見えないはずの地平線を見た。
2011年3月、日本を襲った、東日本大震災。
私の宮城県南部の実家から福島県の相馬港までは車で30分くらい。
地震直後はなんだか怖くて近寄れなかったけど、
やっぱり見ておかなきゃいけない気がして、お正月に弟に連れて行ってもらった。
夕暮れの時間、雲の合間から光が差し込むのが妙に神々しい。
車の中から外を見ると、やたら遠くまで見えてしまう景色。
本当は地平線なんて見えるわけもない場所。
陸地の端っこまで見えるようにすべてを流してしまったのは、他でもない自然の脅威。
そんな中、家を建て直してる人もいて。
放射能とか、津波の心配とかないわけじゃないけど、
本来農耕民族の日本人は、東が危険だからって、別に西に民族大移動なんてしない。
つらい光景だし、振り返ると今でも胸が締め付けられるけど、だからこそいつでも振り返る必要がある光景だと思って、写真を撮った。
そしてそれをノートブックへ。
最近好きなテレビ番組の「世界は言葉でできている」の録画見てたら、三島由紀夫の幸福論が取り上げられてた。
「幸福って、何も感じないことなのよ。幸福って、もっと鈍感なことなのよ。」
生きてることってそれだけで奇跡みたいで幸せなことなんですよね。