まるというのも、ツイストが効いてていいなあ。
自分が作っているものを、自分が作ったものそのものに否定させるって、なにそのフクザツ骨折したようなゲイジュツ的マトリョーシカ(や、マトリョーシカでもないなあ、なんだろう、死んだ鍋?)。

◆10月7日:レッドフック

バンクシーNY7日目

絆創膏を貼られた赤い風船です。

ファンたちはこの風船の周りで写真を撮る。

バンクシーNY7日目

女の子は絵じゃないです。

こんなのとか。

バンクシーNY7日目

グラフィティとファンたち。

これは、こういう結末になったようです。

Banksy art in Red Hook is destroyed by graffiti artist
この絵に限らず、塗りつぶされる、消されるというのは、普通にあるようです。

赤い風船@英国

この絵は実は対になっていて、こういう絵もあったり。

この絵の風船が飛んでいって、傷だらけになって絆創膏が貼られて、遠くNYまでたどりついたのかなーと思ったり。

◆10月8日:グリーンポイント

10月10日

一つの独創的な思想は、千もの愚かな引用に値するーーディオゲネス

これはドアに描かれたそうなのですが、ドアの所有者が即時に撤去したそうです。

◆10月10日:イーストニューヨーク

10月10日

電柱は本物で、ビーバーが描かれたグラフィティです。

本では、ビーバーはNY市民、アメリカ国民の象徴で、電柱は政府を意味していると説明がありました。
それがバンクシーからのメッセージなんですが。
わたしには、この絵に関して、バンクシーのメッセージよりも印象的な言葉、というか、エピソードがありました。
この絵が描かれたのは、あまり治安の良くない地区らしく、この絵に価値があると気付いたストリートギャング(っぽい)おにーさんたちが

「撮影するなら金を払え」
「払えない金額じゃないだろう」

と、写真を撮りにきたファンたちに言うのです。
(5ドルだったか20ドルだったか)(本には20ドルと書かれていますが、映画では5ドルって言ってた気が)
(だいたい500-2,000円くらい)
そして、忘れられない言葉が飛び出しました。

「お前ら、この絵がなきゃ、こんな場所へ来ないだろう」

この言葉を聞いた時、わたしは、バンクシーはこの一言を言わせるために、や、この一言をファンたちに聞かせるために、ひょっとしてニューヨークでの活動をしたのかなー、と思いました。

が、本では

もちろん、バンクシーが場所を選ぶとき、そこに一切、慈善事業的な意識はないだろう。街中に作品をばらまくことで、白人や高所得者が多い場所を選んでいるという批判に対して先手を打ちたかったんじゃないかな?(まあ、「ニューヨーク市全域制覇」というのは、全体の計画の一部だったしね)

とあるので、わたしが感じたソレではないっぽい… ない、かなあ…

◆10月17日:ブッシュウィック

バンクシーNY10月

日本のお嬢さんふたりの絵ですが。


グラフィティアーティストが、女の子ふたりの部分を黒のスプレーで塗りつぶしたようです。

ニューヨークには、バンクシーファンもいれば、アンチバンクシー派もいるわけで。
バンクシーの絵をこんな風に傷つけたり、GO HOME! と書いたり、活動を邪魔される、妨害されることもあるようです。
そういうことをされることも含めて、街に描く絵、グラフィティなんだろうなあ。
(これは、有志のファンが塗装用シンナーで、元の状態に戻されたそうです)
こうなる前に、ファンは駆けつけて、綺麗な状態で写真を撮り、SNSへアップするのが理想なのですが、場所を割り出す、そこへ駆けつける、それまでの時間に、持ち主が撤去したり、こうして傷つけられたりしたり。
グラフィティアーティストたちからの嫉妬ややっかみのみならず。
バンクシー、ニューヨークでお尋ね者になっていました。
ニューヨーク市警はバンクシーを逮捕すると声明を出し、ブルームバーグ(前)ニューヨーク市長は「他人や公共の財産に損害を与えるものは芸術に値しない」と公言しました。
美術雑誌の評などでも「低俗で分別を欠いた芸術の面汚しだ」と言われていたようです。

