未来はノートの外にしかない。
ノートがなければ未来はない

本か手紙かのいずれかを処分せよ、といわれても動じない。
必要な、本は抜書きしてあるし手紙はスクラップしてある。

過去を現在にもってくるのがノートだと思う。
現在を未来へと解き放つためにノートがある。

メモからノートへ、一切を遮断して記す作業もあれば、
さまざまな音や景色の中に埋没しつつ記すこともある。

どこかで何かがつながる。時間をもたない様々な事物。
しかし、それらを解読し展開する時空は限られている。

見開きという限定された容器の中に醸成される織物。
脆くとも見苦しくとも、害悪であったとしてもよい。

抜書きは解体され、思いつきと衝突事故を引き起こす。
思いつきは分解され、抜書きの行間に溶け込んでいく。

今の少し過去までの膨大な功績がもつれるノートの中。
お陰で少しだけ風通しのよくなった今の少し先の未来。
ノートは未来の外にあるから、
未来はノートの外にしかない。
おまけ 4月マンスリー絵日記
