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マゼンダ・モレスキンと酔っぱらいと旅の夢 Kyrie

Posted on 15 1月 2014 by

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そのマゼンダのモレスキンと出会ったとき、私はかなり酔っていた。

昼間から、街なかの小さな広場で世界のビールを楽しむイベントに行き、
ビールなのに12%や9%というアルコール度数の高いものを、空きっ腹に3杯入れていたからである。
グラスじゃないし、カップもそんなに大きくはないけれど、私はアルコールに強くない。

そのイベントでお昼も兼ねられるかと友達と期待して行ったのだが、
つまみはそこそこ楽しいものがあったけど、フードは充実しておらず、
「なにかお腹にたまるものが食べたいよね」
と、二人で会場を後にした。

結局、そのあともめちゃめちゃ冷えたビールを飲ませるところに行ったのだが、そこに行く途中に文房具屋があった。

特にほしいものはなかったのに、私がそこに寄ると言い出し、
わざわざ建物の3階のその店まで友達を連れて上がった。

 

 

それまでモレスキンの基本は黒と赤で、
ダイアリー関係でカラフルな色が展開されている、という具合だったが、
ちょうど白やポケットとラージでもカラフル展開を始めたばかりだった。
しばらくはモレスキン・アトリエや通販のみで取り扱う、となっていたように思う。

広島ではモレスキンのイベントを行う文具店はなさそうだし、
もちろんモレスキン・アトリエなんてないので、
私はネットでカラフルなモレスキンを見ながら、
実物を見るのは、なにかの用事で東京か大阪に行ったときだろう、
と勝手に考えていた。

それがふらりと入った文房具店に全色、ポケットもラージもそろって置いてあったのだ。

私の血がぐらりと沸いた。

 

 

この年初めからモレスキンを使い始め、
浮かれた夏を一緒に過ごしたい、と3冊目のモレスキンをおろしたばかりだった。
おまけにその1カ月もしない前、
これまた不意打ちのように見かけたモレスキンの白にぼーっとなってしまい、衝動買いをしていた。

しかし、私のぐらぐら沸いた血はおさまらない。

おまけに「今なら無料で名入れします」の張り紙。

これにヤラれた。

 

普段、仕事でもないのにノートブックや手帳にものを書きつけることのない友達は心配そうに、
「そんなにノートって使うの?」
と、私に声をかけた。

私は
「常になにかを書いているから」
とよくわからないことを答え、
以前から
「カラフルなモレスキンに出会ったらマゼンダから使おう」
と決めていたので、
そのままふらふらとマゼンダのモレスキンを手に取り、
レジで名入れの手続きと支払いを済ませた。

 

 

 

私にとってこの1年は、将来自分の人生を振り返ったら
「ああ、この年は!」
と必ず取り上げるくらい大きなできごとがあり、それに伴う作業でせわしかった。

特に秋口から忙しくなりいろんなことがタイトになったとき、
急に私の手は「万年筆の書き味」を求めだした。

唐突なことに驚いたが、ほったらかしていた手持ちの万年筆を手入れし、
インクを入れて書くと、手も自分もひどく落ち着いた。

しかし、困ったことがおこった。
モレスキンは万年筆のインクの裏抜けがひどい。
これは有名な話で、私もよく知っていたけれど、
これまではだいたいボールペンで書いていたので問題はなかった。

モレスキンと相性のいいインクのことも知っていたが、
私が使いたい色ではなかったので、それを求めることもしなかった。

「万年筆の書き味」への欲求は日増しに強まり、
いろいろ考えた結果、
私はモレスキンの前に使っていたほぼ日手帳の英語版「Hobonichi Planner」を使うことにした。

そして、持っていた万年筆のニブが太くHobonichi Plannerでは書き心地がよくないので、
細い万年筆と新しいインクもそろえた。

こうして4冊目の白モレスキンを使い終わったあと、私はHobonichi Plannerを使い出した。

そこには私の求めていた書き心地があり、鎮静効果は抜群だった。

 

 

マゼンダのモレスキンはうらめしそうに私を見ているが、
そんな彼女を落ち着かせるように、私は言う。

「旅行に一緒に行くのは君だ」

 

私がノートブックに求めるものは「いつでも一緒」の携帯性の高さだ。

一旦、ほぼ日手帳から離れたのも、厚くて重くて携帯するのが大変なこと。
楽しいカバーもつければ、厚さと重さが増すこと。
これらが理由だった。

モレスキンのポケットサイズは、小回りはきくし、ちょっとしたものをなくさないように携帯できる素敵な収納ポッケもついている。
ハードカバーを使っていたので、立ったまま書き込むのにとても優れているのは、
実際にやってみて知っている。

どたばたで遠出ができなかった1年のうち、1回だけ熊本への旅行のときでさえ、
私のそばで小気味よく動き、
自分で立てた日程の確認やスタンプを押すときにすぐにリュックから取り出すことができた。

あれは快感だった。

 

 

どたばたはまだ続いているが、隙を見て遠出をするのはできそうな雰囲気だ。

私はマゼンダのモレスキンと旅立つ機会を狙っている。

ターナー展を見に神戸に行こうか。
九州国立博物館を見に大宰府に行こうか。
それとも久々に沖縄か京都。
いやいや未踏の道県にするか。

 

 

 

この記事も、マゼンダのモレスキンと旅行をしてから書こうかと考えていたが、
すぐのことにはなりそうにないので、
ここまでの経緯を書くことにした。

こうしておけば、マゼンダの機嫌もちょっとは収まりそうだし、
私もせっかく思いついた文章を忘れなくてすみそうだ。

酔っぱらった勢いだけで買ったんじゃないんだよ。

とマゼンダに言うんだけど、
これまでの私の言動はどうやっても「悪い男」にしか見えない。

 

 

 

■本日の写真

 

私のモレスキン・タワー。

去年「第2回勝手にモレスキン・ミーティング in 広島(ただしひとり)」を開催するつもりだったが、

機会を逸してしまった。

 

 

 

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Profile: 広島生まれ広島育ち リュックを背負って、カメラとノートブックを持ってどこかに行くのが好き 2006年にスペイン巡礼に行きました Twitter → @salaky_ blog → 涯てお茶

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