そして反バンクシー派の意思とは正反対に、バンクシーがグラフィティを残した建物の所有者は、それをオークションに出したりして、えー、大金を手に入れている。

◆10月22日:ウィレッツポイント

バンクシーNY10月22日

この日の作品はスフィンクスですが。

わたしはコレはあんまりいいと思えませんでした。映画館の大きな画面で見ても、本で見ても、ネットで見ても。
好きじゃない、というか、なんだろう、造作が雑に見える、や、ちょっと違うなあ、なんだろう、バンクシーっぽくない、のかなあ。
他のステンシルなら、あー、バンクシーだな、と思うんですが、これは何だろう、バンクシーの指紋が見えないような気がする。

これは地元の自動車修理工が自宅のガレージに持って帰り、話を聞きつけた画廊の店主が委託販売という形でお店へ引き取ったそうです。
(スフィンクスは、この映画ができた時点でまだ売れていないとか)
この画廊の店主は、作中、他のエピソードでも出てくるんですが、ちょっと不愉快、というか、あんまり好意的には見られない御仁なんですが。
その不愉快も併せて、バンクシーの映画なんだろうなあ。
そして、自宅のガレージに持って帰った自動車修理工ですが。
このひとの台詞もまた強烈でした。

「身なりのいい連中が写真を撮っていて、慎重に扱っていたから、きっと貴重なものだ。だから、誰かに取られる前に、自分が頂く」

10月10日のイーストニューヨークのストリートのおにーさんの言葉、そしてこのひとの言葉、わたしは、この言葉に対して、どう捉えたらいいんだろう、なんていうか、バンクシーからの宿題のような。
次の映画を作るまでに、答えを考えておいてね、と言われたような。

☆ ☆ ☆ ☆

わたしがいいなあ、好きだなあと思ったものを、いくつか。

◆10月20日:アッパーウェストサイド

バンクシーNY10月20日

これがオリジナル。

BANKSY_HUMER_FAN01

こんなのとか。

BANKSY_HUMER_FAN02

楽しそう。

これはスーパーマーケットの壁だそうでして。
そこの店主さんたちが、この絵をお店に飾ったりして。
そんで、絵自体は、強化ガラスで覆って傷まないようにしているんだそうです。
(写真は撮ることができるようですが)
おかしかったのが、店主さんに案内されて、映画のカメラがこの絵を撮りに行った時、ゴミの日の前日だか、何だかで、その絵の前にゴミ袋がいくつか置かれていたりして、店主さんは、そのゴミ袋を無造作に脇によけて「これだよ」と…。
そのシークエンスが、ほんっとーに微笑ましく、楽しかったです。

今回の映画でバンクシーのグラフィティ、わたし最高認定の
◆10月24日:ヘルズキッチン

バンクシーNY10月24日

なんて好みなんだ。

コレ!すっごい気に入った!!
ファンの人たちも、この絵の前で、それぞれで想像したシュチュエーション(膝まづいて花を受け取るポーズや、「だめよ、受け取れないわ」的なポーズとか)で写真を撮っていて。楽しそうでしたー♪
これは金属のシャッターに描かれたものですが、これも建物の持ち主が撤去したそうです。

◆翌日10月24日:イーストヴィレッジ

このインスタレーションそのものじゃなくて、映画に映っていたファンの人たちがすっごく良かったのです。
「この時間と空間を共有しないと、良さはわからないよ」
というようなことを言っていて、その場にいるからこそわかるワクワク感とか、死神と演奏者との近さ、とか、そういうのがすごく羨ましかったです。

◆10月29日:ハウジングワークス
ここにある画廊で買われた風景画が、バンクシーによって加筆され、また【戻ってきた】のだそうです(タイトルまで新しくなって)。
なんかもう、Oヘンリーの短篇みたいだ。

