Simple kitchen and life
最近は、缶ビール片手にiPodをミュージックマグで聴きながら料理をするときに至福のひとときを感じております。今日はサンマ、小松菜のおひたし、枝豆、大根おろし。シンプルな晩御飯。
今の彼女と付き合った頃に、頑張ってお弁当を二人分作ろうとしてベーコンのアスパラ巻きとか面倒くさいおかずばかり作って大変な思いをして朝起きていたんだけど、その頃言われたまるで禅のような言葉を思い出す。「毎日行うことはシンプルで構わないんだよ」という言葉だ。まるで「フラミンゴは池から飛んで逃げないんだよ」と言ったかのようになんでもない一言だったんだろうけど、その一言について何年も意味について考えた。付き合いだしたばかりでなんだか肩に力が入っていたのがずいぶんと楽になった一言だった。それから僕の生活はシンプルに変化していった気がする。「生活」の中にはいくつか難しく考えるシーンが度々あると思うんだが、そこは毎日行うことはシンプルで構わないのである、と考えると気楽になる。うまいものを食えばうまいし、人間関係もシンプルに。日日是好日。雨の日は雨を楽しみ、風の日は風を楽しむ、日々それぞれが良い日也。
例えば言葉と言うのは、具体的に誰かに影響を及ぼす。何年か前に、バイトの始業時間に同僚の女の子に何気なく、「さ、残りの人生の最初の日を楽しもう」と言ったら、突然涙を流し始めた子がいた。その子にとって見れば、残りの人生の最初の日であるということが悲しく感じていたのだった。
基本的に、うちの台所は殺風景です。壁面に何かを引っ掛けたりしません。
昨日はついつい電器屋で表面がキラキラと綺麗だったのでメタリックな浄水器なるものを買ってきた。早速水がきれいになった気がするので野菜をゆでたくて小松菜と枝豆を湯がく。ただの野菜が本当にゴチソウに感じるシンプルな暮らしが僕の理想の食生活だ。2分40秒茹でて、沖縄の雪塩と野甫(のほ)の塩をブレンドしてさっとまぶした自然栽培の枝豆は、言っておくが三軒隣りの家が茹でているのを気がつく位に香りが良く、転げまわってタンスに激突するほどウマイ。
さて、最初の話に戻すと、二人のその後の弁当のおかずはもちろんシンプルになりすぎて、ゆで卵一個とごはんとか言う日もあったかもしれない(笑。僕が高校生の頃、うちの母親が作ってくれた弁当はリンゴとゴハンのみが入ってました。もちろん醤油付き。なんだか禅を感じます。