Archive | Traveler’s Notebook

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手帳のパズル。粘土のノート。

Posted on 09 11月 2018 by

捨ててもいいタスクなんてない
忘れてしまえる思いなんてない
サインをもらえばタスクは完了
カタチにできれば思い出になる
次々とタスクは投げかけられて
どんどんと思いは募っていって
限られた居場所を圧迫していく
片付けはあまり得意じゃなくて
捨ててしまうのも好きじゃない
角と角をそろえて隙間を埋めて
試行錯誤をして思いをカタチに
手帳のパズル。粘土のノート。
限られた居場所に二種類の時空
タスクをはめこむ緻密なパズル
思う存分に思いをこねる粘土板
首に鈴をつけて放牧するタスク
地層の深部から声を上げる思い
きちんとできるものならば簡単
四角いものならぴったりはまる
きちんとしてないものには驚嘆
丸ごと抱えて徹底的に交わって
今までの今のそしてこれからの
全てがこの手帳とノートにある

(双系)

おまけ 10月のマンスリー絵日記

 

 

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日曜日のホテル、曇天の朝

Posted on 04 11月 2018 by

部屋の片付けをしていたら、以前、出張が多かった頃につけていたホテルの間取りメモが出てきた。
そういえばずっと前に書きかけていたホテルの話があったなと、ちょうど季節も冬っぽくなってきたし、ちょうど日曜日だし、日曜日のホテルの話を、日曜日の夕方に仕上げる。


 
ふと思いついて、日曜日の夜のホテルをとってみた。何処か遠くじゃない、いつもの通勤の途中の、時々寄り道をして買い物をしたりする定期券だけで行ける街のホテルを、出かけるついでに思いつきでとってみた。
いつもの通勤バッグに月曜日の着替えをぎゅうぎゅう詰めて、日曜の昼間の電車に乗った。

── 柳通りのホテル ──

石の小さな玄関をくぐると、ホテルのロビーは、キャリーケースの鈍い光と旅行鞄とウールのコートと、声を抑えた複数の喋り声がたてるさわさわした小々波のような音で満ちていた。
チェックインを済ませてカードキーをもらう。奥にあるエレベーターホールはしんと静かで、フロントの人の気配もざわめきも届かない。エレベーターの箱の位置を示す機械仕掛けのインジケーターの、ピン、カチ、カチ、という音がホールに小さく響く。
自分で荷物を持って部屋に行くような、特に高級でもなく気取ってるわけでもない庶民的なホテルなんだけど、ちょっと外国のような雰囲気と立地のせいか、ゲストは何となくよそ行きの顔をしている。わたしも何となく背筋を伸ばす。エレベーターで乗り合わせた紳士が、いちど日本語で喋ったことを、一瞬おいて英語で言い直したりする。(イヤワタシサッキニホンゴデヘンジシタヨネ)

部屋は、街中のホテルらしい小ぢんまりしてシックなインテリアだった。窓からは向かいの建物に絡む植物の緑が見える。今日は部屋が空いてるからということで少し広い部屋にアップグレードしてもらったのだけど、それでもずいぶん小さな部屋。ベッドはシングルサイズだし、部屋のなかで大きいものといえば、ゆったり足を伸ばして入れるバスタブと、向日葵みたいなやたら大きいシャワーヘッドだけ。ベッドでも部屋でも、わたしはだいたいが狭いより広々とした方が好きなんだけど、この部屋はこの小ささがなんとも心地よかった。

── 日本語の聞こえない街 ──

少しホテルで休んでから、出先に向かうためまた駅に向かう。歩いてる間も四方からいろんな国の言葉が聞こえてくる。この街はいつもこんな感じで、時によっては日本語がまったく聞こえないこともある。聞いたことのない音の言葉を聞いていると、気持ちがどんどん楽に、肩の力が抜けてくる。自分の知っている「常識」が通じないんじゃないかなと思うとほっとする。身体のまわりに廻らされている壁が消えて、気楽で自由な気分になる。

いつもは素通りするだけの通りを、今日は旅人の気分で、路面に出されたレストランのメニューを眺めたりしながらゆっくりと通り過ぎる。いつも通りかかるたび気になって、でもいつも満席っぽいので通り過ぎるだけのカフェを、今日もまた気になりながら通り過ぎる。次は何の用事もない時にホテルをとって、夜まで旅行者らしく街を歩きまわってみようかなと思いながら、そうしたらその時こそこのカフェに入ってみようと、店の窓にかかった美味しそうなモンブランの大きな写真を眺めたりしながら通り過ぎる。

── ホーム ──

戻ってきたのは夜の11時。夕飯もまだなので何処かで食事をしたいのだけど、日曜日の夜は早い。もうほとんどの店がラストオーダーの時間を過ぎていて、駅の売店でどうにか駅弁だけ買うことができた。

いつもの ”帰りの電車” には乗らないで、いつもは遊びに行くだけの街に帰る。にぎやかだった通りはすっかりひと気が少なくなっていて、夜遅くお腹を空かせてとぼとぼ歩いてると、帰るところがなくなってしまったようで心細くなる。帰るところのない旅に居るような感覚は、不思議と、知らない土地では感じることがない。知らない土地ではそんなことを感じている暇なんてないからかもしれないし、日常の景色の中に非日常の時間が混じった時にこそ、感じることのような気もする。

それでも、柔らかい灯りが漏れるホテルの小さな玄関を抜け、こんなに遅い時間だというのに変わらず旅人達でにぎわってるロビーを抜け、微かな機械音のする滑らかなエレベーターであたたかい部屋に戻って、買ってきたお弁当を食べてお腹が膨らんだら、すぐに、ああ、ここがホームだ、ただいま、みたいな気持ちになる。お湯を沸かしてお茶を飲む、何かを食べる、お風呂に入る、ベッドでひと眠りする。日常の儀式をするたびに、ホテルの部屋がホームになってゆく。

── 朝、月曜日 ──

普段より遅い時間に起きて、ゆっくり身支度をした。夢の続きのようなふわふわした気分でチェックアウトを済ませ、朝の人通りの少ない繁華街を、駅に向かう。平日は始まってるんだけど、自分の中の時間はまだ旅の続き。
旅行者の気分のまま乗り込んだ満員電車を降り、職場の駅の、いつもの、通勤の人達の暗い色のコートと黒い鞄の波の中に混じる。
前を歩く黒づくめのサラリーマンの鞄の裏地がチラッと見えて、黒の中から一瞬、眩しいくらいの鮮やかな空色が現れた時、何となく自分の今の心の内側を映してるような、ささやかで重大な秘密をみたような気がして、ちょっと愉快な気分になった。


 
冒頭の写真のノートは、この話のホテルとはまったく関係なく、雰囲気もまったく違うホテルの間取り。たぶん出張中のホテルは旅先のホームだから、その頃に思ったことと繋がって連想したのかなと思う。
 

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the note of jam organ とおまけ

Posted on 07 10月 2018 by

無罫を好む五線譜さえも不要
音と音符の声と言葉の不適切
声から始まることだけが真実
頭から声を取戻すための叛乱

肺の小腸の心臓の腎臓の声や
副鼻腔の十二指腸の横隔膜の
肝臓のランゲルハンス島の声
手から声を取戻すための叛乱

第六感とはオルガンを聴く力
五臓六腑をノートにぶちまけ
フリーインプロビゼーション
頭はオルガンの共鳴箱である

(零度)

おまけ 9月のマンスリー絵日記

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「毛糸のジッパーケース」アンケートのお願い

Posted on 22 9月 2018 by

来年の手帳や文具が店頭に並びはじめ、ノートブックの秋、手帳の秋となりましたね。

さて、2016年3月よりトラベラーズノート用の「毛糸のジッパーケース」をこちらで販売してきましたが、ここで一度、お買い上げくださった方々を中心にアンケートを実施したく、告知させていただきます。
ご購入者の方々には、すでにメールにてアンケートを送信いたしました。
それぞれの宛先は、お買い上げの際にご入力いただいたメールアドレスです。
もし、該当の方で届いていない方がいらっしゃいましたら、私までご連絡ください。
(迷惑メールフォルダに入ってしまっている場合があるようです)

また、まだ「毛糸のジッパーケース」をご購入いただいていない方でも、
もしお聞かせ願えるのならば、下の質問事項をコピー&ペーストし(答えたいものだけでもOKです)、プロフィールに載せているアドレス宛てに送信いただけると幸いです。
『「毛糸のジッパーケース」、ここがこうだったら購入検討するのになー』等、匿名で構いませんのでお聞かせ願えませんか。
その通りに作るかは(技術的な面で)お答え(またはお応え)できかねますことご了承くださいね。

ご返送いただいたご回答は、真摯に拝読し、こちらでまとめ記事として公表したいと考えています。
それによって「毛糸のジッパーケース」のなにかが変わるかもしれません。
ご意見により改善していけたら、と思っております。
ぜひ自由で率直なご意見をお聞かせ願いたいです。

先ほども述べました通り、アンケートはこちらでまとめ記事として公表する予定ですので、回答期限を設けさせていただきます。

ご協力いただける方は、2018年10月8日(月・体育の日)までにご返送くださいますようお願いいたします。

下記よりメール本文です。
(未購入でご協力いただける方は、その旨をご入力の上、持っていたらこうだろうというようなことで構いません。なんか、わかるように書いていただけたら結構です。)

