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Notebookersは手紙が好きなんじゃないかなあ#02『書きたくて書く手紙』手紙を書こう実践編

Posted on 02 2月 2014 by

回は手紙の歴史について書きました。今回は実践編『手紙を実際に書いてみよう』です。
「手紙を書きたい、でも、ちょっとなんだかためらってしまう」「何を書いたらいいの」という向きに『手紙を出すこと、それに対して、いかにハードルを下げるか』に重点を置いて書いていきたいと思っています。が。
手紙の書き方云々に触れる前に、まず、いくつかお約束を確認しておこうかと。

お約束1)ワタシは以前にこういった記事 そのいち そのに を書いている。
そういう人間が書く手紙実践編です。
お約束2)余白は美しいので、豊かにたっぷり取る。
お約束3)ポストカード、ペン、インク等は、各自、シーンに合ったもの、お好きなものを。
上記三つを踏まえて、手紙を書こう実践編です。

☆ ☆ ☆ ☆

◎フォーマルやビジネスシーンで手紙を書く場合
ミドリさんにわかりやすいサイトがありますので、そちらをご参照ください。

◎ハガキの書き方 ざっくり基本
なんでハガキかというと、クリスマスカードの記事でも、また年賀状の記事にもあったように、封書より数段ハードルが低いのです。
ポストカードは、通信スペースが小さく、二、三行、書くだけでカタチになるため、「手紙を書きたい、でも、何を書いたらいいんだろう」「書く内容を思いつかない」という方には、すごく使いやすいんじゃないかと。

ハガキは、もともとは『端書』と文字を当てていたそうです。
『はしがき』、メモ代わりという意味です。
そんな略式の手紙なので、目上の方には出してはいけないとも言われていました。
注意点としてもうひとつ、封書とは違い、通信文がオープンな状態になっているので、誰でも見ることができます。
このため、重要な用件を伝えることには使わない方がいいとされています。

具体的な使用例として、お礼状、挨拶状などに向いています。
ですが、スペースが本当に小さいため、用件はあらかじめ、自分のアタマの中でまとめておくと書きやすいです。
ハガキの裏一面を通信スペースとして、縦書きにする場合、全体で12〜3行にまとめます。

前文:1文字下げて書き始める。季節の挨拶など。今なら『毎日寒いですね』と1行でOK。
主文:10行(1行/20文字前後)でまとめる。
上下にスペースを適度に取ると、読みやすく、かつ書くことが少なくてもサマになります。
余白があると読みやすく、その白い余裕、ゆとりがホッとさせてくれるのです。
末文:1文字下げて書き始める。1〜2行でOK。『お身体に気をつけて』『またお会いしましょう』など。

(文字の大きさ、ペン先の細さ太さにもよるので、この数値はあくまで目安としてください。こんなカンジで書けば、お礼状、挨拶状にも使えるよ、というくらいのキモチで読んで頂ければ)

ポストカードの場合、裏面が絵や写真で、表面半分に宛名、半分が通信スペースの場合は、さらにコンパクトになります。こちらは、縦書きとして7〜8行でまとめます。

前文:1行(上記と同じく、季節の挨拶を)
主文:5〜6行(1行/10文字前後)
末文:1〜2行(これも上記と同じく)

宛名面の書き方は、さきほどのリンク、ミドリさんの手紙の書き方サイト、その他にもたくさんありますので、検索してみてください。
宛名面で、ワタシがよくやってしまうことなんですが、切手を貼るスペースが確保できないという事態が。
先に貼ってしまう、とか、宛名を書く時は、バランス良く配置を考えるとか、み、皆様はどうしていらっしゃるんでしょうか。
もうひとつ。SNSで知り合った方への手紙なら、自分の住所と名前にアカウントも添えておくとわかりやすいです。

◎文字について
「自分は文字が下手なので…」と、手紙を書くハードルが高い場合。
ワタシもあまり上手ではないので、エラそーなことは言えないのですが、ひとつ気がついたことがありまして。
『時間をかける』
1文字をゆっくり書くことで、この字が上手い下手問題は(いくらかは)クリアできるんじゃないかと。

例えば。

『話』という文字を書くとして。
ごんべんのパーツ『言』をきちんと7画で書いているでしょうか。
3、4画くらいから、ひとつづきになっていないでしょうか。
きちんと7画で書く、つまり1文字に時間をかけることで、(上手ではないとしても)読みやすい字になるんじゃないかと。

あと、文字を(やや、心持ち)大きく書く。
すると、なんとなく綺麗な文字なような気になり、かつ読みやすく、通信スペースが埋まる、という一石三鳥となります。
大きめに書こう。

