Posted on 27 8月 2022 by konama
少し間があきました。konamaです。 しつこく暑い夏も、ようやく出口が見えてきたかなというところですね。
さて、この夏何をしていたか。
相変わらず体温以上の気温とか、感染状況の悪化とかでなにかと出かけにくい夏でしたけど(思えば夏休みとりそびれた気がする)、私は
やたらめったらコーヒーゼリーを作っていた
気がする。
さすがに毎日作っていたわけではないけれど、結構な回数作ったので、もうレシピは覚えてしまった。コーヒーをchemexで淹れる時、2回に1度は作ってた。
なにせ簡単だったので。
コーヒーを淹れて、熱いうちにゼラチン一袋とお砂糖を入れて混ぜて、トレイにならべた4つの古いガラスカップに入れて冷蔵庫へ。淹れ終わってから5分で作業終了だ。洗い物も小さいミルクパン一つ。
食べる時もソフトタイプのマスカルポーネチーズをひとすくいのっけるだけ。
なんていうか、もうコーヒー淹れたら自動的に作っちゃう感じ。
なんて簡単なんだろうすごいぞ!(このレシピ)と思っていたのだが、わりと料理もする友人にこの感動をお知らせしても 「え、コーヒー淹れる時点で面倒だし、〇リエースとかポットのお湯でOKなのもあるじゃない?レンチンのやつとかさ」 とあまり共感されない。
よく考えたら、たぶんこれは自分の台所の道具立てによるのかもなあと気が付いた。
コーヒー淹れること自体が通常作業なので、これ自体に余分な作業がない 量りは台所に常に出してあるので、砂糖もざっとはかるだけ メモリ付きのミルクパンがあるので、淹れたてのコーヒーを量ってそのまま混ぜて分注できる トレーとカップ4つもよく使うものなのでわざわざ出してくる必要がない
例えばシリコンの蓋つきのプリンカップを常用している人はレンチンのレシピの方がいいだろうし、食洗器があるから昔ながらの「ゼラチンを少量の水でしとらせて」みたいな洗い物を増やす工程が苦にならない人もいるだろう。
レンジで簡単みたいなレシピも好きではあるけれど、そんなに魅力を感じないのは、ジップロックとかパイレックスとかのラインナップが、自分にとって使いやすいように整備されていないからなのかもしれない。
簡単なレシピ、ってみんな違うんだなあと、今更当たり前のことに気が付いたのでした。
台所にあるものでできるレシピ
以前から、雨の日曜日に買い物に出られないけれど、お菓子が食べたい時にさっと作れるレシピをトラベラーズノートに集めている。普段のレシピはレシピカードにまとめている けれど、それとは別に、凝ってなくてよくて、家にあるもので、ちょっと手を動かせばできるもの。
夜中にプリンが食べたくなった時のレシピ(味噌漉しで卵液を濾す!)や、黒くなったバナナ消費のブラウニー、チョコレートとパイシートで作るミニチョコパイとか、そんなのばかりだが、コーヒーゼリーもこのミニレシピ帖に仲間入りだ。
昔は凝ったケーキとか頑張って作ってたけど、思いつきで作るめんどくさくないケーキやクッキーもいいものです。
美味しそうな写真付きの料理研究家のお料理本ももちろん自宅にあるわけだけど、自宅の台所で何をつかってやると気負いなく作れるみたいなメモ(アレンジ)が自分なりのレシピカードやノートであり、何を楽と感じるかで同じお料理でも全然違うメモになるんだろうなあ。やっぱり自分で書くレシピカード・レシピブックっておもしろい。みんなのレシピブックをちょっとみてみたいものです。
料理研究家ではない人のレシピブックや日記も兼ねたようなレシピ本は読み物としても面白いのでよく読みます。最近読んだのはマルグリット・デュラスの食卓。
『家にコーヒーのない状態に、なぜ耐えられるだろうか』
マルグリット・デュラスの食卓
Posted on 02 11月 2021 by konama
お久しぶりのkonamaです。
最近、仕事以外のインプットが少なくなって、ちょっと味気ない気分を味わっております。
この場合のインプットとは、ちびちびと大事に読みたくなるような本を読むとか、知らない国の映画を見るとか、仕事帰りに思いつきで美術館によったり、食べたことのない料理を食べてみるとかそんなものです。
いつもなら、旅にでること(出張も含めて)でこの欠乏は部分的に回復できるのですが、そのほとんどが中止かオンラインに置き換えられて、歯の治療のあとに麻酔がのこっている状態みたいな気分がつづいています。
とはいえ、本が読めないというのは自分の調子のバロメーターでもあり、ネオフォビア的な自分の行動(新しいものより、安心の知っている定番を選ぶ)への苛立ちもあり、なんとかせねばなあと思っていました。
眼が悪いわけではないがメガネは初めてではない
実は今年の職場の健康診断では2.0と1.5と言われたのです(若い頃は矯正のためにメガネをかけていたけど、現在は裸眼)。まあさすがにそんなに見えてるとはおもわないんだけど、老眼鏡をすすめられたとき、え、まだいいかなあと思って。仕事での読書は何とかなっているので、おそらく物語に没入する集中力が欠けているのだろうと。
でも、そういえば最近細かい作業がちゃんと見えてないなあ(経験とこころの眼で作業)、この間なんて画数の多い漢字を手先が見えにくいから適当にぐしゃって書いた気がする……という証拠が積み上がって、観念して作ってきました。
眼鏡屋さんの店員さんと色々話してみた結果、老眼としてはまだ初期だけど乱視が進んでいるから手元作業には軽い度数の老眼鏡+乱視矯正がよかろうと、新しいメガネを手に入れました。ふんふん、それなりに新しいギアには気分があがるものです。
そして、使ってみているわけですが、これは良く見え~る。ちょっとメガネの視線の先だけ世界が拡張してるみたいですけど。視界がクリアになった分本の読み方が元に戻ったきがします。たぶんぱっと見たときにフォーカスがあうエリアが大分減ってたんでしょうね。まだまだ積ん読の消化は進みませんが、読書やノートを細字の万年筆でびっちり書くとかそいういう楽しみは徐々に戻って来つつある感触があります。
しかし、上の写真でも写っている訳ですが、昭和の新潮文庫の字のサイズと、現在のものを比べるとなんと甘やかされていることか。むしろこれを良く読んでたなあとしみじみと見てしまいました。小さい字の細部をごまかしてかいているのも味だと思えば……と思いたかったのですが、新しいメガネをかけて見直して悲鳴をあげています。
Posted on 17 7月 2020 by konama
~またの名をちまちまツイートNo. 249
雨が続きますね。 色々と大変なご時世ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 おひさしぶりのkonamaです。
今日は、本の話のような、そうでないような。 つれづれに書いておりますので、気楽にお付き合いください。
● 滑らかな平面の上を移動する球体aの世界
先日Twitterをながめていたら、岸本佐知子さんのエッセイ「ひみつのしつもん」についてツイートすると、クラフト・エヴィング商會さん直筆イラスト+著者サイン入りしおりをプレゼントというキャンペーンをみつけました(筑摩書房さんのキャンペーンで、既に終了しています)。 それは応募せねばと抜書きをトライした時の写真がこちら。岸本さんの話はなんというか、こういうところが色々と自分にひっかかるのです。
この文章のあと、
「むかし物理の問題で「滑らかな平面の上を移動する球体a」が出てきたことがある。(この時、平面の摩擦はゼロになるものとする)と但し書きがあった。私がつるっつるしたいのはその問題の世界だ」
と続くのですが、なんていうかこのこういう不思議空間(というか、感触なんだけど)の中に入ってみたい(身をおいてみたい)願望って、ありません? この本の中にもプール一杯にゼリーを作ってその中を泳いでみたいとかそういう話も出てきて、そうそうと膝を打つ…。こういう話って、なんだか自分の性癖を開示しているような恥ずかしい気分になって、なかなか話題にはしないからよく分からないけど、みんなそういうものを持っているのかしら?と思ったりしたのです。プール一杯の○○のなかで泳ぎたいって話、けっこう色んなエッセイでみたことがあるきがするもの。子供用のプレイエリアにある、一杯バルーンが詰まってる遊具なんかもそういう感触を楽しむ物でもあるのかしら。むしろ、人をダメにするソファ系がイメージとしては近いのか。
♨ 温泉にでも行きたい?
