スワンプマンと16レンマ

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出先のホテルにてチェス。勝負はd3へのビショップでチェックメイトにて終了。秋の夜はふけゆくってな感じです。

秋といえばスワンプマンとデペイズマンとルサンチマンです。
例えば、最近愛用のシャツに穴が開いてしまい当て布をしたのですが、そのままどんどん当て布をしていき全てが新しい布に置き換わった場合は別なシャツなのか、それとも最初のシャツなのか?真剣に何日間か考えていました。
こういったパラドックスをテセウスの船といいます。たとえば船の部品を毎日修理して、最終的に全てのパーツが新品に換わったとき、その船は新しい船なのか?それとも最初の船なのか?

代表的な例はスワンプマンというやつです。
ある男が沼にハイキングに出かける。この男は不運にも沼のそばで、突然 雷に打たれて死んでしまう。その時、もうひとつ別の雷が、すぐそばに落ちる。なんという偶然か、この落雷は沼の汚泥に化学反応を引き起こし、死んだ男と全く同一形状の生成物を生み出してしまう。
この落雷によって生まれた新しい存在のことを、スワンプマン(沼男)と言います。スワンプマンは原子レベルで、死んだ瞬間の男と同一の構造をしており、見かけも全く同一である。もちろん脳の状態も完全なるコピーであることから、記憶も知識も全く同一である。沼を後にしたスワンプマンは、スタスタと街に帰っていく。そして死んだ男が住んでいた部屋のドアを開け、死んだ男の家族に電話をし、死んだ男が読んでいた本の続きを読みながら、眠りにつく。そして翌朝、死んだ男が通っていた職場へと出勤していく(Wikiより抜粋)。

その話を最近とある人に別な例えで話してみました。
たとえば自分が応援している野球チームの選手が一人ずつ移籍して、別チームと選手がすべて人員が入れ替わってしまったならそれは元の野球チームなのかそれとも、別なチームと同一なのか?と聞いたのですが、お前は野球がわかっていないとずいぶん怒られてしまいました。そんなアンニュイな秋の日々を過ごしています。

ちなみにタカヤはチェスに限らずボードゲームは全般的にこなします。最近僕の中でお気に入りの流行語は、「それってクニツィアっぽいね」。
解説いたしますと、皆さん知ってのとおりライナー・クニツィア(Reiner Knizia)はドイツのボードゲームデザイナーでして、プレイヤーにジレンマを要求するゲームをデザインするのが得意な方です。
例えばあなたが生活の上で、例えば今日の昼飯カツどんにしようかな、それともラーメンにしようかなとジレンマを感じたなら、「いやー、今日の昼、ちょっとクニツィアっぽかったんだよね」と言っておけば大半通用します。
Aさんもイケてるし、B男くんもカッコいいしどっちと付き合うか悩んで仲の良い友人に相談するときも、「AさんとB男くんでクニツィアってるんだよね」って言っておけば大体わかると思います。

悩む対象が2個のときはジレンマ。3個のときはトリレンマといいます。
んでは4個のときは?カルレンマ?5個のときはクインレンマ?。わかりづらいので4レンマとか5レンマとかにしましょうよ。
1秒間に16回ジレンマを感じたら、「名人」の称号を与えましょう。もしもあなたの名前が高橋さんでしたら、高橋名人の16レンマ。さて寝ます、おやすみなさい。

タカヤ

ヒッピー/LAMY・モレスキン・トラベラーズノート好き/そしてアナログゲーマー

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