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日曜日のホテル、曇天の朝

Posted on 04 11月 2018 by

部屋の片付けをしていたら、以前、出張が多かった頃につけていたホテルの間取りメモが出てきた。
そういえばずっと前に書きかけていたホテルの話があったなと、ちょうど季節も冬っぽくなってきたし、ちょうど日曜日だし、日曜日のホテルの話を、日曜日の夕方に仕上げる。


 
ふと思いついて、日曜日の夜のホテルをとってみた。何処か遠くじゃない、いつもの通勤の途中の、時々寄り道をして買い物をしたりする定期券だけで行ける街のホテルを、出かけるついでに思いつきでとってみた。
いつもの通勤バッグに月曜日の着替えをぎゅうぎゅう詰めて、日曜の昼間の電車に乗った。

── 柳通りのホテル ──

石の小さな玄関をくぐると、ホテルのロビーは、キャリーケースの鈍い光と旅行鞄とウールのコートと、声を抑えた複数の喋り声がたてるさわさわした小々波のような音で満ちていた。
チェックインを済ませてカードキーをもらう。奥にあるエレベーターホールはしんと静かで、フロントの人の気配もざわめきも届かない。エレベーターの箱の位置を示す機械仕掛けのインジケーターの、ピン、カチ、カチ、という音がホールに小さく響く。
自分で荷物を持って部屋に行くような、特に高級でもなく気取ってるわけでもない庶民的なホテルなんだけど、ちょっと外国のような雰囲気と立地のせいか、ゲストは何となくよそ行きの顔をしている。わたしも何となく背筋を伸ばす。エレベーターで乗り合わせた紳士が、いちど日本語で喋ったことを、一瞬おいて英語で言い直したりする。(イヤワタシサッキニホンゴデヘンジシタヨネ)

部屋は、街中のホテルらしい小ぢんまりしてシックなインテリアだった。窓からは向かいの建物に絡む植物の緑が見える。今日は部屋が空いてるからということで少し広い部屋にアップグレードしてもらったのだけど、それでもずいぶん小さな部屋。ベッドはシングルサイズだし、部屋のなかで大きいものといえば、ゆったり足を伸ばして入れるバスタブと、向日葵みたいなやたら大きいシャワーヘッドだけ。ベッドでも部屋でも、わたしはだいたいが狭いより広々とした方が好きなんだけど、この部屋はこの小ささがなんとも心地よかった。

── 日本語の聞こえない街 ──

少しホテルで休んでから、出先に向かうためまた駅に向かう。歩いてる間も四方からいろんな国の言葉が聞こえてくる。この街はいつもこんな感じで、時によっては日本語がまったく聞こえないこともある。聞いたことのない音の言葉を聞いていると、気持ちがどんどん楽に、肩の力が抜けてくる。自分の知っている「常識」が通じないんじゃないかなと思うとほっとする。身体のまわりに廻らされている壁が消えて、気楽で自由な気分になる。

いつもは素通りするだけの通りを、今日は旅人の気分で、路面に出されたレストランのメニューを眺めたりしながらゆっくりと通り過ぎる。いつも通りかかるたび気になって、でもいつも満席っぽいので通り過ぎるだけのカフェを、今日もまた気になりながら通り過ぎる。次は何の用事もない時にホテルをとって、夜まで旅行者らしく街を歩きまわってみようかなと思いながら、そうしたらその時こそこのカフェに入ってみようと、店の窓にかかった美味しそうなモンブランの大きな写真を眺めたりしながら通り過ぎる。

── ホーム ──

戻ってきたのは夜の11時。夕飯もまだなので何処かで食事をしたいのだけど、日曜日の夜は早い。もうほとんどの店がラストオーダーの時間を過ぎていて、駅の売店でどうにか駅弁だけ買うことができた。

いつもの ”帰りの電車” には乗らないで、いつもは遊びに行くだけの街に帰る。にぎやかだった通りはすっかりひと気が少なくなっていて、夜遅くお腹を空かせてとぼとぼ歩いてると、帰るところがなくなってしまったようで心細くなる。帰るところのない旅に居るような感覚は、不思議と、知らない土地では感じることがない。知らない土地ではそんなことを感じている暇なんてないからかもしれないし、日常の景色の中に非日常の時間が混じった時にこそ、感じることのような気もする。

それでも、柔らかい灯りが漏れるホテルの小さな玄関を抜け、こんなに遅い時間だというのに変わらず旅人達でにぎわってるロビーを抜け、微かな機械音のする滑らかなエレベーターであたたかい部屋に戻って、買ってきたお弁当を食べてお腹が膨らんだら、すぐに、ああ、ここがホームだ、ただいま、みたいな気持ちになる。お湯を沸かしてお茶を飲む、何かを食べる、お風呂に入る、ベッドでひと眠りする。日常の儀式をするたびに、ホテルの部屋がホームになってゆく。

── 朝、月曜日 ──

普段より遅い時間に起きて、ゆっくり身支度をした。夢の続きのようなふわふわした気分でチェックアウトを済ませ、朝の人通りの少ない繁華街を、駅に向かう。平日は始まってるんだけど、自分の中の時間はまだ旅の続き。
旅行者の気分のまま乗り込んだ満員電車を降り、職場の駅の、いつもの、通勤の人達の暗い色のコートと黒い鞄の波の中に混じる。
前を歩く黒づくめのサラリーマンの鞄の裏地がチラッと見えて、黒の中から一瞬、眩しいくらいの鮮やかな空色が現れた時、何となく自分の今の心の内側を映してるような、ささやかで重大な秘密をみたような気がして、ちょっと愉快な気分になった。


 
冒頭の写真のノートは、この話のホテルとはまったく関係なく、雰囲気もまったく違うホテルの間取り。たぶん出張中のホテルは旅先のホームだから、その頃に思ったことと繋がって連想したのかなと思う。
 

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Perspective 後編

Posted on 27 9月 2018 by

◀︎ Perspective 前編(サンライズ出雲〜三原港)

6. 因島

3年前、その時もちょっとした思いつきで、短い船旅をした。三原から隣市の尾道まで、海路でいったん海に出て、船を乗り継いで行った。(『断片』)
その時にも経由した因島。いんのしまと読む。以前は因島市だったのだけど、いつのまにか尾道市になっていた。元は独立した市だったくらいだから、「島」ときいてなんとなくイメージする島よりはずいぶん大きい。船着場はいくつもあるし(いくつあるんだろう?わたしが知ってるだけで4つはある)、山もある。ついでにいうと村上水軍の拠点でもあって、城跡も多くある。

3年前のルートは、1本目の船で三原港から因島の重井(西)港へ、そこから歩いて同じく因島の重井東港、重井東港から2本目の船で尾道港に向かうというもの。同じ「重井」の西港から東港なんだから隣にあるんだろうと思ったらとんでもない……はじめのうちは民家の意匠を見て「おー、すぐ近くなのに本州側とは違う。これは因島村上氏の海賊風なんだろうか」とかなんとか考えながら写真も撮ったりして楽しくてくてく歩いてたんだけど、てくてくてくてく歩いても次の港らしきものは見えないしそれどころか道なりに進むだけで丘を越えるような地形になってくるし、てくてくてくてく歩きながら大層心細くなってきて真夏の道路は容赦無く熱いし、てくてくてくてくてくてくてくてく歩き続けて30分、半べそでたどりついた港では港湾ビルも切符売り場も見あたらず桟橋がぴよっと出てて、……って、あ、話が逸れた。とにかく、安易に「島」というイメージで想像してるとひどい目にあうような大きさの島なのだ。

そして今回。
三原港を出た船はまず因島に向かう。因島では寄港地が3つあり、島の北側にある重井港→中ほどにある因島モール→南側の土生港と、同じ島の3つの船着場を海路で渡ってゆく。
(本当は因島までの途中で佐木島に寄り、因島の後で生名島に行く航路なのだけど、わたしが乗った便は佐木島に寄らず、生名島の前で下船したのでそのへんはまぁその)

防風ガラスにあたる波飛沫と白い航跡を眺めざぶざぶと揺れながら、3年前と同じルートの同じ景色というのもあってか、いつのまにかぼうっと考えごとをしていた。重井港から因島モールまではこの船で10分強、因島モールから土生港が5分弱。因島モールというのは最近新設された桟橋のようだけど、モールというからにはモールなんだろう。きっと大きなショッピングセンターがあって、あのピーピー鳴るカードを渡されるフードコートなんかもあって、、、あ、もしかして、島の人たちはバスの代わりに船に乗って買い物に行ったりすることもあるんだろうか?船にちょうどいい時間帯だったら「今日は船で帰ろー」とか……

……と、つらつら考えてるうち船は因島の北側、1つめの重井港を過ぎていた。このあたりまで船で来たのは、記憶に残ってるなかでは初めて。見憶えのない景色に焦点が戻る。

重井港から先は、(三原港から重井港までの間もそれは瀬戸内海らしい景色ではあるのだけど、それをずっと上回るほどに)信じられないほど美しく可憐な瀬戸内海の景観が続いていた。ふくふくと起伏のある小さく立体的な秘密基地みたいな島々が、空から落ちてきたみたいに艶やかで平たんな碧い海に溢れている。どうやったら行けるだろう?と想像して楽しくなるような、島側からだと隠れて見つからなそうな小さな砂浜や入り江もあるし、今は夏の緑一色だけど、季節になれば蜜柑や八朔やレモンの橙色や黄色の果物のなる木があちこちに見られるはず。
もしかしてこれは絶景というのじゃないだろうか。絶景というとなんとなく、字面からして何処か遠くの険しい地形をあらわす言葉のような気がしてたけど、こういう「信じられないくらいかわいい」も絶景に含まれるんじゃないかと、この景色を見て思う。とてもきれいな玩具のような、空想の世界をそのまま地形に写したような、現実感のない景色だった。

船は土生港に着く。次にのる今治行きの船までは1時間と少し。陽は強いけど日陰にいれば涼しい風が吹いて心地よいので、港でのんびりすることにした。

普段は縁のない港の切符売り場を興味津々で眺める。美術館のチケット売り場のような仕切りガラスのある窓口、ガラス越しでやりとりをするための穴の開いた窓口が並ぶ。以前は係の人が居たのだろうけど、いまは誰もいない。ガラスには何年前から貼ってあるのかわからないような灼けたテープのついた張り紙やポスターがみっしりと貼ってあって、その隙間から、奥にぼんやり見える暗い無人の事務所を覗いてみたりする。

切符売り場の其処此処に貼られた張り紙を見ているうちに、「……は、道路を出て左200m先のコンビニで…」という一文を見つけ、散歩がてらコンビニまで行ってみることにした。
コンビニはどの町に行っても同じコンビニなんだけど、何となく、少し、その土地独特の雰囲気がある。何がそうなのかと言われてもうまく答えられないけれど。いつも行ってるコンビニのいつも買ってるソフトクリームを、いつもの町から500マイル離れた島のいつもと少し違うコンビニで買い、眩しく澄んだ陽射しの町をを少し歩き、うす暗い港湾ビルに戻る。シャッターの下りた売店の前の風除けのガラスで囲われた待合室の出口に座って、海の風に吹かれながら、ソフトクリームをかじりながら、次の船に乗るためにそろそろとやってくる島の人たちの会話を聞くともなしに聞いている。島には住んだことがないけど同じ瀬戸内海地方だし、同じ言葉だし、たぶん他の旅人よりはずっと景色や音や空気の匂いを自分の内にあるものと同じに自然に受けとっているだろうとは思うのだけど、それでも、何処か知らない異国にいるような気分になる。

「海難、密航、密輸、不審船
(海の事件・事故)
直ちに通報118番」

海では110番じゃなくて118番、なんていう今までの人生では想像したこともなかった常識をその辺にかけてある看板で知るのも、また異国めいた体験か。

次の船が来るまであと10分。着いた時には桟橋からまっすぐ入ったので見ていなかった建物の南側を覗くと、小さなお社があった。海はきらきらして明るくとても良い天気なので、出港の前に挨拶をしてゆくことにする。

7. 芸予諸島

瀬戸内海には全体で3千もの島があるらしい。3千もの、と書いたけどそんなに大きな数、実は自分でもぴんときていない。とにかく、中国地方と近畿と四国と九州で囲まれた小さな海に、たくさんの島がある。ただ、とはいっても、ヒトのスケールからすれば瀬戸内海も広い。島の多い海域と、島は少なめで開けた海域がある。今回の船旅は、芸予諸島という数百の島が密集した、瀬戸内海屈指の多島美といわれるところを通っている。

芸予諸島のほぼ真ん中の本州側、竹原の祖父母の家から車で帰る時に、「本線がいい?呉線がいい?」ときかれたら必ず「呉線!」と答えていた。本線というのは、昔は山陽道・西国街道といわれた大阪から門司を結ぶ国道2号線のこと。呉線というのは、電車の呉線と並んで走る国道185号線のことで、瀬戸内海を臨む海沿いの道だ。

呉線から見える瀬戸内海。なめらかできらきらしていて、グリーンがかったたぷたぷした海の上に、大きいの、小さいの、たくさんの島が浮かぶ。その間をフェリーや小さなボートが行き交い、遠くにはタンカーが見える。よく晴れた日には「四国」といわれるうす青く長い陸影も見えるらしいけど、子供の頃の自分の目には、遠くの空と海の境にある青い影が、大きな島なのか四国なのかの区別はつかなかった。海沿いを走る車窓の下はすぐに海で、満潮で海が満ちている時にはスナメリクジラが泳いでるのが見えるんじゃないかと目を凝らした(けど、それらしい白い影が見つかったことはない)。漁港ではない港町(漁港のにおいがしない)、海沿いの小さな町には見合わないほど大きな造船会社のビルの間を抜け、赤と白のゴライアスクレーンを過ぎると、小さな砂浜のあるお気に入りの無人島が見える。
遅くなって夜になった時には、島々の灯りと船の灯りがゆらゆらして、時々、灯台の回る光がちか、ちかと、光の棒を空(くう)に投げる。左手にはカーブを描いて今から帰ろうしている街の光が連なり、右手は海と島の世界のあかりが灯る。

「船で四国に行く」というのは、その、近くて遠い島々の世界を、眺めるのでなく入ってゆくこと。島の世界は思っていたよりずっと”島の世界”で、土生港で感じた異国めいた気分は、気のせいではなくて本当に異国なのだろうと気付く。

