知のイルカと制する錨

Posted on 02 8月 2014 by

『検索』
この言葉、ココ数年で、すっかり市民権を得ました。
『今週の検索ワード』など、その週、もっとも検索された言葉などがポータルサイトのトピックにあがり、ツイッターなどでも『トレンド』として、流行を知るのにとても便利になりまして。

Google、Yahoo!など、検索窓に単語を入れてエンターキーを押せば、明日の天気から、今夜の晩ご飯のレシピのヒント、政治経済から、よその国のニュースまで、ほぼ一瞬で知ることができます。
また、今日明日のこと、20○○年に××が開通します、建設されます、など、未来のこと、のみならず、ローマに製鉄技術が伝わったのはいつ? とか、中国で青銅技術が確立したのは? とか、そういった過去のことも、それが何千年前のことでも、調べることができます。
今回の記事は、そんな便利さとは全く逆の方向からの『オモシロさ』を書いてみよう、と。

オモシロいというと。
ワタシの元上司がとても面白い方でした。
出張などの行き先の路線、時刻表などでは、こういった検索を使うことは使うのですが、日々、なんとなく思いついた疑問、不思議に思ったことなどは、『ひとに聞く』というスタンスの方でして。

「そうなの、検索するとすぐ答えが出てしまうので、つまらないでしょう」

そう、元上司は言っていました。
そこでワタシに質問されたのがコレ。

「SOSって何の略か知ってる?」

SOS

あ、検索しないで下さい。
SOS、意味の方は、ご存知でしょうか。

コレは、救援を求める符号でして。
モールス符号では、・・・ --- ・・・  この符号になります。
一番、単純でカンタンな組み合わせだと、何かで読んだ覚えがありまして。
まだモールス符号を使っていた時代、海や山間部などで事故などが起こった際に、(おそらくパニックに陥っているであろう)発信するひとが、それでも間違えずに打てる組み合わせを救援信号に当てた、とか何とか。

と答えたところ、すごく喜んでもらえました。

「その説は初めて」

だそうです。

元上司が言うには、

“Save our souls”
“Save our ship”
“Save ourselves”

これらの頭文字を取った、という説、そして、もうひとつふたつ何か面白い説があったのですが、すみません、失念しました。

もうひとつ、質問されたのが、

「ごはんを、こう(ごはんを器に、アレするジェスチュア)するのは、何て言う?」

でした。

何て言いますか?
ごはんをお茶碗に(移動)させる、その動作です。
(これは、検索する、その言葉が難しいかな)
すぐ下に、ワタシの答えがありますが、スクロールせずに、ちょっと考えてみて下さい。











「よ、よそう? ですか?」

と答えたところ、

「『よそう』はねー、少数派だよ!」

と教えてもらいました。

聞いたところ、
・ごはんをつぐ
・ごはんをもる
・ごはんをつける
・ごはんをよそう
の、ほぼ4パターンだそうで。
元上司の調べでは『よそう』は、一番少数派だったそうです。

元上司とは、よく、こういった話をしていました(も、もちろん、仕事もしてました)。

聞いていて安心する、というのか。
元上司の話は、『直接、ひとと話をして、聞いたこと』という確固とした土台みたいなものがあって、今でいう『ぶれない』、でしょうか、話を聞いていて、すごくいい意味での『自信』が感じられて、いいなあ、と思っていました。

月日が流れて、去年。
少人数、Notebookersで集まりまして。何かの話題で、このサイトの管理人タカヤさんが

坊ちゃんだんごを『検索せずに』探している

と聞きまして。
その時点での情報が

1)だんごではあるが、ひとつの大きさがテニスボールくらいある
2)三色
3)愛媛の方のお菓子

この情報を元に、好きなコトを想像して、話をしていました。
まず、テニスボールくらいの大きさなら、串も太くないと。

坊ちゃん団子のサイズ

サイズについて


三色とは、どんな風に三色?
坊ちゃん団子の色は?

斬新な説


坊ちゃん団子の色は?考察

更に進化させてみました。

そして地元、宇和島にお友達がいる方がいたので、そちらにメールで問い合わせて頂いたり。

坊ちゃんだんご問い合わせメール

『坊ちゃん団子を探せ』のページ

坊ちゃん団子のみならずマドンナ団子まで

マドンナ団子は実在するのか


こうしたことをノートブックに書いて、考察して、タカヤさんにも報告して、しかし、なぞはふかまるばかりでした。
坊ちゃん団子を探せのページ

Find the 坊ちゃん団子


その流れで、この直後。
ツイッターで、こういうつぶやきが回ってきました。

面白いなーと思って、このつぶやきを更に回すと、「自分のところではこうだよ」と思いがけず、何人かの方に教えてもらいまして。
その時、元上司のことが閃きました。
あー、これ『ひとと話をして、聞いて』みたらオモシロいじゃないかと。

今、ワタシのノートブック、モレスキンの最後の見開きのページには、日本の白地図と、この写真をぺろりと貼っていまして。
そんで、会った方に「あの、ずっと○○に住んでいらっしゃるんですか?」「このお菓子、なんて呼んでます?」と聞いては、帰宅後、書き入れて、白い部分が埋まって行くのを眺めてニコニコしています。

あのお菓子を何と呼びますか?白地図

この白地図は、当Notebookers.jpのライターのおひとり、ちゃいさん作ポストカードから♪


ネットで世界中と繋がることができる今、実際に会ったひとだけに聞く、というのは、効率はものすごく『悪い』です。
ですが、元上司のあのゆったりした自信、奥行きのようなもの、それは多分、検索結果を上からいくつか読んだだけでは、得られないものだろうなー、と、例えば、wikiで何か調べるとき、検索窓に入力しようとしてカーソルを合わせるとき、ノートブックを開いて「このお菓子、なんて呼んでます?」と聞くとき、ふと思い出しています。

おまけ★
ルネサンス期のベネチア、アルドゥス印刷所の社標。
海を自由に泳ぎ回るイルカ(知性、知識の象徴)、それを制する錨(知識があること、その暴走を制するためのもの)だそうです。
(元上司は、このバランスがちょうどイイ方だったんだろうなー)

イルカと錨

イルカと錨

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Profile: あなたと一緒に歩く時は、ぼくはいつもボタンに花をつけているような感じがします。

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