
ノートブッカーズにはギターが似合う 気がして
もちろん ベースもドラムもサックスもフルートも似合う と思うのだけれど
なにしろ
ギターは抱いて爪弾く楽器で
それは手帳に似ているのではないかと感じたりも する

手帳に書くということを 楽器になぞらえたことが あったはず
なかったかもしれないけれど
なかったとしたらそれは わたし不徳の致すところで
筆記具と紙面とが触れ合う感覚を偏愛する ノートブッカーズの繊細な
メルケル盤よ マイスナー小体よ バチニ小体よ ルフィニ終末よ
そして何よりも感謝すべき
C触覚繊維 よ
それは有毛部に存在し 接触によって生じた感情の信号を時速3.2km/hで伝達する
軽いタッチに敏感なセンサー その特性によれば
完璧な愛撫とは 32℃の温もりによる毎秒2~10m
だから ゆっくりと 弾けばいい
今は未だ絃とフレットを たどたどしく数えながらであっても やがて
種々のメカノレセプターと小脳に蓄積された経験値によって自動化されて
純然たるC触覚繊維からのたゆとうような信号のみが
大脳辺縁系に届けられるようになるのだろう
だから ゆっくりと 書く行為そのものを楽しみながら 書けばいい
そうして
クリスマスまでになにか一曲 諳んじて弾けるようになれたら
ところで
今回のタイトルの & sister については
この2本のギターをわたしにくれた妹については
尊敬と感謝の念を抱きつつ
いずれ書き記すこともあるかもしれない
ないかもしれない
そんな感じ
(参考文献『皮膚、人間のすべてを語る』 モンティ・ライマン/塩﨑香織訳 みすず書房』)