四国行の2本目の航路は、因島の土生港を出て、生名島、弓削島、佐島、岩城島、伯方島、大島、そして最終港の今治まで、幾つもの島に寄りながら行く。港を出た船は、すい、と進んで次の港、すい、と止まってまた次の港へと、町中の電車がとまるくらいのリズムで軽やかに進んでゆく。
「はい今日はぁ」着いた港からゆるく挨拶をして乗ってくる次の島の人達が、前の島から乗っている人達と合流して楽しそうにお喋りをしている。ここに住む人たちは、隣島が隣町くらいの感覚/間隔で暮らしているのかなと思う。町工場のようにあちこちにあるドック。あちこちに泊まっている船。海は水路のようで、海の水路をゆく船は、電車やバスのような気軽な乗りもののように見える。

穏やかなこの海域、きっと歴史にも残ってないような昔から人が住んでいて、しまなみ海道や瀬戸大橋はもちろん、乗合の定期渡船もなかったずっとずっと昔には、泳いで渡ったり個人の持つ小さな手漕ぎ舟で渡ったり送っていったりが普通に行われていたんだろうなと、またぼんやり想像する。この海域を制していた水軍の武士たち、海を自由に行き来した逞しい人と、もし浅瀬なら歩いて渡れるほど近くにある島にすら渡る術がなくて溜息をつく人も居たかもしれないと、退屈そうな細い指と紅い木の花を想像する。

8. 今治港は想像していたよりもずっとモダンな港で、振り返って見上げた建物は船のような形をしていた

朝になって計画を立て、時間もあまりなく出てきたので、今治港に着いたものの電車の駅が分からず一瞬途方にくれた。すぐに気を取り直してスマホの地図で調べてみるが、JR今治駅……、駅と港はすぐ近くだろうと思ったら意外と遠い。
それでも、タクシーに乗るほどの距離ではなさそうだし、迷うほど複雑な道路でもなさそうだし、からっとしてそれほど暑くもなさそうなので、歩いて今治駅に向かうことにした。

ずっと続いていた暑さに比べればずいぶん涼しい日とはいえ、9月になったばかりの真夏のような日差しの下、外を歩く人はほとんどいなかった。港の建物の日陰を選って歩いていたら、地元の人らしい、子供のような瞳をしたおばあさんにじっと見つめられ、すれ違う。「こんにちは」と会釈すると、にっこりと破顔する。

20分ちょっとかかって今治駅に着く。駅にいたバリィさんに挨拶して、まっすぐみどりの窓口へ。
「松山まで一番早く着く列車(の切符)をください」
特急しおかぜで松山に向かう。

9. 松山は想像していたよりもずっと都会で、街には路面電車が走っていた

目的地の道後温泉は、道後温泉行き電車の終着駅なので特に迷う心配もない。Suicaは使えないので小銭の両替に少し戸惑ったけど、目の前の両替機で両替をする人がいて、安心してそれに続く。発車。キーキー、ガタガタ、チンチン、キーキー、プシューーーーーー、ガタガタ、キーキー……と、古い車両のようでわりとやかましい路面電車だった。特にカーブの時のがんばってる感がすごい。
路面電車の走る道路は、ちょっと不思議な感じに見える。道路の上に張ってある電車の電線がうすくかかった蜘蛛の巣か屋根のようで、街全体が、電線の糸でできたアーケードのような気がしてくる。その下を、キーキー騒がしい音をたてながら電車が走る。まるで街自体が何か大きな生きものの巣のように感じる。

10. 道後温泉

道後温泉には、「道後温泉本館」という大きな木造の建物がある。ここが道後温泉の中の「道後温泉」の本体。白鷺が見つけた温泉なのだそうで、その伝説にちなみ、建物の天辺に白鷺の像が居た。

道後温泉本館は、宿ではなくてお風呂のみのいわゆる外湯という共同浴場で、お風呂は「神の湯」と「霊(たま)の湯」、2種類の浴室がある。大広間と個室の休憩室もあり、
神の湯に入れて大広間での休憩(お茶とお煎餅付き!)とか、
霊の湯と神の湯に入れて個室での休憩(お茶と坊っちゃん団子付き!!)とか、
1時間程度の休憩の付いた入浴コースを選べる、スパ施設の日本伝統版みたいな温泉施設だ。

2つの船で瀬戸内海を渡り、さらに2つの電車を乗り継いで、遥々、お風呂に入りにやって来た。ホテルにチェックインし、早速……まずは腹ごしらえをしてから ── (* ¯ ω¯)<鯛めしうま!── 道後温泉本館に向かう。ホテルで外湯用の湯かごを貸してくれるとのことだったのだけど、戻るのも面倒だし、そのまま偵察がてら玉の湯+大広間のコースで入ってみることにした。

外の札場で入浴券を買って、白鷺のシンボルが掘られた石灯籠の間の大きな玄関から建物の中に入る。改札で入浴券を見せると、廊下を進んで突き当たり、階段をのぼって二階の大広間の休憩室に上がるよう言われる。広間の休憩室を覗くと案内の人がすぐに来て、席に通してもらえる。席には浴衣が用意してあって、説明を一通りきいてから、浴衣を持って階下のお風呂へ。

「温泉」といえば「温泉」で、温泉といえば温泉らしいある一定のイメージがある。だけど、道後温泉本館・神の湯の浴室は、温泉というよりは銭湯に近い印象のお風呂だった。優雅にお湯に…みたいなしっとりゆったりな感じはなく、ザッパーンと体を洗ってザブーンとお湯につかってパーッと上がるみたいな、何となくそういう豪快な生活感がある。松山・道後温泉といえば「坊ちゃん」だけど、あの坊ちゃんのリズムで温泉に浸かると、正しく道後温泉になる気がする。銭湯というには重厚で古めかしく、芸術的とも思うんだけど、温泉というよりは風呂とか共同浴場という飾りっ気のない言葉で表現する方が何となくしっくりくる。国も時代も違うし行ったこともないけど、何故だかローマの共同浴場が思い浮かんだ。

この日は平日。近隣随一の温泉とはいっても長期休暇シーズンでもない平日は空いていて、お風呂上がりの休憩でお茶をいただいてる間に他のお客さんはお風呂に入りにいったりで、ほとんど居なくなってしまった。
窓はすべて開け放されて、簾と縁側の手摺の間から明るく青い夜の空が見える。畳の上にごろんと横になって夜風を感じながらうとうとすればずいぶん気持ちいいだろうなあとは思ったのだけど、誰もいないとはいえ一応広間だし、せめてもの気分でお湯で温まってほかほかした裸足の足を縁側に投げ出した。柱にもたれて夜空を眺めながら、甘いお煎餅を食べ、温かいお茶を飲む。

11. 帰路

本当は、道後2日目の午前中はもういちど道後温泉本館に行って、今度は個室で思う存分ごろごろしようと思っていた。が、少し疲れが出てお風呂に入るにはしんどいような気分だったので、個室はまたいつか行くときの楽しみにして、そのまま帰ることにした。後悔しない程度に少しだけ仕残しがあるのも、未来の楽しみでいいんじゃないかなと。

午後も早めに着いた松山空港ではずっと地形と飛行機を見ていた。
滑走路の見える展望デッキから、滑走路を超えて遠くを眺める。左の方は地続きのようで、ずっと先まで半島のように伸びた陸があり、消えてゆく先の正面はよく見えない。右の方は海らしい。島のような三角の山と、タンカーのような大きな船が見える。
自分はいま何を見ているんだろうと思い、スマホの地図と滑走路の方向を合わせてみる。
方向からすると、見えない正面にあるのは遥か遠く九州の大分。だったら、左に見えている陸は佐田岬なんじゃないかなとか、それより手前にある何処かなのかしらとか、ただただそんなことを考えながら、何時間も過ごした。

🚢おふねで瀬戸内海を渡る参考
土生商船(三原-鷺-重井-因島モール-土生) http://habushosen.com/timetable/timetable02
芸予汽船(土生-生名-弓削-佐島-岩城-木浦-友浦-今治) http://www.ehimekisen.server-shared.com/geiyo1.html

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Perspective 前編

Posted on 24 9月 2018 by

1. どこへ行こう

今年は5月頃からずっと夏のように暑かった。カレンダー上の夏に入ったあたりからは35℃オーバーもあたりまえで、ちょっとでも涼しい、涼しいイメージのところへ行きたかった。
それから、数年前の同じ頃、おんせん県の大分で入った温泉、一日中汗をだらだらかきながら歩きまわって夕方たっぷりのお湯にさぶんと入ったこと、夜風に吹かれながら身体を温めた夏の露天温泉の心地よさを思い出して、どうしても温泉に行きたかった。

だから、初めに計画を立てていたのは富山の宇奈月温泉。
帰省の寄り道旅なので、実家のある山陽地方から東京までの間でなんとなく ”涼しい” イメージの土地を求めて、地図を眺めながら線路をたどり、たどりながら景色を想像し、♨️マークを探して、宇奈月温泉に決めた。

広島から富山まではとても遠い。新幹線やら特急やら地方鉄道やら何やら、長距離列車を何本も乗り継ぐ。朝8時に出ても着くのは夕方の手前。旅に出てもそもそもがあまり観光をしない方なので、行った先のことはほとんど下調べもしないんだけど、“ボンヤリしてると日中に着かない” ともなれば、最低限、移動の時刻表は作っておかないとならない。時刻表の数字だけを見ていてもピンとこないので、少しでも土地鑑を得るために地図を描いて、そこにルートや時間を書き込んだ。

2. サンライズ出雲

「温かいコーヒーが飲みたい」と思ったのは出発時刻の15分前。サンライズ瀬戸/出雲号が出発する東京駅9番ホームは新幹線乗換口のすぐそばにあって、その乗換口のすぐそばにはコーヒースタンドがある。何度か使ったことのある店だし10分もあれば行って帰れる自信はあったのだけど、途中で迷子になって出発時刻までに帰ってこれない自信もあったので、あらかじめ買っていた冷たい水のボトルと冷たいお弁当をベッドサイドの小さなテーブルに並べておとなしく出発を待った。次に乗るときには必ず、熱いお湯の入った魔法瓶とコーヒーとカップめんを持ち込もうと考えていて、ふと、子供の頃の家族旅行を思い出す。──車に毛布と魔法瓶とインスタント味噌汁を積んで何故だかいつも夜に出発していた。夜まで待てずに眠ってしまったのにいつのまにか車で出発していて、目が覚めて動く車の窓から見上げた天の川── を思い出した。ああいう旅をまたいつかすることができるのだろうか、できるといいなと思いながら。

22:00。寝台特急のサンライズ号は、まだスーツを着た人々で賑やかな東京駅をそろりと出発する。車内改札が終わるまでは油断せず、きちんと服を着て、ベッドに腰掛けて、粛々とお弁当を食べる。食事も終わり、改札も終われば、あとはのんびり。室内灯を消してシェードを全開にする。

23:23の熱海あたりからは駅にも町の景色にも人影はほとんどなくなって、空っぽの明るいプラットホームや、室内灯を消した暗いビロードの座席にホームの明かりが落ちる無人の列車が見えるようになる。夢のような景色が次々と車窓に現われる。灯りのついた外廊下の大きな団地、誰もいない、と思ったら、舞台のようにたったひとり明るい外廊下を歩く人が浮かび上がる。景色の切れ間からちらちらと見え隠れし始める真っ黒な海。大きな弧を描く、小さな灯りの粒をその弧に載せた相模湾。枝を拡げた樹木のような白い木の柱が並ぶ、月明かりの夜の木陰のような美しい沼津駅を過ぎ、信号だけがひっそり動いている無人の交差点を過ぎる。青い灯と赤い灯、何となく、シグナルとシグナレスを思い出す。見上げると曇り空の一点に薄明るい透けたようなところがあって、じっと見ていると雲が開いて月が顔を出した。

目が覚めたのは赤穂のあたりで、田んぼと、瀬戸内地方らしい小さな丸こい山と、その裾に纏いつく朝霧の景色だった。サンライズを下車する岡山までは約1時間。身支度を整え、寝台の上で脚を伸ばしてしばらくぼんやりする。

3. 山陽本線

距離的にみれば岡山はほとんど地元といっていい土地なんだけど、県が違ってるのもあって地理も路線もそんなによくは知らない。次に乗る予定の三原行きと同じ方向の電車が来て、乗ろうとしたんだけど何となく様子がおかしいのでよくよく確認してみたら伯備線だった。あやうく山陰に行ってしまうところ。

朝の山陽本線。日曜日なので普段の通勤通学の人もいなくてそれなりにのんびり。海が見える側の、進行方向の西に向かって左側の席に座ったけど、こちら側でもどちら側でも海はほとんど見えない。
東尾道を過ぎて少し行ったあたり、しまなみ海道の大きな橋の下で向島造船を過ぎる。それから、たぶん他所の地方の人からすると川のように見える尾道水道。いわゆる”尾道”の景色の一端。
尾道を過ぎたら糸崎の手前あたり、一瞬、視界が開けて瀬戸内海がふわっと見える。
おうちまであと少し。

4. そうだ、おふねにのろう

帰省3日目。台風で交通の状況が難しい。
列車を乗り継ぎ何時間もかけて旅行するのは、交通機関の遅延が発生しないのが前提だ。残念だけど富山は見送ろう、今回は無理をせずそのまま東京に帰った方がいいかも…と思いかけて、もう寝ようかという夜も遅くになって四国のことを思いついたのは、その前の日にちらっと松山空港の話をしたからなんだと思う。
うちのあたりからすると四国は一番近い旅先で、家族旅行で行ったり、小学生の時の修学旅行先だったりとなかなか馴染みのある土地ではあるのだけど、そういえばおとなになってからは行ったことがなかったような気がするし、子供のときに行ってふわふわきらきらとした印象だけが残っている夜の道後温泉にも、もう一度行ってみたいと思っていた。

とりあえずざっとルートを考えて、スマホで松山空港から東京へ帰るLCCの便があることを確認。何にしても次の日は朝早く起きる予定だったので、あとの続きは朝起きてからにして眠った。

5. 瀬戸内海を渡る

朝起きてすぐに船のルートを調べる。昔、港で見かけたような気がしていた四国のどこかの港への航路(※電車と同じように定期航路も船に行き先が書いてある。フェリーなんかだとデカデカと書いてあるので、ふだん船を使ってなくても港の近くを通ってればだいたい何処行きがあるのかは把握する)は無くなっていたので、2本の航路を乗り継ぎしなければならないみたい。

船会社のサイトから乗る時間帯の時刻表をざっと書き写したノートをスマホで撮影して、朝ごはんを食べて、三原港へ。
台風一過。すっかり晴れて、涼しい風が吹いて、とても心地よい朝。

しまなみ海道ができてから、車の人達は橋を渡って四国に渡るようになったのだと思う。いつのまにかカーフェリーの航路は減って、人を乗せる小さな高速艇がメインになったように感じる。
三原港から乗った船は最大とう載100人弱のボートで、後ろの方はオープンスペースになっていた。自分一人だったらなんとなく不安で室内に入ったかもしれないんだけど、先に乗船した年配の女性が一人、後部オープンスペースのベンチに座ったので、心強くなってわたしもその反対側に座った。平日の午前中の船は空いていて、この後ろのスペースはその人とわたしの二人きり。とても贅沢。

港を出港した船は、ぐんぐんスピードを上げて沖に向かう。台風が抜けた翌日のせいか、それともいつもこのくらいなのかは知らないけれど、小さい船は波をうけて、ざぶんざぶん揺れたかと思うと波飛沫がばさっと降りかかってきた。
(こんなにいい天気だというのに乗ってきた人たち皆んな室内に入っていったのはこのせいか!)
ちょっとしたスプラッシュ系ローラーコースター。一瞬、先の女性と目が合い、笑いながら、バックパックを抱えて防風ガラスがあって飛沫がかからない席にあわてて移動する。何かひとこと言葉を交わしたのだけど、何と話したか覚えていない。ひどく揺れる船のベンチと、船のエンジン音と、波飛沫が船に当たるバサバサいう音と、扉の向こうに見える操舵室と、左舷の女性と、右舷のわたしと、瀬戸内の青い空と、流れてゆく島の景色。

▶︎ Perspective 後編(因島〜松山空港) に続きます

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「なつかしさ」とはなんなのか

Posted on 08 7月 2018 by

 

「なつかしさ」,についてここひとつきほど考えている.