こういう「○○に浸かってみたい」的な発想は、私の場合、仕事でくたびれた~って時に、なんていうかこういう物に入りたいよねって感じで頭に浮かんできます。
以前、ものすごい忙しい時期に、職場の同僚でもある長年の友人と帰宅途中にした会話:(夜遅いので同じ車両に誰もいないローカル線でぐだぐだしている図。あまりにヘトヘトなのでお互いの顔も見ていない感じ)
私:いや、もうさ帰ってもお風呂はいって寝るだけって感じだよね 友:こういう時って、温泉でも行きたいっていうんだろうけど、正直行くのが面倒 私:そだねえ。なんかこう謎のゼリーみたいなのに浸かると、疲れ成分がじわじわと溶け出して出るとすっきりみたいな機械ないかなあ。ゼリーが黒っぽくなって、お客さん相当お疲れでしたね~みたいな感じ。 友:あー、私は巨人のような力持ちに足首つかんで水平にぐるぐる回して欲しい感じ。昔の手回し脱水機みたいな? 私:蜂蜜絞るのみたいなのか… 友:あとね、なんかこう柔らかい物でぎゅーっと圧迫してくれるみたいな?
こんな会話をしたのも、もう(年単位で)大分前なのですが、先日この友人から、誕生日祝いにハンドマッサージャーをもらいました。指を突っ込んで全体を圧迫するタイプのやつ(イメージわかないかたはこちら )。 さっそく、風呂上がりに試す私。親指以外の指を穴に通して、ボタンをおすとぎゅーっと結構な強さで締め付けられる感じがします。「おー、確かに彼女が欲しがってた物そのものだねえ、全身だったら完璧だった….」 ん、全身?全身をぎゅっとするってなんか読んだことあるぞ。
🐄 子牛用締め上げシュート
思い出したのは、オリバー・サックスの『火星の人類学者』。
オリバー・サックスは『妻を帽子とまちがえた男』とか『レナードの朝』で有名ですが、このエピソードも脳神経医のサックス先生が自閉症の動物学者に会いに行った時の物。愛情とかそういうものがわからないというこの方が、ひそかにおうちに置いている機械のお話。ハンドマッサージャーはどちらかというと、空気をいれてふくらまし…の方に近いと思うけど、このしっかり圧をかけられるというのは普通に人類の欲としてあるんだなあと思ったのでした。
しかし、人に抱きしめてもらいたいというと変に思わないのに、全身に圧をかける機械が欲しいというと、なんとなく奇妙な後ろめたさがあるのはなんなんでしょうねえ。
🐼 ちまちまツイート No.249
そんなわけで、つるっつるの世界から締め上げ機までの話を思い起こして書いた、ちまちまツイート (私が一番小さいロディアに、パンダのスタンプで書いている手書きツイート)がこの図になります。
ちょっときっかけからこの絵まで説明むずかしいよなー、と思ったのですが、「懐深いNotebookersの皆様なら許してくれるかな」と思いつき、こちらに書き留めた次第です。
追:結局のところ、〆切りから大分たちますけど何の連絡も来ないので、残念ながらしおりは当選しなかったようです。(そういえば、はじまりはそういう話だった…)
追2:と思っていたら、忘れた頃に当選のお知らせが来ました!
Posted on 02 9月 2019 by konama
こんにちはkonamaです。
以前から何度か登場している、モレスキンのデイリーダイアリーXSに書き込んでいた、本の抜書き(本の中の気に入ったフレーズを書き写す)ですが、ついに全頁書き終わりましたので、ご報告を。↓記念に動画を撮ってみました。
以前の記事 でも書いたのですが、このモレスキンのデイリーダイアリーXSは数年前から廃版になっており、とっても残念です。このサイズをすべて埋めた感じ、ちょっとした豆本みたいな雰囲気で、書いた本人は満足しています。毎日書いているわけでもないし、日付通りに書いているわけでもないので、足掛け3年、ようやく完成です。
で、どんな本を自分は抜書きしたのかな、と端からブクログの本棚に登録していくという適当なまとめをやったところ、218冊。365日分ではありますが、同じ本から何回も抜いているケースもありますし、見開きで1件という場合もあります。逆に上下巻の本は両方登録してあったりするので、200冊分くらいから抜いたことになります。ふっるーい本から、割と最近のものまでなかなか節操ない感じ(ちなみにこの本棚は私のブログに登場する本の覚書用になってるので、#今日の抜書き タグで絞ってあります)。何回か登場する洋書はいれてません。
記念すべき?最終回は、ダイアリーですらないメモページのラストと裏表紙(ポケットの一枚手前)。
北森鴻「香菜里屋を知っていますか」のラストを。「花の下にて春死なむ」から始まる4冊のシリーズの最終巻。別シリーズの登場人物もさりげなく混じっているマリンエクスプレス的な要素もあるのですが、常連客が次々と退場して後味の悪い暗さの中、ずっと探偵役だった、ビアバーのマスター工藤の退場の謎解きとその再起を祈る終わりが印象的で、久しぶりに読み直しました。
さて、この続きは何に書いていきましょうかね?
Posted on 08 5月 2019 by konama
お久しぶりのkonamaです。
先日コーヒーのお供として食べたいもの……という話をしていて、 「チーズケーキ、それもベイクドの甘すぎないやつ!」 と声をあげたのですが、ふと小さい頃ってチーズケーキってレアチーズケーキだった気がする…?あれ、でも家で作るようになったのはベイクドが先だよなあ……そもそも家でチーズケーキを作るようになったのっていつ頃だろ?という疑問が沸いてきました。
小さい頃、ケーキ屋さんで買ってくる定番といえば、ショートケーキ、チョコレートケーキ、モンブラン、たまにチーズケーキ(もちろんベイクド)というラインナップで、レアチーズの気配は感じないのに、なぜ家で作ったイメージが強いのだろう。そもそも、いつごろからチーズケーキって作れるようになったっけ?というわけで、私のお菓子づくりの歴史(!)を思い返してみました(下の図)。小さい頃一番最初に作ってみるお菓子って、ホットケーキだと思うんだけど、みなさんちがうのかしら?