バンクシーNY10月29日

『悪の陳腐さの陳腐さ』

もともとの絵には、人物の絵はなかったそうです。
この後姿からわかるように、これは、えー、ナチスの将校の後姿、これが描き足されました。
タイトルは
“The banality of the banality of evil”
『悪魔の陳腐さの陳腐さ』だそうで。
これはハンナ アーレント著『イェルサレムのアイヒマン 悪の陳腐さについての報告』をもじったそうなんですが。
アイヒマンというと、ナチスの将校で、ホロコーストに関係した人物であり、それだけのことをしていながら、裁判では「命令に従っただけだ」と言った人物であり。
映画では、思考停止、自分で考えないことをバンクシーは批判している、と、そういうメッセージだと言っていました。
この画廊の主は、この絵をオークションに出して、その収益をホームレスや、HIV患者のための活動に寄付したそうです。
このエピソードもすごく好きなんですが。
ちょっと戻ります。

◆10月13日:ウッドサイド
セントラルパークで、じ様がバンクシーの原画を60ドルで売っていたんだそうです。

バンクシーNY10月13日

「見知らぬ人に冷たくするな、変装した天使かもしれないから」

じ様のしれっとした顔が、ものすごく楽しくて、もう、なんだこの映画! 好き!!と思いながら、ホントにこの辺りで、膝をばしばし叩きたくなっていました。
こんなことするんだなあ、バンクシー!

結局、半日ほどで、全部で8枚売れて、売り上げが420ドル(4万2千円くらい) 。
翌日、動画でアップして、ファンたちが歯ぎしりしたとか。
オリジナルなら、28万(2,800万円くらい)ドルくらいするそうです。

映画の説明では、この機会を逃して、嘆く人も多かったそうですが、彼らの目的は、バンクシーの作品を60ドルで買う、というエピソード、ドラマが目的だ、と言っていまして。
Oヘンリー通り越して、なんだろう、笠地蔵とか、困ってるおじいさんに親切にしたところ、土地神様だったとか、そういう昔話レベルのイメージが。
これがものすごく印象的でした。

10月7日のレッドフック、
10月10日:イーストニューヨーク、
10月29日:ハウジングワークス、これらを見て、バンクシーって、ものすごく皮肉で、ブラックっぽい作品を作っていますが、ひょっとしてとても優しいひとなんじゃないかなあと思ったり。

こういう動画がありました。
バンクシー ダズ ニューヨーク公開 RT達成記念公開の動画で。
https://twitter.com/uplink_jp/status/720221763104145410

このコピーが『悪人がパイを食らい、善人が笑う』というもので、バンクシーの理想って、こういうシンプルなものじゃないかなあと。

もう1本、イグジットスルーザギフトショップ というバンクシーの映画がありました。
これはバンクシーが【撮影した】映画で、バンクシーのグラフィティがどうこう、という映画ではないです。
もともとは、バンクシーを追い掛けてた主人公が、いつの間にかグラフィティアーティストになって…というドキュメンタリーなんですが。
この主人公の絵が、どうしてもいいと思えなかった。
ウォーホルの絵を、マネして描いて、水で薄めたような絵で。
それでも、大々的にとりあげられ、個展を開き、即売会では飛ぶように売れて…、と、その絵を良いと思えないわたしが間違っているようにも思えました。
ですが、たぶん、そう思うことが、えー、その、バンクシーの手の平で転がされているんだろうなあ、と。

そして今回も。
やっぱり、バンクシーの作るものは、わたしに問いかける。
「この絵を本当にいいと思う?」
「あなたの基準で、あなたの感覚で、この絵をいいと思う?」
「街の壁に描かれたラクガキを、作者のサインさえないグラフィティをいいと言える?」
と、バンクシーから問いかけられている気がする。

例えば文章にしても、アート作品にしても、作者の名前がついていなくても「あ、これ、あのひとのだ」とわかるものが好きです。
(わたしが知っている、わかっている範囲など狭いものですが)それでも、文章を読んで、言葉の選び方、並ばせ方、読者へのウィンク、ものすごく抽象的に言うとコンテクスト、そこから、「あ、この文章、あのひとが書いたんだな」とわかった時はとても嬉しい。