逆に、字が上手すぎるのもNGです(ぜいたくな話ですが)。
達筆ゆえのくずし字、略字などは、読めないことがあります。

誤字脱字も、できるだけなくしたいポイントです。
これも、『ゆっくり書く』に繋がります。
わからない字、自信がない字、言い回しなどは、えいやっ と書いてしまわないで、まずはワンクッションおきましょう。書く前に辞書で確認を。
手紙を書く時は、お手元に辞書をぜひ。

◎手紙を出す相手
自分と相手との関係性を(ちょっと)意識してみて下さい。
年齢の上下ではなく、そのひと自身とのつながり、その深さ、強さによって、どこまで形式を守るか、形式を破るか、失礼にならない手紙を書けたらいいな、と思います。

「誰に出せばいいのー?」「どうやって相手を捜せばいいのー?」という向きもあるかとは思いますが。
こちらは申し訳ないのですが、えー、皆様でよろしくお願い致したく。

◎Notebookers ダイスキ!ポストカード
Notebookers、紙モノが好きな方が多いかと思います。
ポストカードもたくさんお持ちの方もいるかと。
繰り返しますが、ポストカードは裏が絵や写真なので、通信スペースが小さいのです。
『まず、手紙を書いてみる』には、2、3行書けばサマになるポストカードはぴったりの形式なのです。

例1)お店で「あ、コレ、○○さんが好きそう!」なカードがあり、買ったとします。
それをそのまま書いてみる

前文:毎日寒いですね。
主文:○○さんが好きそうなカードを見つけました。楽しんでもらえたらいいなあ。
末文:風邪などには気をつけてくださいね。

これを、上下左右、そこそこの余白を取りながら、文字を大きめに書くと、通信スペースは埋まります。
末文に、日付とサインも入れると、さらに通信スペースが埋まる! 文字でいっぱいになる!

例2)美術展や博物館などのショップにも素敵なポストカードがたくさんあります。
それを送るとして

前文:こちらは雪がちらほらしています。そちらはいかがですか。
主文:○○展、見てきました。このカードの絵、××がすごく良かったです!
末文:もう少し暖かくなったら、△△へご一緒しましょう。

例3)2〜3月は『余寒見舞い』という挨拶があります。
これは「春、もうすぐですね、待ち遠しいですね」という手紙です。

主文:余寒お見舞い申し上げます。

(これは気の置けない友達への手紙として)通信スペースの真ん中に一行、書いてみましょう。
余白をマスキングテープやシールなどで飾る、という方法もありますが、そういうことをすると『あたし、センスが云々〜』と、またそれでハードルが上がるなら、きっぱりと『余白にすること』を選んで下さい。
繰り返しますが、余白があるとホッとできるのです。

余寒お見舞い

きっぱり一行。一行と言ったら一行。

余談ですが。
徳川家康の家来、本多重次の手紙もシンプルで有名です。

一筆啓上 火の用心 おせん泣かすな 馬肥やせ

火の始末はきちんとするように
おせん(小さい息子さんだそうです)を泣かさないように
馬たちもしっかり世話してやってくれ

の意味だそうです。

もひとつ。
『レ ミゼラブル』の作者ヴィクトル ユゴーが、出版社に宛てた手紙。

出版社からの返事が

暗号っぽいですが、
ユ「わたしの本は売れているか?」
出「びっくりするくらい売れてます!」の意味だそうです。

例4)2月限定ですが、バレンタインデーのカードを
女性限定になってしまいますが。(や、男性が男性へ送ってもいいと思いますが)2月14日 バレンタインデーにカードを送ってみませんか。
チョコは気恥ずかしい、でもちょっとキモチだけ送りたいなら、ポストカードやグリーティングカードで、バレンタインの挨拶を。
えー、男性はココから先、この項目は薄目でさらっと流し読みして下さるとよろしいんじゃないかと。

バレンタインの英語圏のカードには、ミツバチのモチーフがあり、添えられている言葉が

Honey bee mine.

だったりします。
これは、

Honey, be mine.

