ああ、憧れのドイツ。
愛猫の悲しげな瞳を振り切って、旅に出た私はフィンランドはヘルシンキを経由し、ドイツ・ベルリンに到着したわけであります。
初めてのドイツ。
少し、緊張しながら空港からホテルへと向かおうとした私が、最初にドイツで出会ったのは。
スリでした。
詳細は省きますが、ふとイヤな予感がしてカバンをみたら、見事に財布がないの。日本円とさまざまなカード、そしてユーロをいくらか入れた私の財布が。忽然と。
失望とともにホテルについた私は、また新しいトラブルに直面しました。盗られた財布に、スーツケースの鍵入れてた・・・。
なんという旅行なのでしょう。
10カ国近く旅行し、海外に長期滞在もしたことのある私です。そりゃあ、本気で死ぬかもしれないと思ったことは一度や二度ではありません。
・・・あ、結構、よく死にかけてますね、私。うん。
でも、財布がないという心細さも尋常ではありません。旅行者の財布をとれば、どんなことになるか簡単にわかりそうなものなのに、それでも狙ってくる悪意に強いショックを受けました。
それでも。
人は、たくさんの人の助けによって生きています。私も、その大いなる助けによって知らない土地で生き延びてます。
ドイツ在住の漫画家さんがモレスキンに描いてくれたイラスト。
ドイツ在住のTwitterで知り合った友人がモレスキンに書いてくれた言葉。
少しの悪意と孤独は、人生のスパイス。たくさんの人の親切を、より強く、甘く感じられる旅になりました。
こうして、まだまだ、私の旅は続きます。
ドイツ・ベルリンのホテルより。
山葵