そりゃあもしかしたら「僕はかれこれもう30年もなつかしさについて考えているよ」という人があるかもしれない.

でも僕だって「なつかしさ」について考えてみたっていいじゃないか,とすねてみる.

 

さて,「なつかしさ」.なぜそんなみょうちくりんなことを考えているかというと,それは僕がジオラマ作家でもある南條亮(なんじょうあきら)さんの「人形が語る懐かしの昭和」と副題された展示会に,たまたま出くわしたからにほかならない.なによりも入場無料だから,ちょっと入ってみようという感じになったわけである.

 

入場無料!人形が語る懐かしの昭和-大阪「ジオラマ記念館」 | 大阪府 | トラベルジェイピー 旅行ガイド : https://www.travel.co.jp/guide/article/30304/

南條 ジオラマ – Google 検索 : https://goo.gl/oPxQDd

 

上の記事を見ていただいたらわかるけれど,戦後復興から,昭和までを時系列に歩く構成のジオラマである.

見ている人はやはり昭和生まれの人が多いような気がした.僕がぎりぎり昭和生まれだから(昭和60年代),それから考えるとやっぱり来るのは昭和な人たちなのだ.中には白髪のご老人もいる.

 

ジオラマは感心するほどリアルな感じがする.特に戦後復興.例えば,空爆で赤子を無くしたショックからか,かわりに犬をおんぶしている女性,あるいは派手な化粧でドレスを着て,米軍の将校に話しかけている女の人,戦争で片腕を無くしたのか,「更生のために」と書かれた看板を立てて,片手でハーモニカを吹く元軍人,喧嘩っぱやい男たち.

そして,そんな雰囲気を見ていると,つくづく「あぁこんな時代に生まれなくてよかったな」と思わされる.YouTubeもNotebookersもLINEもノートパソコンもない時代を経験してきたけど(それはほんの少し前のような気がする),それが煩わしいと思いながらも,やはりあったらあったほうがいいと感じるのは人の性か.

その後,やっと懐かしの昭和がやってくる.板張りでネズミの出る家や,ロバに群がる子ども,子どもたちがめんこやこまで遊ぶ姿,などなど.

 

さて,ここで気になるのはこの「なつかしい感じ」はどこから来ているのだろう,ということ.私はめんこで遊んだことはあったかもしれないけど,ロバに群がったことはないし,家でネズミをみたこともない.これを懐かしいと感じるのはなにかおかしい.なによりも,その資格がないような気すらする.

あるいは,私の感度が低いのだろうか.僕は,なつかしさをしんみりと感じるべきだったし,あるいは,ちょっと涙ぐむことがあってもよかったのだろうか?などと,少し自分を責めたりして.

 

「なつかしさ」とは何だろう.懐かしいとは,どういう感情なのだろう.

経験したことないことでも,なつかしさを感じるべきなのだろうか.

 

展示会のポストカード200円の懐旧

neokix

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少し遠回りした週末の帰宅

Posted on 19 5月 2018 by

“The boarding will be start at 11:45 on 4th floor, she said.”

“boarding”という単語がとっさに口から出て「この単語は元々は空港ではなく、旅客港で使われていたんだよな。今まさに語源通りに使っているのか。」などと少し感動しながら、私は目の前の男性と、困って慌てている券売担当の女性の会話に割って入った。男性はこちらを振り向きに”Thank you”と軽い会釈をした。僕も適当に”No hey problema.”と返す。徳島のフェリーターミナルで交わした彼との最初の言葉だった。

彼と出会う前日、私は帰宅途中に神田にあるお好み焼カープで同僚と一緒に食事をし、そのまま駅中の神田鐵道倶楽部で飲みながら店内のディスプレイをぼんやりと眺めていた。ふと、自分が十分に疲弊し限界に近づいていることに気づいた。それは、何かのきっかけて音を立てて切れてしまうような切迫したものだった。私は会計を済ませた後、東京駅で閉店間近のみどりの窓口に滑り込み、寝台特急のチケットを買い求め、同僚に「良い週末を」と交わし寝台列車へ乗車した。この場所から少しでも早く離れる必要があると感じたのだ。翌朝に高松に到着すると、駅構内にあった連絡線うどんでうどんを食べ、そのまま特急で徳島まで向かい、寄り道をせずに市内フェリーターミナルに移動した。時間軸を正確に記すとこうなる。

Leg 1: 東京: (金) 2200 🚆 高松: (土) 0727 寝台特急 サンライズ瀬戸
Leg 2: 高松: (土) 0823 🚆 徳島: (土) 0936 特急 うずしお5号
Leg 3: 徳島: (土) 1200 🚢 東京: (日) 0730 オーシャン東九フェリー びざん

今回は「少し遠回りした週末の帰宅」の際、フェリーで出会った彼について書こうと思う。

私がこのフェリーに乗船するのは今回が二回目で、以前は東京から北九州の逆航路だった。この会社のフェリーは新造から間も無く、綺麗で、そして船内で販売される酒類がコンビニと殆ど変わらない価格だった。つまり、乗船中は天候に関わらず酔いどれていられるのだ。今回も船が岸壁を離れる前から船内の自販機でビールを何缶か買い、関空から飛び立ったであろう幾機もの旅客機が曳く雲を眺めながら、甲板でそれを煽った。

船内は大型連休後の週末らしく閑散としていて、彼を見つけるのは難しいことではなかった。もっとも、甲板でビールを飲み続けていた僕に彼から声をかけてきた。彼の喋る英語はとても紳士的な英語で、時々イタリア語の響きに近い訛りが出るのが年齢も相まって可愛らしかった。彼は世界に点在するいくつかの巡礼路を歩いている最中だった。今回の来日は四国の巡礼路が目的で、三月から歩き始め今日徳島にたどり着いたとのことだった。確かに、彼は十分に日焼けをし、笠を被り白い巡礼服を纏っていた。

彼とは乗船後の東京での乗継路線や、船内の自販機の利用方法などの話はしたけれど、不思議とそれ以上の話をしなかった。彼は基本的に私に個人的な質問をしなかった。私も彼に多くを投げかけなかった。甲板で沈む夕日を眺めたり、それから約束をしたわけでもないのに、早朝から朝日を見るために甲板に上がろうとしているところを偶然に出会い、各々に房総半島を上る朝日を眺めた。

彼は満ち足りているようにみえた。彼の動作一つ一つが、私が殆ど失ってしまった何かを感じさせた。lonly planetを開き何かを調べ、ノートブックに文字を記し、そしてゆっくりと外の風景を眺める。彼は、彼の人生を完全に楽しんでいた。私はどうであろうか。私は、過剰なコミュニケーションに疲弊していた。昼夜を問わず通知が届き、携帯の微かな振動音で目が覚める。そんな生活に心底嫌気がさしていた。

りんかい線の大井町で彼と別れ、私は帰宅した。カレンダーには翌週の予定がいくつか届いていた。私は日曜の昼間、ごく当然のことのようにいくつかのSNSアカウントを閉じ、携帯電話の連絡先を整理した。それから、冷蔵庫に冷やしてあったビールをグラスに注ぎ飲むと、少し幸せな気持ちになれた。簡単な答えにたどり着くまで、帰宅以上に遠回りをしてしていたようだった。

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トラベラーズノートのある風景 2018改訂版

Posted on 17 3月 2018 by

※ 本記事は個人ブログ「ノートブックがない日々なんて」2016/09/23投稿記事を転載・加筆しています。

旅するときはいつだって、トラベラーズノートを持って行く。

オリジナルガイドブック代わりとして、道中の暇つぶし落書き帳として、
旅先で見つけた紙モノアイテムのスクラップブックとして……。
トラベラーズノートは、その名の通り旅先で大活躍してくれる。

でも、旅先でトラベラーズノートが最も活躍する場面は、風景写真を撮るときかも。

トラベラーズノートを風景に入れ込んで写真を撮る行為は、いわゆる“自撮り”の一種といえる。
自分がその場にいたことを、トラベラーズノートを身代わりにして証明するのだ。

いや、そこまでの強い想い入れは、実際のところ、ない。
ただ知らぬ間に、旅の習慣になっているだけ。

トラベラーズノートのある風景写真撮影歴は、もう7年くらいかしら。
飽きっぽい性格なのに続いている、数少ないトラベルライフワークになっている。

山にも、海にも、トラベラーズノート。



ローカル線にも、トラベラーズノート。



駅のホームで、トラベラーズノート。



スタンド・バイ・ミー・トラベラーズノート。



ご当地置き物 with トラベラーズノート。

不格好なフォルムも傷だらけの革も、味。
トラベラーズノートがない旅なんて、やっぱりどうしても考えられない。

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旧市街に流れ着くタイル「アズレージョ」から学ぶボードゲーム的思考

Posted on 09 3月 2018 by

遊びの仕組みにものすごく興味がある。

遊びの中で、数学的なルールがあったりすると頭の中で延々と計算を繰り返し、なぜこれを楽しいと感じるんだろう?ということを考えていることが多い。

ドイツのボードゲームの本を読んでいて、有名なゲームデザイナーの方のインタビューが掲載されていた。あなたにとってボードゲームの魅力は何でしょうか?という質問に対して、その人は即座に「それは簡単だよ、ボードゲームには人々の営みが表現されていて、遊ぶ人は何かを探して発見して学ぶことができる。それが魅力だよ」と答えていたのが印象に残った。「何かを発見し学ぶことができる」というのは、文学や映画とも共通している項目だと思った。
そういえば、その昔アンディ・ウォーホルのインタビューで、彼の映画について尋ねた内容が掲載されていて似たようなことが書いてあった。「僕の初期の映画は、人がどう振る舞い、他人に対してどう反応するのかを示してくれる。観客がこれは応用できるものだと思えば、それは立派なお手本の役目を果たしたことになる。どこかの誰かの役立つものなわけだし、今までひそかに抱いていたそれらの疑問を解決してくれる」エンパイアー・ステート・ビルを延々と撮影した映画をどのように応用するかは置いておいて、人々の営みや喜怒哀楽をただ写した実験的な映像からは何かを発見し学べると思う。

ノートブックを使って、自分が楽しいと感じることは何だろう?なぜこれは面白いんだろう?と考えている時間は楽しい。その遊びが、人間の営みである限り、僕らは学ぶことができるし発見できるわけだ。

ボードゲームでは様々な世界観を楽しむことができる。それは世界の果ての異国の街であったり、象の背中のような架空の世界であったり、物理法則の少し違う隣の宇宙だったりする。だいたいどの箱を開いても12匹の伝説の猿がきっちりと姿勢良く収まって飛び出すのをじっと待っているような濃厚な物語がコンパクトな箱にぎゅっと詰まっている。年間で毎年1000タイトル以上のアナログゲームがリリースされるにも関わらず、憧れの監督が作り上げた新作の映画の封切りと同時に映画館に一斉に押し寄せるように楽しまれている。


「ラバト、カサブランカを通り過ぎてエッサウィラまで来た。
旧市街の北のビーチにはタイルの破片がたくさん流れ着く」

最近インスタで世界中を旅していた女の子の写真を眺めていたんだけど、この投稿が深く心に残っていて、心の片隅に海岸に流れ着く色とりどりのタイルのことをずっと考えていた。旧市街という響きにとてもエキゾチックなものを感じる。常に異国のことを妄想するという病「Exophrenia」を患っているので、モロッコ北部の港の市場に集まってくるペリカンの鳴き声まで想像してしまう。深い青の夜空に月を背にして、恋人を抱擁しユリとケシの花束の上空を飛ぶシャガールの絵も確か旧市街の物語だったなと思い出す。旅の中では、僕らは多くを学び発見することができる。旅の中では常に細部を観察しているし、少しでもその場の空気を吸い込もうとして、毛穴のひとつひとつを開いて味わっている。

モロッコ北側の海岸に流れ着くタイルのことを考えていたところ、先日こんなゲームがリリースされた。ドイツのミヒャエル・キースリング氏のデザインで「アズール(AZUL)」というゲーム。
ストーリーはこうだ。「アズレージョとは、ムーア人によってもたらされた美しい装飾タイルです(元々は、白と青の陶製のタイル)。ポルトガル国王マヌエルⅠ世は、スペイン南部のアルハンブラ宮殿を訪れた際に、このムーアの装飾タイルの衝撃的な美しさに魅了されました。アルハンブラの美しい内装に心を打たれた王は、すぐにポルトガルの自らの宮殿の壁を、同様のタイルで装飾するよう命じました。「アズール」は、プレイヤーがタイル・アーティストとなり、エヴォラ宮殿の壁を装飾するゲームです」