思いつくままに書いてみたけれど、ホットプレートからトースターにいって、オーブンがつかえるようになるとか、既成のミックスから、自分で粉を量り、バターを摺り混ぜるみたいな、難易度のグラデーションに沿って、何となく作るお菓子の種類が増えていくんだなあ。
ホットケーキが作れるようになって、似たようなクレープとかお好み焼きとか挑戦したりして、おたまからタネをこぼして台所をべっとべとにしながら作っていた気がします。最近だと玩具のお料理セットとか有るのかもしれませんが、思いっきり普通にガス台のわきでホットケーキミックスを混ぜて、火が強すぎて半分焦げた焼きムラのある物体をせっせとフライ返しでひっくり返してどや顔してる写真が残っていたような…。
そうそして見つけましたよ「クールン 」!一番下の「プリンエル 」とか「ゼリエース 」のルートです。インスタントプリンとかゼリーを作ってみたあとに、同じ売り場にある、「クールン」に気が付いたんでしょうねえ。作ったなあ。たしか、タルト台があるバージョンの別製品もあったきがするのですが、クラッカーの台とレアチーズの部分をそれぞれ作るインスタントレアチーズケーキの素。中にアルミでできたお皿がついてるんだよね、確か。
クールンはなかったけど、令和時代の我が家にもプリンミクスがいた
濃厚とは程遠い感じのお味だったけど、冷やしとけばできるお気楽なデザートで、何回か作った気がします。これがきっと、私の中にある初期の「レアチーズケーキ」なんだろうなあ。
面白がって図を書いてみましたけど、みんなどんなふうにお菓子をつくるようになるのかなあ、というのが気になってきました。こういう図って、たとえば「私がファンタジー読みになった経過説明図」みたいなのも書けそうだなと、ちょっと笑っています。まあある種のマインドマップ過去編みたいなものかしら。
大人になった今では、もっとチーズくさいチーズケーキが好みなのだけど、それでもたまに、あのクラッカーの台の冷蔵庫で固めるチーズケーキも懐かしく思うのです。一番上の好きなチーズケーキの文には「クラッカーの台はちょっと」ってかいてあるのにね。
Posted on 07 10月 2018 by konama
お久しぶりのkonamaです。
今日は読書ノートのお話をちょびっと。
本を読むってことは昔から大好きなことですが、「読書感想文」というのはあまりいい思い出がありません。
実をいえば小さい頃は可愛げのないガキだったので、いかにもな感想文を書いて先生に褒められる、みたいなことをしていました(今考えるに大した文章でもないくせにね)。だから「苦手」という意識はなかったのですが、なんとなく好きじゃないなあと。なにせ普段読んでる本ではなくて、感想文用に本を探して、ある意味解剖するようにその本を読んで書いているのですから、私にとって「読書感想文」は「読書」から完全に切り離されたものだったのです。感想文の素になる読書だって、楽しいは楽しいのですが、「この本ホント良かった是非読んで~、おススメのポイントはね…」というような勢いがあるようなものじゃない。毎年書かされた感想文はキライだったし、本を読む習慣を…っていう意味だったらむしろ嫌だよねえこれは…と思うのデス。ちなみにプロの方のかく書評や本にちなんだエッセイは大好きで、自分でもブログで本の紹介をしていたくらいですから、嫌なのは本にちなんだ文を書くという部分ではないはずなのです。ではなんでこんなに嫌なんでしょう。
【私の中にあるなにやら青臭いもの】
上の写真はニコルソン・ベイカーの新作の「U&I」の中の一節なのですが、左側の部分とその続きを読んだときに、ちょっとあーそういうことなのかもと思ったのです。
それにいずれにせよ、その時々に読む本は、多種多様な理由を混ぜ合わせて得られた結果で選びたかったし、追悼記事を書くためにあらましを知らねばならないという程度のことで選ぶのはいやだった。つまり、ぼくがバーセルミを再読したいのは、ほんとうにバーセルミを再読したいときだけであり、彼の死によって突然迫られたときではないのだ。
結局のところ、本を読むっていうのはこう、自然の発露みたいな感じで身のうちからぽろっと出てきたようなものであってほしい、というような(これだけでもないのでうまく言えませんけど)よくわからない憧憬というか、不可侵性というか、そんな青臭いものが自分の中にあるのかもなと。
そんなわけで自分と読書傾向が明らかに違う方らの、絶対面白いから読んで、みたいなものは申し訳ないけどなかなか読まない(自分はお節介することがあるくせにね)。自分の中の読みたいが来ないと、後回し。家族は私が本が好きだというのは知っているけれど、めったにプレゼントしてくれたことはありません(感想を聞かれてもいつも生返事なので諦めたのだと思う)。
読書感想文も「感想文」のために読む、あるいは読み返すということになるから、なんかその辺がちょっと嫌なのかもしれません。
【ためになる読書】
この青臭いものの延長線上にあるのだと思うのだけど、「ためになる読書」というのにも少々抵抗があります。読書で何かを身につけるってことに重きをおいていないというか、本を読んでそれが楽しいで、その後中身をすっかり忘れたってそれでいいじゃないと思っている節があります。それはもちろん仕事上、自分が今読みたいというわけではない本を読むことなど年中あるわけですが、その読書も「何かを得なければ」という思想があんまりない。だから昨今巷でよくみかける「そんな読み方では頭になにも残らない」とか「ノートに書きながら読むことで身につける読書」とかいう本の広告や煽り文句には、そんなの楽しくないのに…と思ってしまうのです。もちろん、読書ノートを付けてらっしゃる方、感想をブログに載せている方、楽しみに読ませていただいて、それが「あ、この本読みたい」につながることも多いので、それに対しては感謝こそあれ、嫌な気持ちは全くありません。
じゃあ、本を読んでいて何か書きたいと思ったことはないのか…といわれると。あ、なんてキラキラとした言葉なんだろうとか、むふふこの表現はちょっとイカン、あ~いかにも彼がいいそうなセリフとかそう思ったその瞬間を書き留めたいなあと思うことがあります。上の写真はキラキラ言葉系ですかね。そんなわけで、無理に感想を書いたりせずにグッときた文章を抜書きするという習慣ができました。前にもこの話やこのノートは登場しているかと思いますが、万年筆(とインク)をなるべく使いたいという自分の事情もかさなって、モレスキンダイアリーのXS(残念ながらここ数年発売されておりませんが)に短い文章を抜書きしています。抜き書きが多い本は、読書ノートをつかっています。みずず書房のフェアでいただいたみすずノート(下の写真)。
こちらには、本の情報と抜書き長めのものをまとめています。このノートの好きなところは、装幀について書く欄があるところ。感想とかはかかずに、ページ数と気に入った文章だけ。おそらく、その時(その年齢)の感想が書かれているのは、後で読み返してとても面白いだろうとは思うのです。ただ、「感想文」と考えただけでイヤーな感じがある私には「抜書き」ぐらいの方が抵抗なく気楽にできるなと書き留めています。
【読まない理由・読めない理由】
青臭いものを吐き出したついでにもう一つ。これもどこかで書いたかもしれないのですが、読んでる本の分野についてとやかく言われるのは苦手。「ためになる読書」と同じにおいがするからではないかと思うのだけれど、ある作家の文章が苦手というと「それは理解が足りないから(というか頭が悪いから)」、いわゆる名作でない娯楽大作を大好きだというと「そんなくだらないものは読まない」なんておっしゃる方がたまにいらっしゃるのですが、何を読んだっていいじゃないですか。本を読むことって本当に個人的な体験だと思う(その人の人生によって出てくることも、感じることも違うでしょう?)。だからこそ、他の人が語る好きな本の話って、たとえその本を読んであんまりなーと思った本でも面白かったりする。
そう考えると、え、じゃあ「読書感想文」でもいいじゃないと思うかもしれないけど、この「この本ホント良かった是非読んで~、おススメのポイントはね…」の部分を学校で先生に一方的に文書で報告したいか?といわれると、いやいやそうじゃないんだよ。同じ理由で、ビブリオバトル系もそんなには好きじゃないんだ。
