Minta érték nélkül
今日のゲット品は写真のチェコ(?)の厚紙の封筒。
“Minta érték nélkül“と書かれているんだけど、意味はよくわからない。下のサブタイトルみたいなところには、”Samples of no value”と書かれているのであまりたいしたものは入っていなかった様子。何が入っていたのかわかった方はぜひとも教えてください。
——– 1:35 追記 ↑この点、判明いたしました!ハンガリーの封筒のようです。コメント欄を参照してください
さて、本題。
この封筒を手に入れたお店は、札幌のとある雑貨と焼き菓子がメインのお店なんだが、ここの菓子の一つに「ショコラケーキ」がある。僕はここのショコラケーキが札幌での全ショコラケーキ中で一番うまいと信じている。ケーキの専門店ではないのに、ここのケーキを抜くショコラケーキに出会ったことがないからだ。ショコラ(そこら)のケーキ屋には出せない味を持っているのである。
どれくらい好きかって聞かれるならば、「春の熊くらい」好きである(下記注釈参照)。
初めて食べたとき、カルチャーショックを受けた。自分の生活の目標に「モノの見方を変える」というコンセプトがあるのだが、まさしく食べた瞬間に自分がいる世界が別な世界に切り変わった感じがしたほどなのである。
手に持った感触は、黒々としてまるで鉛のようにずしっと重く、ひとかじりすると軽く炒ったほろ苦いオーガニックカカオの香りが口の中いっぱいに広がる。あ、カカオって良い香りなんだな、と当たり前のことに気づかせてくれるのである。北海道小麦粉の一粒一粒のさらっとした粉の感触と有機クルミが口あたり良く、素材の味そのものを感じ、溶けていき、どこか遠くでメイプルシロップと交わる。いつまでも食べていたい、と自然と考えてしまうそんなケーキなのだ。
いつも写真を撮ろう撮ろうと考えているのだが、その時間すら我慢できず、買った後すぐに食べてしまうのでいつまでも写真に収めることができないでいる。
昔ドラえもんの道具に「バイバイン」という道具があって、のびた君はおやつの栗まんじゅうが食べるとなくなってしまう、おいしいものはどうして食べたらなくなってしまうの?どうしたらよいのドラえもん、と哲学的な問題をもって泣きついた際に出された道具なのだが、この薬品を垂らすと5分ごとに、栗まんじゅうの数が倍になって増えていく。5分後には2個に・・・、10分後には4個に、15分後には8個に・・・。
では直径5センチのショコラケーキにバイバインを使った場合、
ショコラケーキ:5cm
宇宙の直径:275億光年と仮定
1光年:約9兆4600億キロメートルに設定
条件:5分ごとに2倍
だいたい、23時間と10分あたりでショコラケーキは宇宙の体積を超えるらしい。しかもすさまじい質量が発生するためブラックホールまでできる可能性あり。全宇宙がショコラケーキの底に埋めつくされる光景をご想像ください。もう、太陽とかも「真っ黒」・・・。ショコラケーキでブラックホール・・・なかなかロマンチックですね。そんな禁断の「バイバイン」を迷わず使ってみたくなるほど、そんなケーキなんですよ。
驚きなのは、このケーキは「卵、乳製品、砂糖」を一切使っていない点である。これらの材料を使わずに、重厚な味わいで、食べると二度と忘れることができないケーキを作れるなんて、芸術だー!とタカヤは考えるわけです。関係はありませんが、僕の師匠ことウォーホルの言葉で、「君がどれほど素敵でも、的確に宣伝されなければ忘れ去られてしまう」という言葉があります。
食べると、何人かは感激して倒れます。店の前では、そのケーキのうまさで常に3人ほどは倒れています。店内には5人ほど倒れています。近くにある金属が曲がり金に変わり、枯れた枝に桜が咲き、灰の中から指輪や時計やネックレスを物質化してしまうくらい素晴らしいケーキです。
なので、あえて店名は書きませんが、きっと興味のある方はググったり情報を仕入れて見つけてくれると信じています(好きなモノを探すっていうのは、アンテナが敏感であれば必ずたどり着けるようになっています)。食べた方はぜひ感想を教えてください。
※「春の熊くらい」
元ネタ:ノルウェイの森
登場人物の女の子が主人公に、「私のことどれくらい好き?」と聴くシーン
主人公:「春の熊くらい好きだよ」
女の子:「春の熊?、それ何よ、春の熊って?」
主人公:「春の野原を君が一人で歩いているとね、向こうからビロードみたいな毛なみの目がクリっとした可愛い子熊がやってくるんだ。そして君にこう言うんだよ。『こんにちは、お嬢さん、僕と一緒に転がりっこしませんか』って言うんだ。そして君と子熊で抱き合ってクローバーの茂った丘の斜面をころころと転がって一日中遊ぶんだ。そういうのって素敵だろ?それくらい君のことが好きだ」
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P.S 注意:写真の計算式のメモはバイバインでショコラケーキが宇宙を埋めつくすことを計算したメモではありません。ポーカーダイスを5個振ったときにワン・ペアができる確立を計算していたものです。