ポルトガル国王マヌエルⅠ世は実在の人物で、場所はポルトガル・アレンテージョ地方(Alentejo)の中心都市であるエヴォラ(Evora)の城のこと。このアズレージョの歴史も古く、5世紀にわたって作られている。スペインを経由してムーア人からポルトガルにもたらされ、ムーア人らはペルシャ人から工芸を習得したため、アラビアの影響を受けた装飾となっている。主にデザインは、幾何学的に組み合わせた曲線や、花のモチーフを使用する。王に命じられ城の装飾を行うということは、失敗するとそれは死を意味するということだ (すみません、最近ゲーム・オブ・スローンズに影響されています。デナーリス・ターガリエンのファンです)。

先日眺めていたそのInstagramのタイルのこともあって、さっそく買ってみたところ、ものすごく面白いゲームだった。

ゲームの流れはこうだ。大まかな流れのみ。

①タイルの購入
円形のお皿がタイルを作っている工房を表しており、そこに4つずつタイルが乗っている。そこからプレイヤーは「1色だけ」タイルを取ることができる。余ったタイルは円形のお皿が並んだ中央の場に押し出す

つまり丸いお皿の上からはタイルが無くなり、丸いお皿の並んだ中央部分にタイルが集結していくことになる。中央部分からも1色ずつタイルを取ることができる。最初に中央部分からタイルを取った場合はスタートプレイヤーを示すタイルも一緒に取る。タイルが無くなるまで交互に1色ずつ取っていく

②タイルの一時的な配置
個人ボード左側部分(階段状になっている列)に取ったタイルを一時的に配置する。1列ごとに1色のみ右詰めで配置することができる。あふれてしまったタイルは個人ボード下部の床ライン(-1,-1,-2,-2,-2,-3,-3)と記載されている場所に左詰めで配置する。

③壁の装飾
②の一次的な配置で個人ボード左側の階段状の各列を満タンにすることができた場合、そのタイルを1枚だけ個人ボード右側の壁面に配置することができる。配置した際にポイントが計上される(個人ボード上部の黒いキューブが移動する)。配置後は個人ボード左側の階段状の各列はリセットされる。床ライン(-1,-1,-2,-2,-2,-3,-3と記載されている場所)に並んでいるタイル1枚ごとにポイントを減算する。

以上繰り返し。スタートプレイヤーのタイルを持っている人から同様にタイルを取得していく。誰かが宮殿の壁(個人ボード右側)で横一列のタイルをそろえたラウンドで終了。最終得点を計上して一番勝利点が高い人が勝ち。

 

ボードゲームのルールというのは割と単純だ。上記ルールを何度読んでも面白さが伝わってこないと思うのだけど、このゲームは信じられないほど深い。僕はこういった単純なルールの中で神がかり的なアイディアを見つけるとものすごく快感を感じる。
例えば上記①の手順の中で、「余ったタイルは円形のお皿が並んだ中央の場に押し出す」というのがものすごいアイディアだと思う。中央部分からもタイルを取れるという手順がひとつ追加されることによって、タイルの取り方のバリエーションが増えており、簡単な数学的な計算でゲームの流れが読みづらくなっている。ミヒャエル・キースリング氏のインタビューにも掲載されていたけれど、このアイディアは本人曰く「天が北ドイツの空から送ってくれたかのように決定的なアイデアが降りてきた」という。この言葉のおかげで、中央部分から1色タイルを取るたびに、何か云いようのない快楽を感じるわけ(変態)。

常に遊びのことを考えているものだから、最近頻繁に遊びのことを頼まれるようになってきた。ホイジンガの著書「ホモ・ルーデンス」にも記載があったけれど、 遊びの歴史は古くて、「ホモ・ファーベル」(作る人)よりも「ホモ・ルーデンス」(遊ぶ人)が先にある。
クリエイティブな行為というのは2種類ある。素敵なデザインの椅子や安らぎの空間スペースを生み出す芸術的な「創作」の行為。もう1つは自分の痛みや他人とのズレに生まれる葛藤を見つめて、それをポジティブなものに変えて行こうとする「変化」の行為。それよりも先立つものが「遊び」なわけさ。

遊ぶことで、昨日までこの世に無かったものが新しく出来上がるなんてすばらしいと思う。
ヘイ、Notebookers!いつか一緒に遊べる日を楽しみにしているよ。

※ちなみに現在この「アズール」ですが品薄でなかなか手に入りません。日本での定価は6000円くらいなのでご注意願います。

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中井精也流「おもひでかめらの撮り方セミナー」

Posted on 09 3月 2018 by

※ 本記事は個人ブログ「ノートブックがない日々なんて」2016/10/10投稿記事を転載・加筆しています。

中井精也流・デジタルピンホール「おもひでかめらの撮り方セミナー」に行ってきた。
※イベント詳細はこちら

鉄道写真家の中井精也さんが最近ハマッているという、
デジタルカメラを使ったピンホール写真「おもひでかめら」の撮り方を学ぶ。

いやぁ……中井さん、講義が漫談みたいに面白い。
撮影ポイント講義も、参加者が撮影した写真に対するイジリ(という名の講評)も、
とにもかくにもよく笑った。

講評会で出てきた写真は、まさに十人十色だった。
中井さんが撮る「おもひでかめら」とは違う雰囲気の写真が、次々と映し出される。

デジカメで撮ったのに写真から懐かしさがにじみ出るし、
ピンホール写真なのに癖のある色合いも出せる。
1枚の写真をとるために参加者が施す “ひと工夫” に驚くばかり。

特に、ホワイトバランスの使い方は大いに勉強になる。
カメラ基礎知識をろくに勉強せず、構図やアートモード頼りで撮影していたことを大いに反省した。

「おもひでかめら」ならではの懐かしさを醸し出す撮影地と被写体を選ぶことも、大事。
平成の大都会東京にも、昭和の風景はまだ残っている。
よく見つけ出すよなぁ。撮影地と被写体選びにもセンスが必要だ。

さて、私の写真はというと。
「あの世感キタ」 「手前の人たちに冷たい視線www」 と講評された。
観た人の心に、世にも奇妙なミュージックを流してしまったよ……申し訳ない。



中井さんの「おもひでかめら」のように、
ふんわり・あたたかい・浪漫漂う写真を撮りたかった。。。

というか、そういう写真が撮れるものだと思っていたのに、
冷め切っていて空虚感漂う写真が撮れてしまうなんて、これはこれで驚いた。

カメラって、本当に奥が深い。
初のデジタルピンホールカメラ撮影記録として、当日に撮った写真を載せておく。



本日発見した写真公式
[くもり空 × 都会 × デジタルピンホールカメラ = 冷めたあの世感]

次のデジタルピンホールカメラスナップは、“おもひでかめら” になりますように。
この世の写真が、撮れますように。

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旅先のToday’s TRAVELER’S Notebook/2017春の陣

Posted on 02 3月 2018 by

※ 本記事は個人ブログ「ノートブックがない日々なんて」2017/03/31投稿記事を転載・加筆しています。

旅先で自撮りはしない派。
自撮りではなく、マイトラ撮りをする。

マイトラ = マイ・トラベラーズノート。
2009年から愛用しているトラベラーズノートは、旅先ではいわば自分の分身。

今年もちょっくら、(仕事も兼ねて)旅をしていた。
高速バスで奈良6:30着。はやっ。

まだ本気観光モードになる時間でもないので、鹿と戯れていた@飛火野
といっても、飛火野で活動してた鹿は1,2頭だけ。街にはわんさかいたのに。。。



さて、マイトラ撮り。
この風景の枠内に、トラベラーズノートを置いてみるだけの簡単な撮影。

地面の色がパックリ分かれていて、ごちゃついてしまった。
場所を移動しよう。

地面問題は解決できた。
けれども、トラベラーズノートと鹿の距離がなぁ……もっと近づきたい!

鹿に近づいて、トラベラーズノートを置く。
構図どうしよう。鹿、いい場所に来ないかな。

きたきた、鹿。
一歩…………、二歩……、三歩…、四歩、五歩六歩以下略

みるみるうちに、近づく鹿。
こちらが求めていないレベルのスピードで迫り来る……。
(もう来なくて、いいんだよ。いいんだってば)

これ、2秒後危険な予感しかない。
トラベラーズノート、ピーーーンチ!!!

おそらく、貴方の予想通りである。

鹿、トラベラーズノートを噛んだ。
噛んだトラベラーズノート、ぶんぶん振り回してた。

……ごめん、鹿。
それ、食べられないんだよ。

トラベラーズノートを取り戻すのに必死で、その瞬間の写真は1枚もない。
動物を入れたToday’s TRAVELER’S notebook写真撮影修行は、まだまだ続く。

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始発の町 ―Here we go!

Posted on 18 2月 2018 by

外ばかりみていると おなかがすくし
内ばかりみていると せなかがさむい

まわりくどい 手順を踏んだ
ぎうぎう詰めの しゃぼん玉

囚われてなんかないって 思わないで
囚われているからなんて 諦めないで

前後左右 四方八方 立ちはだかる壁
だけど「床」と「天井」は 筒抜けだ
(チューブはループしてるけどね)

閉じ込められているなんて 失望しないで
護られているだなんて カン違いしないで

出たいなら入れば? 入りたいなら出なきゃ!
それを「旅」だなんて 甘えないで

ネットは広大だとか 世間は狭いだとか
テキトーなとこを クリックしてないで

鎖につながれていてムカつくとか
宇宙サイズの鳥籠ならばOKとか 茶化さないで

自分/人 を信じる vs 自分/人 が信じられない
そんな 馬鹿も 休み…休み…に…し…て…

「分んない」だとか分かったふりはもうしないで

踊りに往くよ
始発に乗るよ

行き先は着いた先
始発まで過ごす町

(GO)

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これがNotebookersの生きる道 〜Notebookを味方にするための守破離×5〜

Posted on 03 2月 2018 by

ソウル・Notebookers道!

こんばんは、サオリです。
今宵も Good Notebooks にココロ踊らせる時間がやって来ました。
ゲストはマイg……おぉっと、いなーい。

お届けするのはこの曲。
セ・ラ・ヴィ 〜女はNotebooksに忙しい〜

そんなわけで(どんなわけだよ)、みなさまNotebookers.jpへようこそ!
何かしらの流れでココまでやって来たはじめましてさんから、
むしろココで何年も記事書いてるぜっていうベテランさんまで。
この記事に辿り着いたみんなにとって、何らかの役に立つ記事を書ければいいなって思っているよ。
ぜひこのサイトを、楽しんでいってね!

さて、今宵の話題。
「これがNotebookersの生きる道 〜Notebookを味方にするための守破離×5〜」ですって。

2017/12/29 Notebookers Global Communication(以下、NGC)が発生してからというもの、
ノートブックで何かとミラクル起こしがちな、このワタシ。

そんなワタシから、みなさまへ。
ノートブックを自分の味方にして人生楽しもうぜって思い立ったときに
ちょっと実践してみるといいかもしれないねレベルの、ささやかなアイデアをお届けするよ!

少しでも分かりやすくしたくって、
「守×5」「破×5」「離×5」の、計15個のアイデアにまとめました。
よかったら、ぜひなにかひとつ、今日からTRYしてみてね!

【守−1】Googleで “Notebookers” の画像検索をしてみよう
検索が面倒だっていう人は、こちらをクリックしてみてね。

【守−2】ちょっと頑張れば行ける距離の、おおきな文房具屋さんまで散歩しよう
いま話題の文房具から、昔から使っていた超定番文房具まで、大抵の文房具は揃っているわ!
目で見るのはもちろん、試し書きしたりページめくったり、五感フル動員で文房具を体感してみて。

【守−3】逆に、あなたのおうちから一番近くにある文房具屋さんに行くのもまた、ステキよね
何十年もお店の奥底に眠っていた、思いがけない文房具に出合えるかも?
文房具でタイムトラベリングまでできちゃうなんて、アメイジング!

(守−2、守−3を実践したなら、きっと手元にステキなノートブックがあるはずよね)
(そう信じて、以降続けるよ)

【守−4】そのへんのペンを片手に持って、目の前にあるノートブックを開こう
ノートブックを、開こう。
気分が乗らなければ、開いてすぐ閉じちゃっても無問題。
ペンを片手に持っていれば、文字でも絵でも図でも表でも、すぐにノートブックに叩き付けられるわ。

【守−5】「1日1回ノートブックを開く」を、根気よく毎日続けてみて
気分が乗らなければ、開いてすぐ閉じちゃっても無問題。
手段はどうあれ、【守】フェーズのうちにノートブックに慣れることが、肝要。


【破−1】身の回りの荷物を、いったん整えよう
そろそろ、ノートブックや筆記具、マステやらふせんやらで、しっちゃかめっちゃかになってない?
とりあえず机の端に、バラバラになった文房具をきれいにまとめよう。気持ちがすこし、落ち着く。

【破−2】ついでにカバンやポーチの中身も、いったん整えよう
カバンもポーチも整ったら、足取りはより軽く、距離はより遠く。
一気にモノゴト、動くはず。

【破−3】そろそろ、いつものノートブックに“違和感スパイス”をかけてみない?
いつもより雑な字で書いてみるとか、手でちぎってたマステをカルカット使って切って貼るとか。
でも客観性は忘れないで。あまりに羽目を外し過ぎると、それはそれでただおかしいだけ。
周りからもおかしく見えるし、もう一人の自分からでだって、おかしく見えてしょうがない。
「いま自分は、違和感スパイスをかけている」冷徹なもう一人の自分から、そう問いかけてもらおう。

【破−4】好きな歌手の好きな曲の好きなワンフレーズを、しばらく自らの行動指針にしてみない?
ワタシの行動指針フレーズは、「理論武装に笑顔は不可欠」

【破−5】あなたが住む国の一般的生活リズムからちょっと外れた時間帯、Instagramに写真ひとつアップ
あなたが住む国でない誰かが、きっと「いいね!」を押してくれる。
Instagram友達が、また一人増えたみたいね。

【離−1】InstagramレベルのEnglishの読み書きなら、ローライングリッシュ本がおすすめだよ!
ローライングリッシュ本=SPEAK ENGLISH WITH ME!
世界のInstagram友達とのコミュニケーションが、もっと楽しくなるはず。
そう思わせるきっかけをくれたNGCのお相手aina(aina.kristina)には、感謝してもしきれない!!