物語もそうですが、わたしが好きなアート作品もまた、わたしに優しくない。
「自分で考えて」と言われているような突き放され感、やっぱり、わたしは、そういうのが好きです。

わたしは、こういう記事なども書いていて、留まらないもの、変わり続けるもの、終わらないもの、が好きで。
バンクシーのグラフィティも、消される、撤去される、街のアートとして留まる保証のない刹那的なもので。
その絵も好きですが、それよりも、バンクシー本人、そして、作品からの問いかけが好きなのかも知れない。

「何がいいと思う?」
「何がいけないと思う?」
「どんなものが好き?」

多分、正解はないと思うし、もし間違えていてもバンクシーは「ダメじゃないか」と言わないと思う。

わたしにとって、バンクシーというアートテロリストは、このNotebookers.jpのコンセプトみたいに、インスタレーションより、それを作るひとの方が面白い。

この映画、最後の31日はどうなるかというと、それは見てのお楽しみにしておいて下さい。
なので、最後のバンクシーからのメッセージも白文字反転しておきます。
ネタバレOKの方は御覧になって下さい。↓このへんにあります。

世界全体が芸術そのものだとしたら、最高だと思わないか

◆おまけ:10月11日:ミートパッキング ディスクリスト

動画のタイトルで、だいたいのことを察して頂ければ…
(なんか、すごいBBCっぽい、というか、パイソンっぽいというかさー)

◆おまけ2:読んだ本
記事の中で「本では〜」とあるのは、この本から参照しました。
(映画のパンフレットはなかったのです。なので、こちらを買いました、文章も多くて読み甲斐があります)

◆おまけ3:プラトンの言葉

プラトンの言葉

私の理論は、どんな文章でも末尾に哲学者の名前を添えると、深淵な感じがするというものだ。


(だからエピメニデスは「己を疑え」なんて言ってない)

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よっぱらったチーズ ~ベイクドカマンベールカルバドス風味

Posted on 13 5月 2016 by

こんにちはkonamaです。

チーズとかサラミとか

この間から、少しづつ「食べる世界地図」という本を読んでいて、いろんなところに垣間見える変な話にニヤニヤしながら読み進めています。とりあえず、

冷蔵庫がからっぽのとき、パスタをバターとマーマイトで和えて黒胡椒をかけたものが、今でも私のお助けメニューだ…それに二日酔いのときも。

高い+脂っこい+鴨はかわいい=個人的に鴨料理は気が進まない

とか書いてある本です(グルメ本とはちょいと違う方向性?)。

まだ読み途中なのですが、最初のフランス、ノルマンディ地方のセクションに「ベイクド・カマンベール」というレシピを見つけました。

なになに、カマンベールのあたまにフォークで穴をあけて、カルバドス(リンゴのお酒)をかけて、ローズマリーと塩コショウ。そのまま8時間おいて、オーブンで20分!美味しそうではないですか。そして簡単じゃないですか。
というわけで、電車にのって少し良いチーズを買いに輸入食材系スーパーに出かけたのでした。最近マイブームのつるすヒモがついてるスペインのサラミもちょうどなくなったのでしっかり買いこみました。ちなみにマーマイトも売ってたよ。

やってきましたチーズ売り場。そんなにたくさん食べられないし、小さいやつがいいかなあと見て回ると、こんなチーズを発見。

カマンベールカルバドス

左にあるの、リンゴのマークがついてる。よく見ると、CAMAEMBERT AU CARLBADOS って書いてあるじゃないですか。裏を見るとリンゴのお酒を入れたチーズとあります。なんだ、出来合いのものがあるんじゃない。でも焼いて食べろとは書いていない…。風味をお楽しみください的な説明のみ。うーむ、しかしなんかこれをこのまんま焼くのもなんだかチガウ気がする。そこで小さいひとくちカマンベール(写真右)をかって、こっちはレシピ通りに作ってみることに。カルバドスも高くないほどほどの奴を購入。さて、どうなりますことやら。