こういう、なんかよくわからない本にまつわる奇妙なねじれた想いも(これは根拠がないのだけれど)「読書感想文の呪い」の一つなんじゃないかなあと思ったりするわけです。
Posted on 05 11月 2017 by konama
こんにちはkonamaです。今日は崎陽軒のひょうちゃん のお話。
以前から、ひょうちゃん(崎陽軒のシウマイについてくる磁器の醤油入れ)は大好きで、シウマイを食べるとなんとなくとっておいたり、自分のお弁当のお醤油入れとして使ったりしていたのですが、最近ちゃんと集めるのも楽しいかなという気がしてきて、ほどほどに頑張って集めています(自分で食べたり、友人にもらったりの範囲で)。シンプルに色々な表情をしたひょうちゃんを集めるのが楽しいし、ペン置きにつかったりして楽しんでいます。時折、コラボひょうちゃんや限定ひょうちゃんがでるので、そこはちょっとだけ頑張って。そんなわけで、たまに集まった様子を写真に撮ったものをインスタグラムやツイッターに上げています。下の写真もそんな中の一つ。
ツイッターに比べてインスタグラムは日本以外のフォロワーさんが多いのですが、この写真に「What are these?」とコメントがついたのです。
勢い込んで説明しようと思った私、ちょっと待てよ。
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Posted on 04 8月 2017 by konama
ちょいとお久しぶりのkonamaです。
今日は、最近はまっているパンダのスタンプについてのお話です。
万年筆は大好きな筆記用具なのですが、残念ながら手は2本しかなく、さらに大概は片手で書くわけで、手持ちのペンをすべて稼働させるというのはなかなか難しいものです。あんまりほっておくと乾いちゃいますからね。とはいえ、インクの色も楽しみたいし、いろんなペン先(太いの細いの、平たいの、柔らかいの…)も使いたい。そこで、なんか定期的にペンを使う習慣を作る、例えば日記とか、というのがよくあるパターンだとおもうのですが、ツイッターで手書きツイートをする、というのも1つの方法です。
※手書きツイートとはなんぞや。それは文字通り「手で書いた字の画像でつぶやく(絵のケースもある)」ということ、少なくともこの記事ではそういう意味で使っています。しかし、最近はインスタグラムなどではやっている手書きツイートはちょっと趣が違うみたいです。(#手書きツイート のハッシュタグでひくと、最近は人様の恋バナがつらつらと書いてあったりしてびっくり)
で、私もご多分に漏れず、モレスキンダイアリーXSをつかった本の抜書きや、ちょっとしたメモをつかった手書きツイートをしているのですが、その中で「Rhodia No.10 ちまちまツイート」と名付けて、毎日のよしなしごとを書き留めているシリーズがあります。第一回目がこれ↓。 確かNational Hand Writing Dayかなにかがきっかけでやってみた気がします。Rhodiaが出している一番小さい手のひらサイズのメモパッド(5.2 x 7.5 cm)を使って、手元にあるスタンプと万年筆を使って書いたメモを、iphoneのカメラで撮って、Instantというポラロイド風に加工できるアプリを使って仕上げています。綺麗にというよりは、ちょっとしたスナップという雰囲気でまとめてみたかったからね。
みてのとおり、この第一回目にはパンダは登場していません。デスクにあった、電球のハンコをぽんと押してみただけ。その後もワンポイントとしてスタンプやシールを使いながら、他愛もないことをつぶやいていたわけです。
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Posted on 02 4月 2017 by konama
こんにちは、お久しぶりのkonamaです。
気がついてみればもう桜の季節。年末年始は何かと忙しかったわけですが、年度末のデスクワークが一段落して出張シーズン。
普段行かない場所に行く…お、これはNotebookers Map の出番ではないですか。
もともとNotebookersのお気に入りの場所をプロットする企画、文房具屋さんのマップというわけでもなく、カフェマップでもない。みんなの気になる色々が作っていくマップ、だいぶ育ってました(もしご存じなかった方は是非この機会にご参加ください)。
今回の旅の目的地は浜松。さて…
あ、なんかありますよ。ちょっと離れたところに1つピンがたってる。
中田島砂丘。浜松に砂丘があるなんて知らなかったよ。これは行かなくちゃ!
嬉しくなって職場の同僚に砂丘があるらしいんだよと言ったら、「でっかい砂浜なんじゃないの」と気のないお返事。
あー、こういうワクワクがわからないなんてモッタイナイ。
浜松駅前のバスターミナルから15分ほどバスに揺られてやってきました砂丘。ラクダはいないよw
じゃーん。ついたよー。
あれ?工事中…っていうかやっぱりでっかい砂浜なの?
とか考えつつも、砂の上をザクザク歩いて丘の方へ。
あー、ちゃんと砂丘でした。風紋も見えるし、太平洋の波も寄せて、なかなか雄大な眺め。(一応クリックすると大きな画像)
しかし、すごい風で顔に砂がバシバシ飛んできてイタイ。
滞在時間1時間弱でしたけど、全身じゃりじゃりでお風呂に直行デス。(怖くてカメラのレンズ取り替えられなかったw)
きっとNotebookers Mapがなかったら行ってなかったところで、なかなか楽しい得難い体験でした。
どなたか存じませんが、ここにピンを立てておいてくださったNotebookers, どうもありがとう。
さて、浜松に来たからには、私もひとつくらいピンを増やしたい。
ちょうど、オリジナルの万年筆で有名なBUNGU BOXさんに初めてうかがったので、そこにピンを立てました。小さな万年筆やさんですが、オリジナルインクがたくさんありますし、試し書きもゆっくりさせてもらえます。最近は表参道にも支店があるので、行かれたかたも多いかもしれませんね。
もちろん浜松に行ったからにはウナギさんたち(うな重&うなぎパイ)はちゃんといただいてきましたよ。
Posted on 15 11月 2016 by konama
お久しぶりのkonamaです。
最近お仕事の大半がデスクワークと会議にシフトしてきて、自分の性分的にちょっとストレスを感じる毎日(自分で手を動かす方が好きなので)。そのせいか、会議中に手元で謎の渦巻きが発生していることが多く(これは別に聞いていないわけではない)、色々なパターンがモレスキンに増えてきたので、ここでお披露目しようかと思う(久々の記事があまりにくだらなくて申し訳ない)。すてきなモレスキンをどうやって使おう、悩んじゃう~という方には、あんまりおすすめできない使用法ですが、まあ描いちゃうんだからしょうがないよね。
以前書いたゼンタングルの記事 の頃よりさらにオブセッシブな感じで、病っぽいと周囲で評判ですw。
基本、持ち歩いている万年筆を、インクが乾かないようにちょっと使ってあげる、というのが目的の1つではあるのですが、意外といろんなペンを使うよりは1,2本のペンのニブのしなりとか、癖とかを感じるような線をぐるぐる描いている内に謎図形が広がり、隣のヒトに笑われるという構図のようです。だから特殊なペン先(フォルカンとかオブリークとかカリグラフィーとか)の登場回数が多い気もしますが、描いてる時はなーんにも考えておらず、目の前にある紙の余白を埋めている感じです。昔は配られた資料の端っこにツタを生やしたりしてたのですが(そしてあとで資料を見せてといわれて青くなる)、最近はペーパーレスで、資料もPDFで配布されて、ipadで見てたりするので、自然雑記帳であるところのモレスキンに集まってくるわけです。モレカウのモレスキンポケットみたいにアートっぽくなくて申し訳ない。
端っこが切れてるのは、もちろん会議のメモが入ってるからですよ!
Posted on 25 7月 2016 by konama
こんにちはkonamaです。
先月、今月と海外出張が続き、ちょっとお久しぶりになりました。
今日は珍しくトラベラーズノートのお話です。(いつも最近チーズの話しかしてないって?)