【離−2】ノートブックタイムだけでも、額全開ヘアアレンジ
ノートブックと集中して向き合うための、一種のルーティンワーク。
どうせ家でしかつけないヘアバンドを、先月3本購入した。
3本ともベーシックカラーなんだけど、いずれも適度にアホ要素があるのが極私的高ポイント。

【離−3】「フシがある選手権」開催
ルールや空気感は、漫画または映画『セトウツミ』参照。超がさつ客観視のキレ味増強に役立ちます。
ドラマ版セトウツミは、瀬戸と内海だけでなく脇役陣までキレッキレ。
田中君とハツ美ちゃんが程よくイラつ……、ってゴリラ先生www

【離−4】お気に入りのハンドクリームを、いつもポーチに入れておく
松浦弥太郎さんの本で読んだ手法、いただきました。
執筆仕事の前に、ハンドクリーム。ついでに手のひらマッサージもすると、血行よくなる気がします。

【離−5】「行こうぜ Noteookの向こうへ」スピリットで、ノートブックとたのしくあそぶ


閑話休題、の、逆バージョン(本線から堂々と脇道に逸れる)
2018年に入ってからというもの、資生堂さんの文房具モードが本気な件。
ものすっごく、わくわくする。
あれもこれも、発売が待ち遠しい。年甲斐もなく。

【PR 2018/01/16】
資生堂、女子高校生と共創するオープンイノベーション型プロジェクト「POSME」を開始~社内組織「イノベーションデザインLab.」による新たな価値創造~

【PR 2018/01/25】
資生堂PLAYLISTがカラー&メイクを自由に楽しむマルチカラーアイテムを発売。

いまワタシが注目する文房具ブランド総合ランキング第1位は、資生堂さんです。って、あれれ……?

それでも前に行くしかないんだし、角度変えればまたイイ感じ。
になる、はず。

それでは、さようなら〜

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旅先のToday’s TRAVELER’S notebook/2018冬・ 魔境小田原真鶴編

Posted on 27 1月 2018 by

ちょっくら、旅してきました。
あの、あの大雪の日でした。
あえて、旅、決行しました。

旅の計画動機は「小田原らへんの郵便局で風景印収集したいな〜♪」程度だったのに、
いざ当日になるやいなやの、寒風大雪サバイバルモード。
えっ。風景印って、こんなに過酷な思いして収集するモノだっけ……?

小田原も真鶴も、気候のせいでひどく魔境感が漂っていた。
ただ、「魔境感」の制限のなかで、精一杯、馬鹿馬鹿しく旅できたと思う。

撮影にいちいち迷ってると凍えるので、脳内は常に高速回転。
結果、街をスクラップしながら、小田原と真鶴を疾走できた。
(あくまで気持ちの面で疾走。ほんとに走ったら、すってんころりんハイリスク)

ノートに記録する手段は、書くことだけではない。
「旅先のToday’s TRAVELER’S notebook」として写真におさめる方法だって
私にとっては、旅の記録になるのです。

みなさまにも、少しばかり魔境小田原真鶴の空気をおすそわけ。

郷土の偉人、二宮尊徳(金次郎) 代表的教訓「譲って損なく奪って益なし」

ニノはどこを見てるのか

真鶴駅近くの屋根付き歩道橋。雪がトラベラーズノートに着地した。

16:46 真鶴駅(JR東海道本線)



……えぇと、言っていいですか。
雪降り積もる日にトラベラーズノートのある風景写真なんて、北の血筋なしの私にはムリ!
寒すぎて寒すぎて、トラベラーズノートの配置がぜんぜん決まらなかった。早々に、断念。

トラベラーズノートのある風景写真が撮れない場合の緊急対応として、
持ち物、ならびに身につけている物と一緒に、風景写真を撮ってみた。
寒さに追い込まれながらも、極めて雑にシャッターを切った……と、記憶している。

小田原の足元には北条氏。この日はトレッキングシューズ装備で、大正解。

14:20 真鶴駅。強風びゅーびゅー吹いてきて、リボンが大変よくなびいた。

ぜんぜん景色が開けない。

真鶴の人々のホスピタリティが身に染みた。郵便局員さんもタクシーの運転手さんもあたたかい。バス停代わりに、長いこと郵便局で休息をとっていた。

なんだかんだで無事に帰れた。終わり良ければすべて良し。



小田原と、真鶴。
次はぜひとも、よく晴れた日に行きたい。

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暗闇から学ぶこと

Posted on 28 12月 2017 by

ノートを書くのには,それなりの明かりが必要である.それは確かだ.

しかし,見えないことでわかることもある.そういうことを教わったことがある.

 

年の瀬の大掃除は欠かせないが,ミニマリストwannabeになってから,あまり片付けるところがなくなった.

それはうれしいことだが,元マキシマリストの私としては,いささか物足りない.恒例行事的だったからだ.

そういうわけで,ほったらかしていた押し入れに入っている一つの箱,いわばan untouchable boxに手を出すことにしたわけである.

そこには実にさまざまなpre-minimalな生活がそのままになっている.それは段ボール一個分でしかないが,段ボール1個分の空間にはそれはもうたくさんのものが入るのだ.

その中から,必要なものを救出し,いらないものを捨て,箱を一つつぶす.これが目的になる.

ほとんどが学部時代のノートで,見てみると勉強のものがほとんどだ.ビルマ語であるとか,ポルトガル語であるとか,言語学の基礎であるとか,そういうものが書かれている.熱心な学生だったようだ.

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泥団子崩し

Posted on 10 12月 2017 by

第二稿
歩いてると泥にまみれるので
旅に出るなら泥を落としていきたい
せっかくの旅日頃の泥なんて持ち込みたくないじゃん
ってか
泥ついてると歩きにくいし足跡つくし
汚したくないし汚されたくもないし
せっかく新しいリフィルはさんでくってのに
表紙は使い古しでいいのかな?
……それが俺なんじゃね? なんつってみたりできるのも
旅に吹かれてるからだしね



でも面倒だ日々の生ぬるめのシャワーじゃ
ねちょねちょすばっかでちっとも落ちね
ちょと褒められちゃてうれしからって磨きあげちゃたら
ピカピカのコチコチってえらそにふんぞりかえっていやがるし
ってか
こっちが正解かもね。なぁんて思ってる自分に柔道チョップ
こだわらないことにこだわってたフクちゃんはこだわりたいことにこだわれなくなって自問自答
かわいそうやなあなたはいつも考えすぎるばか感じろ!そしてけして目を逸らしてはいけません
泥塗れはゴメンだけど磨き上げたこの泥団子はいつもきれいとてもきれいだから棄てられなくて重い
ったって旅先にまでコロコロ転がらからしていく気にはならないナリねさしがねにさすがにさ

とかこまかく決めとかなくともいんじゃねの
場面場面でいちばんヤバそなとこに滑り込めフットワークさえありゃ軽みが尊みのやばみの宇宙
つ・ま:り|泥団子崩しなんて簡単ダンカンバカヤロコノヤr
なぜならば ♪そこに~私は~いません って(略)探してませんからぁぁぁっ!! ザンネ割愛
ってか
よるべなき世のせちがらさ責任もたねばならぬこと露に一つもありはせぬ
私は私として私が私でありかつ私でありつづけることを宣誓したうえに作らず福沢諭吉じゃねーかんな

旅ゆけばまた泥まみれしもつかれ

しもつかれとは北関東地方(主に栃木県方面。群馬県・茨城県方面なども)に分布する伝統の郷土料理で、初午の日に作り赤飯とともに稲荷神社に供える行事食。鮭の頭と野菜の切り屑など残り物を大根おろしと混ぜた料理である。地域によりしもつかり、しみつかり、しみつかれ、すみつかれ、すみつかりとも呼ぶ。 (wikipedia 「しもつかれ」より抜粋)

削ぎ落としナイアガラ 青い鳥小鳥何見て跳ねる 縹渺と生々流転転々と
戻るなら戻らぬための落とし文(ヌケガラ)(ドロのカタマリ)(排泄物)(世間的私)(ゴーレム)
再び出会ってしまったら杯を交わして近況報告「じゃ、また」ってもう金輪際交わらないってのに
棄ててきたんだから私が私を私になった私はすでにもう泥団子なんだから壊しto the next stage
ってか
重荷を下ろして赤んぼにむかって走れなんて黄飛鴻シリーズじゃないから殻空っぽだから泥の中



Q:泥団子のなかにあるものナァーンだ? A:泥
〈私といふ現象は〉二十二箇月の(あたくしという泥団子は よる年波の)
過去とかんずる方角から(置き去りにした抜殻の方角から)
紙と鑛質インクをつらね(紙とお気に入りのインクをつらね)   
(すべてわたくしと明滅し((すべて泥のネチョネチョし
 みんなが同時に感ずるもの)みんなが私だと信ずるもの))
ここまでたもちつゞけられた(かつてたもちつゞけられた)
かげとひかりのひとくさりづつ(かげとひかりのひとかたまりづつ)
そのとほりの心象スケッチです(そのとほりのぬかるみの記録です)
宮澤賢治 春と修羅・序より ※後段のカッコ内を除く

長くなったがみな泥だ
泥なんざ長くいじってちゃいけないよ あんまり長くすると しまいにゃお前
泥棒になるよ
おあしがよろめくようで(退場=旅立)

                                        (真景)

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モレスキンカイエに文字入れ

Posted on 14 11月 2017 by

 

旅にはノートだよね。
旅先で友達2人に会うことになり、打ち合わせ段階で、モレスキンのカイエジャーナルを1人1冊ずつ持つことになった。

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パーフェクトなDINERに行くということ

Posted on 20 7月 2017 by

行きたい,やりたいと夢見ていても,それを【思っているだけ】ではダメだ,具体的なしかし地道な目標をもって行動するべきだ,というようなことを森博嗣先生は新書『夢の叶え方を知っていますか?』(朝日新書)で述べている.

しかし,僕には,行きたいけれどしかしそれを【夢と呼ぶには,はばかられる行きたい場所】というのがある.

それは,アメリカのダイナーだ

「ダイナー」といっても,地名ではない.DINER,つまりまあ,日本で言う食堂です.

Photo by jesse williams on Unsplash

 

僕の中でのDINER(もちろん24時間営業)では,ちょっと太ったラテン系のおばさんが,ウェイトレスとして店を切り盛りしている.

そして,たいていの客を「ハニー」と呼んで,なんだか親しげなのだ.折を見て,コーヒーのお替りはどう?といって,煮えた熱いコーヒーを運んでくる.

大体,非番か夜勤明けの警官が一人,そこにはいて,周りを監視しながら,おすすめのハンバーガーみたいなものを食べている.チップスは大盛りだ.

パイもいくつかの種類があって,でもミスタードーナッツのように多すぎることはない.多くても4種類.

ガラス製のボウルをさかさまにしたようなショーケースに,ドーナッツ,パイなどの作り置きが入っている.どれもハイカロリーで砂糖がたくさんかかっていて,おいしい.

外観は70-80年代のギラギラした感じ.ネオンもついているが,修理するお金の余裕はない.外装はいろんなところに錆が浮いている.どこもなかなか厳しいのだ.

先月も一人,あまり働かない若いウェイトレスを首にした.

 

場所はどこでもいい.街中のDINERもいいし,周りに何もないようなところにポツンとあるDINERも魅力的だ.(どちらかといえば後者がいい.)

でも,そのDINERは上で述べたような完璧なDINERでなければならない.パイは9種類もあってはいけないし,ふとっちょのラテン系のウェイトレスが僕に注文を取る際には,僕がいかにアジア人であっても「ご注文はなににする,ハニー」と聞いてくれないといけない.ウエイトレスが白人のぴちぴちのお姉さんはいけない(もちろん白人のぴちぴちの女の子は好きだけれど).

まあ,そういう意味では僕はすごくレイシストなのだ.

 

いったい何で行きたいのかって?それはいい質問だ.僕もよく考えるけれど,一つはアメリカ·テレビシリーズの見すぎかもしれない.

僕は割と刑事系のドラマに詳しいと自分では思っているけれど,そういうドラマの中では,幾度となくDINERが出ている.Motelもよく出るが,DINERのほうが魅力的に思える.(食べ物もあるし.)

そこに現れるDINERは,みなよく似ている.その寄せ集めが,僕の完璧なダイナーなのだ.

 

そういうわけで,僕はDINERにあこがれている.行きたい,とも思っている.

タイムズスクエアにも,自由の女神にも,エンパイアステートビルにも,グランドキャニオンにも,ホワイトハウスにも(ホワイトハウス!)特に興味がない.

DINERだけに行く,という旅.

少し抵抗を覚える.

 

「やあ,君はどこから来たんだい.」

「日本です.」

「へぇ.仕事かなにかかい?」

「いえ,アメリカのDINERにどうしても来たくて.ずっとそうだったんです.」

「変だな,日本にこういう場所はないのかい?」

「少なくとも,僕の家の周りにはないみたいで.」

「へえ.じゃああんたはDINERで飯を食うためだけにわざわざアメリカに来たってのかい?リッチなんだな.」

「そういうわけじゃないんです.でも,ちょっとクレイジーですよね.」

「ちょっとどころか,だいぶクレイジーだぜ.

なんて隣に座った人に話しかけられることがあるだろうか.

 

僕は行きたいと【思っている】.行こうと思えばきっといける.でも,それだけでは旅に見合わないのではないか,とついつい思ってしまっている.

いつか行ければいいな,みたいに.ふらっと,何かのついでに行ければそれがいい.

これは僕の夢といえるだろうか.僕はそのために,どんなことができるんだろう?

 

そして,なによりも,もし仮にDINERに行ったら,僕はそのあと,いったいどうすればいいんだろう?