カルバドス

しかし、このリンゴのブランデー…ちょっと臭いんですよ。好みは色々だと思うんですが、シードルの類って辛口系は意外と呑みにくい印象があります(私の好みですが、イギリスで初めて飲んだサイダー(と呼ばれるリンゴ微炭酸アルコール)はちょっとびっくりするくらい美味しくなかった。今は好きな銘柄を見つけましたけどしばらくは手をだせませんでした)。

というわけでさっそく、穴開けてマリネ。こんなに小さいので、ローズマリーはベランダの苔玉から拝借w。夕飯までしばらく放置です。

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で、一番上の写真が、カルバドス入りチーズを食べるぞというところなわけなのですが、まずは生でぱっくり。うーん、ちょっと臭い。ちょっとたくあん系。まずくはないが、なんか漬物系の匂いだよー。カマンベールなのに白カビじゃないようなちょっとしたくどさがあって、お酒飲むのにはいいかな。気を取り直して、自作の方をオーブンから取り出して実食。

自作カマンベールカルバドス

うん、こっちの方が良かったです。ちょっと癖のある香りがぷーんとするのはその通りなのですが、焼いてある分まろやかで良い感じ。
って、アルコール分の苦みがもんだいなのかも…という気がして、おもむろに出来合いの方のチーズも焼いてみた。

こちらは出来合いの方を切ったのを焼いた

味は…やっぱり臭いよ。そして味が温まった分強烈に(笑)。そんなわけで、ウィスキーをお供にチーズ、サラミ等々いただいた晩でした。
本当はこうやるというのがあるのかもしれませんが、これだけでも大冒険。とても楽しかったです。こんどは普通サイズのカマンベールで、バケットを準備して臨みたいと思います。

01b1bf6556bac92d1691ee3bdf2e31b506cb69ef87 今日の抜書き

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「事実は現実の中にある。幽霊を引っぱり出す必要はないよ」〜コナン=ドイルのコティングリー妖精事件

Posted on 02 5月 2016 by

ー。
先日、カーソン マッカラーズの『結婚式のメンバー』読みまして(村上春樹訳)。
なんていうのだろう、例えば、孤独とか空虚とか、そういうものが自分の中心にあるひとというのは、それは先天性なのかも知れない、と思いました。
育った環境ではなくて、親の影響ではなくて、えくぼがある、とか、くせ毛とか、自分ではどうにもならないところからきたものじゃないか、と。

それまでほとんど気にもとめなかったことが、彼女を傷つけるようになった。夕暮れの歩道から見える家々の明かり、横町から聞こえてくる知らない人の声。そんな明かりをじっと見つめ、声に耳を澄ませた。そして彼女の中にある何かを待ち受けた。しかし、明かりはそのうちに暗くなり、声は消えていった。彼女はなおも待ったが、そのまま何も起こらなかった。それでおしまい。自分は誰なのだろう、自分はこの世で何ものになろうとしているのだろう、なぜ自分は今ここにじっとたたずんでいるのだろう、明かりを眺めたり耳を澄ませたり、夜明けの空をじっと仰ぎ見たりしているのだろう。それもたった一人で。自分に唐突にそんなことを考えさせるものを、彼女は怖れた。彼女は怯えていた。そしてその胸の中にはわけのわからないこわばりがあった。

毎度のことながら『結婚式のメンバー』のブックレビューではないです。
『ホームズの生みの親 コナン=ドイルについて』について、です。
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自転車を買った。文房具を固定することばかり考えている。

Posted on 27 4月 2016 by

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春なので、トラベラーズノートブックとコラボで知られるTOKYOBIKEのクロスバイクを買ってみた。これがまた、軽く早く。速度を上げても、ゆったりとのんびりと走るのも楽しい自転車だ。つい先ほども音楽聴きながら、部品をピカールで磨いて楽しい時間を過ごしていた。フレームの塗装もやってみたいなぁと考えているところ。

新しいカバンを買うと、いつも考えることは一緒で、その限られたスペースの中にどのように文房具を収納しようか?ということを考える。自転車を買っても同様に、文房具をどのようにハンドルやフレームに固定して持ち歩くかということばかりを考えている。カゴのない自転車の場合、文房具はカバンに収納するか、どこかに固定するかの二択だ。

