趣味は料理です、携えるノートブックは冒険の書 たね

Posted on 13 11月 2015 by

食べものへの執着がやたらと強いせいか、それとも何かの縁なのか、いつも周りには誰かしら料理の上手な人がいました。そのおかげで、作るよりは作ってもらう方が好き、自分で食べる分くらいは作るけど人にふるまうほどの自信なんてまったくない、特に包丁はとても苦手でトントンと手際よくみじん切りなんてできないし、指を切ったり火傷したりも数知れず、手軽で楽しい料理の代名詞みたいな鍋といえば過去…当時の恋人と作り方を巡って喧嘩した過去の苦い思い出…etc. で、どちらかというと料理は苦手、積極的に手を出したくないという気持ちばかりが強かったのですが、今年に入ってちょっと思うところがあり(※注)料理を趣味として楽しんでみることにしました。

注: ”ちょっと思うところ”
理由の一つ目は、自己紹介のために。人から「趣味は?」と訊かれた時にいつも「えーと、特にこれといっては……」と、とても残念な答えしかできないのが以前からとても残念でw、何か社交的なちょっとした話題、会話のきっかけになるような趣味を作りたかったのです。
二つ目。じゃあ何に取り組むべきかと思った時に、以前konamaさんのリトルプレス( ※『リトルプレスが出来上がるまで』 )で紹介されてた本「聡明な女は料理がうまい」(桐島洋子・著)を読んで、とても印象的な一文があったのを思い出しました。

「あなたみたいな食いしんぼうが自分で料理できないなんて、あんまり不便で不経済で見てられないわ。

何だか色気のない部分の抜き書きになってしまいましたがw、他にも素敵なことがたっぷり書いてある本、私の中の、ずっと手元に持っておきたい一冊になった本です。(konamaさん素敵な本を教えてくれてありがとう!……読んだのは随分前で今更云うのもなんだけどw

この本を読んで、苦手宣言をしながら逃げ腰でいるよりも、ちゃんと料理と向き合って上手になれば、自分の食事だけでなく誰か別の人のためにも美味しいものを作ることが出来る、そうすればこれからの人生もどんどん素敵で楽しいものになるし、食文化に興味があり、食べるのが好きな自分にとって、料理が趣味って何よりもお得だ!と心から思ったからなんです。

ところで、
今わたしは3冊のモレスキンノートブックを使っています。
1冊目は、諸々のスケジュールとそれらに関する覚書用。
2冊目は、食事記録やあれやこれやの体調管理用。
そして3冊目は雑記帳。なのですが、これ、元々は英語の勉強のために使っていたノートブックで、自分の頭の中をうまく整理する方法がないかと試行錯誤するうち、絵日記のような絵本のようなものになってきたものです。

描いてる内容はその日に考えたことや思ったこと、忘れゆくままにするのではなく覚えておきたいこと。それを、XLサイズのモレスキンノートブックに思いつくまま描いています。元は英語の勉強用のノート、自分としては英語の勉強ノートのつもりもあるので、キャプションは出来るだけ英語で、それから、描いた“モノ”の名前も辞書で調べて書き込みます。

日記とはいっても思いついた時に描いてるだけなので、描くのは覚えておきたいことがあった時だけだし、特にテーマも決めてないし、ルールらしきものは“出来るだけ英語にする”だけなんだけど、見返してみると、どうもその自分にとっての「覚えておきたいこと」が、料理や食べ物のことばかりみたいなんです。

一番最近の、今日描いたばかりのノートは「ホットチョコレート紅茶」のレシピ作り。
ふと、ミルクティーとココアを足した飲み物ってどうだろう?と思いついたのが始まりで、“ふわっとした紅茶の香りにチョコレートでアクセントの効いた秋の温かい飲みもの”というイメージで色々と試してみた過程を描いています。

ホットチョコレート紅茶のノート
(※英語部分に関してはあくまで『勉強ノート』なので、間違いがあってもスルーしていただければと……特に文法とか文法とか文法とか…!)

いつもこんなにしっかりレシピを書いてるわけじゃなくてたいていは使った材料と調理法のノートだけだったりするんだけど、改めて見てみると毎ページ必ず何か食べものに関することを描いてるw レストランで食べたものの絵だったり、思いついた料理のアイディア、YouTubeで見たチーズの作り方や果物の切り方、キッチンの改造計画に、果ては、ベッドに寝転がった時のベッドパッドの感触がカリカリベーコンみたいだったとか……
これ別にね、趣味を料理としたからこうなったわけじゃないんです。元から頭の配分はこんなもんです、本能の赴くまま。それを思うとやっぱり、趣味を料理とするのはまったく無駄がない、お得だ!と思うんです。(技術が伴えばもっとあれだけど、そこらへんはまあその)

前出の本「聡明な女は料理がうまい」に、わくわくするようなノートブックのアイディアがあります。

(略)このノートブックはケチケチしないで、一生使えるような立派なものを買う。これは孫子の代まで伝える財産になるかもしれないものなのだ。

気に入った料理のレシピを書き込み、レストランや友人の家で食べた料理のメモを作り、新聞雑誌で興味をそそられた料理記事を切り抜きにして入れておく、書き込んだ料理録にはたっぷりの余白を残しておいて、新しい工夫をしてみた記録を書き加えたりもする、自分用の料理の虎の巻ノートブック、何だかとても楽しそうです。

 読む、作る、味わう、気に入る、そして書くの五段階を経てノート入りした料理がしだいに数を増すにつれ、そのノートの主は料理人としての貫禄を増していくだろう。

何年か前、伯母の遺品整理をしている時に、様々なものから切り抜いた料理記事と、それらを貼り付けてスクラップブックにした家庭雑誌が出てきたことがありました。
「伯母さん料理上手だったものね。でも(スクラップブックやノートブックじゃなくて)雑誌に貼り付けてるの、昔の人だからね」と皆で笑ったりしたのですが、半世紀前の家庭料理のレシピ、作り手がいなくなって作り方もわからず、二度と味わうことも出来ないだろうと思っていた料理のレシピが綴られたノートブックなんて、形式はどうであれとてもロマンチックなものだなあと思ったのです。

そうだ、やっぱりこれからも、趣味と実益を兼ねて料理をし、できるだけ腕を磨こう。
思い付くまま(そしてこれからはもうちょっと意識的に)ノートブックに美味しいものを遺してゆこう。

自分のために、それから誰かのために。
 
 

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Profile: ふかふかのふとんに包まってウトウトして、おいしいものを食べて、ひなたぼっこが出来れば極上の幸せ。

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