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仲介者

Posted on 26 8月 2018 by

。私は変わらない。あなたが変わった。竜安寺の石庭は言う。私は変わらない。あなたが変わった。シーラカンスは言う。私は変わらない。あなたが変わった。オリュンポス神殿は言う。私は変わらない。あなたが変わった。奈良の大仏は言う。私は変わらない。あなたが変わった。バーミヤンの石仏は言う。私は変わらない。あなたが変わった。1パック128円の卵は言う。私は変わらない。あなたが変わった。一袋35円のもやしは言う。私は変わらない。あなたが変わった。100グラム245円の輸入牛肉は言う。私は変わらない。あなたが変わった。カタクチイワシは言う。私は変わらない。あなたが変わった。鈴茂ロボは言う。私は変わらない。あなたが変わった。カップヌードルは言う。私は変わらない。あなたが変わった。チャールズ・ダーウィンは言う。私は変わらない。あなたが変わった。アレクサンドリア図書館が言う。私は変わらない。あなたが変わった。アンティキティラ島の機械は言う。私は変わらない。あなたが変わった。クロマニヨン人は言う。私は変わらない。あなたが変わった。ドードー鳥が言う。私は変わらない。あなたが変わった。イクチオサウルスが言う。私は変わらない。あなたが変わった。アノマロカリスは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ステラーカイギュウは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ダイアモンドは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ウラン235は言う。私は変わらない。あなたが変わった。皇帝ネロは言う。私は変わらない。あなたが変わった。青色はぐれ星は言う。 私は変わらない。あなたが変わった。ヒッグス粒子は言う。 私は変わらない。あなたが変わった。アイン・シュタインは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ボブ・ディランは言う。私は変わらない。あなたが変わった。 ル・コルビジェは言う。私は変わらない。あなたが変わった。キマダラルリツバメは言う。私は変わらない。あなたが変わった。バオバブの木は言う。私は変わらない。あなたが変わった。モアイ像は言う。私は変わらない。あなたが変わった。母は言う。私は変わらない。あなたが変わった。アレン・ギンズバーグは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ストラディバリウスは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ドラム式洗濯機が言う。私は変わらない。あなたが変わった。アレクサが言う。私は変わらない。あなたが変わった。アドルフ・ヒトラーは言う。私は変わらない。あなたが変わった。ホームレスは言う。私は変わらない。あなたが変わった。スティーブ・ジョブズは言う。私は変わらない。あなたが変わった。織田信長は言う。私は変わらない。あなたが変わった。オスマン=トルコは言う。私は変わらない。あなたが変わった。クヌム・クフは言う。私は変わらない。あなたが変わった。クレオパトラは言う。私は変わらない。あなたが変わった。与謝野晶子は言う。私は変わらない。あなたが変わった。3Dヘッドマウントディスプレイは言う。私は変わらない。あなたが変わった。Notebookersは言う。私は変わらない。あなたが変わった。書かれたページは言う。私は変わらない。あなたが変わった。書かれていないページは言う。私は変わらない。あなたが変わった。あなたは言う。私は変わらない。あなたが変わった。私は言う。私は変わらない。あなたが変わった。

変わらないことが変わることであり、
変わることが変わらないことである。
変わること変わらないことの両方を、
同時に見られる場所はどこにもない。

ただ有機交流電燈として明滅し続け、
ノートの前後を交互に照らすだけだ。

(修羅)

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?>! ―『ユーケルの書』から

Posted on 12 8月 2018 by

書物は書物を越えて生き残る。(p.27 「白い空間6」)

人間は「問」だ 「問」=「?」ならば 手にした答えが「!」であらわされる。

その場合

疑問符と感嘆符。両者は{両替、翻訳、入替}不可能だ。断じて!

お前にとって語は一つの顔だ。
お前は私の顔を描いた。
私は自分の気になったところで、読み取られる。―レヴ・スミアス(p.71「書く習慣」)

「?」は∞の(細かな細かな)!を発生させるが、!をいくら集めても?は構築できない

「?」はつねに一つの(巨大な)「?」であり、「?」は「?」に重なることでしか×××。

疑うこと。それはたぶん限界を廃棄することと、骰子のまわりを回ることである。(p.109「第三部 サラの日記」)

万人のためのひとつの同じ反射板(p.125「サラの日記 Ⅲ」

われわれは不可能なものを通して結ばれている。-レヴ・カナリ(p.83「第二部 巻頭句」)

「?」は影だ。そして「!」とはその影に支えられた世界だ。

色とは影の叫びである -レヴ・ノエビ(p.163「ヴェールと処女6」)

※「ユーケルの書」
エドモンド・ジャペス著 鈴木創士訳。書肆風の薔薇〈選書 言語の政治⑦〉 1991.6.20
「問の書」シリーズ全七部作のうちの第二部にあたる。

「?」は「!」を求めるが「!」は自己差異化するばかりだ。

海は宇宙にぎざぎざをつける ―レヴ・アムロン(P.45「善の分け前 2」)

それは、深みへ向かっているように見せかける巨大迷路だ。「!」とはマスクメロンの亀裂に似ている。それは決して「?」の果肉を味わうことはできない。香りだけ、ただ香りだけだ。

人は水底でもがいたりしない。もがくのは水面でだ。(p.106「第三部 サラの日記」)

本に満たされている孤独の豊饒さ。「!」を探すのではなく「?」に遊ぶこと。

沈黙の響き。最初の谺。 -レヴ・ライエ(p.66「第二部 巻頭句」)

私はこの本を読むことが出来て、幸せだった。なによりもよかったことは、この本が「架空」と「贋者」に分断され続けている点だ。(cf.訳者あとがき)

さいごに、もっとも重要な文を引用して記事を終える

私が書くのは、私が言うことができるかもしれぬことの果てに赴こうと努めるたびに、今度こそそこに到達できるだろうと信じるからだ。―ユーケルの手帖(p.83「学者達と客たちのあいだで交わされた対話」)

(引用)

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波の音

Posted on 29 7月 2018 by

言葉があっても諍いがなくならないのは
言葉の使い方が間違っているからなのか
言葉が諍いを招いてしまう仕組みなのか
言葉は感情と相いれない宿命を持つのか
催眠術の言葉だけが力を持っているのか

言葉は鳴き声から生まれたのだと思うが
鳴き声は本能的感情の爆発だったはずだ
言葉はあまりに理路整然としているので
感情を意味に置き換えてしまうのだろう
言葉は感情を他人行儀に外から分析する

思いを意味で伝えようとしてはならない
思いの意味を相手に響かせられなければ
思いを相手に伝えることはできないから
思いは理解するものなんかではないのだ
そんな礼儀正しい他人行儀ではないのだ

共感というのは否応なく相手を揺さぶる
思いが伝わるとは不躾で暴力的なことだ
間接的な経験ではなくて直接的な事件だ
だから言葉を弾のように用いては駄目だ
言葉は打ち寄せる波のように用いるべし

言葉が海面であるならば意味は波飛沫だ
海の深さは感情の深みでその動きが波だ
言葉は波の伝播であり感情の表層である
そして何よりも忘れてはならないことは
全ての海は繋がっているという事である

               (潮騒)

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メモは取り逃がす

Posted on 22 7月 2018 by

さまざまな時 さまざまな場所
予め仕掛けた ブロックメモを
定時に見廻る 抜打ちで調べる

メモは絶対に 獲物を取逃がす
残されるのは その獲物の痕跡
殴り書きの跡 追跡の走り書き

未知の獲物は 知識をすり抜け
不定の獲物は 知覚をすり抜け
記憶と経験は 妄想と片付ける

メモは妄想だ 妄想のパズルだ
かつてあった 将来はありうる
遠慮しないで ここから出して

妄想を解読し 欠落を形にして
ピースを集め ノートに記して
取り逃がした 獲物を創造する

(泥型)

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毛糸のジッパーケース、ブラックエディション(トラベラーズノート用)

Posted on 19 7月 2018 by

NUI009

黒い毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)を作りました。

黒い毛糸に、白とシルバーのジッパーです。
ユニセックスにご使用いただけると思います。

トラベラーズノートに挟んでみたところです。

それぞれノートリフィル一冊と共に挟んでいます。
黒以外、余計な色を使用していませんので、革カバーの黒はもちろん、キャメル、ブラウン、オリーブ、ブルー、どんな色とも相性良いはず。

星チャーム付きです。

Notebookersロゴのゾウさんが目指し旅している、ロゴ左上の星。これをひとつずつに付けました。

ジッパーを開けると、内布は2種類。黒白のギンガムチェックとストライプです。

ジッパーケース一点につき、同柄のコースターが一点おまけで付きます。

レギュラーサイズ(チェック、ストライプ)各1点、
パスポートサイズ(チェック、ストライプ)各1点の、計4点のご用意です。

毛糸のジッパーケースを広げたところ。

パスポートサイズとレギュラーサイズです。(編み地が青く見える場合がありますが、黒一色です)
それぞれ向かって左側が編み地のみ、右側がジッパーケースという作りになっています。
上下逆さまでも、自由にトラベラーズノートカバーに挟んでご使用いただけます。
編み地部分には、ピンバッヂやピアスやタイピン、チャームなどを付けて、飾りながら収納することができ、またジッパー部分には、毛糸編み地がクッションとなり、万年筆や大事な文房具をしまっておけます。

もしかしたら、「夏だから毛糸(ウール100%)ものはちょっとなー(暑いんじゃないかなー)」という方もいらっしゃると思います。
ですが、実際は、クーラーの効いた涼しいお部屋やオフィスやスターバックスで開くはず。
昨今、男女問わず冷え性の方も多いと聞きます。
そんな時、このふんわりジッパーケースが貴方のトラベラーズに挟まっていたならば、指先に触れるたびにふわっと心も一緒に包んでくれる、はず。と思います。
前回の毛糸のジッパーケースをお買い上げの方から、インスタグラムでこんなご意見もいただきました。
「日によって平たいものから太いペンまで色々使わせていただいています。
触った感じが好きで、ずっとセットしています。カバー越しでもなんだかふんわりしていてお気に入りです。」(コメント一部抜粋)
aisennさま、本当にありがとうございます。
aisennさまは、ブルーの革カバーに、クラフト紙リフィルと共に毛糸のジッパーケースを挟み、文具を持ち歩くのにご使用いただいているとのことでした。
季節を問わず、ご使用いただけるものである、はずです。

価格
レギュラーサイズ 各4200円(送料込み)
パスポートサイズ 各3100円(送料込み)