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カバンに文房具を収納した場合は、その莫大な重量により体の負担が大きいため(そう、それはものすごい重量なのだ)、車体に直接固定するのが望ましい。
例えばモレスキンをフレームに固定する方法について考えていた。自転車でさーっと街中を走り、信号待ちでモレスキンをさっと取り出し、おもむろにメモを取って再び固定して走り出すなんてことを妄想しているわけですよ。

MINOURAのクランプをハンドルに付けて、モレスキンにつけたメス型のボルトを固定する。
②スマホ固定用のホルダーをモレスキンサイズで開発する。
③ボトルケージのデザインを変更して、モレスキンケージを開発する。(ボトルケージ側のボルト部分にモレスキンを固定するアダプタを設置し、モレスキン側に片手で連結する部品を取り付け固定する)。
④トップチューブにぶらさげる。

というようなことを話したところ、自転車乗りのモレスキンユーザー達から以下回答をいただいた。
①トップチューブに固定するバッグに収納する。
THEODORE トップチューブバッグ
BROOKS FRAME BAG
Deuter Framebag
②サドル背面のスペースに収納。
Mud Flask
③素直にキャリーをつけてカバンを取り付ける。
MAKR×tokyobike Pannier Bag

あ~どれを見てもおしゃれやね。生活の中で行動がガラッと変わるアイテムを買うのってなんかいいね。春だ。

 

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薄いノートの作り方

Posted on 19 4月 2016 by

あさが来たが終わってあさロスになったけどやっと立ち直ったなかしぃです。宣ちゃん可愛かったなぁ・・・

ということで、ついに5年使ったスマホがご臨終になってスマホを新調したなかしぃですが、みなさまお元気ですか?アドレス帳や失くなったら困るデータはバックアップしておいた方が身のためですよ。

というわけで、今回のタイトル、「薄いノートの作り方」です。決して薄っぺらいノートの作り方ではないですよ、そこんとこ4649(^-^)/

さて、本題に入りますが筆者は前回の記事でモレスキンラージに今年のログとプランニングを記録していこうという決意をしましたが、スケジューリングをするにあたってマンスリーのページが欲しいなぁと思い、ネットでいろんなテンプレートのサイトを漁っていました。で、色々見た結果たどり着いたのがmoleskine.comのサイトでした。ここで会員登録してtemplateをダウンロードする画面から色々ダウンロードできます。

mole

とりあえず欲しかったブロックタイプのマンスリーのカレンダーをダウンロードしました。他にも旅行用のページやパッションシリーズのお試しページなんかが利用できます。やっぱりモレスキンにはモレスキンのテンプレートだよね。他にも根強い人気のモレカウカレンダーもありですね。

さぁ、ダウンロードして印刷してノートに貼り付けるぞ!と意気込んだものの印刷してちょきちょきしてそこまではいい。でも貼り付けるのは水糊?不易糊?ドットライナー?どれもいまいちフィット感がでない、糊は水分があるので全面に塗りたくると波打ってしまい書くときに書きづらいですね。ドットライナーとかテープ糊の類は結構使用量が半端ないです。

そこで思いついたのがA4のシール台紙です。A4全体がシールになっていてラベルシールのようなトムソンがない用紙です。これを使えば素人でも綺麗に貼れるっ!どうだ、参ったか!えっ、参らない?失礼しました。

さっそく試してみましたよ。こんな感じです↓↓↓

DSCF4713

普通の手帳なら見開きにカレンダーがありますが、筆者は左のページにカレンダーを貼り、右のページにTo Doを書く欄にしてみました。こういう柔軟なアレンジもできます。

読者の皆さまもここまできて薄々お気づきかもしれませんが、薄いノートの作り方と全然関係ないじゃないかとお叱りの言葉をいただくかもしれません。さて、ここからが本領発揮ですよ!

