モレカウの複数使いハック!
先日、Twitterにて「複数のモレスキンをどのように使い分けているのか書いて欲しい」とリクエストがあったので書いてみる。
モレスキンを使い始めた最初の頃は、モレスキンを1冊単体で使っていたのだけど、使い慣れてくると不思議なもので数冊に渡って併用するようになってくる。大体において、メインであるモレスキンから派生して、他に書きたい項目が増えてくることが理由にあると思う。
モレカウは、3冊同時に利用している。
使い方として、大きく分けると
■スクエアード・ポケット(写真中央):ご存知モレカウの武器「右脳左脳モレスキン」
■デイリー・ダイアリー・ポケット(写真左上):日々の考え事を書き留める日誌
■モレスキン・ルールド・ラージ(写真右上 / パックマン・エディション):プロジェクトおよび勉強ノート
大半の人に、カバンの中身を見せると驚かれる。似たようなノートが(しかも、ズシっと重そうなノートが)鞄の中に3冊ごろごろと入っている光景というのはとても奇異にうつるようである。そのたびに、なんでそんなに同じノートが必要なの?と聴かれるので、そのたびに「ほら、大好きな人には何度もキスしたいのと同じことだよ」と一言つぶやいてから唇を奪っている。
※この技は、モレスキンに限らず文房具について「そんなに持っててどうするのよ?」と女性に言われた際に利用することができるので、男性諸君はモレスキンにメモしておいてください。
さて、詳細について語っていこうと思う。
モレスキン・スクエアード・ポケット
最初の頃はもちろん1冊しか持ち歩いていなかった。
これは、今で言うとメインとなる1冊「スクエアード・ポケット(写真上)」
前にBLOGで書いたんだけど、モレカウ特有のご存知「右脳左脳モレスキン」として利用している。
この1冊はここ数年、真ん中から分けて、左右の方向に進んで書いていき、左側を左脳的な内容(言語・数字・Todo・スケジュール関連)を書き込み、真ん中部分にマンスリーのカレンダーを配置、右側を直感的なアイディア・現場で取るメモのようなスケッチ・ブレストなどを書き込んでいる。このモレスキンが生活に一番密着しており、必ずすぐに取り出せるようにしている。即効性のあるノートブックというのかな。現場で頭の中をトレースする為にある重要な道具といった感じで使用している。
モレカウの特技で、モレスキンとペンは必ず5秒以内に目の前に用意できるんだが、その時取り出すのがこのモレスキンである。
※ちなみに、↑写真は「クリスマス・モレスキン」について思いついた瞬間に、ベースキャンプ(普段からしょっちゅういるタリーズ)で右脳部分に書き込んだブレストの様子である(まだ公開できない部分があるので、ちょっとぼかし入り)。
興奮すると、方向も構わず書き込むクセがあるんだけど、比較的これは方向は同じだが、文字の上に平気で文字を重ねて書き込むので何が書いているのかわからなくなることが多い。
デイリー・ダイアリー・ポケット
次に、2冊目の「デイリー・ダイアリー・ポケット(写真上)」
右脳左脳モレスキンのみを使っていたところ、予定やアイディアなどについては書き残すことができるのだが、日誌のように「その日何を考えたのか?」ということをきちっとまとめて書き残しておきたいと考えるようになり、自然とデイリー・ダイアリーを持ち歩くようになった。このデイリー・ダイアリーは、1日1ページの形式なので、その日の記録を残しやすい。
ちょっと面白いのが、このモレスキンはかなりストイックに使っていて、「スケッチは一切しない」というルールで使っている。そして、「ライフログとしてなるべく使わない」ということも心がけている。
ライフログという考え方が、ノート術の関連でじつは流行っていて、生活の中の詳細を残そうという傾向があるのだが、自分の場合はそれに逆行しているといえる。ただし、「その日、何を考えていたのか?」ということは必ず一切を残さず記録している。このノートはベースキャンプで、その日考えた事を思い出しながら時間をかけてゆっくりと書き留める事が多い。右脳左脳モレスキンが「速度」ならば、こちらのノートは「思考の煙」のようなもの。煙草は吸わないので、カフェで「言葉」を煙のようにくゆらせるわけである。
モレカウのツイートもここから生まれることが多い。
頭の中に面白いアイディアを思いついたなら、それをすぐにはアウトプットしない。モレスキンにざっと書き留めて、一番自分が驚くことができるものを想像する。あとは、その想像の産物を、予告もなく脈絡もなく突拍子もなくツイートする。
この「右脳左脳モレスキン」と「思考の煙モレスキン」の2冊は軸において、XとYのように交差し相反するモレスキンとなっている。「右脳左脳モレスキン」が脳の構造に寄り添うモレスキンならば、「思考の煙モレスキン」は時間軸に寄り添っているような感じがする。
次に、この2冊を同時に持ち歩くためのハックをいろいろと試すようになり、2冊をダブルクリップで留めて持ち歩くようになった。
※本当はダブルクリップを複数利用し、がっちり留めるといい。
この「スクエアード・ポケット」と「デイリー・ダイアリー」の2冊を持ち歩くことで、大体のことがカバーできていたのだけど、ポケット・サイズの紙面ではちょっと手狭に感じるようになってきた。
好奇心に従ってわりと知識を取り入れる傾向があって、取り入れた知識をまとめるためのノートが欲しいと考えるようになってきた。そして、普段からものごとをじっくりと書きながら考えるクセがあるので、机上を中心に広い紙面で考え事をするためのプロジェクトノート的な役割が必要になった。
この辺は、PCのメモリと似たようなもので、大きなサイズのノートだと図にあわせて引込み線も描いて考え事を補足することができるので、思い切ってラージのノートを取り入れることにした。
モレスキン・ルールド・ラージ(パックマン・エディション)
簡単に言うと、「プロジェクト」と「勉強用」ノートである。
簡単なタスクであれば、ポケットサイズで事足りるんだけど、いくつものタスクで分解する必要があるものや、ゆっくりといくつものビジュアルを使った考え事をしたい時に机上を中心に利用している。
本を読んでいて、長期に渡って暗記しておきたい内容もこのノートに記述している。知識を頭にインプットする為に使う。
↑ペーパーバックの中の気になった英文を書きとめたり、エドワード・ホッパーの絵画のスケッチのページ。
↑これは、昨年12月に行ったモレポケ・カレンダー・プロジェクトのプロジェクトのページ。
↑アート関連の知識を取り入れたページ(ハプニングとかアッサンブラージュとかフルクサス関連のことを書いたメモ)
↑欲しいなと思っている椅子をお店の中でささっとスケッチしたページ。右側は最近俺のマスコット「ラチとライオン」のライオン。お気に入り。
↑クリスマスのときにゲットした紙ナフキンを貼り付けたページ。スクラップブック的にも使う傾向もある。
モレスキンのポケット部分にはいずれもなんらかのビジュアルを貼っている。
そして、ポケットの中はいつでもパンパンになっている。
中はいろんなものを入れているんだけど、大好きな本の英文やら切手やらもらった名刺やら雑誌の切抜きやらメモやらスケッチやら、紙類がごちゃごちゃに入っていて、やたら膨らんでいる。
実は、今日紹介しなかったけど、自分の今までのグラフィック等やその他仕事関連をひとまとめにしたポートフォリオのモレスキンも現在製作中なので、正確には4冊使いになるのかな・・・。「自分の仕事をアナログなクラウドに残す」この辺は、またおもしろい記事になると思うので後日。
さすがにこれ以上増えないとは思うけど、今日のエントリーがモレスキンの複数使いのヒントになったなら嬉しい。