配送方法
クリックポスト

素材
毛糸 ウール100%
内布 コットン100%

各所サイズ
レギュラーサイズ
縦 約21.5cm
横 約23.0cm(広げた状態)
厚み 編み地部分0.3cm,ジッパーケース部分0.8cm(重ねて約1.0cm)
重さ 約76g

パスポートサイズ
縦 約13.0cm
横 約18.0cm(広げた状態)
厚み 編み地部分0.3cm,ジッパーケース部分0.8cm(重ねて約1.0cm)
重さ 約40g

コースターサイズ
縦横 約9.0cm角

不織布でできた保存袋に入れてお届けします。使わないときは、ここに入れて保管しておくと安心です。

長くなってしまうけど、大事なことも。
ご注文の際は、以下のことを知っておいてください。
・編みもの製品全般に言えることですが、編み地本体には伸縮性があり、また、引っかかりに弱いです。
よって、ちょっとした突起などに引っかかり、糸が飛び出してしまうことがあります。
・手編みのものですので、既製品に比べるとズレやゆがみなどがあります。
手作りのあたたかみとご了承ください。
・一本の糸を編んでいる品です。お取り扱いは「やさしいきもちで」お願いいたします。
・作者は猫を室内で飼っています。
猫の毛など、製作中はもちろん、届け時にも混在しないよう注意を払ってはおりますが、
猫アレルギーや敏感な方はご遠慮くださるか、ご了承の上、お買い上げくださいますようお願い申し上げます。

ご使用になり、お困りのことが後から出てきた場合も、お気軽にご相談ください。
できる限り修理させていただきますし、ご自分で直したい場合もアドバイスいたします。
(修理の場合は、こちらへの送料のみご負担ください)

また、ご注文前でもご質問や気になることがございましたら、下記のメールアドレスへお気軽にご連絡ください。
nuiko★notebookers.jp
(★を@にしてください)

ツイッターやインスタグラムをされている方でしたら、 @nuit_co へメッセージかリプライいただいても構いません。フォローは不要です。

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153.Define it  ―私の好きな怪談を定義する

Posted on 15 7月 2018 by

 ノートブッカーズお題に “153.Define it(定義せよ)”が、あった。
そこで季節がら、「私の好きな怪談」を定義してみることにした。

はじめに

 私は怪談が好きだ。幼少期から「ムー」を購読し、「あなたの知らない世界」や「心霊写真特番」などを見聞きしては、夜な夜な後悔していた。
そうして、多くの怪談に親しんでいるうちに、どうやら、「好みの怪談」が固まってきていた。というか「好みでないもの」が明確になってきた、というほうが正しいだろうか。
そして今、この原稿の下書きをしながら私は、「いわゆる怪談」なんて好きではなかったのだということに気づかされた。それでは、なぜ私は「怪談」が好きだと勘違いしていたのだろうか? 私は頁を改めて、「私の好きな怪談」を定義しなおしてみた。

Ⅰ.私好みではない怪談を定義する

1.理由にならない理由

 「怪談」のすそ野は広い。
『氷菓』という作品の「愚者のエンドロール」篇で「人によってミステリーの定義はずいぶん違う」という場面があった。それと同じく、人々が「怪談」と言われて思い浮かべる話は様々だろう。
「心霊現象」「祟り」「風習」「自業自得」「民話」「妖怪」「サイコパス」「狂気」「超能力」「シンクロニシティ」「転生」「エクソシスト」などなど。これらの話は、たいてい「怖い状況の発生」と「その理由」がセットになっている。そして私好みでない怪談とは「その理由」をもつ話なのである。

 怪談の冒頭か最後かで語られる「怪異の理由(=原因)」は、実際のところ「理由」になっていないことが多い。「その部屋で自殺した人がいる」から「住んでいる人が次々に自殺する」なんて、説明になっていないことは明らかだし、現象の方も全くおもしろくない。そんな「怪談的お約束」に、私は退屈してしまうのだ。

2.類型的な演出

 「かくれんぼ」「追跡」「人別改め」の構造をもった「怪談」は多く語り口も類型化されている。この文体ではたいてい「くりかえしの後の断定的大声」によって「吃驚させようとする」。急に大声を出されればびっくりするのは当然で、これは「怖い」というのとは違うし、むしろ「怪談」を壊していると思う。

3.心温まる怪談

 霊現象を扱っていながら「命を救われる」とか「心が通い合う」とかいうタイプの話が、「世にも奇妙な物語」などに多い。これらは登場人物に「霊」を交えただけの「渡る世間は鬼ばかり」にすぎない。

まとめ

 私好みでない怪談とは「怪談の話法で怪談的理由に頼った怪談らしい怪談」だった。

Ⅱ.私好みの怪談を定義する

1.因果因縁は不要のこと

 「因果因縁不要」この条件によって、「長編怪談」はほぼ全滅する。「長編」とはその大半が「因果因縁の説明」だからだ。だから私好みの怪談とは「新・耳袋」型となる。

2.新・耳袋型とは

 私が考える「新・耳袋」型怪談の特徴は「不思議な現象だけを淡々と語り、言いっぱなしで終わること」である。(この精神こそ、元祖「耳嚢(根岸鎮衛さん)のモットーであった。)
「因果因縁」で説明されてしまうところに「不思議」はなく、それらの怖さとは「理解できる怖さ」でしかない。正確に表現するなら「怪談的お約束を理解できる怖さ」ということになる。
「新・耳袋」型の怖さとは、「目の前の現象が理解不能なために引き起こされるパニックから、思考が強制停止し、あたかも「放送を終了したテレビ画面を席捲する砂嵐」を見つめ続けている時の、自らがバグってしまった(のではないかという)怖さである。そこには、静かな恐慌と、爆発的な笑いの予感が同居する。

3.同じ構造をもつ話の例

 都市伝説(陰謀論は除く)、「ロア」(ネットより)、「ちょっと不思議な話」(南山宏さん)、伊藤潤二さんの「阿彌殻断層(あみがらだんそう)の怪」「落下」「首吊り気球」、「百物語」(杉浦日向子さん)などが思いつく。

まとめ

 以上から、私好みの怪談の定義は
「私の世界認識や現状認識や知識が揺らぐほど理解不能な現象(=不思議)を表した話」ということになる。

Ⅲ.この定義から得られる定理

1.私好みの怪談(以下【怪談】)に「霊」は必須ではない。
2.【怪談】は「奇妙な話」の中に含まれている。
3.【怪談】は既存の「恐怖」では処理できない
4.【怪談】は「オーパーツ」「世界の七不思議」「UMA」「深海生物」「絶景、奇景」を含む
5.【怪談】は唯物的である
6.【怪談】は実話である必要はないが、創作するのは困難である
7.【怪談】は「霊」より「妖怪」にシフトする
8.【怪談】はヒューモアを有する

以上

おまけ ノートブッカーズお題
「文具にまつわる怪談を教えてください」

上記の定義はあくまでも私的なものなので気にせずに、あなたの「Notebookers的怪談」を、教えてください。実体験、創作談は問いません。あなたは何を「怖い」と感じますか?

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毛糸のジッパーケース、ブラックエディション販売のお知らせ他

Posted on 13 7月 2018 by

夏ですね。

黒い毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)を作りました。

写真はまだ製作途中のものですが、現在はできあがっており、販売準備中です。

内側には、チェックまたはストライプの黒白生地を使用し、夏をキリッと過ごすイメージで。

ジッパーの金具部分が今回はシルバーなので、黒白キリッを崩すことなく、ユニセックスにご使用いただけると思います。

トラベラーズノートのレギュラーサイズとパスポートサイズの2サイズ、

内布が、チェックとストライプの2種類(外側の毛糸はすべて黒色)で、計4点です。

販売日時は、2018年7月19日 木曜日 21時からを予定しています。

上記日時に、Notebookers Marketに専用ページが出現しますので、ご興味ある方は、どうぞよろしくお願いいたします。

 

上の写真のロゴについても少し。

新たにしまして、綿レースタグとして内側の奥の方につけています。

この新しいロゴは、私がざざっと描いた落書き状態のものを、イラストレーターのまおさんにきれいにデザインしていただいたものです。

毛糸玉の頭にかぎ針が3本刺さってる状態を表しております。

とてもきれいに仕上げてくださったので、小さなゴムはんこにしても、線や点がきれいに捺せて、写真のように布地に捺しても印影がくっきりです。さすがまおさまです。

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ノートは死なない

Posted on 08 7月 2018 by

ノートは死なない
生きていないから
生きてる人は死ぬ
ノートは残される



人は生まれ続ける
ノートの命は続く



生きて書くノート
書き終えたノート
生きて読むノート
終わらないノート

                        (石庭)

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裸の好き

Posted on 01 7月 2018 by

記憶を棄ててでも
好奇心を守りたい
記憶を持たない頃
世界は身近だった

知ることは経験で
経験は感情だった
この三つは一体で
瑞々しく輝いてた



記憶が生じたとき
これらは分たれた
言葉の鎖によって
互いを縛り合った

かつて手にした物
かつて理解した事
失われてしまった
叡智を取り戻す旅



そんな神話は嫌だ
そんな旅は御免だ
知識に安心しない
記憶に未練はない

書き捨てるノート
鎖を抜ける大脱出
好奇心を丸出しに
ノートの前を行け

                  (直面)
おまけ:6月のマンスリー絵日記

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あゆはぴ?