このシール台紙を使えばライフログで色々貼り付けてノートが太ってしまうのを防ぐことができます。例えば、ショップカードをそのまま貼ったり2枚に下ろしてもある程度の厚さはあります。でも、ショップカードやチケット、パンフレットをスキャンしてパソコン上でコラージュしたり編集してシール台紙に印刷すればあとは貼るだけです。これだけでも薄いですよ、薄っぺらくなるかどうかはあなた次第ですよ。

そうなると、写真でもコンビニで写真用紙にプリントアウトしたものを貼り付けるよりシール台紙に印刷した方が明らかに薄いです。

他にも可能性を秘めたシール台紙です。さぁ、薄いノートを作っていこうではありませんか!薄っぺらいノートの作り方ではなかったですが、記事が薄っぺらいということは突っ込まないでください。打たれ弱いなかしぃが現場からお送りしました。

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月のリズムを感じてみる 〜ムーンプランナー基礎講座〜

Posted on 15 4月 2016 by

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先日、4月7日から2016年春夏版のムーンプランナーを使い始めました。
今までも使っていたけれど、春夏はB6スリムサイズの「with」に。
決め手は、日頃愛用しているトラベラーズノートのレギュラーサイズカバーに挟めること!
ムーンプランナーは持ち歩いて、時間がある時に見たり書き込んだりしたい。以前のサイズだとトラベラーズノートより少し横幅が出っぱるので、トラベラーズノートとは別にムーンプランナーを持ち歩いていた。
でも、それがだんだん億劫になったのがムーンプランナーを使う頻度が減った一因だった…と分析していたので、今回の春夏版withをトラベラーズノートカバーに入れて、気軽に持ち歩けるのがとても嬉しい!
そう思って、ムーンプランナー熱が高まっていたところに、ムーンプランナー基礎講座開催のお知らせが。製作者の方のお話を聞いて、もう一度基本を知りたいし、使い方を整理するのに良いタイミング!と思い、参加してきました。
※ムーンプランナー講座については、以前のせらさんの記事がとてもわかりやすいので、合わせてお読みいただくことをオススメします!
➡︎ 誰が月の齢を予言するか 〜ムーンプランナーメソッド講座へ行ってきました。

Notebookersサイトなので、ムーンプランナーがどんな手帳なのかは皆さまとっくにご存知!説明不要!かとは思いますが、念のためにさらっとご説明。
ムーンプランナーは、通常の手帳のような日付・曜日に囚われない、月の満ち欠けのサイクルに特化して構成されている手帳です。見開き1ページが新月から満月まで、もしくは満月から新月まで、という区切りでレイアウトされているのが一番の特徴でしょう。
※さらに詳しい内容は、公式サイトでご覧ください。
➡︎ MOON PLANNER

現在、私たちが当たり前に使っているカレンダーや手帳は、1日は24時間、1週間は7日、1ヶ月は約30日で区切られているので、ムーンプランナーのレイアウトはぱっと見、とても特殊。
さらに「月の満ち欠け」というワードから「宗教的」「スピリチュアル…?」みたいな印象を受けがちだけど、個人的には慣れ親しんだ手帳やカレンダーとは異なる時間軸で区切られているレイアウトがとても面白いぞ、と思っている。

※これは余談だけれど、一昨年の手帳総選挙の時に「ムーンプランナーは圧倒的に女性に人気があるんですよ」というお話を聞いた。
占いやスピリチュアルなものに興味を持ったり、好んだりするのが女性に多い傾向があるから、とも思えるけれど、女性は身体的に太陽暦とは異なる時間軸のサイクルを持っているから、ムーンプランナーのコンセプトを受け入れやすい方が多いのではないかな、と私は思う。

さて、前置きが長くなりましたが、今回の講座は「基礎講座」の名の通り、ムーンプランナーの基本的な使い方のお話が中心。
上で「独特なレイアウトが面白い」とは言ったものの、長年使い慣れたレイアウト・フォーマットとは使い勝手が違うので、なんだかしっくりこないなぁという印象のまま、なんとなく日記帳的な使い方をしていた。
しかし、製作者の横村さんよると、びっしりと日記やログを記すのも良いけれど、その名前の通り「PLANNER」=計画するためのものとして使うのが、ムーンプランナーをより活用するポイント、とのこと。