ここ数年、基本的に自分の相棒はモレスキンのハードカバースクエアードラージで定まっているのですが、旅の時だけはトラベラーズノートを持っていきます。それもレギュラーサイズ。パスポートも挟み込んじゃうので、パスポートサイズの方が良い?いえいえ、やっぱり搭乗券のサイズは欲しいのです。ちなみに相棒のモレスキンはちゃんと別に持っていきます。こちらはお仕事と雑記用。じゃあトラベラーズノートはトラベルログ用?残念ながら、お仕事のときってほとんどログを書く暇がないんですよ。ほとんどトラベル用のガジェットとしてイレモノとして使っております。
今回はそんな海外旅行中の私のトラベラーズノートの様子をお伝えしようかと思います。
【旅の支度】
最近はほとんど航空券もスマホ上のバーコードで済んじゃうご時世ですが、色々と面倒なこともあるわけで、充電切れちゃたらとか、降りてすぐローミングがうまくいかなかったらとか、シンプルにその後の精算のためとかの理由で今のところやはり紙も必要です。旅行会社で一括でとってるときはそれを持っていけばいいわけですが、今回みたいに複数の案件が重なって移動や追加のフライト、宿泊の変更なんてものが重なると自分で何とかするしかないわけで、地図付きの宿のクーポン、フライトのE-チケットのバーコード、乗る予定の鉄道のタイムテーブル、仕事の登録証明、会う予定のある人からのメールのプリントアウトなどなど、大量のA4版の紙をもって歩くことになりマス。
で、どうするか。まずせっせと案件ごとに3つ折りにします。で後ろから順番にトラベラーズノートのゴムにはさみこんでいきます。このとき3つ折りなので、適当に左右に散らして厚みのバランスをとりましょう。おそらく一番上が飛行機のチケット、あるいは成田までのチケットになるはずです。
トラベラーズノートにはあと2冊のリフィル、重いので二分の1バージョンとか軽量紙版とかさしておきます。ポケットには切手、常備薬、絆創膏。あと忘れずにマステをヒト巻き。ポケットにパスポートを差し込むような形ではさんでおきます。
トラベラーズノートとは関係ないけど、ヘッドフォン(イヤホンじゃなくて)とアイマスク持ってるとわりと快適に機内で眠れることが分かったので、最近はその二つは忘れずに機内持ち込みに入れてます。
【旅の間】
で、そのあとはどうするかって?それはもう簡単。順番に使ってくだけです。今回のケースだと1枚目は成田行きのバスのチケット。引っ張り出して、半券をもらったら、リフィルにマステで貼り付けます。飛行場についたら、荷物をドロップして、搭乗券にクレイムタグを張り付けて挟んでおきます。飛行機に搭乗したら、搭乗券はリフィルにマステで貼っちゃいます。ついでにEチケットもリフィルに貼っちゃいます。帰りに必要な場合は帰りの順番のあたりに紙をさしなおしておきます。次はおそらくホテルのクーポンですが、その前にタクシーにのったなら、そのレシートもリフィルに貼っとく。ホテルでチェックインしたらそのクーポンも終了、抜いてリフィルへ…ってな感じで予定表からそのまんま時系列順に証拠書類を張り付けてく方式です。この貼り付け方式は、搭乗券の半券をなくすと旅費の精算ができないことから、しょうがない始めた習慣で、昔は半券をマステでパスポートに貼るという荒業に出ていました。最近は搭乗券だけじゃなくて、泊まったホテルのキーカードのケースを出せとまで言われるので、もう端から貼っちゃうことにしました。ただ、提出することになるから、かならずマステで貼ること、基本的に時系列を守ること。
旅の間にチャームやシール、ピンズなどを買ってトラベラーズノートをカスタマイズしていくのもちょっとした楽しみです。今回はそもそも使ってるトラベラーズが成田で買ったやつだし(もともと茶色のレギュラーにセットしてきたのを、成田で差し替えたw)、スウェーデンのダーラナホースのキーホルダーを買って、チャームにしました。ちなみに今回はストックホルムで、ノーベル賞博物館なるところに寄ったので(中身はそんなに面白くなかった)、そこで限定モレスキンと各ノーベル賞のチャーム(私は医学生理学賞の)を買いました。
【旅の終わり】
そうやってどんどん、旅程をこなしていくと、ついに真ん中の紙がなくなる日がやってきます。ちょっと寂しいですが、リフィルはぶくぶくに太っています。ちょっとした地図や、気に入ったかみなんかも貼ったりするともっと大変。余裕がある旅ならば、張り込み用じゃないノートにログやらスタンプやら色々書いたらいいと思います。夜の会食があったりするとなかなかそれもままならないもの。無理しない範囲で、メモなどに使っています。精算はリフィルから、必要書類をはがして貼ってあげれば大丈夫。無事ひらひらと紙を落とさずに帰ってこられました。
というわけで、こんな風に使ってるよーという超自己流のトラベラーズノートのご紹介でした。
ちゃんと部活もやってますのでご心配なくw。
Posted on 13 5月 2016 by konama
こんにちはkonamaです。
この間から、少しづつ「食べる世界地図」という本を読んでいて、いろんなところに垣間見える変な話にニヤニヤしながら読み進めています。とりあえず、
冷蔵庫がからっぽのとき、パスタをバターとマーマイトで和えて黒胡椒をかけたものが、今でも私のお助けメニューだ…それに二日酔いのときも。
高い+脂っこい+鴨はかわいい=個人的に鴨料理は気が進まない
とか書いてある本です(グルメ本とはちょいと違う方向性?)。
まだ読み途中なのですが、最初のフランス、ノルマンディ地方のセクションに「ベイクド・カマンベール」というレシピを見つけました。
なになに、カマンベールのあたまにフォークで穴をあけて、カルバドス(リンゴのお酒)をかけて、ローズマリーと塩コショウ。そのまま8時間おいて、オーブンで20分!美味しそうではないですか。そして簡単じゃないですか。
というわけで、電車にのって少し良いチーズを買いに輸入食材系スーパーに出かけたのでした。最近マイブームのつるすヒモがついてるスペインのサラミもちょうどなくなったのでしっかり買いこみました。ちなみにマーマイトも売ってたよ。
やってきましたチーズ売り場。そんなにたくさん食べられないし、小さいやつがいいかなあと見て回ると、こんなチーズを発見。
左にあるの、リンゴのマークがついてる。よく見ると、CAMAEMBERT AU CARLBADOS って書いてあるじゃないですか。裏を見るとリンゴのお酒を入れたチーズとあります。なんだ、出来合いのものがあるんじゃない。でも焼いて食べろとは書いていない…。風味をお楽しみください的な説明のみ。うーむ、しかしなんかこれをこのまんま焼くのもなんだかチガウ気がする。そこで小さいひとくちカマンベール(写真右)をかって、こっちはレシピ通りに作ってみることに。カルバドスも高くないほどほどの奴を購入。さて、どうなりますことやら。
しかし、このリンゴのブランデー…ちょっと臭いんですよ。好みは色々だと思うんですが、シードルの類って辛口系は意外と呑みにくい印象があります(私の好みですが、イギリスで初めて飲んだサイダー(と呼ばれるリンゴ微炭酸アルコール)はちょっとびっくりするくらい美味しくなかった。今は好きな銘柄を見つけましたけどしばらくは手をだせませんでした)。
というわけでさっそく、穴開けてマリネ。こんなに小さいので、ローズマリーはベランダの苔玉から拝借w。夕飯までしばらく放置です。
で、一番上の写真が、カルバドス入りチーズを食べるぞというところなわけなのですが、まずは生でぱっくり。うーん、ちょっと臭い。ちょっとたくあん系。まずくはないが、なんか漬物系の匂いだよー。カマンベールなのに白カビじゃないようなちょっとしたくどさがあって、お酒飲むのにはいいかな。気を取り直して、自作の方をオーブンから取り出して実食。
うん、こっちの方が良かったです。ちょっと癖のある香りがぷーんとするのはその通りなのですが、焼いてある分まろやかで良い感じ。
って、アルコール分の苦みがもんだいなのかも…という気がして、おもむろに出来合いの方のチーズも焼いてみた。
味は…やっぱり臭いよ。そして味が温まった分強烈に(笑)。そんなわけで、ウィスキーをお供にチーズ、サラミ等々いただいた晩でした。
本当はこうやるというのがあるのかもしれませんが、これだけでも大冒険。とても楽しかったです。こんどは普通サイズのカマンベールで、バケットを準備して臨みたいと思います。
Posted on 02 4月 2016 by konama
またまたkonamaです。
さて、わりと綺麗にまとめたNotebookers Map編 に続いて、忘れないうちに、食べる事大好きチーズ部の皆様に捧げる、チーズ部編をお届けします。