Posted on 10 6月 2018 by

幸福か不幸かを答えてはいけない
幸福であれば綻びてしまうし
不幸であれば囚われてしまうから

幸福だったかと尋ねてはいけない
肯定ならば今が虚しくなるし
否定ならば全てが悲しくなるから

幸福になろうと誓ってはいけない
頷けば追い詰められていくし
首を振ればずっと後悔が続くから

幸福のリストを作ってはいけない
書き終えてしまえば寂しいし
それ以外の全てが不幸になるから



幸福だなどと微笑んではいけない
真顔にかえれば重荷になるし
微笑み続けるのはつらすぎるから

幸福を探し回っていてはいけない
見つからないと不幸になるし
見つかっても幸福は続かないから

幸福という物を求めてはいけない
形の有るものは不幸になるし
形の無いものは幸福じゃないから

幸福と幸運を混同してはいけない
幸運は幸福とは関係がないし
幸福でいることは幸運なのだから



幸福な人生など信じてはいけない
最期の瞬間まで確定しないし
確定した途端に離れてしまうから

幸福と不幸とに分けてはいけない
不幸なゴミは生ゴミになるし
幸福なゴミは粗大ゴミになるから

幸福と楽天家を分けてはいけない
楽天家だけが幸福を生きるし
幸福だけが楽天家の取り柄だから

幸福を留めようとしてはいけない
幸福に縋るのは不幸の証だし
幸福は鎖に繋がれると暴れるから

Are you happy?
Yes,I have been happy!
                 (放流)

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Note of the note ―ノートの調べ  p.5 太宰治さんの横顔のノート

Posted on 03 6月 2018 by

はじめに

「Note of the note -ノートの調べ」 と題した不定期シリーズ。
このシリーズでは、著名人のノート、手稿、手帳、日記などを紹介し、そこに込められた作法と思いを検証していく。

第5回目は、太宰治さんのノートを鑑賞する。

出典


1.別冊太陽 日本のこころ159 太宰治 生誕100年記念 平凡社 2009.07.09

2.弘前大学付属図書館貴重資料 太宰治自筆ノート(「英語」ノート、「修身」ノート)

予習用読方帖

1923(大正12)年。14歳のとき、青森県立中学校受験勉強の一環として、二十篇の課題綴方を書いた。(p.169)

   

左 表紙 右 本文 (p.23)

官立弘前高等学校1年(1927/昭和2年/18歳)の英語ノート

英語のノート

英語の教科書の見返し(p.37)

 

弘前大学付属図書館貴重資料 太宰治自筆ノート 「英語」より

表紙

見返し

ノートの解説は

青森近代文学館 太宰治の旧制高校時代のノートについて 安藤宏(東京大学准教授)(以下「解説」とする)による

「英語」のノートから解説に入ることにしよう。
使われているのは横罫線二三行の大学ノートで、表紙左上に弘前高校の校章が刷り込まれ、裏表紙に「今泉本店(注ー弘前市内の主要な書籍店)特製」の標記がある。サイズはA4版に近い縦二一〇ミリ、横一六五ミリ。表紙に「Johnson & Goldsmith/Essays by/T.B.Macaulay/The Hirosaki High School/L.1.1/S.Tsushima」と記入されている。太宰は昭和二年の四月に文科の一年一組に入学しており、「L.1.1」とあることから、第一学年時に使用されたものであることがわかる。

英語の授業は「発音」「綴字」「読方読解」「話方」「作文」「書取」「文法」からなっているが、このノートには文学作品の現代語訳が記されているので「読方読解」に該当するものであろう。

下(閲覧p79)顔の下の欄外の書き込み (解説より)

橄欖之実が/ほろほろと/月の光に 散つて行く/TaRanTuLa!/蜘蛛に咬まれた若者は/空を見つめて 舞ひ狂ふ/哀れ悲しく/舞ひ狂ふ

当時、多くの高等学校がそうであったように、弘高でもまた、〝ノート主義〟ともいうべき風潮が支配的だったようだ。あたかも速記術を思わせるような口述筆記が授業の中心をなし、それが学生にとって大きな負担になっていたようである。(解説)

落書きページ

裏表紙

「英語」のノートには、実に多くの箇所に落書きがあるが、その大半は肖像画(4~8、14、19、27~30、34、36、40、41、43~45、47、53、57、59、73、83、86、裏表紙など)と、英語・日本語による自己の署名(3、58、59、86など)である。(中略)自画像や、来るべき文壇デビューに備えてのサインの練習(?)を繰り返している様態は興味深い。

官立弘前高等学校2年(1928/昭和3年/19歳)の修身のノート

「修身」の科目は文理共通の三カ年に渡る必修科目。
講義内容の大まかな構成は次のようになっている。
吾人ノ国家観及ビ吾国体
国家ト個人ナラビニ愛国心
歴史上ヨリ見タル吾国ノ特性
日本民族ノ外観
1、日本の民族及国民(注ーここから〈第参学期〉とある)
2、日本ノ国民国家
3、日本社会運動ノ諸傾向ト我が氏族性(ママ)(解説)

表紙

表紙見返し

「修身」もやはり「英語」同様、横罫線二三行の大学ノートで、弘高の校章が刷り込まれ、サイズも同一である。ただしこちらは「今泉本店特製」ではなく、「神書店製」の標記。表紙に「修身/宮城教授/弘高/文 二 一/津島修治」の記入がある(「二」の漢数字は白黒の画像だと「三」に見えるが、実際は「二」である)。昭和三年度、太宰の第二学年時のものと考えられよう。38頁まで使われ、あとは白紙。なお、ノートの終わりの部分に七ページに渡る落書きがあるほか、「英語」同様、表紙、裏表紙、表見返し、裏見返しにも落書きがある。(解説)

閲覧p.71 自画像?

閲覧p.79 津島修治サイン

顔ばかり

裏表紙

二冊のノートの人物画像の合間に頻出する数多のサインは過剰な自意識の表象でもあろう。名前と共に The Hirosaki High School の署名が多く記されているが、そこからは一方で旧制高校スピリットの交錯した、屈折したプライドをうかがい知ることができる。(解説)

太宰治愛用の万年筆

(別冊太陽 p.41)

エヴァーシャープの万年筆はもともと美知子夫人がアメリカ土産にもらった品であったが、いつからか太宰が使うようになった。透明な軸は途中で破損して取り替えいちいちインクをつけて書いていたが、軽く字を書く癖があった太宰は、1939(昭和14)年頃から最期まで、この万年筆1本で執筆を続けることができたという。
(この文は、青森近代文学の名品 vol.1 太宰治 愛用の万年筆より)

太宰治さんの万年筆は、EVERSHARPのDoricシリーズかと思われる。(キャップの金具の形状から)検索により似たものは見つかったが、型番は判明しなかった。しかし、同型の万年筆を落札なさったジョリ様のブログを見つけた。参考としてご紹介する。ジョリのブログ 2016-01-07 太宰治の万年筆

ちなみに使用していたインクは 丸善のアテナインキ(P.149)とのこと。

有明淑の日記

彼女が19歳の頃、本人が太宰へ郵送した。

太宰はこの日記を再構成して『女生徒』を書きあげ、川端康成の絶賛を受ける。1939(昭和14)年4月「文学界」。翌年12月には北村透谷文学賞副賞を受賞した。

太宰から『女生徒』を送られた彼女は感激し、長く愛蔵したという。(p.80)

手帳

1947(昭和22)年12月のページ。(38歳)

(P.115)

この年の11月に『斜陽』のモデル太田静子との間に治子が誕生。太宰は認知。12月に『斜陽』発表。一躍流行作家となるも、精神と身体は蝕まれ続ける。3月末に、看護婦兼秘書の役割を果たす山崎富栄と出会っている。

『M.C様へ うぬぼれないでください』

太宰は、M.C、マイ・コメヂアン、を自称しながら、どうしても、コメヂアンになりきることが、できなかった。(坂口安吾『不良少年とキリスト』より抜粋)(p.102)

1948(昭和23)年2月のページ(39歳)

この年、『太宰治全集』の配本が始まる。

『如是我聞』を連載。『人間失格』の執筆開始直前の時期。

この4か月後に山崎富栄と入水心中。

おわりに 横顔のノート

弘前高等学校時代の二冊のノートのおびただしい落書きの大半が「横顔」であったことが、ひじょうに印象深い。横顔で目立つのは、「鼻」「顎」そして「眼」である。

「鼻」「顎」は、自尊心の象徴として用いられるものであるし、「眼」は虚栄心、自惚れ、承認欲求などを表すように思う。そして、その眼が真正面からではなく、横、もしくは斜であることが、太宰治さんの性質の全てを表しているかのように思われるのだ。

たとえば太宰治には過敏な自意識はあります。いつも他人に見られていると思っている。しかし、そこに「まなざし(サルトル)」はないと思います。日本の私小説家は自意識だらけですけれど「まなざし」はない。
柄谷行人(『ダイアログⅤ p.331 戦後文学の「まなざし」)より

『太宰は絵や書を一気呵成に仕上げることが多かった。とくに酒席の「席画」が好きで、酔った勢いでものの数分で描くこともしばしばだったという。(pp.58-59)』

左頁 自画像 /1947 (昭和22)年

右頁上 三つの貌 /1947(昭和22)年

右頁下 風景 / 1940 (昭和15)年ごろ

さいごに、太宰治さんといえば、月見草が有名だが、私には1940(昭和15)年に描かれた「水仙」の絵がとても印象深かった。

以上

おまけ 5月のマンスリー絵日記

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布石の隙間

Posted on 20 5月 2018 by

すでにある世界は 落石避けの網目のようだ
また一つ石を置く 膨らむ歪む引っぱられる
置いた石は動かず 石を覆い尽す網目は動く
石は石に留まらず 周囲に波紋を投げかけて
詰め込んだ分だけ 網は自在に広がっていく



次の石をどこに? 網の全体を見通せぬまま
石を置いた瞬間に なにもかも変わっていく
どのような石でも どのように取扱おうとも
動かない石は動き 一方向に雪崩落ちていく
石のせいでもあり 石ばかりのせいでもなく



石は網の形を決め 網は石を一つにまとめる
石は岩山となって 網はところどころ綻びる
石は突然風化して 網目から零れ落ちていく
錆びてボロボロの 巨大なはりぼての網目を
丹念に解き解す為 ノートの隙間に石を置く