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春を見送った毛糸のジッパーケース(④販売日時のお知らせ)

Posted on 09 7月 2017 by

③で予告していました毛糸のジッパーケース、販売日時のお知らせです。
予定通り、2017年7月15日、午前11時からです。
よろしくお願いいたします。

予告通り、オリーブエディションとのセッティング風景です。
うん、よい。

チャームも付けました。

キューブ型スワロフスキービーズのペリドット。
さわやかな黄緑色です。

拡大写真。
毛糸の風合いとかもわかりやすいかな。

各サイズ、重さはこんな感じです。

今回は、オリーブエディションに合わせて作りましたので、
レギュラーサイズのみ、2色、1点ずつの出品です。
アイボリー(コースターはおまけです)

ブラウン

アイボリーもブラウンも、コースターに使用してる黄色の生地が内布です。

今回も保存袋を用意しました。

前回の③の記事で「お楽しみに」なんつってたハトメパンチは、ここで使用しました。
ミドリが出していた留め紐シールが、もう公式で売ってないようなので、
フエルトで作りました。

この記事のためにオリーブエディションをお借りして、
たくさん写真撮らせてもらいましたので、よかったらごらんください。チサさんありがと!
ロケ地 大阪 中崎町 Giving Tree Cafe



ペラっとした左側(逆さにしてジッパーケース左側でもオケ)は、
ピンバッヂやブローチ、クリップの収納場所に。
ジッパーケースの方には大事なペン、万年筆などの収納に。
ふかふかしてるからクッション機能もあって最適よ。

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春を見送った毛糸のジッパーケース(③販売予定と改善点と工具自慢)

Posted on 05 7月 2017 by

前回、7月の初旬に販売できればいいなーと言ってました。
予定は未定、とはよく言ったものです。すこし延期させてください。

今のところ販売開始は、2017年7月15日(土)、午前11時からの予定です。
販売一週間前にもう一度、きちんと告知しますので、しばらくお待ちくださいね。
オリーブエディションに合わせた写真も、その時に披露します。

現在、上の写真の通り、毛糸のジッパーケース本体とおまけのコースターが仕上がりました。
あ、これ、お譲りしてもいいかなーと思えるのは、できあがってくるわりと直前です。
もちろん最初の工程から、商品ということを念頭に製作はいたしますが、
やっぱりイマイチだなーなんて感じるものに、お金をいただくわけにいきません。
どんなに手間がかかっていようとも。

なにが言いたかったっけ。
そう。作っていてわくわくできて、できあがりが満足できるもののみ、出品していまして、
今回わくわくした工程はですね、やっぱりできあがりの直前、この内布を中に装着したときです。
か、かわいい。


まつり縫いで内側を縫いとめる前の写真です。
まつり縫いがこれまた私は大好きで、ずっとまつり縫いし続けたいと願うほど、
うっとりしながらまつり縫いってます。ぬいこのぬいはボンヌイのぬいです。

でもね、この内布を好きすぎて、ファスナーにつけるチャームがまだ決まらないのです。
トラベラーズノートのオリーブエディション用に作ったから、
オリーブ色のスワロフスキービーズを合わせてみたのですがイマイチで。
うーん。やはりオリーブエディションに実際合わせてみないとピンとこないのかも。
頭の中だけで組み合わせを考えるのは難しいですね。
だからやはりね、気になったチャームとかビーズとか布とか毛糸とかはね、
目的がなくてもその場で捕獲しとかないとね、といつもの買物の正当性をここで主張。

あ、あと、過去作のものから改善したところがあるんだった。
言うの忘れてた。

この写真の上部中央あたりをご覧ください。
切りこみの幅を小さくしてみました。
前回までの毛糸のジッパーケースは、トラベラーズリフィルのクラフトファイルを参考に、
ゴムがくる中央の切りこみ幅を1センチメートルほど開けていたのですが、
購入いただいた方から、使っててずれてくる、という貴重なご意見をいただきまして、
幅を狭めてみた次第です。
トラベラーズノートカバーの特性上、ずれない、てことはないだろうけれど、
ずれ幅が小さくなればいいなあと思っています。
他にも、こうすればいいのに、みたいなご意見お持ちの方は、お気軽におっしゃってください。うれしいです。
できる限り改善していきたいと考えています。

最後に、毛糸のジッパーケースのために手に入れた工具を自慢して終わります。

ハトメパンチです。
ずっしりしていてかっこよく、コピー用紙30枚程度の穴も開けられて、
かしゅっとカシメるときの手ごたえがたまらないです。工具っていいよね。
これはジッパーケース自体に使うわけではありませんが、なにに使うか、次の投稿をお楽しみに。

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日常生活に疲れたら参加してみよう。高野山金剛峯寺「結縁灌頂」。

Posted on 21 6月 2017 by

皆様におかれましてはあわただしい日々をお送りの方が多いのではと勝手にお察しします。
今回は、そんな現実から一時退避しリフレッシュするのにぴったりの非日常感たっぷりの旅先とイベントをご紹介します。

それは、高野山金剛峯寺で毎年2回開催される、仏教の儀式「結縁灌頂」です。
高野山を開創した弘法大師空海が、約1200年前唐から日本に導入した儀式で、今では宗派や国籍等一切関係なく誰でも参加できる儀式です。

この儀式は仏様の世界を表す曼荼羅(まんだら)に向かって華を投ずることにより、仏様(密教の尊い教え)と縁を結ばせて(これが《結縁》の意味)いただき、阿闍梨様から大日如来の智慧の水を頭の頂より注いで(これが《潅頂》のこと)いただくことによって皆さんの心の中に本来そなわっていらっしゃる仏の心と智慧を導き開く儀式です。…この尊い機縁に触れていただきまして、心豊かな生活を送られますことをお祈りいたします。

引用元: http://www.koyasan.or.jp/kongobuji/event.html

とのことです。

では、いったいどんな非日常な世界が広がっているのか、ゴールデンウィークに参加してまいりましたのでご紹介します!

うっかり受付開始時間に遅刻するとえらいことになる

儀式に参加するには受付が必要です。開催中毎朝8時から受付が始まります。
前泊して8時ちょっと過ぎに受付に向かったところ…

まず整理券システムになってるのが驚きなんですが、さらに驚いたのは、この時点で「入壇時間は12:30です。」とさらっと言われたこと。
え?4時間後ですか???ディ○ニーランドの超人気アトラクションか何かですか?
そんなわけで、ご参加の際は受け付け開始時刻前に受付会場(壇上伽藍の根本大塔)に到着するように出発することをお勧めします。

お坊さんのイベント運営スキルが想像以上

結縁灌頂の会場は、受付会場からほど近い金堂。受付を終わらせて会場の周りを観察すると、今までに見たことがないくらいたくさんのお坊さんが縦横無尽に駆けずり回っています。イヤホン型のトランシーバーをつけ、「○班終わりました。×班入れてください。」みたいな感じで常に連絡を取り合っています。イベント会社の人さながらです。
ちょっとシュールな光景ですが、お坊さんの表情はすごく必死で真剣で、でもわからないことがあって聞くとすごく丁寧にニコニコ教えてくれます。
なんかもうイベント会社の人顔負けのプロ集団でした。お坊さんすごい。

すべては暗闇の中で進む

時間になると金堂に通されます。中はろうそくの炎と転ばないように足元を照らすための最低限の明かりのみで、ほぼ暗闇です。
そんな中お坊さんの指示通りに作法をこなしていくわけですが、一番不思議な感覚になったのが、目隠しをされてひたすらご真言を唱えながら、お坊さんに手を引いてもらって曼荼羅の前まで歩いていく瞬間。何度ゲシュタルト崩壊したか。ご真言もどんな意味の言葉なのかわからずひたすら唱えていたのですが、何も見えない状態でひたっすら同じ言葉を何度も何度も唱えていると…不思議と無心になるというか謙虚になるというか。そんな感覚に陥りました。
儀式が終わるまでは大体1時間。すべて終わって外に出た瞬間の、太陽光のすがすがしさよ!

儀式で使った目隠しの和紙と曼荼羅に投げた華は、記念にもらえる。もちろん南国カンガルーノートにお納めさせていただきました。合掌。

この、暗闇から外に出るという一連の流れは、一度お母さんのお腹の中に戻り、もう一度生まれ変わるという意味があるそうです。うん、なんかリフレッシュできたかもしれない。

なんか、文章だけだと伝わらないんですが(儀式の最中は写真撮影も当然だめですし)、21世紀にいながら1200年前にタイムスリップしたような感覚を味わえます。

さて、この結縁灌頂ですが…

にににに2000人超え!?お坊さん2000人以上の客をさばいたとな!

そんなわけで、歴史好きさん、仏教好きさん、旅好きさん、いや、日常生活から少し離れてリフレッシュしたい人に、このイベントへの参加をお勧めしたい!

気になった方は、高野山金剛峯寺の公式サイトで日程などチェックしてみてくださいませ。
http://www.koyasan.or.jp/kongobuji/event.html

それでは~。

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春を見送った編みジッパーケース(②もう夏ね)

Posted on 18 6月 2017 by

前回、編みかけの写真をアップし、これから作っていくぜい!
と投稿したのが2月27日ですって。
他人事のように言ってますが、あれから年度末に突入し、
派遣社員ながらも多忙でヘトヘトになってしまい、平日は製作できなくてね…
て完全に言い訳ですねすみません。
現在、ここまでできましたので、中間報告させてください。
編み地は編めまして、アイロンかけてまっすぐにしたところです。

左の黄色い布が内布、下に敷いてるトラベラーズはキャメルです。
編み地は、焦げ茶色とアイボリー色です。上に写っている黄色いジッパーがつきます。

製作してる時は、左上のように、iPad miniでホラーゲーム実況を流しながらが多いです。
ギャーとかワーとか聞こえてくるのをチラチラ見ながら進めてると眠くならないし、
為になるものでもないので、製作に集中できるのです。
画面は、最近流行ってるらしい「13日の金曜日」テーマのオンラインゲームの様子。
自分ではとてもプレイできないけどおもしろいよ。

オリーブエディションは持っていないので、これができあがったら、
オリーブ持ってるお友達にお願いして、写真撮る予定です。
たぶんすてきな品に(自分で言うよ)なると思います。
ジッパーにつけるチャームをどうしようか考えるのが今の楽しみ。
内布が黄色地に赤い花と緑の葉っぱ・蔦だからーふふふふふふふふ

考えながら、チャームを探しながら、次は組み立てて縫ってゆく作業+おまけ・保存袋作りに入ります。
その後、販売になるからえーと7月の初旬くらいになるかな。それ目標。

今回は、パスポートサイズは作っていません。
オリーブエディションに合わせて作ったのでね。
でもご覧の通り、キャメルにも合うはず。
もちろんブラウンやブラック、ブルーにも。

あとさ、「編みジッパーケース」て呼ぶのを「毛糸のジッパーケース」に変えたいので変えますね。
次回からね。どうでもいいね。でも私にとっては大事なことなので、一応報告しますね。
毛糸のパンツみたいでかわいいし、
知らない方が名前を聞いただけで「毛糸でできたジッパーケースなんだろうな」と想像しやすいかなって。

では、また。ふふふふふ

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旅行の記録

Posted on 11 6月 2017 by

旅行の時はenchantMOONという端末を持っていく。

写真が撮れて、適当にレイアウトできて、手書きができる。

背景色やペンの色、ペンの太さなんかも変えられるので、頑張ればフルカラーで絵を描いたりもできるはず。

走り書きが気持ちがいい。可読性は犠牲にしてでも……

妻は「部屋」「眺望」「温泉」を重視する。むろん異存はない。

常の雑事は置いてきた。旅先では未来の話しかしない。

両日とも晴れ予報だと思っていたが。富士山と熱海周辺のみ雨。私たちの旅行はとにかく雨が多い。

のんびりとすごした一泊二日。こんな旅行の記録ばかりがつまったenchantMOON。

 

 

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春を待つ編みジッパーケース(①編みかけ)

Posted on 27 2月 2017 by

暦の上では春ですが、まだ寒い日も多く、暖かい日差しが恋しくなる今日この頃です。
冬が好きです。暑いより寒い方が大好きです。
ですが、ちょっと薄手のコートにした日の帰り、日が落ちるのをいいことにまだまだ元気な冷たい北風が容赦なく吹き付けてくる時、ありますね。
そんなとき、もういいでしょ許してくださいざぶい(寒い)よー!なんて心で叫んだりもするものです。
春が待ち遠しい。ぽかぽか、とか、ぬくぬく、という表現がぴったりの日差しに焦がれていたそんな頃のことです。

トラベラーズノート好きの方には周知のことですが、
トラベラーズカンパニーから2017年の限定色、オリーブエディションが発表されました。
みどり!トラベラーズノートの緑色!なんてすてきな色だろうか。
さすがトラベラーズさん。と画面の写真を食い入るように見ていましたら、むくむくと湧き上がってきました創作意欲。
そう、これに合う編みジッパーケースを作りたい。
緑といっても少し暗いところで見るとブラウンに近いカーキ色。
ここに挟むには…黄色。黄色のジッパーがあったらいいな。
でも全体が黄色って、春のあいだや自分が元気なときはいいけれど、
見るのも疲れてしまうことがある難しい色だよね。
じゃあジッパーと内布を黄色にして外見の毛糸は地味目にしよう。
豊かな森をイメージしたオリーブエディション、とのことなのでセットしたときの調和を大事にしよう。
と構想すること1週間。

”春を待つ編みジッパーケース”の材料を揃えました。

上は焦げ茶色の毛糸、下は生成り色の毛糸です。
下に敷いている布が内布になる予定です。
まだ編みはじめの、作りかけです。
編み地もアイロンをかけてないのでクルンクルンしています。
でも、オリーブエディションの発売まで約一ヶ月。
この新色トラベラーズを購入するしないにかかわらず、発売までの期間を楽しめたらと、
それに合わせた製作過程を報告することにしました。

春を待つ、少し不安で、でもうきうきするのも本当な、ざわついたきもち。
こういう、複雑なきもちを編み込んでできあがるもの。
また、初代を購入された方から貴重なご意見をいただき、その改善点なども含め、
お見せできたらいいかなと思っています。

うまくできあがれば、またここのノートブッカーズマーケットでお譲りしますが、
まだ決定はしていません。
ただ、今は編みたくて編みたくて。

また製作過程が進んだら報告しますね。

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編みジッパーケース再販のお知らせ等

Posted on 23 1月 2017 by

昨年3月、製作過程をさらけ出したにもかかわらず、
好評いただきました「編みジッパーケース」(トラベラーズノートカバー用)を
こちらのマーケットで再度販売いたします。

