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ゾウがいる海を手で漕いで進む。検索せずに。

Posted on 02 7月 2016 by せら

今、わたし、短篇エッセイの『トリエステの坂道』(須賀敦子)を読んでいるのですが。
1編読んでは2編戻って読み直す、というくらい素晴らしいです。
なんて言うのだろう、著者の須賀さんは、60年代からヨーロッパへ留学して、本を読んで、ひとと出会って、結婚をして、そして別れがあってーー とあるのですが。
複数の居場所、複数の言葉、その間にあって、揺れたり、迷ったりしていて。そして、歩いてーー

街にただようフレンチ・フライの匂いは、もうひとつ、私がトリエステに惹かれる理由に気づかせてくれた。サバのなかにも綿々と流れている異国性、あるいは異文化の重層性。ユダヤ人を母として生まれただけでなくて、サバはこのトリエステという、ウィーンとフィレンツェの文化が合流し、せめぎあう街に生きたのだった。サバが書店につけた名、ふたつの世界、にはそんな意味も含まれていたのではないか。そして詩人は痛みとともにそれを知っていた。ふたつの世界に生きようとするものは、たえず居心地のわるい思いにさいなまれる運命を逃れられないことを。

読み終わったら、レビュー書きます。

というわけで、エッセイのレビューではありません。
7月にもなりまして。夏の自由研究ノートブックを作ろうと思います。
同じくNotebookers.jpライターのKyrieさんが2016年の夏ノートの準備を始めるという記事を書かれています。
こちらとはちょっとまた趣が違うものとなる夏のノートブックです。
ちょうどいいカンジの、気にかかること、ひっかかること、課題が3件ありましたので、その3つを、お約束『検索せずに』調べよう、夏の自由研究としよう、と思います。

わたしは以前、こういう記事を書いていて。>>知のイルカと制する錨
こいうカンジで、検索せずに、ネットに頼らずに、図書館へ通う、本屋さんでそれらしい本をあたってみる、そして、ひとに聞いてみる、その三本柱が本当に楽しいのです。
わたしの合い言葉というと『検索しないで』というくらい(にしたい)。

そのひとつめ。
4月の終わりに、みんぱくの『夷酋列像展』を見てきまして。
(あ、こちらも記事を書こうと思います。面白かったー!)
その時に見た祭器で『ヒケアケ』とカタカナで書かれたものを見まして。
「なんだこれは」と思いました。
以下、ツイートからの引用です。

最初のツイート

こういうものです。

わたし、これ、アイヌの民話か何かで、ヒゲを棒でかかげるそういう風習というか、そういうものを読んだ覚えがあるんですが、さて、何で読んだのだったか。
読んだ民話の本とか、みんぱく関係の本とか、読み直して、ヒケアケとは何かを見つけようと思っています。
ちなみにみなとさんが読まれている本は、みんぱくの書籍閲覧のコーナーにあったものだそうです(書籍閲覧のコーナーがあるのです)。
これがまずひとつめ。

ふたつめ。
以前、ツイッターで  #本の断片 というハッシュタグが流れてきました。
本の題名は書かずに、その本のページの画像だけをタグと一緒にアップする、そして、その本のタイトルも作者も訊ねてはいけない、というルールでした。
そして、ものすごく惹かれたツイート、言葉がありました。コチラです。

何かに気づくためには一度見失う必要がある

わたしは本を読んでいても、得るものがものすごく少なく、失ってばかり、なにかをこそげ取られているような、篩いにかけられて、どんどん濾過されているような、そんなキモチなのですが。
それを代償に、何かに気付けているならいいなあ、と。
そんなことを思いながら、 #本の断片 のタグのついたツイートを見ていたんですが。
胸をつかれるようなひとつを見つけまして。


人は孤りを生きて漂ふ夢の岸いくたりにすれ違ひすれ違ひ

短歌だということはわかります、そして『詩の翼』というタイトル? 章の名前? そして左にもう一首の短歌があり。手がかりはこれだけ。
これを検索せず、ただ、ひたすら、じみちに発行されている短歌の本を見ていこうと思います。
あんまりにも相手が膨大すぎて、本当に大西洋をゴムボートで横断するくらいのキモチ。
乗り出すぞ!冒険!みたいな。わくわくする♪

みっつめ。
Notebookers.jp 管理人たかやさんのつぶやき。

わたし、これ、すごく読んだ覚えがあるんですが(もしたかやさんの創作だったらどこで読んだんだろう)。
(まだ読み返してはいないんですが)ココロ当たりとしては『ケルト幻想民話集』かなあ、とか…)
(あと、Gマルケスの地の文…?)
これも、また検索せずに、それっぽい本をあたってみて、探します。

そして。
どのノートブックを使おうかと考えて。
先日、モレスキンチャプターズジャーナルを手に入れたので、これを書いていこう。
7つに区切られているので、1件につき2章あてて、7章めは、まとめ、総括のスペースにしよう。
ちょっとだけコラージュしました。わたしの好きなグレゴリーコルベールの写真を裏表紙に一枚。

夏の自由研究ノート裏表紙

夏の自由研究ノート裏表紙

表紙にはNotebookersのステッカーを。

夏の自由研究ノート表紙

やっぱり横仕様の表紙

表紙の裏にも一枚。

夏の自由研究ノート表紙裏

コレもグレゴリー コルベール

ルネサンス期のイタリアでは、海を自由に泳ぎ回るイルカ(知性、知識の象徴)が暴走しないように、制するための錨を組み合わせて意匠としたそうです。
わたしの場合、暴走するほどの知性はないので、そういった心配はないのですが、逆に海が大き過ぎて、それでも怯まないように、少しずつでも、手で漕いででも前へ進めるように。
この一枚を選びました。
ちょっとずつ、書いていこうと思います。

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