                 (囲碁)

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ノートの人格 と 4月のマンスリー絵日記

Posted on 06 5月 2018 by

本気だから躊躇わない
感情だから今しかない
真実だから茶化さない
率直だから忖度しない

思いやりには屈しない
優しくされて甘えない
他人の顔色は窺わない
体調管理だけは万全に

世界のことは判らない
見ていても刺さらない
交感は全て痛みだから
自己破壊アンド再構築



交換日記で交歓しない
日記は担保にならない
非公開のつもりで書き
全公開するという責任

感情から離れぬように
ギリギリの距離を保ち
自問自答のキスをして
記した途端に他人行儀

身を守る道具じゃない
傷つける武器じゃない
酸素が猛毒である事と
同程度には有害だろう



素直さを言い訳にせず
耐えたことに充足せず
人の為と思いあがらず
自分を褒めたりしない

そんな人になりたい?
べつになりたくない?
これはノートの話です
ノートの人格の話です

                        (尊厳)

おまけ:4月のマンスリー絵日記

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今、会いにいける獏

Posted on 29 4月 2018 by

4月27日「世界バクの日」の余韻の冷めやらぬなか、今、会いにいけるバク(マレーバク)を調べました。

マレーバクがいる日本の動物園一覧(ネット調べ)
※順不同、略称あり

2023.06.06更新 横浜繁殖センター アルタイルさん(♂)→横浜動物園ズーラシアへ移動
2022.05.09更新 多摩動物公園 リン(♀)誕生
2022.03.02更新 多摩動物公園 カナエさん(♀)→千葉市動物公園
2022.01.12更新 横浜動物園ズーラシア ひでお(♂) 誕生 ※父カイム(20)、母ロコ(13)
2021.06.30更新 多摩動物園 コウさん(♂)→東部動物園へ移動
2021.03.23更新 東部動物園 アルタイルさん(♂)→横浜繁殖センターへ移動
2021.01.25更新 横浜動物園ズーラシア カイムさん(♂・20)逝去
2020.11.18更新 福岡市動物園 ジュムリさん(♂・24)逝去
2020.10.16更新 群馬サファリパーク コモレさん(♀)誕生
2020. 7. 7更新 日本平動物園 ナナハさん(♀) 誕生
2020.6.6更新 和歌山アドベンチャーワールド よつば君(♂)→神戸動物王国へ移動
2019.12.10更新 多摩動物園 カナエさん(♀)(2019/11/27)誕生 ※父ケン(8)、母ユメ(16・三度目の出産)
2019.    7.  17更新 東武動物公園 アルタイル君(♂) 誕生
2019. 6.10更新 愛媛県立とべ動物園 ロコさん(♀)→横浜動物園ズーラシアへ移動
2019. 6. 3更新 群馬サファリパーク ヒナタ君(♂)(10か月)循環器不全により逝去
2019. 4. 5訂正 多摩動物園 ダイフク君(♂) 追加
2019. 3. 5更新 東部動物公園 オリヒメさん(♀)→静岡市日本平動物園へ移動
2019. 3.10更新 和歌山アドベンチャーワールド よつば君(♂)(2019/3/10)誕生
2018.12.28更新 横浜動物園ズーラシア タケコさん(♀)(20)2018.12.22に盲腸便秘・腎不全にて逝去
2018.10.16更新 横浜市繁殖センター アタル君(♂)(5)2018.4に消化器系の病気にて逝去
2018.10. 4更新 東武動物公園 ヒコボシ君(♂)→広島市安佐動物公園へ移動
2018. 9. 3更新 群馬サファリパーク ヒナタ君(♂)8/21誕生
2018. 7. 4更新 東武動物公園 トムさん(13)逝去
2018. 5. 7更新 広島市安佐動物公園 ミムさん(15)逝去
2018. 5. 2更新 東武動物公園 オリヒメさん
2018. 4.30更新 長崎バイオパーク ジャム君

凡例
(●●/●●/●●)・・・生年月日
(●●)・・・年齢
(;―動物園)・・・生まれたところ
(●●⇒●●)・・・移動履歴

東武動物公園
シンディ♀・コト♀(2018/3/17)・コウ♂(2016/5/7;多摩動物公園)

千葉市動物公園
ユメタ♂・カナエ♀(2019/11/27;多摩動物公園)

多摩動物公園
ダイフク♂(千葉市動物公園;1998.7.31)・ケン♂・ユメ♀・リザ♀・リン♀(2022/05/09)

横浜動物園ズーラシア
ロコ♀(2009/6/5;安佐動物公園⇒愛媛県立とべ動物園)・ひでお♂(横浜動物園ズーラシア;2022.1.12)・アルタイル♂(2019/7/17;東部動物園⇒横浜市繁殖センター)

日本平動物園
フタバ♂(2014/1/29;アドベンチャーワールド)・オリヒメ♀(2016.11.8;東部動物公園)・ナナハ♀(2020/7/7)

東山動物園
ヒサ♂(2006/2/7)

愛媛県立とべ動物園
ダン♂(2005/9/22;多摩動物公園)

和歌山アドベンチャーワールド
ゲン♂(日本平動物園)・ハナ♀(ズーラシア)
アドベンチャーワールドは、動物の個体の名前はジャイアントパンダ以外、公表しない方針とのこと

群馬サファリパーク
ヒカル♂(日本平動物園)・ワカバ♀(2011/6/25;アドベンチャーワールド⇒円山動物園)・コモレ♀(2020/10/16)

広島市安佐動物公園
クニオ♂(2016/9/20)・ヒコボシ♂(2012.8.2;東部動物公園)

福岡市動物園
ユメコ♀(1991/12/19)・ジュリ♂(1988/5/31 ※国内最高齢です!)

長崎バイオパーク
イム♂(マレーシア)・バルタム♀(マレーシア)・プルサ♂(2016/3/14)
ジャム♂(2017.12.2)(※4/30更新 まーてぃ様より )

神戸動物王国
よつば♂(2019/06/10;和歌山アドベンチャーワールド)

横浜市繁殖センター」 原則非公開
2021年3月2現在で当HP記載の5頭が存在することとなっています。https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/midori-koen/zoo_garden/hanshoku/shiiku/mtapir.html
(規定日団体ツアーおよび特別公開日あり)
ブレンディング♂(1996生;インドネシア)・ミミ♀(1993生;インドネシア)・ラジャ♂(2006生)・ハイジ♀(2013/8/14;安佐動物公園)・

「あの子がいない」「この子は移動したはず」「年齢・性別が違う」など、間違いがありましたら、ご指摘をお願いいたします。

豆知識:マレーバクの黒い柄は、お腹で繋がっているよ!

じゃ、また。各所でのイベントのもようなども、教えていただけたらうれしいです。

ゴールデンウィークです。近くのバクに会いに行きましょう。

(獏園)

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出会い頭の貼混帖 と、3月のマンスリー絵日記

Posted on 15 4月 2018 by

エイプリルフールに拵えた「似非コラージュ3点」

 

 

 

 

 

これが存外楽しく、引き続き拵えた。

 No.4「島の話」

見開きで完結するから、余ったノートを有効活用できる。

 No.5「言語・思考・現実」

なんとなく取っておいた「紙」モノを、一気に片づけられる。

 No.6「転軆」

文字でも絵でも出てこない「何か」が出てくるような気がする……

考えるな。切れ! 貼れ! そうして欲望を解放せよ。

(極薄)

おまけ:3月のマンスリー絵日記

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絶対に忘れてはならないノートの話

Posted on 08 4月 2018 by

書き留めておかないと忘れてしまうから
忘れたいことばかりを書き留めたノート
ふとしたひょうしに思い出してしまって
気付かないままその思い出に微笑んだり
懐かしくなってもう一度戻りたいなとか
感じちゃったら取り返しがつかないから

忘れたいことそのものを思い出させずに
それでいて忘れたいことを思い出させる
そんな索引を工夫するのは案外楽しくて
忘れたいことよりもその見出し語の方が
ずっと大事だなんていい気になっている
そんな風にして忘れたいことを記録する

忘れたいことがこんなに分厚いノートを
びっちりと埋めていることに安心したり
何だかほっとしている自分がいたりして
忘れたいことを忘れ続けるためのノート
忘れたいことばかりでできているノート
絶対に忘れてはならないノートの話です

(拘泥)

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「私のレシピノート」からの変革(ノートブックからカードに変換する形式へ)

Posted on 07 4月 2018 by


私のレシピノートブックのまとめかた」から早6年。
吊るすレシピノートブック「トラお」」からは1年と半年。
最近の私のレシピのまとめかたをまとめようと思います。

トラベラーズノート(レギュラーサイズ)の方眼ノートブックにまとめていたのは6年前の上記リンク先の通りです。
検索しやすいようにと索引を作ったりしておりました。続きませんでした。
レシピ自体は活用してましたが、そもそもノートブック一冊分の量だったので、索引から検索するなんてことがなかったのです。
そこからパスポートサイズのノートブックに気軽にメモして、台所に吊るして使ってたのが1年半前のトラお。
そのメモを、今後カードにしてボックスに保存したいなーなんて言ってました。
ボックスは、konamaさんの過去記事「Notebookersのはずなのに、最近ノートでなくなっちゃったレシピブックの話」に出てくる赤い缶のレシピボックス、これが理想でした。
そうです、その理想のボックスをとうとう手に入れたのです。
上の写真左に写っているフランス語のカトラリー柄の紙製ボックス。BOX&NEEDLEのワークショップに参加して、自分で作りました。
ワークショップ参加のお話は後日、別の記事にするとして、今回は、
レシピをメモ → カードにしてボックスに保存 → カテゴリ分けまでを、最近どうしてるかをまとめます。