Honey,be Honeybee にひっかけて、えー、そういうことだそうです。
ぜひ通信スペースの真ん中に一行、さらりと書いてみてください。
これもやや大きめに、そして、太めのペンで書くと、空白詰まってる感がアップします。

余談ですが、×印というのは、英語圏ではキスの意味なんだそうです。
通信スペースの真ん中に、Honey 〜と書き、下部にサインをして、その後にいっぱい×印を書いておくと、それなりに空白が埋まり、余白が更に引き立ちます。

バレンタインの文面

気恥ずかしいので×印はふたつで。

上の写真は文字が小さい上に細い。
いいのです。余白は美しいのです。余白がなければ息苦しい手紙になるのです。

(「キスを送ります(はあと)きゃ(はあと)」という意味で書かれたのではなく、とにかく通信スペースを埋めるため、余白とのバランスを考えて書かれた×印に、いったいどんな価値があるのかと)
(そして、こんなことをオープンに書いてしまうと、受け取った側が「ああ、この×印、とにかく何か書いた方がいいから書いたんだな」とネタが割れてしまうので、男性諸氏には薄目で流し読みを推奨したのです…)

例5)旅先からの手紙
ワタシは旅先から手紙を出すんですが、電車やバスを待ってる時間に書くので、こんなカンジの2〜3行だけの内容です。

今、○○にいます。
a) ××を食べました、おいしかったです。
b) △△が綺麗で、イイ所です。
c) ■■を見ました。お土産買ったよ。

(a〜cのどれか1つを書くくらい)

(海外から、この文章を書いて出した時は、さすがに「もう少しなんとか書いてくれないか」と叱られました。)
旅先からのハガキは、そこの景色のカードもいいですが、博物館や美術館のカード、そこの土地で活動しているイラストレーターさんや写真家さんのカードなどもいいかと。
風景印も、旅の目的のひとつがそれで、押してもらうのならいいですが、そうでないなら、たまたま入った郵便局で押してもらえたらラッキー、くらいのつもりで、ほどほどに…

例6)読んだ本の内容をそのまま
これも送る相手によるのですが、読んだ本の一部をそのまま書いて送ることがあります。
かなり通信スペースが埋まります。この場合、文字の大きさ、文字数などを考えて書かないと、最後まで書けない可能性も。タイトルや著者名もぜひ。
ワタシは、今頃の季節にホットワインのレシピを送ってもらったことがあるんですが、そういうレシピの抜き書きもいいなあ、と。

本の抜き書きの文面

(ワタシが送るのはこういう手紙が多いです)

例7)まずは天気の話を
話すことが尽きてきたら、天気を話題にすること。冷めた連中は天気なんて陳腐だとけなすが、実は話のきっかけとしてこれほど役に立つテーマはない。ちょっと考えてみれば、風速冷却指数、セントラルパークの降雪量といった問題への関心に隠れた哲学的、さらには宗教的次元が見えてくるはずだ。
(略)
知らない人と天気の話をするのは、握手して武器を脇へ置くことである。それは親善のしるしであり、私もあなたと同じ人間なんですと認めるメッセージである。
(略)
言うことが何も思いつかなかったら、まずは天気の話を。(オースター ゴサムハンドブックより)

天気の手紙の文面

いかがお過ごしですか。

例)1〜6まで、ピンとくる内容がなければ、まずは天気の話でぜひ、手紙を書いてみて下さい。
(なんだかもう、力技のようなオースターネタ)

☆ ☆ ☆ ☆

空白、余白がたくさんあるカードの写真を4枚載せました。
いかがでしょうか。「余白は美しい」「余白がないと息苦しい」とは思わなくても、「ああ、こんなのでいいんだ」と思って頂ければ、この企画は大成功かと。

この記事のタイトル『書きたくて書く手紙』は中村汀女さんの言葉で『本当に「よい手紙」とは「書きたくて書く手紙」にほかならぬのです。書きたいという情熱があれば、誰でも必ずよい手紙が書けるのです』から頂きまして。
もし「手紙を書きたい!」と思ったなら、それは書く前から、すでに『良い手紙』なので、ぜひ書いてみて下さい。
それでもまだ、一歩踏み出せない向きに。
ワタシの好きな詩人のひとり、田村隆一氏のエッセイから。

喋るのは、思いつきでも許されるけど、書くとなるとそうはいかない。あらためて、自分が相手に対して何を一番伝えたいのか、考えることになる。よくよく考えると、書くことがなかったりしてな(笑)。ただただ、その相手に手紙を出したかっただけかもしれないと気づくわけさ。でも、それだって立派な目的だよ。そんなときは、正直に、「あなたに手紙を出してみたかった」と書く。(詩人からの伝言 田村隆一)






や、あの。
仮にこれを多少なりとも参考にして、Notebookers同士で手紙のやりとりをすると、ぎくしゃくするかな、どうかな…
み、皆様、ドウゾ楽しい手紙やりとりライフを♪

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Profile: あなたと一緒に歩く時は、ぼくはいつもボタンに花をつけているような感じがします。

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