ハードカバーを買う楽しみ konama

Posted on 26 9月 2015 by

こんにちはkonamaです。

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今日は本のお話。相変わらず、シンプルライフとはかけ離れた、勝手に増殖しているとしか思えない我が家の本棚ですが、もちろんその大きな理由はハードカバーを買うから。

床が抜けたらどうしよう…と逡巡しつつも、やはり手に取ってしまう、ハードカバー。

お気に入りの作家の最新作ならばいち早く読みたいもの。私自身がハードカバーを買う最大の理由はこれだけれども、やはりそれだけでもない。

箱入りだったり、ハトロン紙がかけてあったり、ただ真っ白だったり、一皮むくとちょっとした仕掛けがあったり。スピンや紙の色、フォントに余白、装幀の自由度が高い分、それはそれは個性的にこちらの五感に訴えかけてくるものです。それが必ずしも正直でないところがまた憎いところ。表紙のイメージに引きずられて最後の仕掛けにしっかり捕まってしまったり、読み終えて初めて分かる意味があったり。

そんなハードカバーの魅力と、それでもなお文庫本を待つ楽しみについて(こちらはおそらく次回)書いてみたいと思います。

【ハードカバーを買う楽しみ】

しょっぱなから、ハードカバー愛をぶちまけていますが、当然いいことばっかりじゃないのもその通り。高いし場所とるし、大した内容じゃなくて文庫まで待っとけばよかったと思うこともしばしば。編集者さんがつけているという噂の帯のキャッチフレーズなんて気に入った試しがありません。

それでもおして買っていただきたい!買ったら手放さないでいただきたい!と思うのは中身が同じでもまったく読後感が違うことがあるからです。

実家においてきた本が急に読みたくなって、ふらっと入ったブックオフで文庫で買い求めたりすると、たまにものすごくがっかりすることがあります。一番感動したところがストンと胸に落ちる、あの感じが軽~くなっちゃうのです。ある意味その部分のスイッチをもう一度押して欲しいから手を出したのに…。

逆に文庫で読んだ本を図書館のハードカバーで読み返して、主人公の性格が違って見えたこともあります。それが実質的な重みから来るのか、気分の問題なのかはわからないけど、作家自身はどんな装幀になるかを考えて書いていないでしょうから(次のセクションで登場する方々は別として)、そんな風に思うのは幻想だとは思うのですが、お話に入り込むための鍵がはまりやすい、そんな気がするのです。

そんな楽しみをちょっと身近にしてくれるのが、下にご紹介するクラフトエヴィング商會のおかしな本棚です。

 

【おかしな本棚 ―クラフトエヴィング商會】

クラフトエヴィング商會の本はもちろんハードカバーで読むべきだと信じてる。なぜなら装幀家のお二人が書いている本だから(文章は吉田篤弘さんが書いているわけだけど)。この本の帯には「背中がが語るとっておきの本の話」とあるけれど、表紙には真っ白なカバーがかけられた本が並んでいる。中を開けてみると、上半分に本棚(真っ黒な背景に本の背表紙がならんでいる)で、その下に書誌情報。めくった見開きにその本棚についてのお話が載っている。ちょっと不思議でしょう?

実際、本棚のひとつには「装幀した本棚」があって、お二人がこれまでに装幀した他の作家さんの本が並んでる。最後から二つ目の本棚は「失われた本棚」。暗闇にリンゴが一個おいてあるだけ。電子書籍の時代、装幀とは何なのか。「本というモノ」についての想い。納得の結論は

思えば、ぼくたちの好きなものはいつでも、主役にかこつけて発明された脇役の「おまけ」ではなかったか

あまりにたくさんの本が本棚にあり、そしてかなり特殊なセレクトもあり、この本を読んでいると読みたい本、手に入れたい本のリストが伸びていくのだけれど、なにより素敵なのは本棚にまだ読んだことのない本がある幸福についても語られているということ。「読めない本棚」なんていうのもある。そういう本の見方もあるのかと、床抜けの不安そっちのけで、本を増やしてしまいそう。

読めない本棚

実はこの本には本棚以外にNotebookersとしては見逃せないコンテンツがあります。それは「クラウドコレクターのためのノウト」と題された、二作目の制作日記。具体的な案というよりは、言葉を味わったり、イメージや連想が泳いでる。チャトウィンのノートについての引用もあって、モレスキンユーザーとしてもたまらない。

紙の色や二段組のちょっと余白の多い文章、ノウトの部分のちょっとざらっとした手触りの紙とフォントのレトロな色合い。うちの本棚にいてくれるだけで嬉しくなってしまう。こんな「おまけ」がお好きなら、小川洋子さんとのコラボ「注文の多い注文書」も是非。

(2番目の写真は読めない本棚のページ)

続きは「文庫版を待つ楽しみ」へ

 

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Profile: こなま。趣味を仕事に持ち込んで、仕事から趣味を増やしている毎日(←結局好きなことしかやっていない)を過ごす、ざっくり人間。おいしいお酒のあるおしゃべりは大好物。一応モレスキンユーザー。現在Notebookers Mapプロジェクト進行中です。 年に数回更新するブログ Chips with everything

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