Continue Reading

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秘密の呪文の秘密

Posted on 25 3月 2018 by

あまりにも当然すぎるもの
あまりにも簡単すぎるもの
あまりにも平凡すぎるもの

それが秘密だと知らないで
それが呪文だと知らないで
それが危険だと知らないで

なんとまあ未成熟なままで
なんとまあ不用意に使って
なんとまあ無事にすんだね

本当は天地無用の取扱注意
本当は他言無用の最大奥義
本当は問答無用の究極秘儀

思いから覚悟を導き出す力
思いから未来を紡ぎ出す力
思いから自分を解放する力

さあ一体なんの秘密なのか
さあ一体なにが呪文なのか
さあ一体なんで秘密なのか

ささいな疑問がもたらした
ささいな翳りを気にしたら
ささいな世界は終わるから

今夜もすみやかに支度して
今夜もひめやかに独り座し
今夜もささやかに宇宙創成

 

(創生)

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雑記帳 ―under cover

Posted on 18 3月 2018 by

あなたはだんだん眠くなります。どんどんどんどん深ぁーいところへ(以下略)

さぁ、そろそろ眠る時間ですね。あなたは、いつものように、この日記帳のカバーを開きます。そうするとぉ、とぉ~っても、よい気分になります。とぉ~っても、自由だと、感じています。
そうしてぇ~、あなたが今日感じたことを、みぃーんな、みぃーんな書いてしまいたくなります。

さっきまでのあなたに見えたもの、聞こえたもの、香ったもの、触れたもの、味、感じたことぉ。ほぉ~ら、いろ~んなことがぁ、わぁーっと、押し寄せてきまぁす。怒濤のごとく、押し寄せてきまぁす。

怖いですか? ああ、怖い、怖い、怖いでもだぁ~いじょ~ぶで~~す。みぃ~んな、表に出てこられて、檻の中から出してもらってぇ、とぉ~っても嬉しいんです。喜んでいるんです。ありがとう、ありがとうって、はしゃいでいるんです。さあ、みんなのことを、この日記帳に、大切に、書いておきましょう。

困ってしまいますか? あまりに沢山のものがあって、途方にくれてしまいますかでもだぁ~いじょ~ぶで~~す。この日記帳と万年筆とあなたは、とぉ~っても、とぉ~ってもつよぉ~い、つよぉ~い力を発揮できるんです。みんなをすくうために、今まで覆われていた力が、ストッパーが外れたんです。みんなが外してくれたんですよぉ~。

手が止まりましたか? どうやって書けばいいのか、わからない? どんな言葉にすればいいのか、わからないでもだぁ~いじょ~ぶで~~す。何を書いているのかなんて、ぜんっぜん気になりません、万年筆がかぁ~ってに、勝手に、あなたの感じたことを、文字や、図や絵にしてくれます、その万年筆には、つよぉ~い、つよぉ~い、力が備わっていますからねぇ。

いままでの言葉、なぁんて、もう、棄ててしまいましょう。ぴったりの言葉は、あなたと万年筆とで、創ることができるんですょぉ~。 だってみぃ~んな、あ・な・た・が、感じたことなんですからね。あなたの言葉で書きとめてあげれば、いーんですよぉ。あなたの見えた通り、聞こえたとおり、嗅いだとおり、触れたとおり、感じたとおりを、あ・な・た、の言語で、書いていいんですよぉ~。

ささ、全部書いてしまいます。本当か、嘘かなんて、全く気になりません。因果とかぁ、意味とかぁ、辻褄とか公正さにかけるとか一人よがりすぎるだとかそぉーんな決まりごとなんてぇ、もう、どーでもいーんですあなたが感じたことは絶対! それだけが絶対なんですよぉ~。絶対、真実なんですよぉ~。

嘘! 書きたくないよねぇ~。隠し事? したくないよねぇ~。だって、あなたたちは親友なんです。とぉ~っても大切なパートナーなんです。嘘や隠し事をしてはいけない! いけないんです。

嘘だと気付かない嘘もぉ、隠していると気付かない隠し事もぉ、自己検閲も論理的思考もあなたを閉じ込めようとする悪者っ!だ・か・らぁ、やっつけてしまいましょうねぇ。そうして、書いてしまいましょうねぇ。

そやってぇ、書いていると。とぉ~っても気持ちよくなります。頭の上にあったフタが、ふぁさぁ~~~っと飛んでいって、広い、広い、広い、空がぁ、み~んなの周りに広がっていま~す。あ~あ、あなたたちは、その空に会いたくて、日記帳を開いたんでしたねぇ~。

広い、広ぉ~い空です。あなたたちは、自由に飛び回っています。みんが、笑顔で手を振っています。静かです。とぉーっても静かです。もう、だれも、あなたたちを封じ込めることなんて、できません。

ハ~イ。これから、五つ数えます。五つ数えるとあなたは、とぉぉぉぉぉってもよい気分で目が覚めます。今聞いたことは、全く覚えていません。
この日記帳です。そうしてぇ、この万年筆です。よい気持ちです。とぉ~っても、すっきりとした気分です。寝る前に日記を書くのが、楽しみでしかたがありません。楽しみで楽しみで、もうどうしようもありません。
ハイイチニサンシッゴッ!

(払拭)

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毛糸のジッパーケース販売のお知らせと、ある縫い針との出会いについて

Posted on 16 3月 2018 by

三色の毛糸のジッパーケース(トラベラーズノート用)を製作中です。

日本の伝統色より左から、紫苑色(シオンイロ)、空色(ソライロ)、若芽色(ワカメイロ)と名付けました。
寒い季節にこもって編んでいても、心がおどるような明るい色目の毛糸。
明るいだけでなく、近くで見ると複数の糸が紡がれており、その奥深い色合いは、トラベラーズノートの皮革とも相性がよいと思います。
内布は、昨今インテリア界でも話題になっているモロッコ調のテキスタイルを選びました。
ジッパーを開けたとき、さらに明るくてエキゾチックな風が感じられたらいいなと思いまして。
紫苑色と空色にはピンクの、若芽色には黄色(オレンジ色に近いかな)の内布がつきます。
スライダーには、チェコガラスのリーフ型チャーム(オパールピンク)をつけます。


空色のジッパーケースをトラベラーズノートカバーに挟んだところです。
(左:黒のパスポートサイズ 右:キャメルのレギュラーサイズ)
ジッパーケースの中は毛糸のクッション性があるので、万年筆など、大事な手帳周りのものを収納できます。
片側は一枚の編み地です。
ブローチや缶バッチなど、工夫次第でいろいろなものを取り付けられます。

レギュラーサイズ3色 各1点
パスポートサイズ3色 各1点
計6点を用意しています。
おまけは、前回同様、保存袋と、本体同色のコースター1枚です。

販売日時は、2018年3月22日(木曜日)21:00からの予定です。
今まで土曜の午前中に販売開始することが多かったのですが、
今回は平日の夜になっていますのでご注意ください。
また、作者は猫を飼っています。
猫の毛など、製作中はもちろん、届け時にも混在しないよう注意を払ってはおりますが、猫アレルギーや敏感な方はご遠慮くださいますようお願い申し上げます。

さて、販売のお知らせだけではさみしいので、今回はある縫い針との出会い話などを。
今回のジッパーケースにももちろん使用している縫い針ですが、
昨年から下記のものを愛用しています。

金沢市の目細八郎兵衛商店のものです。
大阪の阪急百貨店で催事に出店されていたところ、たまたま通りかかり、小さな裁縫セット糸切りばさみなどの可愛さや丁寧な細部に目を奪われました。
いろいろ見せていただき、お店の方とお話ししているうちに、ここの縫い針は手作りであり、機械で型抜きで作った量産品とは違いますよ、と伺いました。
それまで縫い針で困ったことなどなかったのですが、その紙に包まれている様子も愛おしかったので、手縫いに良さそうなものをひとつ、所望しました。
帰って使用してみてあらびっくり。
刺しごごちがまったく今までと違うのです。
なんの抵抗もなくスッと布地や編地に刺さる感覚。
持っていた針で抵抗なんて感じたことはないのに、その心地良さを知ってしまった以上、もう戻れませんでした。
一包みに25本ほど入っていたので、私の縫い針は、その日から全てこれになりました。
使っていて心から楽しいので、ある日、なにがそんなにちがうのかしら、本当にちがうのかしら、と思い、目を凝らして今までのものと比べてみたところ、本当にちがったので、わかりにくいとは思いますがご覧になってみてください。

左がめぼそはりで、右が手芸店などで普通に買える量産品です。
針の先端に向かう太さにご注目ください。
めぼそはりは、中央から先端までの早い段階で細くなっています。
それに比べて量産品は、細い部分が短い。先端に近いところで細くなっているのがお分かり頂けると思います。

この細さでこの強度、というのが、量産品にはない伝統工芸の技術なんだなーと実感しました。
そして、このほんの少しの違いが、縫う作業をこんなにも楽にしてくれることは、もはや発見でした。
また、写真には写っていないのですが、量産品はピカピカしてるのに対し、めぼそはりはいぶし銀にも似た鈍い輝きを放っていて、細くて小さいものだけれど、職人の手によって作られた道具のもつ気品が漂っています。
だから使うたびに楽しい気分になるのですね。
このことは、自身のものづくりについても、改めて考えさせられた出来事でした。
より一層、使用される方の目や手、気持ちを想像しながら、見えない細部まで丁寧に作っていこうと思っています。

では、ジッパーケース製作に戻ります。
道具との出会い、私の作品を使用してくださっている方々、そして次の良き出会いに感謝しながら。
いつもありがとうございます。

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plaintext

Posted on 11 3月 2018 by

「本当に、言葉は短いほどよい。それだけで、信じさせることができるならば」                                      太宰治『晩年』より

