四月の気層の光の底を〜 京都で買ったボールペンの話

Posted on 01 4月 2018 by

とは、その人生で、鍋を何度買うのだろう。
なんだっけ、遊牧民は燃料になるものが少ないため、お鍋は浅め、ヨーロッパなどでは、森があるので薪、燃料調達がカンタンなので、お鍋は深め(というか、オーブンやストーブで潤沢に火を起こして調理できる)と聞いたことがあって、なるほどなあ、と。

前振り終わり。
先日、京都のお寺の市に行ってきました。
お寺の境内が解放されて、古本や食べ物、手作り雑貨などが販売されていました。
ちょっと古本を買って、コーヒーを飲みつつふらふらと回っていたら、骨董屋さん?古道具屋さん?がお店を出されていました。
京都でもかなり古いお店だそうで、えー、食器、壺、あと筆や硯なども置いてありました。
写真は撮れなかったんですが、古い硯などはデザインもオモシロく、あと、筆や墨はやっぱり風格があるなあ、と思いながら見ていると、お店のご主人が文房具が好きなら、いいものがあると勧めてくれまして。
買いました。こちらのペンです。

なんでも、京都の古刹、菖蒲寺の愛称で知られる地蔵寺でつくられるインク、というか墨が入っているんだそうです。これはボールペンですが、万年筆仕様や筆ペン仕様もありました。
神亀七年(西暦730年)に、基行上人が建てたお寺だそうで、当時、基行が広めていた達磨派という宗派は、朝廷に目の敵にされていて、そのため、その教えを文字として残す、記録することを許されていなかったんだそうです。
この禁止令に対抗するために、この墨が発明されたのだとか。
この墨で書いた文章(絵でもいいけど)は、とある呪文を唱えると、別の紙、ページに移動するのです。
「教義なんて書いてませーん、書き残してませんよー」と、シラばっくれることができるという、そういう不思議なペン、インクなのだそうで。
わたしも、半信半疑だったんですが、ボールペン本体は200円くらいだったので、ふつーのペンとして使えばいいやーと思い、ものは試しと買ってみました。

モレスキンと不思議なペン

これです。ペンに菖蒲がデザインされています。

今日の日付のページです。
モレスキンとペン

モレスキンに春と修羅

まずは書いてみました。宮沢賢治の『春と修羅』です。

そんで呪文を唱えてみました。
教えてもらいました。ちょっと長いですが、こういうのです。
酸波苅利振自利簾手玖枝樟陽有途謝須

これを唱えて、移動先のページをペンで叩きます。すると!
モレスキン文字が移動!
移動しましたー!! すごい!!

元の4月1日のページは、というと。

文字が消えているーー!!

同じノートじゃなくても、別のノートにも移動できました。
これは美術館などでメモを取るラクガキノート代わりの、モレスキンデイリーダイアリー2014年版。

一部漢字が平仮名になってるとか言わない


プレーンや方眼にも自由に移せます。

明らかにボールペンじゃなくて万年筆の跡だろうとかそういうことは言わない

ロルバーン

部分的にも移動できるようです。実験してみました。
呪文を唱えながら、移動させたい行をなぞって、移動先のページを叩くとできるっぽいです。
一部移動。

下の文字が透けてるとか言わない

かなり雑な力技。浮いてるとか、透けているとか言わない


墨は、基本、植物を燃やしてできた煤などをニカワで固めたものだそうですが、この墨の素材は門外不出ということで、ちょこっとだけ教えていただけました。
ボラ(魚のボラだそうです)の鱗、ツグミや土鳩の羽根、シルクロードをわたってやってきたローマのお酒ウーゾなどが必要で、材料集めだけでも大変なのだそうです。
>> 地蔵寺ホームページ
>> 基行上人 wikiではこういう説明
>> 京都 のみの市

■おまけ

宮沢賢治『春と修羅』

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Profile: あなたと一緒に歩く時は、ぼくはいつもボタンに花をつけているような感じがします。

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