DOGVILLE

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DOGVILLEを観た、最高に面白くスカっとした映画でした。
簡単なあらすじを書くと、小さな村ドッグビルにギャングに追われ迷い込んだ逃亡者のお話。
村といっても、床にチョークで書かれただけの舞台としての村。壁も何も存在しないミニマルな空間で人間だけが浮き彫りになっている。美しき主人公グレースの存在が排他的だった村人の心を少しずつ開いていくのですが、やがてそれはエゴとか心の闇の部分を露見させていってかなりの吐き気を感じるくらい強いゆさぶりをかけてきます。その闇の部分がとってもリアルで憎くもあり大好きになれる感じ。映画とは別に僕が感じたことは、そもそもこういった映画で表現などしなくても、誰でも闇の部分が大半であるということ。僕らのコミュニケーションは氷山の天辺の部分だってコト。闇の部分こそリアルで、その天辺を支えてる。
この映画のスポットはその闇の部分のみに焦点を当ててる。
例えばこういったことを書くとまたトゲが立つんだけど、キレイな女の人を観たらどんな手を使ってでもエッチをしたい人もいるだろうし、友人がお金持ちになったらねたましいとか考えるのも、普通のことだと思う。ドッグビルでの住人はある意味自分の投影なので、この映画を観た人は心のキレイなお人でもない限り心当たりがある部分をシゲキされて吐き気がしてくると思います。自分自身の闇の部分を見つめるということはとてもイヤな気分がしてくるものなのだ。
例えばタカヤを知っている人は皆ご存知だと思いますが、僕は大体において気分の変化がまったく無くいつでもゴキゲンなのですが、それでも人のことをねたましいと考えることもあるし、欲望とエゴの上に自分の性格が成り立ってると思う。闇の部分がどのような形をしているのかを、一人のときにじっくりと考えることがあります。その考えたことについてはまた別な機会にでも。
この映画の主人公グレースに自分を投影するのはなかなか難しい。僕の場合は村人に自分を投影して観ました。「自分はドッグビルの村人とは違うぞ」と考えれる人はなかなかいないと思います。ビョーク主演の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」がハッピーエンドに感じた人はとても楽しく見ることができる映画だと思います。この「DOGVILLE」タカヤ2006年度ナンバー1映画に輝きましたおめでとう。
著名人が寄せたメッセージに「心の底から観て良かった、二度と観ることはないだろう」というコメントがあって、とてもよくわかります。

タカヤ

ヒッピー/LAMY・モレスキン・トラベラーズノート好き/そしてアナログゲーマー

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