事実は3Dでノートは平ら
よって書き記すのは等高線
すなわちノートとは地図だ

事実は知りえた世界であり
世界は衝撃波の波紋だから
等高線は自分の波紋の相似

ノート書くのは難しくない
自分が受けた衝撃の凹凸を
ひたすら平文で書けばいい

うれしいたのしいだいすき
ちがうきらいそうじゃない
ここを過ぎて悲しみのまち

難しいことも平明に書ける
微妙な機微も細密に写せる
何一つ誤魔化したりしない

プレーンテキストの立体視
そこへ分け入っていく能力
書くより読む方が難しいよ

「なんにも書くな。なんにも読むな。なんにも思うな。ただ生きて在れ!」                                      太宰治『晩年』より

(無理)

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秘伝の書 (おまけ:二月のマンスリー絵日記)

Posted on 04 3月 2018 by

言葉は意味しか伝えられない 意味は非意味のごくごく一部
意味は言葉にはこだわらない 深い谷間をくねくね進む小路
意味は世界に秩序をもたらす 論理は非論理のわずかな隙間
世界は意味に狭められている 深い流れをそっと渡る飛び石



言葉は意味を欲しがりすぎる 意味を裏打ちした言葉なんて
みんな意味を頼りにしすぎる ごわごわしてて身に沿わない
意味だけが意味を求めてくる その隙間を見ないふりせずに
意味を言葉で欲しがりすぎる 白刃をこじ入れて引き剝がせ

意味と言葉を三枚におろして こんなんじゃ何も解からない
言葉と思いを三枚におろして 秘伝書なんてそういうものさ
包丁で粘りが出るまで叩いて 肝心なことは文章ではなくて
中骨は出汁とるから保存して その人が体得した奥義だから



意味も言葉も奥義からは遠い 見ているときには見てなくて
秘伝の書とは奥義の象徴詩だ 見てないときには見ている物
解かったなら解かってないし 見ていると思っていない物は
解かってないならまだまだだ 見えてはいるけど見ていない

                        (沢庵)

おまけ:二月のマンスリー絵日記

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旅先のToday’s TRAVELER’S Notebook/2017春の陣

Posted on 02 3月 2018 by

今年もちょっくら、(仕事も兼ねて)旅をしていた。

鹿と戯れていた@飛火野。
といっても、飛火野で活動してた鹿は1,2頭だけ。街にはわんさかいたのに。。。

さて、マイトラ撮り。
この風景の枠内に、トラベラーズノートを置いてみるだけの簡単な撮影。

地面の色がパックリ分かれていて、ごちゃついてしまった。
場所を移動しよう。

地面問題は解決できた。
けれども、トラベラーズノートと鹿の距離がなぁ……もっと近づきたい!

鹿に近づいて、トラベラーズノートを置く。
構図どうしよう。鹿、いい場所に来ないかな。

きたきた、鹿。
一歩…………、二歩……、三歩…、四歩、五歩六歩以下略

みるみるうちに、近づく鹿。
こちらが求めていないレベルのスピードで迫り来る……。
(もう来なくて、いいんだよ。いいんだってば)

これ、2秒後危険な予感しかない。
トラベラーズノート、ピーーーンチ!!!

おそらく、貴方の予想通りである。

鹿、トラベラーズノートを噛んだ。
噛んだトラベラーズノート、ぶんぶん振り回してた。

……ごめん、鹿。
それ、食べられないんだよ。

トラベラーズノートを取り戻すのに必死で、その瞬間の写真は1枚もない。
動物を入れたToday’s TRAVELER’S notebook写真撮影修行は、まだまだ続く。

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Note of the note ―ノートの調べ  p.4 書かされる「日記」に関する一考察

Posted on 25 2月 2018 by

はじめに

「Note of the note -ノートの調べ」 と題した不定期シリーズ。
このシリーズでは、著名人のノート、手稿、手帳、日記などを紹介し、そこに込められた作法と思いを検証していく。

第四回目は 非常に興味深い本を読んだので、その一部をご紹介しつつ「日記」について考察する

出典

『日記文化から近代日本を問う ―人々はいかに書き、書かされ、書き遺しきたか』
田中祐介 編 笠間書院 2017.12.25

この本は、2016年9月17-18日の学際シンポジウム「近代日本の日記文化と自己表現」(於 明治学院大学白金校舎本館10階大会議室)での成果に基づくもので、①日記の内容 ②日記帳そのもののと、その生産流通普及 ③日記を書く行為 の三点を軸に展開する。

私がとくに気になったのは副題の『書かされ』の部分だ。私たちは一体どこまで「書く事」に自由であろうか?

日本の日記帳の始まり

p.19

日本で初めて日記帳を公に出版したのは大蔵省印刷局で1880年(明治13年)の「懐中日記」と「当用日記簿」だ。これ以降、民間会社も参入するが、「官製」にはかなわず、長らくシェアを独占する。

博文館参入

その牙城を崩したのは、1895年博文館の「懐中日記」だった。
博文館の資料によれば、大蔵省印刷局の日記帳は、競合がなかったがゆえ、品質の低下を招いていた。そこで高品質&多様性を重視した博文館の日記帳に人気が集まったのだという。博文館の刊行から数年で、大蔵省印刷局は日記帳の発行を止めた。

日記市場の隆盛

日記帳は爆発的に売れ、その刊行数も飛躍的に増加した。
当初は「当用日記簿」をはじめとする四十種類ほどであったものが、1931年(昭和6年)には172種類、その五年後1936年(昭和11年)には20社以上から300種類を超える多様な日記帳が発売されている。

p.20

多様化=規範化

日記の選択は「自分は何者なのか」を問うことである。自意識、社会属性、教育段階、社会的立場、趣味嗜好を反映する以上、多様化が求められるのは当然といえるのかもしれない。
しかし、それぞれの属性にふさわしい日記帳を使うとは、「規範化」されるということでもある。

国民教育装置としての日記

p.29

この日記の執筆者は国民学校初等科五年生の女子である。彼女はいたって真面目な児童であったことが日記からうかがえるのであるが、この日の日記で激しく叱責される。彼女は「鉄拳を下された」ような衝撃を受けて落涙し、「真に頑張ろう」と決意を新たにしたと、後に記している。

日記には何を書くべきなのか?

「夏休みの日記」1932年7月27日(『近代日記コレクション』)にはある日記に対する教師の寸評として

この文日記としては相応しからず。いくら文がよく出来ていても日記には日記文が必要。此の文、他人に見せることを予想している。日記は自分が見るもの」(出典書 p.26)

と記している。

国語教育が成立した1900年(明治33年)は、言文一致運動、写生文の流行もあり、教材として日記帳簿が盛り込まれている。そこでは、「ありのまま」を「素直」に書き記すことを求められ、「自分しか見ないものであるのだから、一切の隠し立てをすべきではない」とされた。実際には教師に提出を義務づけられているにもかかわらずだ。そして、教師(国家)が考える「らしさ」を逸脱する記載があれば、日記指導はそのまま生活指導に直結したのである。

「日記は、その日その日の生活表現摘要であり、備忘録であり、生活反省であり、自照文学でなければならない。教師にとっては、日記の形態による生活表現を錬成するとともに、それを通して児童の個的生活を理解し生活指導の重要な機会を把へることになる。あくまでも綴方教育は表現指導を通した生活指導に生きなければならない」
滑川道夫『生活形象綴方教育の実践構築』弘文堂 1935  p.189(出典書 p.90)

こうした「日記」の傾向は軍隊においてさらに顕著である。

軍隊日記

p.33

この前日の日記を彼は途中で書けなくなってしまった。そこで上官は「何デモ記スンダ恐ルルナ」と書き込んでいるのである。「自己の内面の不調は軍隊生活において秘匿すべきではなく、素直に告白して上官に知らしめなければならない」

だが翌月2月14日、彼は日記本文を書けなかった。それに対して上官は「日誌ヲ怠タル様ナ事デハ駄目ダ」と叱責する。

日記を綴らないことがなぜ、駄目なのか? ドナルド・キーンは米軍においては敵への情報流出を危惧して、日記は禁じられていたという。
日本においては、学生が日記を書くことを義務付けられているのと同じように、軍隊においても日記は義務であった。それは定期的に上官の「検閲」を受け、朱書きの激励や注意を、自らの糧としてありがたく吸収した。という。

何も書かないことは逸脱であり、本心を書いてそれが軍隊精神に反していればそれもまた逸脱として矯正される。まして、「嘘」を書けばそれは逸脱を通り越して反抗とみなされたであろう。

日記教育

p.61

これは、内藤半月堂(1972年(明治5年)創業)の市販の日記帳であるが、学校名が印字されている。1895年はまだ博文館も小学生用日記は刊行してない。

p.65

まことに小学生らしく、放課後の遊びや、厳格な父親のエピソードにあふれた日記だ。一つ一つのエピソードに教師は褒め、注意喚起し、叱咤激励するのであるが、その内容は全て「生活指導」といえるものばかりである。

子供は褒められればうれしい。褒められるために、求められる児童像に自らを重ね合わせようとするのは自然なことであった。それは反復され「規範」は内面化されていく。教育現場では日記はそのように用いられていたのである。

炎上する日誌

最後にキリスト教主義の「忠愛寮」の「忠愛寮日誌」を紹介する。本来は寮生による朝の礼拝の記録だったが、そこには生徒たちの信仰に対する赤裸々な告白を真面目に記すことが求められた。

日記は「私的・内面」記述であり、日誌は「公的・事実」記録であるとするなら、「忠愛寮日誌」は後者のはずであった。だが、この日誌の興味深い点は、みんなが書く(読む)ところに私的感想を記したところにある。そして、その記述について、欄外に、他の寮生が忌憚ない意見、感想を追記するという特異な状況となったのである。

p.183

執筆者の信仰に対する持論と、欄外の批判。

p.183

執筆態度に不真面目なところを見出し、批判が書き込まれ、激した言葉の応酬となる。

P.186

炎上状態。

この日誌の最後のページ近く(1946年(昭和21年)3月18日)には、

此の礼拝日誌も将に終わらんとしている。此の一冊は学生諸君の真心のほとばしりだ。愛惜に堪えない。と同時に自分がその中にあってゐた徒に頁を汚したのではないかとそれを恐れ愧じる。(中略)この一冊は寮と共に永く残る。寮の宝である。此の日記が使はれなくなった後も、時に取り出して振返って見たい。今朝の自分の空疎な祈り、まだまだ勉強が足りない。充実した熱い祈りを祈りたい。(p.192)

とある。

おわりに

私たちは「書く」者である。だが、「書く」者として生まれついたわけではなく、自然に「書く」者になったわけでもない。私たちはなぜ、書くのか。いかにして書くのか。それは「書かされている」のではないのか。そんなことを常に自問しながら、ノートと向き合い、ペンを持ちたいと考えている。

今回紹介したのは全560ページの内のほんの僅かな部分でしかない。「日記」に関しては、今後も機会があれば取り上げたいと思う。

 

 

 

 

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始発の町 ―Here we go!