素敵カフェ、ノートライフからは少々逸脱したものになりそう…そして北海道美食旅にもならなさそうなので、あしからず。また、味についての感想などは個人の物ですので、さらりと流していただけると幸いです。
@lemonade_air さんがカムリマス で想像してたようなNotebooker風旅人じゃなくてすいません。むしろカムリマス派です。
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Posted on 30 3月 2016 by konama
こんにちはkonamaです。
札幌出張からもどってきたところです。もちろんお仕事に行ったわけですが、今回はNotebookersMap を頼りに、仕事の合間を縫ってカフェとか文具店をノープランでウロウロしてきましたので、そのお話です。(食べ物他のあほな話はチーズ部編 …を書く予定…たぶん)。ちなみに今回Mapって面白いなあと一番思ったのは、小樽へと移動中、電車で海岸線にでて駅間の長いルートに入った時に、おおこれはもしや「スタンドバイミー実践スポット 」だ!とひそかにワクワクしていた時です。(以下、アンダーラインの場所やお店はマップに載ってます)
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Posted on 27 2月 2016 by konama
こんにちはkonamaです。
先日のKyrieさんのチーズ部の記事 で紹介してくれた長田弘の詩集「食卓一期一会」がとっても素敵で、毎日ニコニコして少しずつ読んでいます。
食べ物のことばっかりの詩たち。なにやらそのままレシピのような、でもちょっと人生のスパイスがピリリと。
その中に「キャラメルクリームのつくりかた」という詩があります。
「用意するもの、
コンデンスミルク一缶と
アガサ・クリスティ一冊。」
で始まるこの詩は、要は缶ごと鍋で煮はじめて、本を読んで事件が解決したら出来上がりというレシピでもあります。
これを読んで、はっと
「ああ、私はこの手の料理してる間にやることがかいてあるレシピって、いつもぴぴっときちゃうんだよなあ」
と思ったのでした。
まあ大体こんな感じのレシピだからラフなものが多いし、出典もよくわからないけれど、
スムースジャズ系のCDをかけてからエプロンをかけろとかいてあるシチューとか、
サルサを2回踊り切るまで煮込む豆料理とか、
ある曲を2番まで歌ってからふたを開けるハンバーグとか、
なぜか妙に頭に残っているし、実際作ってみることも多い(サルサは踊ってないけど)。
おしゃれな料理本、カフェ本だと食べるときにこんな音楽をっていう本はたまにあるけど、そうじゃなくて火にかけてる間にかける音楽が書いてあるレシピはそんなにない。
まあある程度時間を指定してる意味もあるわけだけど、歌とか踊りとかそんなの選ぶものによるし、人によってテンポも違う。ましてや本を1冊読むなんてそれはやっぱり、単位じゃなくて空気なんだろう。
料理の間にやることで、なにか物理的に味が変わるようなことはないのだけれど(踊るとうまくなるのか?)、料理する人に「こんな感じ」というのがするっと伝わるのかな。
村上春樹がスパゲティをゆでる間に読むのにちょうどよい小説の意味で 「スパゲティ小説」という言葉を使っていますが、料理の間に料理の味とは関係のない作業が入るのって、ちょっと色っぽいなとおもうのです。
プロではなくて、自分のキッチンで誰かのためにちょっと腕まくりして、鼻歌を歌うような感じでする料理。できれば適当なコップに入れた料理用も兼ねた赤ワインでも飲みながら。
ちょっといいでしょう?
Posted on 30 1月 2016 by konama
こんにちはkonamaです。
今日は物語の中にでてくる場所についてのお話です。
時折、本を読んでいて、その物語上さほど重要でもないのに、ものすごく頭の中に残ってしまう場所というのが私にはあります。
物語の舞台、というと何か劇的なことが起きたり、例えば歴史的にその場所であることが必然出会ったり、作家のふるさとであったり、その本を読んだ人がその物語といえば…と話せば必ず出てくる地名。いうなれば巌流島や関ケ原(たとえがなんですが)。
そんなすごいところではなくて、行数としても数行でてくるかどうか、物語における重要性は様々だけれど、なぜか頭にこびりついている地名。
それは不思議な語感であったり、その時浮かんだ鮮やかな連想であったり、よくわからない思いこみだったり色々なのですが、これが結構数十年単位で覚えているのです。
今日はそんな場所をひとつ勝手にご紹介しようかと思います。そしてあってるかどうかわからないけれど、Notebookers Map にそっとマーカーを立てようかと思うのです。
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Posted on 03 1月 2016 by konama
明けましておめでとうございます。
konamaです。
本年もよろしくお付き合いくださいませ。
(http://myanalogcloud.com/ より、モレスキンがやってるその日のカバンの中身からあなたのタイプを探るというものらしい)
今日はなんとなく身軽であることについて書いてみたいと思います。というのも、今現在愛用の皮のカバンを修理に出していて、仕事およびちょっとした旅につれていくカバンを探しているので、連れて歩くものっていうことに自分が興味をもっているから。
Notebookersには旅人が多いこともあって、わりと荷物をコンパクトにまとめる、あるいはものを持たないタイプの方が多いのかなという印象です。
でも、よく考えたら膨大な量のノートに文具、カメラ(レンズも?)、音楽プレーヤー、PCやガジェット類、ナイフなんかのツール類、Notebookerの好きなものは結構かさばる。
みんなどんなことを考えて荷造りしているのだろう、とちょっと興味があります。
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Posted on 23 12月 2015 by konama
こんにちはkonamaです。
今日はちょっと大がかりなプロジェクト(その割に思いつきですが)のお知らせです。
Notebookers Map プロジェクト、始動いたしました。
Notebookers MapはNotebookersの愛する文具店、雑貨屋、書店、カフェ、バルなどをマップ上にまとめる試みです。日常・旅先でふと時間が出来たとき、あ、近くにこんなお店があるから足を延ばしてみようかなと、毎日にちょっとした特別を付け加えるための宝さがし地図をつくろうという企画。
みんなで作っていく地図ですし、完成しない地図でもあります。ちょっとしたエピソードを添えて登録されたNotebookersの愛するお店や場所をのぞいてみませんか?
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Posted on 11 12月 2015 by konama
こんにちはkonamaです。
先週末の日曜日、東京でのNotebookers Meetingで沢山の方(その実、私は全員初対面でした)にお会いして、色々お話して、そしてお話したりずに興奮冷めやらぬ今週です。
ノートブックタワーを作ったり、Loftでモレスキンのワークショップに出たり、色々こうメインイベント的なものが色々あったわけですが、
そちらの方はAkaneさんの記事 やたぶんこれから書かれるであろうたくさんの記事とタカヤさんのまとめなどにお任せして、なぜあの日の朝モレカウインザハウスTOKYO(ハヤテノコウジ師匠 命名?)にチーズが出現するに至ったかをお話しようと思います。
でもって、意外とみんなチーズ好きなんじゃないの?ってことでここにノートブッカーズ、チーズ部を設立したいのであります。エヘン。
ちなみにこの傑作はエハガキ華さんが飲み会の席でナプキンに描いてくださったスティルトン!華さん、ありがとうございます。
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Posted on 01 12月 2015 by konama
こんにちはkonamaです。
昨日、せらさんの記事、初めてモレスキンを書いたときのことを憶えていますか。 を読んでいて、全く関係のない10年越しの疑問が解けるということがありました。(せらさん、ありがとう!)