2017年1月28日(土曜日)、午前11時より販売開始です。

前回、半日くらいで売り切れてしまって(ありがとうございます!)、
楽しみにしてくださっていた方におきましては、本当に申し訳ございませんでした。
すぐに次を作り出してはいたのですが、なにぶん平日はフルに働いており、
休日くらいしか製作できなくて、10ヶ月もおまたせしてしまいました。
が、ようやく披露できます。うれしい。やったー。

「待ってるよと言ってくださった方々の声や笑顔に支えられ」とかね、
いろんなところでよく聞くでしょ。
あれね、「どうせテンプレで言ってんでしょ」、とかね思ってたんです。違うのですね。
本当の本当に、
「待ってるよと言ってくださった方々の声や笑顔に支えられ」てできるものなのですね。
(心から)ありがとうございます。
特に、最近のせらさんの『編みジッパーケース』の記事が好き過ぎるという記事〜6年目 !!!
ただただ目の前のことをこなしていっていたら、ぱあっと広くて明るいところに出て、
すてきな人たちに出会えたような、そんなきもちです。
かけよってハグしたい。ありがとうございます。以外になんも言えない。じーん。

前回は2サイズ3色の6点でしたが、
今回は2サイズ6色の12点です。ばいの量!
編み地の色は、手前左から、ホワイト、ハニー(黄色)、ピンク、ブルー、グレー、ベージュ。
ジッパーの色が、同じく左から、濃紺、黒、白、クリーム、赤、カーキです。

2サイズとは、パスポートサイズとレギュラーサイズ(写真の色はベージュです)

チャームもスライダーにつけました。
前回同様、内布の柄の色からひとつ取り出した色のスワロフスキービーズ、または淡水パールです。
ハニー(黄色)だけはハニーエディションなので、蜜蜂モチーフです。詳しく知りたい方はリンク先をご覧ください。

内布もちらり。
上ベージュ 下グレー

上ブルー 下ハニー(黄色)

上ホワイト 下ピンク

ピンクの内布が暗くてよく見えませんが(すみません)、濃い紫色で、奥に天使がいます。

正直に言いますが、この組み合わせを選んでる時が、ものすごく楽しかったです。
毛糸と布とジッパー売り場を何往復したことか。
毛糸に布とジッパーを合わせてみて、バチーンと合ったときの快感。
その快感は製作中もずーっと続いていて、わくわくしながら毛糸を編んで、布を縫い合わせていました。
ものをつくるということは、よいですね。

尚、前回と同じ編み地のグレーとベージュとブルーですが、内布は変えています。
でも雰囲気はあまり変わっていないので、ちょっと新鮮でいいかなと思って。

あとね、前回ご購入いただいた方のすてきな使用例がありますので、紹介させてください。
ブルーのレギュラーサイズをご使用の方。

「丈夫だしあったかいし」とうれしいご感想をいただきました。
また、万年筆を入れても編み地がクッションになりちょうど良いとも。

ベージュのパスポートサイズをご使用の方。

手持ちのグリーンの小物などとおしゃれにセッティングされていて、
これまた感動、感涙いたしました。
ご使用の様子などを聞かせていただけるのは作家にとって本当にありがたいことです。
いいこともわるいことも。
次の製作に生かすためにも、これからはこちらから尋ねる勇気を持とうと思いました。
お二人の方には写真掲載許可をいただき、ありがとうございました。

書き忘れましたが、編みジッパーケースには、今回もおまけを付けます。
自信作!とだけ言っておきます。まだ仕上げていないので急ぎます。
では、販売までもう少しお待ちください。

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旅先のToday’s TRAVELER’S notebook/2016冬・台湾進出編

Posted on 16 12月 2016 by

ちょっくら、旅してきました。

文具好き・トラベラーズノート好きが高じて
遂に遂に、台湾の手帳イベントにお呼ばれする事態に!!!
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「金石堂手帳大展-手寫年代,筆尖的思念-」
金石堂書店さんで開催された手帳100冊総選挙イベントに、日本から参加。
メーカーさんやら店主さんやらいるなかで、ワタクシNotebooker代表(自称)で行ってまいりました!

短い時間だったけど、台湾のNotebookerさんとお互いのトラベラーズノートを見せ合って
英語とジェスチャーとNotebookerの念を駆使してわいわい話せたのが本当に楽しかった。
大阪城スタンプを捺したページを見せたら「私も大阪城行ったわ」って教えてくれたり、
台湾のトラベラーズノートイベント限定スタンプ(のはず)を見せてくれたり。

台湾Notebookersさんのノートに大いに刺激を受けたので、現地のノート本を2冊ほど購入した。
情報が詰まっていてもレイアウトがすっきりしているところが、台湾センスなのかな。
日本のNotebookerさんのとは何かちがうなとは、思う。何かがまだ言語化できていないけれど。

台湾の文具スポットもいくつか行ってきた。
個人的に好きだったのは、次の3店。

VVG Thinking
世界中のアンティーク雑貨や書籍を船旅で集めてきたかのような内装。
普通の単語で括るのは難しい、台湾ならではのミックスセンスが冴えたお店だと思った。
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店内ベストアングルは、2階の店舗から1階のカフェスペースを見下ろしたところ。
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禮拜文房具(Tools to Liveby)
この旅で一番、文具みやげを購入した場所。トラベラーズノートもずらっと置いてある。
旅用途でトラベラーズノートを使っている人は大抵、禮拜文房具さん好きなんじゃないかな。
店内入口近くに5種類くらいスタンプがあったので、当然のようにトラベラーズノートに捺しといた。
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旅人書房Zeelandia Travel & Books
旅に関する書籍やZINE、ポストカードが小さなスペースに品よく並ぶお店。
レジ横には、世界中から届いたと思われるポストカードが暖簾のようにずら〜っと垂れ下がっていた。
私が現地の人だったら、毎月通いそうだな。旅好き・地図好き・散歩好きさんは行ってみてほしい。
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「東方芸術の殿堂」とも呼ばれる三峡祖師廟をバックにトラベラーズノート。
この旅で最も、台湾らしいトラベラーズノートを撮れた場所だと思う。
もともと17世紀に作られたものの、2度の損壊を乗り越えて、1947年から修復兼再建中とのこと。
……えぇ、修復兼再建中。まだ完成していないそうで。。。
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古めかしい建物に妙に魅かれながら、台湾の街を歩いていた。
1つの建物に窓がぎゅっと詰まっていたり、柵で建物の個性をさらに加えていたり。
現地の方にとっては、取るに足らない普通の風景なのかな。なぜだか印象に残っている。
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旅の〆は台湾ビール!
すっきり飲みやすくて、歩き回った身体に染みわたりますな。
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【おまけ:台湾ビビッド写真選】
ポップアートトリミング三峡祖師廟

九份撮ったら時空が歪んだ。

台湾鉄旅もおもしろそうね。いつの日か。

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少し遠回りすること

Posted on 03 12月 2016 by

少し遠回りすること

 空港の待合室で搭乗を待っていると「本日はご搭乗いただきまして誠にありがとうございます。搭乗に際し優先搭乗のお知らせとなります。〜プラチナメンバー、ゴールドメンバー、および〜アライアンスエリートクラスのお客様〜」というような告知と共に、仕立の良いスーツを纏い搭乗ゲートに向かう乗客のを目にすることになる。

私は年に数度、実家に帰省する際に格安航空会社を利用する程度で、優先搭乗とは無縁の生活をしている。今回は私のように年に数度の飛行機利用しかなく上級会員とは無縁、ただ普段は飛行機に乗らずに航空会社のポイントを細々と貯め、時々「目的地まで少し遠回りする方法」について、旅好きの皆様に共有したいと思う。残念ながら今回も文具の話題ではない。また、皆様の中にはリモワのジュラルミンケースに上級会員タグを付け、空港を颯爽と歩く人たちも少なからずいるであろう。残念ながら今回の記事はそのようなジェットセッターも対象としていない。

ポイントの仕組み

 最初は仕組みの紹介になるので、興味のない人は読み飛ばしてもらっても構わない。ここで伝えたいのは「私の場合、ポイントで一年に一回国内往復券が手に入る」という点だけだ。またクレジットカードの紹介がしたいわけではないので、リンクも貼らない。興味のある人は自身で調べてみることをお勧めする。私の場合、少し年会費はするけれど、

United MileagePlusセゾンカード AMEX (1,500円/年) に、
マイルアップメンバーズ (5,000円/年) というオプションをつけ利用している。

この組合せで利用すると、1,000円で15ポイントが貯まることになる。(このポイントのことを航空会社は「マイル」と呼んでいる。以下、マイルと表記したい。) 私は普段このカードで各種公共料金、携帯料金、通勤定期、それから日用品雑貨購入やコンビニでの簡単な支払にも利用しているので、月の支払いは5〜6万円位になる。これで月平均で700〜800マイル貯まる。更新月に500マイル貰えるので、年間にすると大凡10,000マイル貯まり、ANAの国内線往復と交換することができる。(UnitedはANAと提携しているため貯めたマイルとANAで利用することが出来るのだ。)

ここで「何故、United航空のマイルを貯め、そのマイルをANAの航空券と交換するような面倒なことをしているのか。」という点が気になるであろう。私がUnited航空でマイルを貯める理由は二つある。一つは飛行機に乗らずともマイルが貯まりやすい点、もう一つは今回の主題である「少し遠回りすること」その頭のおかしい素晴らしい航路設定にある。

頭のおかしい 素晴らしい航路設定

 例えば札幌から東京に帰る際、国内航空会社ではあまりお目にかかることのない頭のおかしい素晴らしい航路を紹介してくれる。以下の航路は、ここ数年で利用した実際の航路である。

札幌 (CTS) > 稚内 (WKJ) > 羽田 (HND)
札幌 (CTS) > 大阪 (ITM) バスで移動 神戸 (NMB) > 羽田 (HND)
札幌 (CTS) > 沖縄 (OKA) 一泊 > 羽田 (HND)
(それぞれ5000マイル利用)

小さな島国に住む我々には意味がわからない航路である。何故、札幌から東京へ帰るために沖縄を経由するのだろうか。私にもわからない。星条旗靡く国の人々は時々このような「合理性に従順に従う」理論を展開する。そう「空席が目立つ路線を乗り継いでもらえれば、客は目的地に到着するし、我々は潤うじゃないか、これはウィンウィンだろうHAHAHA!」というような理論だ。こういう理論の大概はうんざりするものだけれども、このケースに限っては歓迎している。遠回り大歓迎である。私はこれらの航路を利用し、稚内経由の際は宗谷岬までレンタカーを飛ばし観光し、大阪では知人と待ち合わせ神戸駅のガード下で飲んだくれ、沖縄は公設市場でソーキそばを食べ、翌日の便で帰って来た。

札幌 (CTS) > 稚内 (WKJ) > 羽田 (HND) の場合、

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左: 札幌から稚内まではプロペラ機だった。
右: 宗谷岬ウィンドファーム内、レンタカーで入ることが出来る。遠くには宗谷岬が見える。

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右: 稚内空港で見つけたサハリンビール。地元の業者がロシアから輸入しているとのこと。
左: 夕方の便で稚内から東京に戻る。空の色がくすんで見える。

想定されるシナリオ 〜広島在住の場合〜

 例えば広島に住んでいるとしよう。一月中旬に東京に遊びに行く予定がある。ただ、北海道にいる知人ともデートもしたい。悩ましいところである。そんな時、この航空会社は素晴らしい航路を紹介してくれたりする。

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NH4815: Hiroshima (HIJ) 8:50 – Sapporo (CTS) 10:40
11時間5分 乗り継ぎ
NH 998: Sapporo (NH988) 21:45 – Haneda (HND) 23:25

これで5,000マイルである。この11時間は勿論空港から外出しても構わない。半日あれば、札幌駅地下で寿司を食べ、イサム・ノグチ設計のモエレ沼公園を見て、東京に向かう飛行機に乗る前に余市とサッポロクラシックを飲む時間は十分にある。味噌ラーメンを追加してもいい。羽田に着いた後は、羽田に隣接するカプセルホテルにでも泊まれば良い。

これはどうだろうか。

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NH1861: Hiroshima (HIJ) 11:45 – Okinawa (OKA) 13:40
7時間10分 乗り継ぎ
NH478: Okinawa (OKA) 20:50 – Tokyo (HND) 23:00

残念、知人は丁度その日予定がある。仕方ないので昼過ぎに沖縄に向かい、国際通りを観光、公設市場でソーキそばを食べ、泡盛とオリオンビールを飲んだ後に東京に向かう。これでも5,000マイルである。こうした良質なチケットを探すポイントは、提示された航路を所要時間の長い順に並べ替えることだ。予期しない素晴らしいチケットに巡り会えるだろう。航空会社にある特典航空券のページを眺めながら、次はどんな素晴らしい航路に乗ろうかと考えるのは楽しい。もちろん貴方がごく一般的な傾向性のある性癖の持ち主であれば、最短距離、つまり広島から東京への直行便の紹介もある。ただその場合は格安航空会社を利用しても良いのではと思う。マイルを使ったこの遊び醍醐味は意味のない遠回りにある。

少し遠回りすること

 普段の生活で冒険をすることは少しハードルが高い。年齢を重ねるごとに片道切符で旅をすることも難しくなる。帰りの電車に揺られ旅の思い出よりも浸るよりも、翌早朝の会議が気になる人もいるだろう。誰もがすぐに焚き火を出来るわけではない。ただどうであろう。本来の予定にマイルの「少し遠回り」を入れ旅すると、思いがけない体験が出来るかもしれない。

* 記事中の金額、マイル交換レートはすべて現時点での値となります。これらの金額、マイル交換レートは予告なく変更される可能性があります。

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再び、ブログはじめました。【ノートブックがない日々なんて】

Posted on 09 10月 2016 by

2016年9月23日、ブログ始めました。
(Notebookers.jpでの告知を今の今までなぜ忘れてたんだ……汗)

ノートブックがない日々なんて
http://saorinote.com/

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Notebookers.jpで記事を執筆して4年半が経ったところで、「ノートブックについて書くのが好きだなぁ」と心底思うようになりました。ココでノートブックについて書き続けるのも悪くないけれど、書きたいことを追究するにはそろそろ個人の場所をつくろうかなと考えて、決めました。

