Art cafe S-Calle 〜カフェ探訪 in 大阪

Posted on 01 4月 2012 by

Art cafe S-Calle へ行ってきました。

ずっと行ってみたかったお店です。
カフェの名前は単に「カル」と呼ばれていて、オーナーさんの名前から取っているそうです。
お店の3分の1くらいがギャラリーになっています。
昭和64年3月に開店され、以来ずっと若手アーティストの発表の場になっているとか。

わたしが行った日は、ちょうどメニューそのものを企画にしている週の、そのうちの1日でした。
『色彩メニュー週間』と言い、1週間、それぞれの曜日に色を当て嵌めて、その色の食事、飲み物をメニューに出すというコンセプト。
茶色の日だったので、コーヒー、紅茶、コーラ、食事はドライカレーとオニオンパイ、ブラウニー、ドーナツなどが本日のメニューとして黒板に書かれていました(あー、写真取り損なったー)。

見えるかな? お店ではウエイトレスさんに ¿Habla usted español? と聞かれます
これはスペイン語で「スペイン語話せますか?」だそうですが、これは「わかりません」と日本語ではっきり言っていいそうです。オーナーさんに聞くと、「むしろ、そう言って下さい」と言われました。
なので、お店に言ったら「わかんないです」とハッキリいいましょー♪

こっそり撮影。
わたしの席から少し離れたテーブルにいたひとなんですが、面白いなあ。
ひとりで座っていたんですが、エスプレッソを2杯同時に頼んでいました。

エスプレッソ2杯

無情な大河を下りながらもはや船曵きの導きを感じなくなった

へー、と思っていたら、白いレインコートを着た綺麗な女のひとが通りすがりに、わたしのテーブルに何か置いて行きまして。

マッチ箱

マッチ箱のような。

開けてみました。ら、何か入ってた。

何か入ってる。

何だろう。

開いて見た。…何コレ。

メッセージ

メッセージ?

???と思っていたら、さっきのレインコートの女のひとが「間違えちゃった、ごめんねー」と言って戻って来ました。
マッチ箱を渡すと、「映画に興味がある?最高の映画って、決して見なかった夢のようなものよ」とか、そういう話を少し。
オーナーさんの話によると、このカフェへ来るひとは、割と誰にでも話しかけて、その場で盛り上がるんだそうです。
面白かったー。

そのオーナーさんにもイロイロ話を伺いまして。
オーナーさんはフランス系アメリカ人なんですが、お兄さんとふたりで日本へ来たんだそうです。
オーナーさんは大阪で、お兄さんは東京に住んでいるそうなんですが、実はわたしの兄も東京にいまして。
「兄は目黒区に住んでいるんですよー」と言ったところ、オーナーさんのお兄さんも同じく目黒区に住んでいるとのこと。
「目黒区の○○なんですが」というと、その地名も同じで、面白くなってマンションの名前も言うと!何と!同じマンションで!
えー、ワタシの兄とオーナーさんのお兄さん、一時期、同じマンションのほぼ隣に住んでいたようです。わー!すごい偶然ー!!

わたし、コーヒーを頼んだのですが、そのミルクポーションの入れ物があひるで。
これが、なぜか。

青い羽根

青い羽根をくわえてたり。

引き続き、オーナーさんにインタビュー。
「通常メニューでのおススメは?」と聞いたところ、コーヒーとクッキーのセットだとのこと。
お隣が『サンセットクッキー』というクッキーの専門店で、こちらから買っているそうです。
ホントに人気のお店で、1人3つしか買えないらしく、1日に3セット限定のメニューだそうで。
(オーナーさんの話では、そのお店、夜、がさごそうるさいんだとか何だとか…)

(その間に、エスプレッソを二杯飲んでたひとが「エスプレッソは2杯!仕事中は携帯ナシ!!」とか何とか言ってたので、そちらを見ると)

レインコート

「ダイヤモンドは女の子の親友♪」


カワイイ女の子の声で「わたしのお尻、好き?」とか聞こえたので、その子のレインコートかな。

で、再びオーナーさんに質問しまして。
「今までお店に来たお印象的だったお客さんは?」と聞きまして。
すると、モレスキンじゃないですが、何か赤いノートブックを出して来られて、これに、企画や企画の記録、お店のことなどを書かれているようです。あー、これも写真取るの忘れたー。
長距離バスの停留所が近くにあって、そこにバスに乗る、降りるお客さんもお店に来るんだそうで。
ある若い男の子がカウンターに座って、「ここにいたい、ずっとここにいたい」とつぶやいていたそうです。
その男の子が一番印象的だった、とのこと。

その他にも、オーナーさんが手掛けたアートプロジェクトの話なども伺いました。
えー、目の見えないひとに「あなたにとって美しいものとは何ですか」という質問をし、対話をし、それを作品にしたそうです。
それは海だったり、水槽と金魚だったり、非常に視覚的な答えだったと話されていました。
「あなたは、本当に『美しい何か』を見ていますか」と尋ねられて、ちょっとどきっとしました。
「見ている」はずなんだけど、実は「何も見ていない、見えていない」、もしくは「上辺だけをさらりと見ているだけ」かも知れない、と、改めて考えさせられました。

お店に流れている音楽もすごく良くて、オーナーさんのお友達、ヴィクター・ディクスンの『ビタミンD』というバンドだそうで、その時かかっていたのは『空の日曜』『Fuzzy reactor』などで、非常にお店にマッチしたイイ感じの曲でした。

最後にNotebookers.jpのライター72人と、読んでいるひとにメッセージをお願いしたところ、詩をひとつ読んでくれました。

比喩よ
おまえにしばしの別れの
くちづけをして
語ろう、自ら知覚したことを、
怒りを、
あの美しい悪党に覚える
感嘆の念さえも

■Art cafe S-Calle
大阪市難波区中央通り4丁目32−1
http://cafe_sophie_calle.jp/

from D

なんてね。

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Profile: あなたと一緒に歩く時は、ぼくはいつもボタンに花をつけているような感じがします。

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