さらにNotebookersに記事を書くようになってそろそろ1年が経とうとしているところですが、こんな感じのことはいくつかあったなあとおもい出して、感謝を込めて(笑)その辺のことを書いてみようと思います。
konamaのことですから、例によって本の話です。はい。今回は割と定番の推理小説2つをご紹介(でも古すぎて本屋で手に入れるのは大変かも)。
※後半について、2015/12/27、さらなる展開が!追記しましたので、そちらもあわせてどうぞ。
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Posted on 19 11月 2015 by konama
こんにちはkonamaです。今日はレシピブックのお話。
スクラップブックに夕刊の料理のコラムを貼ってた時代から今のカードボックスに至るまでのお話です。
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Posted on 20 10月 2015 by konama
こんにちはkonamaです。
今日は万年筆のお話です。といっても高級万年筆コレクションとかそういうのではなくて(そういうのご披露できるといいのですが)、字を書く楽しみのお話。
Notebookersのライター、読者の皆さんは世間一般に比べて「手書き」に抵抗のない方が多いとおもうのですが、書くことそのものが楽しいのが万年筆の素敵なところだなと思っています。上の写真みたいに何の意味もないんだけど、こんな風に字を書いてみるのが楽しいわけです。先般告白いたしました通り 、konamaは左利きでさらに書き方の成績は大変悪かった人間ですので、あまり出来上がったもののすばらしさは保証できないのですが、(書道もカリグラフィーも見様見真似です)、書くことが好きだということは割と強い方かなと思うので、ぺらくお話していこうかと思います。
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Posted on 27 9月 2015 by konama
数日とおかずにkonamaです。
前回、ハードカバーを買う楽しみ で色々愛を叫んだkonamaですが、じゃあそんなにハードカバーが好きなら文庫版はしょうがなく買っているのか?というとそんなことはありません。
最近は文庫書下ろしも結構ありますからね。必ずセットでということでもなくなるのかもしれません。ハードカバーから文庫化するまでかなり早くなって、いち早く読みたくて買ったのに積んでるうちに文庫になっちゃったなんてことも最近では珍しくありません。
とはいえ、それなりに時間をおいての発売。色々なオマケがついてくることがあります。再校正されているのはもちろんですが、あとがきや解説、年表や注、著書目録などなど。文庫用書下ろし短編なんてものがあったりして、ハードカバー版を持っていても、買わなくっちゃってこともままあります。
カバーデザインが異なるというのも魅力の一つ。ハードカバーほど自由度がない(サイズも紙も統一だし、背表紙は作者ごとに色が決まっていたりする)わけですが、ハードカバーとまったく異なるデザインの場合もあって、違う装幀家なら同じ内容を読んでのインスピレーションの違いみたいなものを楽しめるし、同じ人ならサイズダウンにどう応えたか、というのも見どころ。たとえば三浦しをんの「風が強く吹いている」はハードカバー も文庫版 も山口晃氏の絵ですが、まったく違う絵を使っていて、それぞれ独特の良さがあります。
そんなわけで、今回は文庫版を待つ楽しみを教えてくれるいくつかの本を紹介します。
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Posted on 26 9月 2015 by konama
こんにちはkonamaです。
今日は本のお話。相変わらず、シンプルライフとはかけ離れた、勝手に増殖しているとしか思えない我が家の本棚ですが、もちろんその大きな理由はハードカバーを買うから。
床が抜けたらどうしよう…と逡巡しつつも、やはり手に取ってしまう、ハードカバー。
お気に入りの作家の最新作ならばいち早く読みたいもの。私自身がハードカバーを買う最大の理由はこれだけれども、やはりそれだけでもない。
箱入りだったり、ハトロン紙がかけてあったり、ただ真っ白だったり、一皮むくとちょっとした仕掛けがあったり。スピンや紙の色、フォントに余白、装幀の自由度が高い分、それはそれは個性的にこちらの五感に訴えかけてくるものです。それが必ずしも正直でないところがまた憎いところ。表紙のイメージに引きずられて最後の仕掛けにしっかり捕まってしまったり、読み終えて初めて分かる意味があったり。
そんなハードカバーの魅力と、それでもなお文庫本を待つ楽しみ について(こちらはおそらく次回)書いてみたいと思います。
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Posted on 06 8月 2015 by konama
こんにちは暑い日が続いていますね。konamaです。
今日はなんとなくコーヒーのお話。
ノートをもって腰かける時には、いつもコーヒーをまず淹れます。といってもインスタントのこともしばしばな、軟なコーヒー飲みな私。
コーヒーフリークの皆様からすれば、いい加減なコーヒーライフであります。
憧れだけはいっぱしにあって、ネルドリップだサイフォンだコーヒープレスだと色々嗅ぎまわったわけですが、自分が気に入って美味しいと思えて、気軽に続けられるという点で、実家暮らしの学生時代から使っているChemex で落ち着いて大分たちました。20年以上前に買った実家のChemexも未だ現役です。
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Posted on 27 7月 2015 by konama
毎日暑いですねー、konamaです。
最近Post Crossing というものを初めてみました。皆様ご存じNotebookers ライター、エハガキ華さん のインスタグラムなんかを見ていて、これはやってみたいなあと思ったのです。
もともと小さい頃から切手や消印なんかに興味があったのですが、なにせあのパラフィン紙が挟まった収集帳にピンセットでそ~っとというのが、割とざっくりな自分に合わなくて、なんとなく郵便趣味は憧れつつも敬遠していたというのが正直なところ。おまけに中学生のころペンパル(海外文通)というのにトライして何回かやり取りするうちに書くネタがなくなって結局数回のやり取りで続かなかったという経験が、なんとなく手を出しかねていた理由でもあります。
今回Post Crossingをやってみようかなとおもった一つの理由は、自分がやることがこまめにハガキを出すことだけだ、ということでした。ポストクロッシング、略してポスクロは海外の誰かにはがきを書く(誰になるかはシステムが勝手に選んでくれる)と、まったく違う海外の誰かから自分にはがきが届くという仕組みで、基本的に同じ人とのやり取りはありません。送り先が受け取ったはがきを登録すると、次の宛先を紹介されます。
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Posted on 11 7月 2015 by konama
こんにちはkonamaです。
お題の「自分が好きなApple Musicのおすすめアーティスト」について教えてください。」にお答えしての記事なのですが、ちょっと話がずれちゃった気も。
Notebookersらしく、ノートの話から始めましょう。
おなじみMoon planner, 私もダウンロードして愛用しています。4月ごろ牡羊座新月にビジョンボードをつくろう(牡羊座新月につくる「夢を叶えるビジョンボード」 )という話があって、自分でも作ってみたのです。ビジョンボードとは自分の好きな物や行きたいところ、将来の自分のありたい姿を考えて、それに関連する写真や言葉をコラージュしたものです(詳細はリンクを)。ツイッターでお気に入りにした画像なんかをさがして、モレスキンのラージの見開きにペタペタ。