Posted on 18 2月 2018 by

外ばかりみていると おなかがすくし
内ばかりみていると せなかがさむい

まわりくどい 手順を踏んだ
ぎうぎう詰めの しゃぼん玉

囚われてなんかないって 思わないで
囚われているからなんて 諦めないで

前後左右 四方八方 立ちはだかる壁
だけど「床」と「天井」は 筒抜けだ
(チューブはループしてるけどね)

閉じ込められているなんて 失望しないで
護られているだなんて カン違いしないで

出たいなら入れば? 入りたいなら出なきゃ!
それを「旅」だなんて 甘えないで

ネットは広大だとか 世間は狭いだとか
テキトーなとこを クリックしてないで

鎖につながれていてムカつくとか
宇宙サイズの鳥籠ならばOKとか 茶化さないで

自分/人 を信じる vs 自分/人 が信じられない
そんな 馬鹿も 休み…休み…に…し…て…

「分んない」だとか分かったふりはもうしないで

踊りに往くよ
始発に乗るよ

行き先は着いた先
始発まで過ごす町

(GO)

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質問集

Posted on 11 2月 2018 by

001.人の日記に登場するにはどうすればいいですか?

002.日記に嘘ばかり書いていれば人生そのものを嘘にできるでしょうか?

003.引越しの際、ダンボールは何箱必要ですか?

004.ノートを読み返し、完全に忘れていた言葉を書き出してください。それは誰の言葉ですか?

005.コップ一杯は何文字ですか?

006.書くことは「狩猟」ですか?「採集」ですか?

007.書くことは後ろ向きに進むことですか?

008.自問自答を繰り返してください。先に泣いたのはどちらですか?

009.ノート・手紙・写真、焼くべきなのはどれですか?

010.ノートとは、どちらかといえば、コップですか? 蛇口ですか?

011.寒い夜のノートと、暑い昼のノートとでは、どちらが重たいでしょう?

012.想像上のノートを思い切り放り投げてください。飛距離はどれくらいでしたか?

013.自分を「あなた」と呼んで日記を書いてください。わかりましたか?

014.自分を「彼」または「彼女」と呼んで日記を書いてください。あなたは何処に立っていますか?

015.2018年2月7日の『相棒16』に不動産屋の役で出演していた人に見覚えがありました。ボキャブラ天国に出ていたコンビの片方ですが、コンビ名も思い出せません。仕方なく検索したところ「プリンプリン」の田中章さんだとわかりました。プリンプリンは1993年結成で、同期は山崎邦正さん。田辺エージェンシーからフリーを経て、現在は、三木プロモーションという毒蝮三太夫さんと同じ事務所に所属しています。また、田中章さんはABPincというエージェントにも所属しているそうです。映画、ドラマ、舞台と俳優業でキャリアを積んでいらっしゃいます。さて、こんな情報を教えられたあなたはどうしますか? ちなみに、相方はうな加藤さんです。

016.何を期待してこのサイトを開きましたか?

017.このサイトで読みたい記事はどんなものですか?

018.棚から薬が入った瓶が見つかりました。どんな薬ですか?

019.全く意味不明なものを書いてそれを解読してください。解読の鍵はなんでしたか?

020.あなたにとって「フィラデルフィアエクスペリメント」とは何でしたか?

021.何も考えなくてもいいというのは楽ですか? 苦ですか?

022.模範解答は偉そうだとは思いませんか?

023.ノートが、切り裂かれた世界の断面だとしたら、インクは血でしょうか? 涙でしょうか?

024.踊る人形で一頁を埋めた場合、やはり最頻出文字がEである確率はどれくらいでしょう?

025.獏はノートを取りません。何故?

026.寺山修司さんは手相を変えようと五寸釘を手にしましたが、あなたが手にしているものは何ですか?

027.ブラフでレイズするとき、傷むのはどこですか?

028.タイムカプセルを掘り出しておいて「開けない」という選択肢を許容できますか?

029.自分の最期のノートを想像してください。インクは何色でしたか?

030.サイコロにまかせてこっくりさんをしたらダダイズム気分を味わえますか?

031.怒鳴るノートと囁くノートの見分け方を教えてください

032.どうしても書くことが躊躇われる単語を、手持ちの最も高価な筆記具で書いたら、後悔は消えると思いますか?

033.What do you want ?  Is it necessary ?  (What is LOVE ?)

034.世界から争いを失くすにはどうすればいいですか?

035.あらゆる経験は五寸釘で脳を引っ掻き回されるようなものです。他にかゆいところはありませんか?

036.理想のノートが手に入りましたが15ページしかありません。使えますか?

037.036のノートに、何も見ないでパーマンを書いてください。残念でしたか?

038.シャーレ状と試験管状。同じ容量ならどちらを選びますか?

039.あなたのノートが出版されることになりました。帯は誰に書いてもらいますか?

040.結局は、熱量よりタイミングだと思いませんか?

041.紀元前のメソポタミア。ノートは帳簿の余白から生まれました。そう聞いてうれしいですか?

042.「交換日記」と「日記交換」の違いを述べよ

043.あなたのノートの内部に他人が潜んでいます。一緒にコンビニに行くフリをしますか?

044.全てが夢だったら何だっていうんですか

045.身体だけが大人になったんじゃないと、ノートで説明できますか?

046.電気について知っていることを暗くなる前に全部書いて下さい。それは光りましたか?

047.高く飛びますか? 深く潜りますか?

048.尊敬したいですか? 尊敬されたいですか?

049.先攻ですか? 後攻ですか?

050.ノートを書くのに適した環境は、何にとって適さない環境といえるでしょうか?

051.二分四十三秒後、あなたは何問目に取組んでいますか?

052.なぜノートはこんなにも多種多様なのでしょう?

053.二億円で足りますか?

054.仮想ノート取引所から盗まれた実体のないものとは何でしょう?

055.萩原聖人さんに「お前は誰だ?」と問われ続けています。「あなたは誰ですか?」

056.菅野美穂さんが首だけで笑っています。日誌に「化物化物化物化物」と連記したいですか?

057.あぶり出しが通用するのは何歳まででしょうか?

058.半濁音のマルのサイズ感をどう思いますか?

059.まず手紙を書きます。次にその手紙から重複する文字を消します。続いて残った文字のなかから広辞苑の見出し語になっている言葉を作れる組み合わせを消します。そうして残った文字が「な・ぱ・を」の手紙と「と・れ・へ」の二通の手紙のうち、ラブレターだったのはどちらでしょう?

060.文字が三次元になる四次元において心は何次元で表されますか?

061.今日すれ違った人々のうち、自分と同じノート・手帳を使っていると確信できたのは何人でしたか?

062.「蝶結び」を言葉だけで結んでみなさい。たて結びになりませんでしたか?

063.サイクルロードレーサーはアスファルトの囚人だといわれますが、文字はノートの囚人でしょうか?

064.ノートが護っているものは何ですか?

065.文字とは記号でしょうか? 絵でしょうか?

066.ノートそのものの意味って何?

067.あなたの本当の両親のことを聞かせてください

068.声と文字の違いを尻文字で教えてください

069.パンがなければケーキを。ではノートがなければ?

070.「の」という字を何回かいたらゲシュタルト崩壊しましたか?

071.父の最近の日記を読みたいですか?

072.母の若いころの手紙を読みたいですか?

073.あなたのノートを解禁するのは子供がいくつになったときですか?

074.猫がポケットに突っ込んでいたのは、どんなノートだったでしょうか?

075.あなたは何本の樹木をノートとして消費してきましたか?

076.書いた文字を繰り抜いたことはありますか?

077.色紙に本域でサインをして、○○さんへ と書いてみませんか?

078.砂に書いたラブレターをデジカメに収めた瞬間に失われたものとは何でしょうか?

079.書いている最中、ノートとペンは脳の何割を侵食していますか?

000.今、何問目?

081.どうしてノートを「とる」というの? 何か盗んでいるの?

082.ノートを解放する、とは具体的にはどんな活動でしょう?

083.初めての言語で挨拶したときの匂いを教えてください

084.またの名、は何ですか?

085.諳んじている詩を最後の行から朗読して下さいますか?

086.Notebookersのライターの誰かになりきって一頁書いてみるのはどんな気分ですか?

087.カフェではコーヒーで、ラーメン屋では汁で、何か書き留めておくというのはいかがでしょう?

088.匂い、臭いを記録する最適な方法はありますか?

089.エレベーターの上昇中と下降中とでは使用する接続詞が変わると思いますか?

090.どうせなら100問にすればいいと思いますか?

091.Notebookersの画像検索はもうやってみましたか?

092.「お客様のなかにNotebookersの方はいらっしゃいますか?」この時求められているスキルは何だろう?

093.達人のノートのイメージを教えて下さい。

094.ノートだけあって筆記具がない場合は、血や便を使ってでも書きたいと思いますか?

095.ノートのベッドは硬くて冷たいでしょうか?

096.ノート歴は何年ですか?

097.万年筆歴は何年ですか?

098.投げやりになってきたと感じますか?

099.プリンプリンの結成は何年でしたか?

100.私はNotebookersですか?

(百式)

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