以下は、私が講座でお話を聞いて、特に取り入れたい!と思った使い方メモ。

=============================================================================
【基礎編】月のリズムを感じてみる。
・見開きの期間(新月から満月、または満月から新月)にスケジュールを書き込んでみる。いつものカレンダー・手帳で見た時とは、異なる時間の流れ、時間との距離感を感じてみる。
・その期間の中で、自分が感じた時間の流れ・リズムに応じて、必要があれば予定を調整してみる。

【中級編】月のリズムを取り入れてみる。
・新月・満月のタイミングに区切りを感じてみる。
●新月→これからやりたいことを明確にする
◯満月→今までの総括をする、振り返る。
★半月→目標やスケジュールの修正・微調整をする。
・「ムーンプランナーメソッドワーク」で、「自分の目的・目標・夢」「ほしいもの・必要なもの」「いらないもの」を書き出して、本当の目標・夢なのかを見直したり、より精度の高い目標にブラッシュアップする。その目標・夢について〆切をざっくり設定して、「ここらへんまでにはこうなりたいな〜」というぼんやりしたイメージをスケジュールに落とし込む。
該当のスケジュールページになった時に、その時の自分の状況・スケジュールに応じて、微調整したり軌道修正することを忘れずに。
=============================================================================

今回の講座でお話を伺って感じたのは、ムーンプランナーを使うということは「自分が持っている固有の時間軸・リズムを取り戻すために、いつもとは異なる『月のリズム」』をちょっと借りてみましょう」、ということなのではないか、ということ。

「この日は◯◯すると願いが叶うらしい」
「月末だから仕事が忙しい」
…こんな風に自分ではない「誰か」が言っていた評価を信じてしまったり、「真実っぽいこと」を当たり前だと思い込んでしまう。
恥ずかしながら、私も自分以外の何かに合わせようとつい依存しがちになったり、自分に合っているか考えるのを後回しにして飛びついたりしては、「コレジャナイ感」を感じることが最近増えていた。
「月のリズム」をちょっとお借りしながら、自分のリズムを取り戻すことで、最終的には自分自身が主導権を持って行動していけたらいいな、と思う。

そんなことを考えつつの私の使い方。とにかくムーンプランナーの基本的な部分を「感じる」ことをメインに考えて使用中。

1.「物事・スケジュールを俯瞰で見る」ことを意識するために、サマリーページ・スケジュールページに確定した予定を書き込んで眺める。
特に今までサマリーページを持て余していたので、月の1サイクルよりもさらに広く全体を眺めることに慣れるように、こちらのページも活用しています。

 

2.手帳・ノートにはどうしてもびっしり書きたくなってしまう性分なので、いっぱい書きたくなったら、一緒に持ち歩いているトラベラーズノートに書きまくる(笑)。
ムーンプランナーに書くのは目印代わりになる程度のメモ。ムーンプランナーはいかに「書きすぎずに使うか」を裏テーマに!
Processed with VSCO with g3 preset

 

ムーンプランナーは、あえて自由度高めなレイアウト・フォーマットで作られているので、「どうやって使ったらいいのかわからない」という声も多いらしい。
講座などに参加しなくても、2冊の「ムーンプランナーブック」という手引き(『ルナ』、『アルテミス』)があるので、まずはそちらを一読されても良いかとも思います。
ただ「感じること」がキーポイントだと思うので、文章を読む・眺めるだけでは伝わりにくい「ニュアンス」があるかもしれません。気になって購入はしたけれど、使い方がいまいち分からない・しっくりこない…という方は、基礎講座などで製作者の方の意図に実際に触れることで、「ニュアンス」がしっくりきたり、新しいヒントに気づく場合もあるのではないかと思います。
今後も講座は開催されていくようなので、興味をお持ちの方は、ぜひ!

ちなみに、私はお話の中で「付箋使い」というヒントを得て、ココフセンカードを購入しました。ムーンプランナーwithの日付欄に幅がぴったりなので、未確定な予定やイメージをスケジュールに落とし込む際に活用しよう!と思っています。

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