1時間ほど夢中で作ってみたら、将来の自分とかそんなもんじゃなくて、ただの好きな物ボードが完成していました。でも自分でもへー、こんなものが好きだったんだという驚きと発見があって、まあ「地味だな」というのもあったんだけど、まとめてみると意外な方向性があって、ひたすらに感心したのです(自分で作っておいてなんですが)。なんかやる気にならない時とかに、このページを開いて眺めているとちょっと元気になれるし。その時、ああこうやって好きな物をためていくと新しい発見があるかもという気がして、このままにしておくのはもったいないなあと思ったのです。ツイッターをはじめとして、あっというまに過ぎ去って行ってしまう情報には!と思うものが結構あるものです。そこでPinterestを使って、自分が反応したもののボードを作ってみました(somthing sparkle for me )。好きな色とかアンティークっぽい雰囲気とか、気が付かなかった自分の好みってものが垣間見えて、(そしてその変化も見えるんだろうなあ)そして、関連する画像やリンクから普段なら見逃していた画廊の情報やお店、本、映画なんてものにつながっていって、より好きな物が増えた気がします。
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Posted on 23 6月 2015 by konama
こんにちはkonamaです。
本日は夏至(って間に合ってないですが)。世界の仕切りが薄くなる日。ケルトのお伽噺では妖精が人をさらいに来る日でもあります(正しくは前夜のようですが、シェークスピアの『真夏の夜の夢』みたいな感じ)。
ファンタジーにおいても夏至は特別な日として登場することが多く、ゲド戦記、指輪物語なんかでも重要なイベントの日だったりします。比較的最近読んだ作品だとマギー・スティーフベーター の 「ラメント (妖精の騎士に捧げる哀歌) 」なんかも最後が夏至祭のシーンだったはず(ロマンス小説っぽいが、がっつり妖精が取り込みに来てる話)。
そんな中で、夏至と聞くと私がすっと思いつくのが「樹上の銀」という本です(というかこの本はスーザン・クーパー「闇の戦い」シリーズの完結編)。ケルト、ファンタジーと来ると、私なんぞより語る方がNotebookersにはいっぱいいらっしゃるのは重々承知ですが、割と有名な本だけどたぶんこの本が一番最初に来る人はいないんじゃないかな、と思うので、ちょっと紹介してみたいと思います。あらかじめ言っておきますが、子供向けです。
「イングランドのチルターン丘陵にある夏至の木だ」メリマンは言った。
「生命の木、世界の柱だ……。この国に七百年に一度出現し、その上に、その日一日だけ銀の花をつけるヤドリギが寄生している。つぼみが開ききった瞬間に花を切り取る者は形勢を逆転し、いにしえの魔術と荒魔術とを操って、あらゆる競争相手をこの世から、そして〈時〉の中から追放することができるのだ」
700年に一度の夏至の日、樹そのものですらなくてヤドリギですよ!(気分はFF10に出てくる”語ってもよろしいですかな”爺さん)
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Posted on 19 6月 2015 by konama
こんにちはkonamaです。
最近仕事が忙しくなって、家についてさてノートを書くぞと思ってもちっともその気にならないことがあります。ノートはいい気分転換になるので、特に忙しいときやしんどい時には楽しいひと時なのですが、なんでだろう?…と考えて、気が付いたのは「今日はもう沢山書いてきたから」。今日は少々真面目に?お仕事におけるノートの話です。
社会人の方、あるいは学生さんでも日報というのを書かれるかたがいるかと思いますが、私の場合仕事柄日々「ラボノート」というのを書いています。そう、例のS○AP細胞事件で有名になった例のあれです。実験をした、注文をした、溶液を作った、撮影条件、データファイルのありか、論文用の解析、ディスカッションのポイント、ふと思いついたアイディア等、なんでも書き留めておくのが基本です(すぐ忘れちゃいますからね)。日本では以前はそれほどうるさくありませんでしたが、特許や発明の優先権などお金の絡む話でもあり、アメリカのラボ(研究室)だと帰国の際には原本はラボの所有物としてラボが管理し、全頁複製したものを持ち帰るというルールというのも割とよくあるようです。そして今、日本でも色々とうるさくなってきたわけです。
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Posted on 27 5月 2015 by konama
こんにちはkonamaです。
先日始まったNotebookers Market、色々と面白そうなラインナップになりそうで、楽しみにしています(お財布のひもが…)。
かく云う私も蔵書票:月に梅 を出品したわけですが、Notebookersお題18禁に絡めて、蔵書票についてお話したいと思います。
どうも小さなサイズの印刷物というのはコレクター魂をくすぐるようで、切手しかり、マッチブックしかり、蔵書票にもたくさんのコレクターがいます。私自身は蔵書票を見るのは好きですが、特に個人的にコレクションしているわけではないので、もしこれをお読みになって「ちーがーうー」と思った方がいたらごめんなさい。
蔵書票はその名の通り、自分の本に自分の所有する本であるという印として貼る小さな紙です。その昔本が本当に貴重品だったことを考えれば、お金持ちの「大人の趣味」だったわけです。
絵と文字を組み合わせた版画が多く、本の表紙を開いた内側(表紙見返し)に貼るケースが多いようです。日本や中国では蔵書印の方が一般的でそれはおそらく紙の特性(硬い洋紙には印が押しにくい、和紙にはカードタイプのものを貼りにくい)によるもののようですが、それぞれ混じり合いヨーロッパでも蔵書印を使っているのを見たことがありますし、日本でも結構蔵書票を使っている方が昔からいらっしゃいます。古本屋さんが店の本に売り物ある証拠として蔵書票を貼っているケースもありますし、身近なところでは図書館の蔵書には蔵書印が押してあるでしょう(絵はついていないけど)?
実際どんなのがあるのか知りたいかたは、普通に蔵書票で画像検索していただければ色々楽しいものがみられます。(pinterestで検索したらこんな感じ )
蔵書票の文字の部分は一応決まり文句があって、Ex Libris(えくすりぶりす)と入っているのが一般的です。これはラテン語の「~の蔵書からの一冊」の意味で、日本の物だと○○蔵書や○○書房などの形もみられます。いずれも~や○○の部分に本の持ち主の名前を入れます。この蔵書票のオーナーの事を票主と呼びます。この他に格言やお気に入りの一言なんかを入れたりするのもあるようです。
絵の部分は本当に様々で、シンプルなタイポグラフィみたいなのもあれば、風景画や宗教画みたいのもありますが、その中で大きなジャンルに、エロティックな図柄のものがあります。女性のヌードが多いように思いますが(少なくとも男性のヌードだけの柄はみたことない)、結構グロテスクなものから神秘的なものまで驚くほどたくさんあります。絵の記号論的な部分やメタファーとか(エロスが生で骸骨が死とか)きっと他にも色々あると思うんですがその辺は置いといて、自分の本の開けてみないと分からないところにそっとエロティックな柄の小さな紙を貼るっていうところに、ちょっと淫靡な悦びがある気がしません?
エロスというとなんだかじっくり見るのが憚られる気分になりますが、たとえば超有名どころのバイロス(Franz von Bayros )なんかはアールヌーボーの繊細な麗しい図版で、思わず見入ってしまいます。(18禁 ?)
蔵書票の基本としては画家さんに票主がテーマや入れたい文字だけをリクエストして、票主さんのイメージで作ってもらうというのがお作法らしいのですが、自分のためにアートをオーダーするっていうのがそもそも大人な感じじゃないですか?それなりに結構なお値段がかかるし、完成作品を確認して買うわけでもない。自分の中のなにかを他の人に感じとってもらってそれを表現する、このこと自身にむしろエロスを感じるなあと思うこのごろです。
とこんなことを書いてしまうと、すでに出来上がった蔵書票にお名前入れるっていう商品はどうなのと、より買ってくれなくなりそうだけど、とりあえずどんなものか楽しむという感じで使っていただければ幸いです。票主の方々は色々な種類を楽しむのと希少性の問題で数十枚のみ刷ってもらうそうで、蔵書すべてに同じ蔵書票を貼るわけではありません。気軽に自分の名前が入ったシールを色々貼ってみてください。私はノートも自分の蔵書の一つとして、モレスキンの見返しにちゃっかり貼ってみています(上に出したデザインもそのうち商品にするかも。落款もどきが実はダンボ―?)。