むかし、個人でブログ「文房具女子の彩り日和」を運営していました。その当時書いていたことと今書くことは変わってくると思います。変わってないほうがおかしいか。

文房具も好きだけれど、その中でもノートブックは断然好き。1冊だけでなく、トラベラーズノートもモレスキンもEDiTもあれもそれもこれも好き。ノートブックそのものだけでなく、そこに書いていることも好き。今はうまく言い表せないのですが、ノートブックを起点にして物事がよりおもしろくなるような記事を書いていきたいと思っております。おやつ時間のお供にちょうどよい塩梅で、みなさまにも楽しんでいただければ。

月1コラム「ノートブックがない旅なんて」は、タイトルをどうしましょうかねぇ。気に入っているけれど、ブログ名と被り気味なので変えようと思っています。

新しいブログ「ノートブックがない日々なんて」、どうぞよろしくお願いします。
Notebookers.jpでも、引き続きよろしくお願いします。

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旅と日記、未来と過去。

Posted on 25 8月 2016 by

オスロ写真

私のライフワークのひとつ、旅日記をつくること。

旅行の前に、その街の地図を貼る。
「その旅でやりたいこと」を書く。

旅行の最中は、その日のログをスケッチと文章で記録していく。

旅が終われば、入手したチケットやパンフレットなどをスクラップする。
撮影した写真を選別し、お気に入りをコラージュにして印刷、モレスキンに貼る。

最後の楽しみとしてゆっくりやるのは、気に入ったシーンを時間をかけてスケッチすること。

オスロ旅日記サムネイル。モレスキンのプレーン(ラージサイズ)をオスロ旅日記のキャンバスに。

オスロ旅日記サムネイル。モレスキンのプレーン(ラージサイズ)をオスロ旅日記のキャンバスに。

旅日記の舞台はモレスキンです。フィンランド、デンマーク、スウェーデン、それぞれモレスキン1冊ずつたっぷり描きました。旅日記のペンはフリクションにしています。旅行中はゆっくり描けないので、修正できるのがありがたい。モレスキンのハードカバーは耐久性があるので、数年前の旅日記でも大丈夫なようです。

昨年のスウェーデン・フィンランドの思い出は、ヴォヤジュール(旅行専用として販売されているモレスキン)を使いました。
モレスキン活用例(旅行記01)「Voyageur(ヴォヤジュール)編」スタート(ハヤテノコウジのブログに飛びます)

オスロ旅日記

オスロ旅日記のワンシーン。グルーネルロッカという素敵なエリアを散策したときの思い出を、フリクション0.5ブルーブラックで記す。

旅日記が1冊出来上がること。

これは次の旅への道しるべになる。

自分の旅するアクションがレベルアップしていく。

この旅日記を見ただれかを、その土地へと誘う好奇心の窓になる。

自分の「好き」を表現したプロフィールになり、

同じ「好き」を持つ人たちと出会う搭乗ゲートになる。

過去の記録ではあるけれど、それは未来へとつながっていくループ。

この螺旋の成長が楽しくて、旅日記を作っている。

最後に、私の好きな言葉を送ります。

「旅を思い出すことは、人生を2度楽しむこと。フェリックス・メンデルスゾーン」

さて、そろそろ次の旅の準備をしよう。

(写真・文・絵:ハヤテノコウジ)

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【ノートブックがない旅なんてVol.53】トラベラーズノートと旅する文具 2016夏版

Posted on 20 8月 2016 by

トラベラーズノートと一緒に使う文具に、何を選ぶか。
血迷っておどうぐばこレベルで大量に持って行ってた時期を経て、ようやく「コンパクトで、使いやすくて、旅の記録が楽しくなる文具」を基準に絞り込まれてきました。

2016年夏現在、レギュラー旅文具の座についている5つはこちら。
装飾点(トラベラーズノートの見栄えを良くする)、機能点(トラベラーズノートが使いやすくなる)、応用点(複数の場面・用途で使える)の3基準評価付きで紹介します。

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ユニボールシグノ 極細 0.38mm
(ブルーブラック、ブラウンブラック、グリーンブラック、レッドブラック)

装飾点:★★★★  機能点:★★★  応用点:★★★

渋色好みの私には嬉しい4種のインク色、かつカリッとなめらかな書き心地が好みで、5,6年くらい旅筆記具レギュラーとなっています。違う筆記具を使ってみても、道中で書き慣れたシグノが懐かしくなって、結局シグノに帰ってきてしまうんですよね。

全4色まとめて持って行く場合もあれば、旅のテーマや行き先のイメージにあう色に絞る場合もあり。山に行くときはグリーンブラック、とか。私の傷まみれブラウン革トラベラーズノート&リフィルの色味とシグノ渋色4色の相性が、なかなか良いんだなこれが。

手でまっすぐ切れる両面テープ 10mm幅
装飾点:★★★  機能点:★★★★  応用点:★★★

厚めの紙でできたショップカードをトラベラーズノートに貼るのに普通のスティックのりを使うと、後からはがれてしまうことも。貼れそうで貼れない地味なイライラを解消してくれたのは、しっかり貼りつく両面テープでした。

手でまっすぐ切れる両面テープは、もう名前のとおり。まっすぐ切れるので、カードやパンフレットなど長方形紙モノの頂点近くまでしっかり貼れます。わがままを言うと、旅文具として携帯しやすいように、「手でまっすぐ切れる両面テープ(シートタイプ)」ができるとさらにありがたいのですが……。

KITTA(プレーン)
装飾点:★★★★★  機能点:★★★★  応用点:★★★★

4種類のマステをカードサイズにまとめて持ち歩けるなんて!旅先でコンパクトに持っていけるよう、不要なカードに使いたいマステをぐるぐる巻きにしていた地味時間とはこれでオサラバです。旅マステの準備簡素化&持ち運びコンパクト化が実現しました。まだ8月だけど、2016年最優秀新人旅文具賞はKITTAプレーンに決定でいいでしょう!決定です!!

ナツタビ2016に持っていったプレーンには、よく見ると水彩画のような濃淡があるんですよね。なんともニクイ。
テープサイズ15mm×50mmは、旅ノートとも好相性でした。カードを貼るのにちょうどよいのはもちろん、ノートの1ページを挟み込むように貼ればインデックスにしたり、写真の背景枠代わりにしたり、様々な用途で使えます。
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MD付せん紙(A7無罫)
装飾点:★★★  機能点:★★★★  応用点:★★★★★

様々な紙モノを貼付けて凸凹になったノートには、スタンプを捺しにくい……。ずっと悩んでいたこの問題を遂に解決してくれたのが、MD付せん紙でした。

当然ながら、紙が平らな状態でスタンプを捺せます。捺したあとの付せん紙はノートの空いているページに避けておいて、あとから好きな配置で旅ノートに貼ればOK。スタンプを直接ノートに捺さず、別の紙に捺すようにしたことで、格段にノート編集をしやすくなりました。

このページ右ページ下の風景印は、MD付せん紙に捺したスタンプを切り取ってはりつけたもの。
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A7無罫は、風景印を捺すのに最適。ポケットにも入れておけるサイズなので、すぐに取り出して書けるメモ帳がわりにも使ってました。バッグに入ったトラベラーズノートより、ポケットに入ったメモ帳のほうが早く書き始められるんですもの、トラベラーズノートとメモ帳の併用派です。

fourruof×トラベラーズファクトリー ペーパークロスジッパーケース(オリーブ)
装飾点:★★★★  機能点:★★★★★  応用点:★★★★

ここまで紹介してきた文具に加えて、チケットや切手、カードなどをひとまとめに収納してくれます。昨年まで使っていた透明のジッパーケースにはない「カード差し込みポケット×3」があるおかげで、カード類の収納がすっきり収まるようになりました。前述のKITTAもカードサイズなので、ぴったり収まります。
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トラベラーズノートのある風景写真を撮る身としては、横からの見た目がジッパーケースより良くなっているのも嬉しいポイントでございます!
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今までもトラベラーズノート周りの文具はあれこれ変わってきたから、これから先も文具の入れ替えが起こるのは間違いない。でも、このペーパークロスジッパーケースならば私が選ぶどんな旅文具もすっきりまとめてくれるはずです!

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【ノートブックがない旅なんて】は毎月20日に更新。
シグノ渋色は4種類しかないのに、なぜ家に10本もあるのか……。
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旅先のToday’s TRAVELER’S notebook/2016夏・群馬新潟福島編

Posted on 18 8月 2016 by

ちょっくら、旅してきました。
バックパックを背負い、高低差に翻弄されながらも群馬・新潟・福島へ。

初めて青春18きっぷを使って、
高崎〜沼田〜土合〜塩沢・六日町〜只見〜会津若松〜郡山の周遊旅。
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ポケット時刻表が示す時間指定と、行きたい場所リストとのささやかな葛藤に
この旅イチバンの盛り上がりが旅計画タイムになるのでは……という懸念もなんのその。
現実は軽々と、計画を乗り越えてくれました。
鉄旅は、好奇心の間口をググッと拡げてくれますね。

降り立つ場所で、ことごとく高低差洗礼を受けたのは何故かしら。
猛暑と高低差の掛け合わせは、現在進行形では酷としか言いようがありません。
写真で振り返ると、酷がキレイさっぱり昇華されてしまうのですが。

ノートに記録する手段は、書くことだけではない。
「旅先のToday’s TRAVELER’S notebook」として写真におさめる方法だって
私にとっては、旅の記録になるのです。

みなさまにも、少しばかり群馬新潟福島の空気をおすそわけ。

上越線の始発・高崎駅。
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大河ドラマ『真田丸』で話題の沼田に行ってきました。おしどり夫婦への割り込み御免。
沼田城址公園近くの喫茶店「針葉樹」で流れる音楽が心地よく、時間が穏やかに進んでいた。
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河岸段丘の街・沼田の高低差洗礼は想像以上だった。
沼田駅から市街地まで徒歩約15分、高低差70mはなかなか応える。
沼田女子高校製作の沼田MAPには、「片道歩くだけでバナナ1本分くらいのカロリーを消費できます。ぜひ1度歩いてみてください」と書いてあったので、ご参考までに。
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続けざまの高低差洗礼は、日本一のモグラ駅といわれる土合(どあい)駅。
電車を降りていざ改札へと思いきや、この階段が待ち受けるわけですよ。
真夏のAM8:45だというのに暗く、冷やり。ここから出るには、階段を登るしかない。
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登ること486段、地上の光がなんと眩しいことか。
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17:10発 只見行き最終電車。
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会津川口駅のホームは、只見川ほとりにある。
六日町でお話しした酒屋の奥さんが「只見線いいよ〜。修学旅行の時に乗って本当景色がよくて」と言っていたけれど、まさに。
トンネルを抜けて一面に広がる只見川は、この旅のベスト車窓だった。見とれて写真撮れてないけど。
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追伸:
投げトラ、おかげさまで1周年。
ナツタビ2016でも、いい投げトラ撮れました(自己満足)
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何処まで行くのかな

Posted on 31 7月 2016 by

わたしの撮る写真の種類は3つ。

1つめは写真のために撮る写真。
2つめは記録のために撮る写真。
3つめはただ見たものが撮れてた写真。

3つめの写真は生々しい。
何となく自分の内側が見えてしまってる気がして、あまり表に出すこともない。

 
三原, 広島
子どもの頃、「旅に出るか」と父に言われて、いやだいやだと泣いたことがある。「旅」とは、戻るところのなく流離うこと、だと思ってた。「旅行」は行って戻る場所のあるもの。

三原, 広島

三原, 広島

 
鎌倉, 神奈川
湘南サイダー。鳶の舞う海辺の町。暑い夏の一日。

鎌倉

鎌倉

その後で行った逗子だか葉山あたりの、住宅街から海に出る手前の路地の角。石垣と、足元は砂がちの道に家の影だか水だかで白と黒のコントラストが出来てる。断片の記憶。気分だか機嫌だかが悪くて足元ばっかり気にして歩いてて、砂の熱さとか、空気そのものも熱くてまぶしくて目眩がするとか、そんなのしか覚えてない。写真もない。

 
神代植物園, 東京
薔薇園の薔薇は、全部美しい実になってた。ひとつひとつ、名札と合わせて撮っていった。うちに帰って見てみたら、どの写真がどの薔薇の実なのか判らなくなってた。

神代植物園

神代植物園

 
或る天満宮, 東京都下
ひとつの場所に紐付いて、いくつかの記憶がある。それほど強い感情ではないんだけど何となく、整理もせず、ただハードディスクに放り込んでおいてるだけの写真…最近は「まあいっか」みたいな気分になってきた。

東京

東京

東京

東京

 
上海, 中国
石の建物。石の床。ガタガタに緩んだ石畳の歩道をハイヒールを履いて歩く女性たち。バラバラ分解しそうな勢いで飛ばすタクシー。屋台で買った朝食と、ボトルに入れたお茶を持って通勤する人達が行き交う朝。ホテルのドアの外、ホテルの窓の下から聞こえる人々の怒鳴るような喋り声。びくりともしない石の床。

上海

 
京都
お寺の食堂でカレーとわらび餅を食べた後、駅まで東山をてくてくてくてく歩いた。
場所は違うけど同じ、懐かしい造りの家。暗くて細い土間の先に見えるきらきら緑に光る庭を覗いて、小さいころ通ってた小児科のレントゲン室になってた庭の奥の離れとか、「僕にくっついてないとダメだよ」と言われてたのにはぐれて迷子になってしまった幼稚園のお友達の研ぎ屋さんちの家を思い出す。

京都

京都

京都

京都

 
ソウル, 韓国
蜘蛛の巣のように電線が張り巡らされた街。東京と似てる。

ソウル

 
或る町, 東京都下
未来の記憶に触れる感触。

東京

東京

 
小樽, 北海道
空港から小樽に行く途中、通過した札幌駅の景色を不思議に思いながら、探しものをしながら歩く。スーツケースをごろごろ押しながら歩いてると I put a spell on you が頭の中に浮かんだ。ウミネコの鳴き声「にゃーにゃー」。

小樽

小樽

小樽

小樽

 
札幌, 北海道
大きな馬。ニッカウヰスキーの看板。ゴムタイヤの地下鉄。格子の道路。黒くてあたたかい滑り台。
夜中にホテルで聞いたウミネコの声。こんなところまで来てるんだろうか。

札幌

 
モエレ沼公園
鳥の忘れもの?

モエレ沼公園

モエレ沼公園

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